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プロフィール |
コメント数 |
67 |
性別 |
男性 |
年齢 |
39歳 |
自己紹介 |
最近、映画の評価基準はこんな感じです。
①ストーリー、演出、設定の妙、自分に影響を与えたかを考慮する。
②それらを含めた上で「映画を通してでしか表現できない作品である」といえるかどうか。 という感じで見ています。
スタッフロールが終わり、スクリーンに拍手を送りたくなるような映画に出会えることを願っています。
◆最近グッと来た映画◆ 『ショーガール』 『colorful』(原恵一) 『ヒーローショー』 『ゴッドファーザー』
ポール・ヴァーホーベンが最近好きなんだと気がつき始めました。あとは山田洋次と井筒和幸がご存命の監督の中では好きです。 |
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1. ペイ・フォワード/可能の王国
《ネタバレ》 ◆「誰かから恩を受けたらそれを三人の人に回す」ということをテーマとしている時点ですごい作品だと思います。私も常日頃自分なりに親切にしようと努めており、「親切」とは何かをそれなりに考えているので、勉強するつもりで鑑賞しました。◆結論としては、「この作品の詰めが甘いと感じる自分はまだまだ青いのだろうか?」と自身が揺らぐような気持ちにさせてくれる映画でした。◆私が「詰めが甘い」と感じた点をいくつか述べます。①この作品の中での「親切」とは具体的に「人に、大きな変化をもたらす、あるいはそれを食い止めるために何かをする」ということなんでしょうか。道端のごみを拾うとか席を譲るとかその程度のことは良い事に入らないのかなと感じました。②母親がとった「自分の母親を許す」行動というのは、「親切」としてしまっていいのでしょうか。「母親を許す」というのは人に言われてやる「親切」程度の動機でできることなのでしょうか。③ケビン・スペイシーはなんで付き合うのを渋ったんでしょうか。火傷の過去があるのか、ただ単に今の単調な生活を他者の介入によって壊されたくないということなのかよくわかりませんでした。ラストのトレバー君の発言にハッとさせられる様子を見ると、恐らく後者のようですが、ではあえて火傷を負った人物設定にせずともいいのでは、と感じました。◆ラストの解釈ですが、トレバー君が死んだのはあのラストにつなげるため以上の意味を私は感じませんでした。下手したら、「良いことしたら死ぬかもよ」という因果応報的な解釈もできてしまう余地のある良くないラストだと思います。ラストももっと、トレバー君が親切にするための努力をしている場面を映したり、変に時系列をいじくらないほうが素直に感動できると思いました。そこも甘いと思います。◆でも、そんなことでは語れない何か監督の思いがあるのかもしれません。それは今の時点ではぼんやりとしかわかりません。難しい作品だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2012-02-18 03:12:20)
2. ベルヴィル・ランデブー
《ネタバレ》 ◆僕がすきなのは、おばあちゃんの微笑みと、犬のおっぱいと、ねずみ男です。みんなかわいい。それからフライパンが最強だってこと。◆何度か見返してわかったことは、無駄なシーンが一つもないことです。犬がなぜ電車に向かってほえるのか、同じく、犬がなぜマフィアのハンカチに噛み付いたのか、見返してやっとわかりました。◆それ以外にも、壁に貼ってある写真だけでその人の生い立ちがわかったりと、かなり綿密に作りこまれていることがわかります。とくにかえるのシーンでは、片目のないカエルや片足のないカエルをきちんと描いていて、日ごろおばあちゃんが、同じ方法でカエルをとっているのだ、ということがわかります。◆実に見事です、8点を献上させていただきたい。[DVD(字幕)] 8点(2006-02-04 10:31:42)
3. 北京原人 Who are you?
《ネタバレ》 ◆万里の長城からそのふもとまで、原人が全速力(100m8秒台)で走るとして、はたして生身の人間はそのあとに着いていけるんですかね。う~ん。キューブリックが見たら卒倒しますな。この作品が日中友好の架け橋になればいいなとおもいますが・・・たぶん無理でしょう、だって不条理ですもの。◆とはいえ好きなシーンも結構ある。中国人のお姉さんが、ただただ人間の研究材料のために作られ、生活をめちゃくちゃにされている北京原人のことを不憫に思って、夜中に涙を流すシーン。北京原人はそっと、その涙をすくい、なめる。かなりいいシーンだとおもう。確かに、めちゃくちゃな部分もあるが、そうでない部分もたくさんある。6点を献上させていただきたい。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-24 18:38:34)(笑:1票) (良:2票)
4. ペーパー・ムーン
《ネタバレ》 ◆この映画の一番いいところは、トリクシーの存在だとおもいます。詐欺師のモーゼは歳の大きく離れた少女のアディをビジネスパートナーとみなし、アディはモーゼをお父さんとも恋人ともつかない存在とみなす。その微妙な二人の関係がこの映画の面白さの根底にあり、そしてその関係がもっとも活きたのが、あまり美人でもないし、かといって魅力が無いともいえないトリクシーさんの存在なのだと思うのです。
◆モーゼは遊園地(?)で出会ったダンサーのトリクシーに尽くし、アディの特等席だった車の助手席にも彼女を座らせる、アディはそれにやきもちをやいて「あの乳牛をおろさなければ車に乗らない」と反抗する。そんな、むくれて一人で座っているアディを説得するためにトリクシーがやってくる。僕はここのシーンがとても好きなのです。
◆まず、トリクシーはむっつり顔のアディに建前で説得する。ところがアディは黙ったままだ。頭にきたトリクシーは車に戻ろうとするが思いとどまり、観念して自分の本音を語りだす。「今まで私は男と長く続いたことが無いの、だからほんの少し、デカパイのトリクシーを前に乗せて」・・・それを聞いたアディは少し微笑んで一緒に車に戻っていく。
◆このシーンでは、モーゼとアディの奇妙な関係無くして、アディは微笑まないと思うんです。仮に微笑んだとしてもそれはありがちな、アディがモーゼを父親だと思っていて、トリクシーを「お母さんとして認める」というシーンになると思うのです。しかしそれでは押し付けがましいホームドラマにしかならないでしょう。そうではなくてアディはモーゼを父親とも恋人ともとれない複雑な気持ちで見ていた。だからこそアディはここで彼女を、いったん母親でも恋敵でもなく、自分に悩みを話してくれた人間として受け入れるのです。だからそれを示すために、少し笑った。
◆僕は、一瞬ですが、年齢も、立場も、とっぱらって一人の人間を受け入れる、優しさに満ちたこのシーンが好きです。
◆そんな広大なアメリカの土地の中で慎ましやかに人間関係が結ばれる映画ですが、トリクシーさんと別れて以降、乗り換えたトラックのようにストーリーが減速していったので、その分を引いて7点をつけたいと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-05 21:36:45)《改行有》
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