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1. ビッグ・フィッシュ
息子にとって父親の存在は実に微妙だ。お手本にしたい気持ちと手本にしたくない気持ち、父親を超えたい熱意と超えられないあきらめ、真似したくない気持ちと知らずに似てきている自分などなど、その複雑な感情は思春期以降、何かしら抱くものだ。この映画、出だしから父親のロマンあふれるホラ話で展開し、大人になった息子の確執もコンパクトにまとめたおかげで、それ以降の描写に充分な時間を費やせた点でよく出来ている。ホラ話が大きければ大きいほど見ているものは現実とのギャップに物悲しさを覚え、息子自身がそれを受け入れるバーが高くなることを意味する。したがってラストの息子自身の作り話が効いてくるのだ。ただ、少し物足りないのは、見ている私たちに息子の心境の変化が少しわかりづらいこと。あまり知られていない俳優だからかもしれない。目で演技の出来るもうひとつ上のランクの人が良かったかもしれない。たとえば、若き日の父親役イアン・マクレガーが息子役でもいいかもしれない。一方、年老いた父が若き日とあまりに一致しない配役も少し気になった。最後に登場する人々がそのままということを考えると、若き日も年老いた現在も同じ俳優で良かったのではと思ってしまう。しかし相変わらず、ティムバートンは意外な作品を繰り出してくる。今回はインコースの高めぎりぎりの直球。思わず手が(涙が)出た。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-11-04 21:34:56)
2. ビバリーヒルズ・コップ
《ネタバレ》 エディのマシンガントークはもちろん出色の出来ですが、頭にこびりついて離れないのは前半に出てくる幼馴染のエピソード。バーでの会話はお互い悪さをしながらも本当の友情で結ばれている二人の関係値が端的に表現されています。そして彼が殺されてしまうシーン。その殺され方がいわゆる処刑スタイル。その非道なシーンのロングショットは見てはいけないものを見てしまった後味の悪さ。正直言って、全体の明るく楽しい雰囲気とはまったく異質。アクセル刑事が事件捜査にわざわざビバリーヒルズに向かう必要十分な理由と感じました。他の登場人物はわかりやすさ、性格付けの的確さで楽しい映画に仕上がっています。 さらに劇中に何度も挿入される行動開始を表す曲も名作!耳から離れません。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-01 02:13:03)
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