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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 男と男が愛し合う様を特別なことと捉えず、人が人を純粋に愛する姿として繊細に描いている。だから愛し合う過程で生まれる苦悩に誰もが共感できる。しかしこの作品はただ許されない愛を描いただけの作品ではない。ゲイに対する偏見が今よりもずっと強い時代の話であるが、一番偏見を持っているのが主人公のイニス自身である。つまりこの作品は、父親から偏見を刷り込まれた男の葛藤の物語を描いた作品。世間が許さなかった愛ではなくイニス自身が許さなかった愛の物語。だのにトラウマとの格闘による苦悩が、愛することで生まれる苦悩のように映ってしまっているので、恋愛映画としてのウケが良いようだが、愛し合った後に見る羊の無残な姿の暗示的描写にしても、別れの後の嗚咽にしても、妻という障害が取り払われても愛にこたえない主人公にしても、すべてがそのことを表わしているにもかかわらず、偏見からくる苦悩ではなく愛の苦悩に置き換え可能な描写に収まってしまっているのが残念。これは冒頭に書いた、人を純粋に愛するその気持ちの繊細な表現をしたことによる弊害なのかもしれない。自分自身の中にある偏見との戦いに敗れた主人公は愛を受け入れられなかった。愛するものの死をその代償のように理解し、永遠に偏見を拭えずに負け続ける悲しい物語。[映画館(字幕)] 6点(2006-04-27 13:25:23)(良:4票)

22.  フォーン・ブース 電話ボックスとその周りという極めて限られた空間のみで進んでゆく展開でありながら、間延びなど一切無い緊張の持続はお見事というしかない。犯人はもちろん、映し出される限られた空間から離れた場所にいる妻(冒頭部)、あるいは上司の指示で水面下で動く警官たち等、空間外の動向はけして画面に映すことがなく、そのことによって想像力を掻きたてられると同時に電話ボックスの動向からは目を離せないと思わせるだけの緊張感は持続し続ける。ターゲットにされるだけの罪がないことも不条理感があって良い。オチがありきたりだったけどなかなかの面白さ。[DVD(字幕)] 6点(2006-03-06 15:48:41)(良:1票)

23.  BROTHER これは当時『バトルロワイヤル』で撃沈して口直しに見に行った。『ソナチネ』と『HANA-BI』が好きなんですが、もっと娯楽にとんだものと予想して見に行きました。たしかに北野武の映画の空気はあるし予想通り娯楽色もあったんですが、いざ見てみるとあまりに期待通りというか、もうちょっと驚かせてほしかった。ハリウッド資本ということは当然商業的に成功しなけりゃいけないということもあるでしょう。まぎれもない北野武の映画でありながら、そういう部分が中途半端にちらちらする。ひとつひとつのシーンは北野映画の間で描かれているのに全体を見ると妙にせかせかと進んでいく。腹切りと指詰を見せるためだけに入れたとしか思えない日本のヤクザのシーンはいらないと思う。[映画館(字幕)] 6点(2005-04-15 13:10:14)

24.  ブラッド・ワーク このときクリント・イーストウッドは72歳。監督として既に多くの作品を作っていて数々の賞も獲得している。巨匠というに相応しい実績があるのだが、私の中では”大御所”であっても”巨匠”というイメージはない。俳優イーストウッドの類まれなるキャラのせいもあるが、撮り方がオーソドックスすぎてインパクトに欠ける点にもあると思う。彼が俳優として出ている時点で他にはない独自の雰囲気はあるもののキャラ先行型のハリウッド臭がプンプンしてくるのも否めない。この作品には他にもハリウッド臭を感じるところがたくさんある。まず、勧善懲悪のストーリー。そしてロマンスありアクションありという設定。それでも終わってみたらハリウッド映画とはちょっと違う臭いがあるところがイーストウッドの映画である。全体的にハリウッド的なのにハリウッド映画ほどの迫力がない映画と言われればそれまでである。扱う題材を変えアクションを排除し個性の強い彼自身も排除すれば新たなイーストウッド映画が生まれるに違いない。そして翌年生まれた。巨匠イーストウッドの名作が。6点(2004-08-30 12:44:51)

