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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ブラック・ムーン 館に入るまではけっこういいの。ハイウェイで餌をあさるアナグマ(?)の長回し、遠くから来る車が轢いちゃうまで。戦争・暴力の世界が広がっている。車を捨てて走り出すとこの長い移動も見せる。秋の山の中。森の生き物たちの息づかいが怪しくなってきて、ユニコーンの登場。馬に導かれるように館に。でもここまでだったなあ。あとあんまりハッとさせる鮮やかなイメージがないんだよね。おばあさんが何者かへ無線で報告してるってのはちょっと面白かったけど。次々と鳴り出す時計。庭に集まってくる動物たち。ルイス・キャロルの面白さは、あんまり怪しそうでないものの怪しさに満ちてることだったが、この姉弟なんか最初から見るからに怪しそうなんだもん。思春期の少女ってことで説明がついちゃいそうな幻想だから、つまんないのよね。[映画館(字幕)] 5点(2014-02-04 09:12:29)

2.  ブリキの太鼓 オスカル君の気味悪さは映画ならではのストレートで迫ってきます。ずっと生き続ける祖母をポーランドに残したまま、成長を再開するオスカルは西へ行ってしまう。これはどう考えればいいのか。ポーランドに残って成長していくってのなら分かりやすいが。彼の太鼓は、軍楽隊のリズムをワルツに変えもするが軍隊の慰問にも使われる。不快に思っても政権から離れられない「芸術」と見てそう間違いではないと思うが、母の死以後の部分がよく分からない。でもそういう“分からなさ”が寓意の豊かさで「きっと深いんだ」と思わせられるのが、芸術映画の得なところ。[映画館(字幕)] 7点(2013-03-14 10:00:50)

3.  フレンチ・コネクション 警察ものの場合、たとえオールロケでも、犯罪現場や捜査会議室なんかは繰り返し映され、光景に馴染みのある・なしの濃淡が生まれてくるのが普通だ。本作にはそれがない。観客にとってすべてのシーンが「ゆきずりの場所」であり、そこをノンストップの電車のように突っ走っていく。警察ものの真の主役は都市そのもの、と割り切った映画。匿名の街角が連なっていく。張り込みと追跡の背景としての都市が流れていく。そのザラついた摩擦感が味わい。一番好きなのはフェルナンド・レイをポパイがホテルから地下鉄まで追跡するシークエンス。人混みの中に見え隠れする紳士の姿、そして車両に乗ったり降りたりの騙し合い、レイの人を食ったキャラクターが生かされていた(これを初めて観たころはまだブニュエル映画を知らなかったはずだが)。音楽がけっこういい。低弦のユニゾンがモゾモゾッとうごめいて、やがてジャズが乗ってくる。このモゾモゾッに、なんか文楽の太棹三味線的な、映像に対する合の手の味がある。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-04 09:44:24)(良:1票)

4.  フロント・ページ(1974) 《ネタバレ》 これ起こっていることは深刻でほとんど社会派もの映画の題材だよね。刑の執行を強引に行なおうとする行政側と、逃亡した死刑囚。それに新聞記者が絡んで、日本だったら熊井啓がムッツリ描く世界。ブンヤ魂の描写にしても、首にタオル巻いてたりしてもっと汗臭く泥臭く描く。それらを一歩離れて笑いで描くところが、アメリカの大人の文化。こういう映画や戯曲が生まれる成熟には、日本はまったくかなわないと思う。広い意味での粋がある。主人公も自分のブンヤ魂にウンザリしていて、まっとうな暮らしをしようと判断した直後だった。でも事件が起こるとじっとしていられない。しかし目の前で娼婦が愛人のためにとった行動を見て、ああ愛のある世界がまっとうだ、とそっちの新婚旅行方向へ舵を切り直そうとする。しかしそれをさらにまた編集長が引き戻していくわけ。この「分かっちゃいるけどやめられない」ブンヤ稼業の業のようなものを、笑って見ている大人の目がある。この監督の新聞記者ものでは『地獄の英雄』も傑作だったが、ブンヤ映画で名作が生まれるアメリカは、大人の国ってことなんだ、いや、これはもう過去形で言わなければならないか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-02 09:55:58)(良:1票)

5.  ファンタスティック・プラネット はっきり人間の視点から見た世界と支配者から見た世界とに、分かれるの。その支配者側から見た人間の群衆の動きなんか丁寧だった。まとまって動いたりなんかしない。大量殺戮シーンで球が人をくっつけていっちゃうのが怖かった。踏み潰すシーンとか。映画を見てるほうはその時々でどっちの側にも感情移入しちゃってる。ペット時代なんかはどっちかって言うと飼う側から見てたな。この設定、植民地の比喩と見ることも出来るけど、いろんなイメージに溺れる楽しみがこのアニメの核。だんだん引いていく議場の広さ。瞑想で体がマゼコゼになってしまうとこ。ホースがくねってるような大地で、雨が降ると各所が持ち上がるとこ。夜の発光。ネバネバのしずくを垂らす植物。そしてラストの像のダンス。まあよくいろいろ思いついたもんです。締めが物足りないって気もするけど。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-23 11:01:11)(良:1票)

