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1. ヘルタースケルター(2012)
「さくらん」に続き2本目の蜷川作品ですが、前にも思ったけれども、蜷川さんは映画監督は向いていない気がする。前作のときは脚本が悪いせいかなと思ったが、今回もセリフのひどさが際立っている。特に大森南朋。絵はすごくいいのに。絵にこだわりすぎて映画として成り立っていない。沢尻エリカも体をはってがんばっていたし、りりこの部屋のしつらえとかもう完璧。寺島しのぶも難しい役をこなしている。にもかかわらずこんなに心に響いてこない映画もめずらしい。とにかくもったいないなあと思いました。[CS・衛星(邦画)] 3点(2013-06-04 03:43:20)
2. 蛇イチゴ
《ネタバレ》 個人的に信じられないほどすきな映画です。なんとなく樋口一葉の「大つごもり」を思い出した。わたしは一葉のなかでは「大つごもり」がもっともすきな作品。西川美和監督に新しい才能を感じたし、宮迫博之はたぶんこれ以降評価が変わることは間違いがないだろう。家族みんながそれほど大きくもないこじんまりとした家のなかで、それぞれに誰にもわからない暗闇をもち、そのほころびは大きく破れそうになっていく。映画のなかに答えはなく、もちろんハッピーエンドでもない。土のついた蛇イチゴに蟻が這い、そこに光があたっている映像がたまらなくすき。[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-08-31 23:08:17)
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