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1. 真昼の決闘
「人は口では法だ秩序だと言うが、腹の中ではどうでもいいのさ」・・・そう、人の本質は作品の舞台である1870年でも、制作年の1952年でも、2004年でも変わりはしない。だからこそ、人と社会をリアルに描くことが普遍的な価値につながる。西部劇に徹底したリアリズムを持ち込みつつも、娯楽作品として完璧な完成度を達成した一本。安っぽいヒロイズムを拒否する保安官も、戦いを拒否し逃げようとする女も、見て見ぬふりをする町の人々も、すべてが生きている生身の人間。印象的なテーマ曲、抑制の効いた演出が、リアルタイムで進行する85分を見事に支えている。ラストはリアルな、見方によっては情けないくらいの銃撃戦だが、この映画の文脈ならば、もっともっと泥臭く、恐怖心まで描かれていてもよいくらいだ。8点(2004-02-15 15:38:59)(良:1票)
2. マラソン マン
確かに、手が切られるシーンや歯医者の拷問シーンなどで伝わる「痛さ」は秀逸だし、ダスティン・ホフマンとローレンス・オリビエの演技は素晴らしいの一言に尽きる。しかし、ストーリー展開には疑問。端折りすぎなのか、ひねりが足りないのか、都合が良過ぎるのか、食い足りない感が否めない。「安全か?」の意味があれだけ、というのも肩透かし気味。テーマと演出が作り出すサスペンスの雰囲気が極上なだけに、少しもったいない気がした。5点(2004-02-01 17:22:43)
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