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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 戦場に送る前に敵を殺すのを躊躇させない感情を身につけ、命令に絶対服従、団体行動の強制などを染み込ませる8週間の洗脳訓練。教官は徹底的に下品な言葉で怒鳴りつけ、自己の価値を卑下させ、知性をなくそうとする。バカなあだ名をつけて個性をなくしたり、一緒の歩幅でジョギングをしながら歌ったり、動作を一緒にさせるのも戦場で一線に立たせたときのために行う調教。なるほどすべてが納得です。主人公は開始部分で教官に口答えするように、いまいち染まることができずに通信部に配属される。それはヘルメットに「born to kill」とピースマークという矛盾した言葉が書かれているのが象徴。結局彼は最後にベトナム兵を殺し、殺人を共有することでみんなでミッキーマウスを歌ってまとまるというオチらしいです。これは戦争用に行われていることですけど、こういう訓練って現代でも行われてますよね。例えば大企業の合宿の研修会だってそう。学生を第一線で働かせる営業部隊にするために行われるトレーニングだったり、企業の理念を刷り込ませたり、社歌を歌って団体意識を高めさせたりするわけですよ。 私の義務教育期間も行進させられたり、国歌、校歌を歌わされたり、回れ右の動作訓練をさせられたり、体育祭でクラス対抗で競わされて、クラスの団結を高めされられたり。今思えば、我々もいかに洗脳されていたか、いい様に転がされていたかがよーくわかるわけです。もちろんルールを学ぶこと、団体行動も大切ですよ。だけどなんだか気持ち悪い部分を感じてしまう。難しいですね。[DVD(字幕)] 10点(2003-12-31 23:10:00)《改行有》 2. プラトーン ウォール街の後にじっくりと鑑賞したので、戦時中での善と悪の対比というか、そういうのを感じました。でも、デフォーの優しさは戦闘中には自分の命を落としかねないものだとも思うし、見境なく殺してしまうのも人間としてどうかと思うし、結局何が正しいのかわからないですね。9点(2003-12-29 18:38:46) 3. フットルース 《ネタバレ》 時代とともにファッション、文化も変わるので今見ると笑ってしまうところもありますが、とてもシンプルな物語で面白いと思います。牧師は息子がディスコ帰りに交通事故死してしまったためダンスを禁止しているのですが、それが都会から来たケビンベーコンによって解かれようとしているので必死に抵抗する。世代間のギャップ、子離れなどの普遍的な問題をダンス、音楽を通してよく描けていると思います。でも私が何より感じ入ってしまうのは登場人物たちの若さはじける演技です。輝かしい未来を信じ、何にでもなれると思っていた十代の姿がそこにあり、おっさんになりつつ私にはとてもまぶしく映ります。まあ、映画自体はくだらないって言っちゃあくだらないんだけど、年をとるにつれて強烈なノスタルジーに浸れる傑作青春映画といえるのではないのでしょうか。8点(2003-12-17 12:00:13) 4. フェリスはある朝突然に malvinasさんのレビューを読んでとても共感できた。くやしいが誰からも愛される才能というのは努力してなろうとするものではなく、選ばれたものしかもてないのだと。兄に対して嫉妬に狂っていた妹さえも結局いつも味方にさせてしまう。金持ち、自由に遊ぶというのは三田佳子の次男のような平民には手の届かない世界。嫉妬とともにやるせない気持ちにさせますね。5点(2005-01-27 21:15:18)
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