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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 白夜の時を越えて 舞台は1940年代のヘルシンキ。男がいなくちゃ生きて行けない母親は、生まれたばかりの双子の女の子を祖母に預けてドイツ兵と家出。やがて祖母が死に、孤児院の双子の元に母親が迎えにきます。双子は母親の恋人が所属するサーカス一座で成長するのですが、やがて男には逃げられ親子三人でドサ周りの旅芸人としての生活をスタートします。北欧らしい何とも言えない寒さと強さと、そして柔らかさを持った映画で、多分少女漫画が好きな人はハマるんじゃないかなぁ。生まれた時から何かが足りない。ただ何かが確かにそこにあったという記憶と肌触りだけが自分の中に刻み込まれていて、いつもいつも幻の記憶を想って喪失し続ける魂。そんな風な映画です。ただ、画面がかなり暗いので、劇場で見る分には素晴らしい夜の風景を味わえるのですが、TV画面の場合もしかしたら見づらいかもしれません。8点(2004-09-14 14:04:35) 2. ビフォア・ザ・レイン あるヒマな日曜日に映画でも見に行くかと新宿に出掛けたはいいが、特に見たい映画があったわけでもない。なので当時私が好きなタイプが良くかかっていた単館系映画館に入った。そこでやっていたのがこの「ビフォア・ザ・レイン」。見ながら「マケドニアってどこよー?」だった私ですが、最初の話の圧倒的な映像美にすっかり惹きこまれた。運命にからめとられると人はそこから逃れられないのか?あらかじめ用意された悲劇に自ら飛び込んで行くしかない、人間と言うものの業の深さに悲しくなった。まわりにこの映画を見た人間が一人もいないので、埋もれた佳作だと今まで思っていたんだけど、色々賞をとっているのですね。7点(2004-08-19 12:40:55) 3. ひかりのまち 全くの日常を描いただけの作品なので「それで?」って思う方がいることはとても良く分かるけど、私は結構染みた。見る人の立場によってそれぞれ感情移入する人物がいるだろけど、私はカフェで働く独り身の彼女だな。特に出会い系で知り合った男とベッドに入るエピソードはね、事が済んだ後のあのビミョーな感じ。リアル過ぎだよ~。帰りのバスの中で悲しくって虚しくって泣く彼女の気持ちが(「なにやってるんだろう、私。バカみたい」)分かり過ぎる程分かって思わず貰い泣きしました。何かを洗い流すような優しい音楽(なんとなくルー・リードの唄を連想した)、町の雑踏、そして沢山の灯り。灯りの数だけ人生があって、みんな色々抱えながら生きてるんだよね。泣き晴らした後みたいな気持ちになる映画だったな。実は「イン・ディス・ワールド」と混同して政治ものと勘違いしてこの映画見たんだけど、「ひかりのまち」って上手くつけたなぁと思う。「ALICE IN WONDERLAND」のオチが効かないのは勿体ないけど、タイトル付けた人の気持ちが伝わってきて私は好きッス。7点(2004-04-19 16:47:12)(良:2票) 4. 秘密の花園(1993) 冬の間寂しかった我が家のベランダも、春になって近頃俄然賑やかになって来た。新しく植えた苗もかわいいのだけど、冬の間茶色くてカサカサだった枝からポツポツと生えてくる緑はもっと愛おしい。冬の間ほっぽらかしておいたのに春になれば何度でも再生する、その生命のエネルギーにはすさまじいパワーがある。この映画はそんなエネルギーが奇跡を起こすことをすんなり受入れさせるような作りになっていて、こじんまりとした良い作品だと思う。それにしてもここにレビューされてる方は原作ファンの方が多いようですね。かく言う私も子供の頃大好きで何度も読んだのが「秘密の花園」と「ああ無情」それとアンデルセン童話で、これらの作品は現在の自分の感性に結構影響を与えている気がします。6点(2004-04-14 11:17:19) 5. 日の名残り たまりません。様式美を愛するイギリス好きの私には超ドツボな映画。アンソニー・ホプキンスが執り仕切る優美で洗練された貴族の生活。台所で、食卓で、遊技部屋で、彼が行う様々な仕事にウットリした。BGMがまた素晴らしい(【ともとも】様に同感)。人生の大事な選択って発車のベルが鳴り終わってから扉が閉まるまでの電車のように、ちょっとでも躊躇すれば乗り遅れてしまう。けど、乗ったら乗ったで果たしてそれで良かったのかと自問自答。それでも時は容赦なく過ぎてゆくのだ。この役はアンソニー・ホプキンスにとっての最高傑作だと私は思うなぁ。まさに緩やかに暮れて行く「日の名残り」を存分に味わえる作品。8点(2004-04-05 15:44:31)(良:2票) 6. ビートニク 50年代末から70年代にかけて流行、若者に多大な影響を与えた「ビートニク」について、アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズ、ジャック・ケルアックを中心にムーブメントの関係者が次々登場して証言するドキュメンタリー。所々にジョニー・デップやデニス・ホッパー、ジョン・タトゥーロなどが現れてギンズバーグ達の作品を朗読する。私としてはなんと言っても感動したのが「路上(ケルアック著)」のディーン・モリアーティのモデルとされるニール・キャサディが出てくること!いや、びっくり。それにしてもこうやって見みるとやっぱバロウズが一番クール(と言うかバロウズだけがクール)。もの凄くキレるし悪魔みたなオッサンだよ。あらゆるドラッグをやりまくり、ウィリアム・テルごっこで妻を射殺し、極上のキャビアを好んだこのオッサンが83歳まで生きるんだから、健康に気をつけるなんてアホらしくなる。なかなか貴重で興味深いこの映画だけど、ビート関係に興味無い方には説明があまり無いので全然面白くないみたいです。7点(2004-01-23 12:31:36) 7. 羊たちの沈黙 原作が好きだったからなぁ。「レッドドラゴン」→「羊たちの沈黙」って流れて読んでたのでレクター博士のイメージもなーんか違うんだよね。普通に面白いけど無数にあるサスペンス映画の中で何故これだけが特別?って感じです。6点(2003-12-26 16:08:18) 8. ビッグ・リボウスキ かなりおもしろい。コーエン兄弟の作品の中では一番素直に笑えるんじゃないでしょうか。ドラッグは出て来ないけど映像的には知的で上品なドラッグ映画と言う感じがしました。7点(2003-10-08 22:02:28) 9. 陽のあたる教室 ハリウッド系泣かせ映画が大嫌いな私ですが、TVでやっていたので何気なく見たら意外と良かった。リチャード・ドレイファスの教師生活と共に、アメリカのポップミュージックの移り変わりが表現されていてなかなか楽しい。また楽器を演奏したいなぁと言う気にさせられました。この手の映画にしてはあんまり嫌味に感じないのはリチャード・ドレイファスに負うところが大きいんでしょうね。やっぱ良い役者だなと改めて思いました。6点(2002-12-05 11:10:41)
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