25.  プルーフ・オブ・ライフ その国の政治情勢やら誘拐された男の会社の内容とか夫婦の過去とかがいろいろと語られてゆく。そのあまりに多い情報をできるだけ停滞させずに語った手腕はなかなかのものだったのだが、このたっぷりの情報で満たされた前提がその後にいまひとつ活かされていない。夫婦の物語であるならばその前フリも必要かもしれないが、メインは交渉人であり、しかも交渉するに留まらず戦争映画さながらのアクションをクライマックスに持って来てるもんだから、一層前フリの無用感が増す。いくらロマンスコメディの女王がいるとはいえその無理矢理な三角関係もいらんだろ。この内容をちゃんと一本の映画にしてみせたというだけで拍手したいという気持ちもあるのだが、もういかにもいろんな人の意向を与したハリウッド作品という感じが痛々しい。[DVD(字幕)] 5点(2011-04-06 14:36:15)

26.  PLASTIC CITY プラスティック・シティ 舞台となる街の無国籍なごちゃまぜ感がいい雰囲気を出していて、オダギリジョーがまたその雰囲気にうまく溶け込んでいていいなと思って見てたんだけど、雰囲気がいいだけでいまひとつノレなかった。妙に浮いたシーンがあって、それは決闘シーンというか、チャンバラシーンなわけなんだけど、それまでの空気を一切排除した独特の世界観でこのチャンバラシーンを描いていて、「他から浮く」ということ自体はすごく好みな展開ではあるんだけど、それが魅力的な「浮き」じゃなく、それどころか「夢」と誤解されかねないヘンテコなシーンとなってしまっている。記憶が定かでないんだけど、スローモーション使ってなかったっけ。そのせいもあると思うんだけど。あと、後半になってくるとシーンごとがぶつ切りで、ストーリーというより「詩」っぽくなってきて、それも悪くないんだけど、最初からストーリーに拘らない寓話性を露呈させるか、もしくは反対に後半の寓話性をもっと色濃くして前半をおもいっきり置いてきぼりにするかしてくれたほうが個人的にはノレたような気がする。[DVD(字幕)] 5点(2010-01-20 15:46:31)

27.  ブラックサイト 《ネタバレ》 主人公には子供がいる。勘弁してよ。なんだか子供が危険に晒される雰囲気が充満してるよ。しかしわりと早々にこの危険は回避される。犯人は一度子供を危険に晒しながらもあえて危害を加えない。そのことでこの映画は展開上、そして時間の制約上において、もう子供に危害を加えることはないということを見せてくれる。ここは大いに評価したい。内容は殺人ライブという特に目新しいとも思えないものだが、衝撃映像という名の下に死の瞬間の映像を一種の娯楽として鑑賞できるモラル無きネット社会と結びつけることで旬の題材とする。だからといって社会派というわけではなく、単に新しいアイディアを売りにした今どきの映画という感じで、事件から結末に至る過程はいたってオーソドックス。そこそこにドキドキさせてはくれるが二度目以降の鑑賞で楽しめるかは疑問。ラストでバッチを映すのは皮肉のつもりなのだろうか。まるで衝撃映像を娯楽として見る事を後押ししているみたいだ。[DVD(字幕)] 5点(2008-11-17 11:53:21)(良:1票)

28.  ブラック・ダリア たしか『ブラック・ダリア』を観ているはずなのだが本当にそうなのだろうかとマジで疑い出したときに、死体発見前のビルをまたぐ長回し登場にデ・パルマの作品であることには間違いなさそうだと胸を撫で下ろす。とは言うものの、惨殺死体の謎は最後に解き明かされはするものの、その過程はほとんど描かれず、画面はひたすらボクサーあがりの二人の刑事の友情と確執を映し出す。そこになんとも謎めいたワケあり風な美しい女が割って入るのだが、この謎めき具合が事件に絡む女たちを差し置いてピカイチ(主人公が下着姿のその女を見てしまうシーンのなんともいえない謎めき具合!)なもんだから、事件の結末のほうに興味がいかないのだ。だいたい事件の真相にしたって相棒の真相にしたって全部手短な説明で済ませちゃうんだもんなあ。階段での影とか落下シーンとかはあきれるくらいに凡庸なのだが、ここはあいかわらずのヒッチマニアぶりに笑ってあげるところだろう。[DVD(字幕)] 5点(2007-12-17 14:43:23)(良:1票)