6.  ファイブ・イージー・ピーセス 《ネタバレ》 前半はかなりかったるかった。うんざりしている日々を、そのままうんざりさせて描くんだ。実家に帰ってからが面白くなる。カレン・ブラックが家にやってくるあたりの雰囲気がいいね。別に軽蔑とかそういうことじゃなく、まったく世界が違うってことかな。ただとにかくうんざりなんだ、っていう気持ち。ドロップアウトって言えばそれまでなんだけど、それがもう必然というふうに説得力を持っているのが強み。渋滞のトラックの荷台でピアノを弾きつつ別の道へ曲がっていってしまう、なんてシーンがあった。アラスカは清潔だから行く、と言うヒッピーをやや離れて風刺的に見ている。チキンサンドのチキン抜き、という頑固さ。おそらく今までのアメリカ映画なら、堅苦しい音楽家の家庭から自由になったことを単純に謳歌して、それが結論になったんだろうが、それだけではない人生も描けなくちゃならぬ、と思い始めた時期だったんでしょうね。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-03 10:11:24)

7.  フレンジー 《ネタバレ》 詳しく知ってるわけじゃないけど、死後硬直の始まった死体とじゃが芋の手触りって、なんか似てる気はする。カボチャほど固くはないものの、簡単に踏み潰されたり齧られたりする果物よりは固そう。じゃが芋と死体の取り合わせって、すごく似合ってる。そして凝ったフランス料理。食材ってものは、考えてみれば「死骸」でもあるわけで、テーブルの前に死骸が陳列されているわけだ。それを皿によそうときの、ドロッとした感じ。暗い色調で撮ってあり、普通の料理を食べたい警部の悩ましさがこの「ドロッ感」に濃縮されていた。料理のアップだけでこれだけ笑わせることが出来るとは。この食材を絡めたブラックユーモアが絶品で、いかにも英国風。ほかにも、つくづくヒッチは変態だなあと思わせる最初の殺人のねちっこさとか、「タイプなんだ」という絞殺魔のセリフのあとヤベーという感じで階段を後ずさりしてくるカメラとか、楽しめた。警部の妻をはじめ、被害者となる女性たちも、陰惨な事件を別のユーモアの次元に転嫁できる造形になっている。これシナリオ、アンソニー・シェーファーだったのね。『探偵スルース』の原作者(『アマデウス』のピーター・シェーファーは双子の兄弟)。ヒッチコックでは、『疑惑の影』に、やはり劇作家のソーントン・ワイルダー(名作「わが町」はもう演劇の古典)が加わってたり、けっこういろんな大物が関わってる。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-01 11:59:15)(良:1票)

8.  無頼漢(1970) 『心中天網島』の次の作品で、ATGから東宝になって資金は潤沢、白黒がカラーになった。浮世絵や残酷絵が壁面を飾る美術も、繊細な粟津潔から重厚な戸田重昌で、より金をかけられた分、見応え十分、というか、セットが一番の見どころになった。音楽が武満徹から佐藤勝に変わり、ダン、ダダンという桶屋のリズムが反復される(この桶屋が浜村純で、前作の黒子の通奏低音的イメージを継いでいるよう)。70年という時代を背景にすると反抗と挫折のドラマとして分かるし、その時代と幕末期を重ねる意図も悪くはないが、70年を離れて見ると、いささか反抗の気分だけが浮き足立ってる印象(ついでに言っとくと、この原作は幕末ではなく明治の歌舞伎。もう侍をバカにしても大丈夫な時代になっている)。かえって直次郎の母親を登場させたあたりに、脚本の寺山修司らしさがうかがえた。そのベターッとまといつくような母親像(新派の市川翠扇が怪演、この人は山中貞雄の『河内山宗俊』で直次郎演じた市川扇升とは関係ないんだろうな?)。河内山は松江邸で長ゼリフは吐くが、「バーカめ」の決めゼリフは言わず、あとで水野忠邦に逆に「バカめ」と言われるという趣向がある。金子市を米倉斉加年が不気味に演じ、あの異相はこういう役でもっと使われてもいいな、と思った。山中貞雄版の中村翫右衛門で金子市のイメージを持ってる人は驚くかも知れないが、あの金子市はほとんどパロディなんです。さらについでに言うと、だいぶ昔にマキノの『天保六花撰 地獄の花道』ってのをテレビで見てるが、この頃は河内山宗俊の話に無知で、ストーリーがよく分からなかったと日記に書いている。それでは市川右太衛門の河内山に東千代之介の金子市、中村賀津雄の直次郎。けっこうスクリーンではいろんな河内山が活躍していて、河内山映画祭なんてのを企画しても面白いんじゃないか。[DVD(邦画)] 6点(2009-10-10 12:26:53)

