みんなのシネマレビュー |
|
1. 武士道シックスティーン 兎にも角にも成海璃子演じる磯山がどうにも受け付けなかった。おそらくこれが漫画や文章上であれば、自分も「ちょっと変わった子」程度に受け入れたのだと思うんだけども、こうして実写で現出されるとあまりにも奇矯さが際立って、「年相応の瑞々しさを見せない世間知らずの変人」という、「いかにも記号化された漫画的女性剣士キャラ」(漫画原作じゃないらしいけど)の気持ち悪さが増幅されて、もう勘弁してくれというほかない。これは第一にキャラの要旨を押さえた上で、実写なりに描かなかった監督なり脚本なりが悪い。竹刀で素面を思いっきり殴られて「いった~」で済んでしまう(まず間違いなく大出血ですよ)辺りにもいえるけど、リアルになると許容できなくなる描写というのは少なからずある。 で、そんな感じだから物語があんまり頭に入らなかった(断片的に入ってくる話も「くっだらねぇ」と思うようなありきたりなものだった)。それから剣道のシーンがグズグズだったり、そういう説得力のうえで大事な部分を疎かにする辺りに製作者の杜撰さというか、作品への愛の無さが垣間見えるのも不快だった。ジュブナイル映画なんてこんなもんでいいでしょ、みたいな。[地上波(邦画)] 3点(2015-09-22 23:52:26)《改行有》 2. ブルース・リー/死亡遊戯 感情的で、頑固で、いらん行動で事態を悪化させるという、苛立たしいヒロインの諸要素を余すところなく備えたヒロインにげんなり。それから、出てくる格闘家が皆やたらにタフで、一つ一つの闘いが長くて飽きる。基本的にはケンシロウじみた「俺つえー」でいってもらって、苦戦するのは大ボスだけにしてもらいたかった。それとこれは重箱の隅のようだけど、マフィアの部下が雁首揃えてひとりも銃を携帯してないのはやっぱりおかしい。その点、『燃えよドラゴン』は上手かったのにね。[地上波(字幕)] 3点(2015-07-22 15:20:02) 3. ファイナル・デッドコースター もともと凄惨かつ爽やかな死に様を楽しむ映画なので、デキとしてはこんな所でしょう。ちょっと手詰まり感があるけども、もし「デッドコースター」がなくてこれが2作目だったらそこそこ満足していたはず。要するにまあ、こっちが飽きちゃったんだね。[映画館(字幕)] 5点(2007-01-29 04:24:57) 4. ブロークバック・マウンテン 《ネタバレ》 ♂×♂という組み合わせ以外は、至極真っ当な恋愛映画。この「至極真っ当な」という所が大事だし、このポイントを外していたら、妙にグロテスクなだけの映画になっていたと思う。自分は別にゲイではない。しかし、遠路はるばるイニスに会いにやってきたのに「娘との面会日だから」と追い返されて、泣きながら帰路につくジャックや、「いつも時間が足りない、いつも」という劇中のセリフは、「そうそう、そうなんだよな。よく分かるぞその気持ち」と素直に共感する事ができる。変に「同性婚を認めよ!」みたいなアジテートをしないで、「ね。同性愛者だって普通の恋愛をしているんですよ」という語りかけで抑えた監督は偉い。ワイオミングの美しい自然で人々の嫌悪感を中和させる事も忘れなかった。アカデミー監督賞は当然か。良作でした。[DVD(字幕)] 8点(2007-01-29 04:09:16) 5. フォーン・ブース 下の人も言ってるけど、読唇術を心得ている人間がひとりもいないほどNY市警は人材難なのか。なんで撃たれる恐れのある人間をあんな無防備に晒しておくのか。ツッコミ所は満載。でもまあ、やっぱりこの手の映画で一番重要なのはいかに観客に緊張感を与えるかなわけで、それには成功していると思うし、コリン・ファレルとフォレスト・ウィテカーもハマってたよ。時間も短いし、ドキドキしながら楽しめたよ。8点(2004-10-20 21:11:47) 6. ブロークンハーツ・クラブ 内容をよく読まずにジャケ借りしたが、まさかゲイしか出てこない映画だとは思わなかった。コメディタッチで、話自体もなかなか面白いんだけど、男同士のディープな接吻とかが・・・画面から目を背けた回数は史上最多。しかし、お好きな方にはたまらないかと。5点(2003-11-17 19:54:37) 7. プライベート・ライアン 何ていうんかなぁ・・・アメリカが作るベトナム戦争映画っていうのは話の内容が「自分でまいた種から変な芽が出て困っちゃって、それを摘み取るのにこんなに苦労と努力をしました。感動して下さい。」みたいな感覚があって、オマエそれは違うだろうと。点数は冒頭の戦闘シーンに。3点(2003-06-18 14:47:14) 8. BROTHER 「北野流・普通のヤクザ映画」って感じ。そのため、指を詰めたり腹を切ったり、自分が苦手なタイプの「痛そう」が多かったのがちょっと。「北野組」俳優陣は相変わらずいい演技。寺島進がものすごい良かったのに、早々に消えてしまったのが悲しい。ラストシーンは蛇足だなぁと思いつつ、ちょっとホロッとしてしまうのは日本人だからか。全体的には、説明不足な箇所があったり、意味不明なカットがあったり「ソナチネ」や「HANA-BI」の繊細さがどっか行っちゃったかんじ。