29.  ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月 《ネタバレ》 自らは成長せずにまんまと彼氏をゲットした前作の続編にして前作のパロディ。常に一作目の笑いにリンクした、主人公同様に成長の見られない構成は安易ではあるがわかりやすくて好感が持てた。今回は「ありのまま」を愛してくれる奇特な彼氏に対し、愛してくれるだけではなくそれを行動に示せという、女の子特有のわがままを成就させる。続編らしくちょっと度を越えた展開も見せながら都合の良い現代のシンデレラ・ストーリーをけして主人公の成長というありがちな展開に逃げずに見せきっている。レニーのおデブちゃんぶりも凄い!役のために太るといっても男と女じゃ覚悟が違う。1点上乗せするほどでもないけど前作よりも落ちるとも思わなかった。[DVD(字幕)] 5点(2006-06-13 13:51:38)(良:1票)

30.  ブリジット・ジョーンズの日記 べつに仕事に生きているわけでもない、ただ婚期を逃しただけの、それでいて考えることは良きパートナーにめぐりあうことという、まあごく普通のどこにでもいそうな、かといって威張れるようなものではない女が主人公のロマンスコメディ。自らは成長せず、でもいいオトコは欲しいという都合の良い欲求を持つこと自体は、そんなに悪いこととは思わないが、映画の主人公には不向きなキャラ。それを堂々とやってのけた潔さは時代の援護があったとしても0.5点くらいの加点価値はあるかも。ただしのっけからけっこうなモテモテぶりなので主人公が傍目からも魅力的なのか、そうではなくて傍目はダメなんだけど実はいい娘なのかがよくわからん。台詞に多々出てくる「ありのまま」というのはけして努力しなくてよいよ、ってことじゃなく、繕わなくても「ありにまま」の中に素敵な部分がありますよ、ってことなんだと思う。あと、一番面白かったのは冒頭の「オール・バイ・マイセルフ」。[DVD(字幕)] 5点(2006-06-12 17:24:26)(良:1票)

31.  フライトプラン たしかにヒッチコックの『バルカン超特急』の設定を飛行機に変えて、さらに主人公をひたすら孤立させるというアイディアは面白い。大空での密室と孤立無援が主人公を不安に陥れるのではなく、娘を想う母の孤軍奮闘を加速させる。人がけして走ることのない空間(機内)を全速力で走る姿は密室の閉塞感よりもむしろアクション映画のスピード感を演出し、密室サスペンスではなく密室アクションとして昇華させている。乗客の迷惑を顧みない主人公に辟易している方もいらっしゃるようですが、娘を守る母はそれでいいんです(キッパリ!)。娘のためならなんでもあり! ただこの面白い設定を作り出すために生じたムリは、一応謎解きを前半で観客にしてしまっている以上は見逃せない。あの“見知らぬ乗客”も“間違えられた男”で終わっちゃってるのもなんかねぇ。9.11テロ後の一部の人種に対する偏見を警告しているというよりも、テロ後の航空機に対する不安を利用しただけのような気がする。[映画館(字幕)] 5点(2006-03-20 19:49:16)

32.  PLANET OF THE APES/猿の惑星 《ネタバレ》 よくこの仕事をバートンは引き受けたなと思う。ハリウッドの依頼に答えられる器の大きさを知らしめたかったのか?とにかく無難に仕上がっているとは思った。オリジナルが、未知の惑星だと思ったら実は未来の地球だった!ということを衝撃的映像で空恐ろしいオチをつけたのに対し、本作で同じオチは使えないだろうと思ったら同じオチを全く違った味付けで使ったのはなかなか巧い!と感心しました。リメイクの不利な部分をうまくバートン流に変換させている。バートンの作り出すクリ-チャ-たちも、おもちゃ箱のような世界もココには無いが、『シザーハンズ』において年老いたヒロインがハサミ男の物語を御伽噺として子供に聞かせたようにこの猿人と人間の物語を御伽噺に昇華させようとするセリフ(最後のお別れのシーン)が、バートンらしくない作品の中にあって強引にバートン色を出そうとしているように感じた。ハリウッドの娯楽作として無難には仕上がっているとは思う。商業至上主義のハリウッドとうまくやっていこうとするバートンを批難するつもりもない。ただ、やっぱりバートンはバートンであってほしい。  PS 何人かのレビューに??? これってオリジナル同様、最初から地球でしょ?西暦を表示するメーターも単に時空の歪みに入ってくるくる回っているだけだと思っていたのですが、、。私の思い違い?[DVD(字幕)] 5点(2005-10-19 12:34:34)