9.  フェリーニの道化師<TVM> 《ネタバレ》 これ『サテリコン』と『ローマ』の間の作品だというし、題名からして凄いキンキラキンのフェリーニワールドを期待してしまったところ、けっこう地味、テレビ用作品で手抜きなのか、と公開時にいささかがっかりした覚えがある。あらためて見ると、同じ感想を抱くところもあるけど、ドキュメンタリー部分もそれなりに面白く出来ていた。つまりいつも“記憶”を描いてきた監督が“記録”と向き合ったという点で。ドキュメンタリーと言っても、録音技師が常連のノッペリ顔の俳優だったりと(4年後の『アマルコルド』では15歳の悪童仲間を演じてる!)、しっかりとフェリーニ色。ドキュメント調からスルリと回想に入るあたりの自在さが味わいで、つまり“記録”しようとしても平気で“記憶”に横滑りしていってしまうのがおかしい。記録フィルムが溶けてしまうのは、『ローマ』の消えゆくフレスコ画のエピソードにつながっているんだろう。記録は消える、記憶は残る、って(『ローマ』とのつながりという点では、道化師たちのファションショーが教会のファッションショーの準備だったか)。でもやっぱり一番いいのは最初のほうの町のスケッチ集で、あれは堪能しました。記憶全開。終わりの見せ場、道化師たちの葬式は、悪くはないんだけど円陣の中に閉じ籠もって展開しているのが、もひとつ弾けてくれなかったような気がする。もっともポイントは道化師たちの疲れなのであり、フェリーニとは「馬鹿騒ぎの果ての疲れきった静まり」を描き続けた監督なわけで、そこはキチンと押さえてある。というかフェリーニ作品の中でもひときわ感動的なラストが用意してあり、死んだ相棒と「ひき潮」をトランペットで呼び交わしながら消えていく道化師の姿だけでも、この作品は記憶に残ってしまうだろう。[地上波(字幕)] 7点(2009-07-30 09:28:05)

10.  ブルジョワジーの秘かな愉しみ たぶんブニュエルでは、メキシコ時代の作品群が最も充実しているだろうが、どれが好きかと言うと、私はこれ。自在な語り口の妙。不安と妄想とトボケた笑いが渾然一体となって、「作者は何を言いたいのか」なんて要約されることをきっぱり拒絶した、まさに映画でしか表わせない世界。映画でしか表わせないものというと、とかく美的な構図やスリリングな移動の効果などに多くの監督は工夫を凝らしてきた、でもブニュエルはそうはしない。ごく普通のカットを織り合わせるという基本で、映画が表わせるものを突き詰めた、いや拡大したと言うべきか。道を主人公たちがただ歩いていくシーンがポンとはいる。意味を考えりゃ、車に乗っていないブルジョワジーたちの頼りなさとか、周囲の農作物と隔てられた食欲だけの存在とか、いろいろ出てくるが、妄想と夢が氾濫した後にポッとその屋外シーンになると、もう意味がどうのではなく映画のリズムとしてまことに効果的で、こうして歩き続けていく彼らが映画を貫いてまとめ上げていくそのさまを、感じ入って見守るしかなくなる。あのシーンで感じる気分を、映画以外で味わうことは不可能だ。繰り返されるごとに夢の状況は悪くなっていくし、やたら発砲も起こる。喫茶店での軍人の話と神父のエピソードが重なってくる。それでも彼らは映画を貫いて歩き続ける。意味と無意味の境のような道を、あてがあるんだかないんだか歩き続ける。こちらは落語家の名人芸に立ち会っているように、ただただ話術に身を任せていればいい。[映画館(字幕)] 10点(2009-07-08 12:09:30)(良:1票)

11.  プロビデンス 死ぬ方法を選ぶ権利がある、という文句がキーか。それがひとつは政治的圧殺のイメージに向かい、もうひとつは主人公の病身の苦痛にもぐりこむ。この設定がどういう効果をあげているのかだが、よくわかんない。家族肉親を駒にしてストーリーを組んでいる孤独な老作家、それが「プロビデンス=神の摂理」とダブらせられているらしいんだけど、よくわかんない。狼男のエピソードは面白そうだったんだが、あれとブルジョワ論と関係があるのか、よくわかんない。ダーク・ボガードが車運転してるときの、どんよりとした家々の重さは、ヨーロッパだなあ、としみじみ思った。[映画館(字幕)] 6点(2008-01-18 12:13:08)

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