まあ「カッコイイたけし」シリーズで「ソナチネ」以上のモノを望むのは難しいのかな。6点(2003-01-31 03:00:49) 9. プリティ・リーグ これはもう10点。野球を扱った作品としては文句なくNo.1。不勉強にしてトム・ハンクスとマドンナとローエンスティン役の俳優しか知らなかったが、みんなそれぞれにいい演技をしてました。トム・ハンクスは今まで観た中で一番良かった。野球のシーンも「どーせグダグダなんだろうな」と思ってたけど、そんな事もなかった。観やすいけど軽すぎず、テンポ良く。時間を忘れて観られたよ。それにしても、全米女子リーグ、続いていたら面白かったのに(1954年廃止)。今じゃ明大の小林千紘が140km投げる時代、日本人女子初のメジャーリーガー(っていうのかな?)が誕生してたかも知れないのに。もったいない。10点(2002-12-22 06:58:18)(良:1票) 10. フェノミナン いい出来なんじゃない?2度3度観たいかって言われると「?」だけど。音楽に助けられてる部分がかなりあるし。それでもまあ、泣かせるツボはちゃんと踏襲してるし、一度見る分には充分でしょう。バーで鏡を割るシーンは大好き。髭剃りのシーンは大嫌い。7点(2002-11-29 23:10:01) 11. ブローン・アウェイ/復讐の序曲 トミー・リー・ジョーンズは悪役が似合うなぁ。話的には、もうちょっと後味の悪い映画だと思ってた。ていうか、それを期待していたので「ちっ、助かるのかよ」という屈折した感想を持ってしまった自分が悲しい。所々スピードと被ってるけど、こっちの方が良い映画だと思う。派手さには欠けるけどね。7点(2002-11-29 22:53:10) 12. PLANET OF THE APES/猿の惑星 オリジナルを観た事ないんで、結構楽しめた。絶対泣くような映画じゃないと思うんだけど、セードが宇宙船の司令室?に閉じこめられて大暴れしている所で泣いてしまった。いや、宇宙計画とかで宇宙に飛ばされた猿や犬もこんな感じで死んでいったのかなと思って。それにしてもティム・ロスは(だけが)良かった。さすが実力派。ていうか人間のヒロインと子供の存在意義が全然分からないんですけど。後は戦闘シーンもうちょっと何とかならなかったんかい?とりあえず、次はオリジナルを観てみよう。6点(2002-11-16 14:43:30) 13. フォー・ルームス ティム・ロスはこういう情けない姿が似合うね。顔芸人であることも判明。各エピソード、「クスッ」ていうくらいのユーモアが散りばめられていて、飽きない。タランティーノのにおいがかなりするけど、タランティーノ作品の冗長さは削られていて、テンポも良い。絶賛できる映画ではないけど、佳作です。6点(2002-11-05 21:49:56) 14. プラトーン 戦争の悲惨さを訴えた作品で、それがうまく通じているという点では「Uボート」とこれが2大映画。ただ、ラストシーンの「うわぁ~」度が「Uボート」よりも低い分、戦争の非情に徹し切れていないような印象があるので、その辺がマイナス。7点(2002-10-06 03:17:17) 15. フォレスト・ガンプ/一期一会 確かに子供の頃見て感動して、改めてみてもいい映画だったけど、「ショーシャンクの空に」を撃破してアカデミー受賞したことに愕然。それは納得いかん!!7点(2002-09-04 03:41:54) 16. ブレイブハート 凄ぇ。それしか言いようがない。あそこが良かったとかここが良かったとか言うのがイヤになるくらい凄ぇ。「土下座してでも観て欲しい映画」入り決定。この映画好きな人は、IRON MAIDENというバンドの「THE CLANSMAN」(血族の者)という曲を聴いてみてください。この映画が歌詞の題材になっています。10点(2002-08-20 05:08:24) 17. ブレア・ウィッチ・プロジェクト 発想は良いと思う。ただ、どうしても中だるみができる。中盤以降はもうただ女がうるさいだけでイヤになる。ラストも呆気なさ過ぎて拍子抜けした。2点(2002-07-11 01:33:36) 18. フィフス・エレメント 「レオンを作ったリュック・ベッソン」っていうのにみんな固執しすぎだと思う。コメディSF映画として観れば(本人はどういうつもりで作ったか知らんけど)出色の出来だと思う。クリス・タッカーがマンガ感を倍増させててイイね。8点(2002-07-10 22:34:24) 19. フィールド・オブ・ドリームス 野球を心から楽しんだ事のある人の方がより感動すると思う。話が面白いのは言わずもがなとして、映像の美しさに目を奪われる。特に夜の球場が。MLBオールスター2002の開会セレモニーで、シューレス・ジョー役だったレイ・リオッタが司会を務めていた。この映画のアメリカでの人気を改めて思い知らされた。9点(2002-07-10 22:01:52)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS