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1. 光の旅人 K-PAX
何が本当なのか。彼は宇宙人なのか、それとも精神を病んでしまった一人の人間なのか。正直、そんなことはどうでもいい。彼の慈愛に満ちたまなざし。それに癒されていく人々。信じても、信じなくても、彼がそこに存在する意味は確かにあった。残酷な回想が入り、「一人だけ」連れて行けるという予告のとおり、女性の患者が居なくなり、彼が一人抜け殻のように残る。最後まで、淡くやわらかな光に包まれているような映画だった。だから、あえて謎解きはしたくない。8点(2003-05-19 15:57:26)
2. ビューティフル・マインド
<<ネタばれあり>>この映画を見たあとに、ドキュメンタリーとしてのナッシュの人生をまとめた「ビューティ・マインド」を見ました。確かに、この映画は美化されているかもしれない。だけれど、私は、あえてこの映画を評価したいと思います。統合失調症の追体験ができる映画でした。故に、リアルさを感じました。ナッシュが何を見て、何を感じたのか。そしてそれを外から見たときの恐怖。アリシアが雨の中のポストから書類を取り出す場面、落ちついた暮らしのはずが、納屋の中が・・・という場面。それでも数学への情熱を持ち、幻覚と戦い(これは実話でもナッシュは意思の力で戦ったと語っている)、ノーベル賞受賞にたどり着くナッシュ。妻をはじめ、多くの人の支えなくては、この物語はありえなかったと思う。8点(2003-03-31 01:37:37)
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