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プロフィール |
コメント数 |
67 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
琴線に触れる映画は人間としてのリアリティが描かれているかどうか。作品として大事なのは哀切さは容易に撮れるが、それが痛切であるかどうか。 |
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1. 冬の小鳥
《ネタバレ》 やっと見ることができた。個人的に孤児院の話は好きで、場自体が悲哀を孕み、濃密な人間ドラマを生みやすい環境でもある。映画ではないが井上ひさし「41番の少年」や吉本直志郎「青葉学園物語」シリーズなど胸を締め付けられる哀切さがある。さて念願のこの映画。皆が言うようにキム・セロンの演技が素晴らしい。彼女の表情がこの映画の主旋律であろう。自分が捨てられたという事実がどうしても受け入れられないジニ。そこに友人としてスッキとの交流が徐々に芽生え、少しだけ彼女の心に落ち着きが生まれる。スッキのような野心的な子も現実にはいるだろう。また先輩イェシンのように悲しいエピソードも彼女の中で思い通りにいかない人生への苛立ちを醸成させる一助にはなっていたことだろう。イェシンが去った後の寮母がやりきれない怒りの表情で布団をたたくシーンなど、この施設での悲哀が十分少女の胸に伝播したことだろう。結局ジニが遠い異国のフランスに行く決意をしたのも友人スッキの影響があったからだと思う。彼女が去った後再び現実を受け止められなくなり、自分で自分を埋葬しようとするもできない。現実を見るしかない。どうせ養子となるなら、いっそ父親を思い出さないよう国内ではなく、海外へと吹っ切ろうとする心の動きも理解できる。最後の父親との自転車二人乗りの回想シーンから空港で里親に出会う流れは本当に静かな感動を生む。自伝的な映画なのでリアリティに満ちているのは当然だが、一つ気づいたのはこの施設女児専用なんだなと。これが男女両方の施設だともっと猥雑なお話になる可能性もあったと思う。実際の彼女がどうだったかはわからないがただ、女児専用の施設という設定でストーリーに一定の清潔さが担保されていると思う。少年との恋愛なども描くと盛りだくさんになるし、主題がぼやける可能性もあるから、これはこの設定(実際どおり?)でよかったと思う。[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-14 23:00:15)
2. プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
《ネタバレ》 なんか残念な映画ですね。話は悪くないですが、構成がよくない。親子2代の話が2本分にして見せられているような感覚になってしまう。ルークとエイブリーの親子2代にわたる宿命を描きたいのならもっと脚本を練り上げないと。あと、エイブリーが名誉の負傷後の警察内部の不正に立ち向かう部分をもっと刈り込んでも良かったのでは。あそこが妙に盛り上がってしまって子供たちの代の宿命の部分が薄らいだような気がするんですね。あと演出のテンポも今一つよくない。ライアン・ゴズリングとデイン・デハーンが頑張ってました。ライアンはこの映画でカミさんと知り合ったんでしょうね。[インターネット(字幕)] 5点(2020-09-06 19:27:06)
3. フライト・ゲーム
《ネタバレ》 最後までダレることなく見ることはできた。リーアム・ニーソンははまり役だったし、彼の力演があればこそこの点数になった。ジュリアン・ムーアもヒロインとして老け具合からも丁度よい相手役だった。この映画はキャスティングで救われているところが大きいような気もする。ただ、みんなが言うように色々設定に粗が多すぎる。動機の弱さは許すとしても、見終わって振り返ってみて、機長と弁護士を殺したシーンは画面として映さないが、ストーリーの叙述を踏まえたとしても、あの犯人たちが実際殺せたか?という疑問が残るので、やっぱり減点幅は大きい。[地上波(吹替)] 5点(2020-07-05 23:54:18)
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