33.  ブラックホーク・ダウン ソマリアの晴れ渡った青空を飛ぶ黒い鉄の塊。異様な美しさを放ちながらも、まるで天国に舞い降りた悪魔のようなこの映像はコレだけを見れば反戦を象徴した画と言える。市街戦における激しい戦闘シーン、うじゃうじゃと米兵に襲いかかるソマリア兵..ん?..まあ、戦場の怖さを映し出したという点においては反戦ととれなくもない。そして最後の最後に「仲間のために..」というセリフ...やっかいなものを聞いてしまった。以前に見た、9.11で亡くなった方々の遺族を追った報道番組を思い出しました。そこに登場する遺族の方々は9.11を戦争の大儀にしないでほしい、戦争に利用しないでほしい、と皆一様に反戦を訴えていました。が、いざアフガン空爆が始まると、「はじまったら仕方ない、戦地に行ったアメリカ人たちが任務を全うすることを望む」と。アフガニスタンの子供たちに被害がでていることを告げると「戦争だから仕方ない」と。仲間意識が強いというか、愛国心が強いというか..アメリカ人気質なのでしょうか。だからパールハーバーをわざと奇襲させて団結させるなんて作戦を思いつくんでしょうか。ここで言う「仲間」って敵が存在してこその「仲間」。常に敵を作らないといけないアメリカの本質が垣間見れるセリフのような気がします。それを狙ったのかどうか..ともかく冒頭の素晴らしい画は、ただビジュアル的に美しい画と化してしまった。5点(2005-03-28 12:08:43)(良:1票)

34.  15ミニッツ メッセージ色の濃い映画かと思ったら、単にマスメディアの悪しき現状をストーリーに盛り込ませただけの娯楽アクションだった。中身は薄いが普通に楽しめた。5点(2003-08-27 17:48:37)

35.  フライ,ダディ,フライ 今どき、傷害事件を起こした生徒の父親が著名な政治家でって展開には笑っちゃうのだが、そこから父ちゃんが『ロッキー』のような猛特訓シーンを経て決闘で決着するという実にバカバカしい単純ストーリーに大いに喜ぶ。こういうの好き。須藤元気のそんなヤツおらんでってな完全悪党もマンガチックでよろし。岡田准一のカリスマ性は抜群。サラリーマンを応援する高校生軍団のコメディ部隊もよろし。ただ、もうちょっとコメディの部分は頑張ってほしかったかも。コメディの中にシリアスなテーマを含んでいるというよりはコメディのふりしたシリアスドラマ寄り。そこが気に入らない。だから堤真一の中途半端なへなちょこぶりもイマイチ(もっと笑かせ!)。バスはいらん。とってつけた感動はいらん。でも大筋は面白い。[DVD(邦画)] 4点(2009-03-02 17:57:49)

36.  ブーリン家の姉妹 ヨーロッパ近世の絶対王政の時代における宮廷内って性に対して奔放というか貞操観念が薄いというか、まあ、政略結婚が当たり前の時代だし、とにかく現代とは性に対する価値観が大きく異なっているのは明らかなのだが、この映画はたいそうに史実を史実として描きながらドラマをムリヤリに現代の価値観でとらえていることにしらけてしまう。とくにメアリーの生き方ってこの世界では極めて異質で純粋すぎで、おそらくはアンのこの世界では特別であっても異質でない生き方を現代の価値観における真っ当な世界に戻そうとする役目を担わされてると思うんだけど、それをいかにも史実ですって体裁でやっちゃうのってどうなのかなと思うし、もしするならいちいち均衡を考えないでドロドロな世界で突っ切ってくれたほうが良かったんじゃないかなと。そうでないと記憶に残らん。ま、儲かる作品にはならんだろうが・・。[映画館(字幕)] 4点(2009-02-09 14:26:52)(良:1票)

