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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ペット 他の意見と同様、動物版『トイ・ストーリー』と見て取れるが、ただの劣化コピーだった。人間の気持ち次第で飼われるのも捨てられるのも"愛玩"動物の宿命。そこに一歩踏み込んだ展開がほとんどなく、脇のキャラクターたちの活躍も乏しい。背景同然で何体かは削れる。むしろ必要以上に街にパニックを起こしていて、擬人化するにはリアリティの範囲から外れた設定にがっかり。[地上波(字幕)] 4点(2019-08-09 22:22:05) 2. 別離(2011) 《ネタバレ》 誰が悪く、誰に責任があるのか。言葉の応酬が繰り広げられ、家族を守るための嘘が双方の傷口を大きく広げていく。追い出した際に階段まで転げ落ちたのか、それ以前に自動車と接触していたのか、家政婦の流産の原因は明かされることはない。そう、真の主人公は、高度成長で一見普通に生活しているように見えて、イスラム教による厳しい戒律が根底にあるイランだということ。息苦しく閉鎖的で下手に身動きしたら状況を拗らせる複雑な社会構造が垣間見える、ありのままのイランの姿。国外脱出する母親と、イランに残る父親のどちらを娘は選ぶのか。断絶を象徴するラストカットに沈黙する。[映画館(字幕)] 8点(2018-06-20 19:13:53) 3. ベイビー・ドライバー 《ネタバレ》 冒頭の逃走シーンで鷲掴みにされた。プレイリスト前提で組み立てられたような絶妙な構成に、疾走するカーアクションが一体になる。それだけでない。意表を突いた展開で、冷徹なボスと対峙するかと思ったら二人のために義侠心を見せ付け、最後の対戦相手が一見寡黙で常識人らしい犯罪者だったりする。今までのエドガー・ライト作品とは違いシリアス要素の強い本作だが、瑞々しいクールな演出は磨かれている。全編音楽で組み立てられているようで、ある意味で主人公の逃避にリンクしているとも言える。『トゥルー・ロマンス』みたいに逃避行するわけでもなく、現実を受け入れ、自分の罪を償い、まっさらになってシンデレラの元に帰るラスト、悪くない。[DVD(字幕)] 8点(2018-02-11 22:48:55) 4. ベイマックス 《ネタバレ》 前作の『アナと雪の女王』に辟易していたため食わず嫌いだったが、意外にも大当たり。硬派なマーベルのテイストを見事にディズニーの世界観に溶け込ませることに成功しており、これほどの熱狂と感動に包まれるとは思っても見なかった。日本に対するディテールもしっかりしており、往年のロボット及び特撮ヒーローへの敬意が払われ、当作品への本気が伺える。黒幕のミスリードが象徴するように復讐の連鎖を如何に断ち切るか、ややご都合主義とはいえ、生前の兄の映像で上手く切り抜ける。努力というものをよく知っている教授が、失敗を繰り返しながらもベイマックスを完成させた兄の姿を見ていたら、ダークサイドに堕ちなかったかもしれない。日本テイストを最高の形で再現させ、尚且つ面白い"ジャパニメーション"をディズニーという米国のアニメスタジオが成し遂げてしまった。宮崎頼りのジブリの衰退を見ても分かる通り、近い将来、日本のアニメが必要とされなくなる時代が来るかもしれない。[映画館(吹替)] 8点(2015-02-15 17:57:21)(良:2票)
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