みんなのシネマレビュー |
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1. マークスの山 オープニングの雪山のシーンから、タイトルが表示されるまでの一連のシークエンスは秀逸。高村薫の同名小説の映画化なんだが、これが一回見ただけではどうにもわかりづらい。(原作は未読) おそらく小説では登場人物も多種多様で、著者の思想もかなり盛り込まれているものと思われる。冒頭の組員殺害のくだりは良いとして、途中皇民憂国の会なる者が刑事を刺したり、さてまた組員の発砲を絡めたりでこれらが話しをややこしくする。本作では重要であるはずの、内ゲバ時代における人間模様が浮き彫りにされておらず、警察内部のゴタゴタとか本筋とは関係のないところを描き過ぎている。映画は小説とは鑑賞スタイルが違い、劇場で一回見て観客が満足するかどうかで決まる。しかも2時間前後という枠組の中で、必要でないものをいかに削り落としまとめ上げるか。そのために脚本というものがあるわけだから。それと、はねっ返り刑事役の中井貴一はミスキャストでしょう。この人、生真面目なエリート役が似合い最後まで違和感がつきまとった。サスペンスの題材としては申し分なく、しかも独特のもの悲しさを放っていただけにもったいない作品です。[映画館(字幕)] 5点(2005-11-20 23:46:31) 2. マルコヴィッチの穴 奇想天外。奇抜なSFコメディなんですが、夢の中、抱いていた願望がかなった様なお話し。まぁ、こんな映画があってもよろしいのではないでしょうか。ワガハイなら「ビートたけし」の穴に入りた~い。あっ、「邱永漢」も良いかも…。君は誰の穴に入りたい?6点(2004-02-05 11:03:32) 3. 魔界転生(1981) 原作は山田風太郎ってことで、奇想天外、荒唐無稽なストーリーはさておいて、凝りに凝ったセット美術と特撮が素晴らしかった。オープニングのおどろおどろしい地獄絵図。あたかも妖怪変化のごとく描かれた宮本武蔵。燃え盛る天守閣で繰り広げる、千葉真一演じる柳生十兵衛と天草四郎時貞(沢田研二)との壮絶な死闘。終始、独特な映像美を楽しめるわで娯楽時代劇としては上出来の一本。7点(2003-12-03 15:59:36) 4. マタンゴ 極限状態で繰り広げられる人間達のエゴや醜悪を、マタンゴになぞらえるアイデアはおもしろい。しかも、演出、映像、特撮等、独特の雰囲気を醸し出しており日本産の怪奇映画としては秀抜な一本。さすが本多猪四郎&円谷英二という感じがする。狂気じみたストーリーはもちろんだが、この当時としては丁寧に作られたセット美術も特筆もの。うらぶれた難破船の船内の描写、辺り一面に増殖した不気味なキノコ、サイケな幻覚シーン…等々。もちろん、マタンゴのエグい造形と笑い声も強烈だった。が、しかし“ギョッ”とするラストも含め、何から何まで後味が悪過ぎる! ! もちろん、これこそが作り手のねらいなのかも知れないが…。8点(2003-11-05 23:47:22) 5. 麻雀放浪記 戦後の混乱期という怪しげな雰囲気を上手く醸し出しており、とくに「東京の花売り娘」の哀調を帯びたメロディーが、この映画にはドンピシャ合っていた。また鹿賀丈史や大竹しのぶをはじめ、演技力確かな役者陣がこの作品を見事に引き締めていた。そんな彼等のしたたかに生き抜く姿を通し、麻雀を知らない人達にも見応えのある作品にはなっていると思います。7点(2003-07-27 00:05:30) 6. 真夜中のカーボーイ 孤独な二人の若者の友情と愛を描きつつも、彼等の夢と希望ははかなくも消え去るという物語りで、思い出すたびに胸が締め付けられる。ニューヨークという大都会で、金持ちの婦人を相手に金を稼ぐというジョー(ジョン・ヴォイト)のセコい発想には笑えるが、世間知らずもいいところ。田舎出の若者がありつける仕事といえば、皿洗いぐらいがせきの山。おおよそ大都会で、最底辺から這い上がるというのは並み大抵のことではない。ややもすると病院にも行けないという極貧層から抜け出せず、ラッツオ(ダスティン・ホフマン)の光り輝くマイアミ目前でのラストは余りにも悲し過ぎる。ニルソンの主題歌「噂の男」が空しく響く…。切ない青春ドラマの名作です。9点(2003-07-05 20:33:26) 7. マーズ・アタック! ティム・バートン監督の手によるSFコメディの快作!って感じの映画。終始、笑いとギャグで作られており緊張感のカケラもないストーリー展開。お人好し大統領を演じるジャック・ニコルソンを初め、ピアース・ブロスナン、グレン・クローズなど豪華キャストのウソみたいな演技が見れるので永久保存版か? 火星人操るドデカいロボットの登場はお気に入りのシーン。ラスト、軍隊や科学者ではなく、気弱だが心優しい青年とおばあちゃんが大活躍するというのが何より一番うれしかったネ。 8点(2003-03-24 18:38:54)《改行有》
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