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プロフィール |
コメント数 |
266 |
性別 |
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自己紹介 |
現在の技術で作られた映画を観る目線で過去の映画を見下すようなことは邪道と思っている。できるだけ製作当時の目線で鑑賞するよう心掛けている。 |
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1. マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙
首相になってから晩年の認知症まで、新聞やテレビニュースで知り得たサッチャー像は想像どおり。周囲の男どもを叱咤したりフォークランド紛争での対決姿勢などは報道された情報をなぞるだけのような印象で、自分の想定を超えるものではなかった。
”女性宰相の奮闘物語”という意味合いに価値があるのだろうが“人間サッチャー”には深く斬りこんでいない。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-25 20:33:09)《改行有》
2. 万引き家族
寓話性のある「本当の家族より絆の深い疑似家族」による、現代社会への問題提起。社会問題の象徴たる万引きを通して真の家族とは何かを問いかける。貧困、DV、犯罪、家族の崩壊、高齢者問題etc.多くの問題提起を通じて家族の在り方を問うことが主眼とはいえ、散らかしっぱなしの印象。
主題に合わせた暗いトーンと囁くようなセリフは自然体の表現だと思うが鬱陶しい。特にリリー・フランキーの呟き声が気に障る。
4番さんを亜紀がいたわるシーンで流れる音楽が出色。心理の綾を表現しており、この映画で一番心に残った。取り調べ中のやり取りは、一つの物事を多様な視点で見る“羅生門的な藪の中”と言えるだろう。だが、硬直的な警察官像はバイアスがかかっている。
ラスト、葛藤しながらも成長する少年の内面に微かな救いを見出した。
寸感:「本物より本物らしい疑似家族の織り成す映画」より、かつて某ドラマで語られたセリフ「本物よりずーっと本物らしい偽物」の方がずーっと心にしみる私である。[CS・衛星(邦画)] 3点(2020-06-28 11:28:59)《改行有》
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