37.  復讐者に憐れみを 韓国映画はエンターテインメント性という部分においては日本の娯楽映画のそれよりも徹底していると思う。この映画も題材にそぐわぬエンターテインメント性を爆発させている。でも、私は戸惑いを覚える。素直に楽しめない。復讐ものでも楽しめる映画はたくさんあるし、殺しの描写がリアルでも楽しめる映画はたくさんあるのにどうもダメ。パク・チャヌクの復讐三部作は全て復讐ものにありがちな「痛快さ」が無いのだが、だからダメと言うわけじゃない。復讐は「痛快」なんかじゃなく「痛い」のだよということなら、むしろ今の時代の映画として実にまっとうだと思う。でもその痛さや辛さや悲しさを引き出すシチュエーションをこんなにもエンターテインメント性に富んだやりかたでやっちゃっていいのか?という戸惑い。そして残酷な殺しのシーンを見せる(エンターテインメントとしての意味以外の)意味の無さ。娘を失った父親が復讐の鬼と化すのは十分に理解できてもあんなにも冷静に拷問のプロのような殺しはせんだろ、というムリもまたエンターテインメントとして見せる(拷問ショー)ためだけにムリヤリ作ったシーンでしかない。復讐の連鎖も不自然でムリヤリである。ぺ・ドゥナの唐突にしてあまりにも無警戒な裸体のさらし方は素晴らしい。[DVD(字幕)] 4点(2008-06-02 16:50:52)

38.  フォーガットン 《ネタバレ》 子供の存在を誰も認めないという後の『フライト・プラン』と同じ設定からスタートしているが本当に存在するのかしないのかわからないという点においてはこちらのほうがうまい。しかし早々に、記憶を消されようとしていることに主人公が気づく。何故そんなことをするのか、誰が首謀者なのか、という謎が提示される。面白いのはここまででした。実は宇宙人の実験でした、、という展開はべつに悪くはないんですが、観客よりも誰よりもその可能性を最初に疑うのが主人公なのだが、そのこと自体が不自然だし、なによりも主人公の疑念の言葉で観客に察知させるなんて酷すぎる。その後のなんでもござれの展開はそれなりに楽しめたけど筋書きがややこしくなりそうになったら「ええ~い!めんどくせー!」って人を飛ばしちゃってるみたいなずるい作品でした。[DVD(字幕)] 4点(2006-03-23 19:11:51)

39.  フラガール 絶賛の中、非常に書きにくいのですが、初めて途中退席を考えたほど私にはダメでした。なぜ退席しなかったかというと真ん中に座ってて出にくかったことと、この手のお約束として必ずあるだろうラストのダンスは見ておこうと思ったから。でもどんなに素晴らしいダンスが拝めようとそれはダンスが素晴らしいのであって映画が素晴らしいわけじゃない。過酷であっただろうダンスレッスンの成果のお披露目会じゃないんだから。監督たちはこの完璧なまでに習得したダンスを見せたかったのだろう。でもそこを我慢して松雪泰子のダンスよりも窓の外の生徒たちをひたすら撮る、その窓にダンスが映る、そのほうが良かったし、蒼井優もまた勿体無いけど映されるべきはダンスよりもダンスを見る母であり観客であるべきだと思う。しずちゃんの扱いも笑いを取る為であり涙を取る為であるというあまりにも想像通りで面白くない。別れの悲しみ、炭鉱の町ゆえの怒りと苛立ちは事象のみが描かれ、根っこの部分もその先のこともすべて端折られる。端折ることで想像させるという類のものではなく、たんに事象のみを見せ手っ取り早く感動させようとしているのがどうにも鼻につく。酷評がこれまで全く無い中での私のこのレビューはただ私が天邪鬼であることの証明にしかならないだろうけど、正直な感想としてコレはダメでした。[映画館(邦画)] 2点(2006-12-04 12:19:17)(良:8票)

40.  ブラザーフッド(2004) ひどいな、これ。と思ってたのだがココでは概ね好評のようで、またしても自分のズレた感覚を思い知る。でもこれは・・。朝鮮戦争とはいったい何だったのかといったことについてや政治的背景などがほとんど語られないのは全く問題なく、「戦争」をひとつのごくごく普通の家族、兄弟を通して見つめ直すという観点からすればむしろ正解だと言える。しかし、おそらくは感動話にするためのこの兄弟の突出した愛情物語がごくありふれた普通の家族を逸脱してしまっているため、「戦争」がないがしろ、とまではいかないまでも兄弟の感動話のお膳立てぐらいにしかなっていないのは問題ありかと。あと、決定的にダメなのが戦闘シーンの無駄な長さ。そして臨場感を得るための「ゆれ」ではなくハリウッドには遠く及ばない特撮のショボさをごまかすための過剰な「ゆれ」に辟易。個人的につまらなかった『シュリ』のほうがまだ数倍素晴らしい。[DVD(字幕)] 1点(2009-02-06 14:40:48)

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