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1. 魔法にかけられて
《ネタバレ》 いつかは出るであろうディズニー物のパロディをディズニー自身がやるなんて、すごすぎる!確かにおとぎの世界はキャラクターの考え方や行動そのものも現実離れしていて、現代人が冷静に見るといささかイラっと来る部分もある。たとえば、白雪姫が森をさまよううちに小人たちの家に勝手に上がりこんで、七人分のベッドを一人で使って眠り込んでしまう身勝手さは現実の世界では不法侵入にあたるかもしれない。このギャップを逆手にとってここまでうまくまとめた力に頭が下がる。おとぎの世界を否定しているどころか、お姫様の純粋さこそが現代の忘れたものである、と気づかせてくれるというお見事な展開。王子やナンシーも無用な嫉妬で引っ張らず、大団円になるのも爽快だ。ミュージカルという非現実の世界も彼女ならもちろん違和感がない。ロバートを好きになり始める後半のジゼルのしおらしさは、エイミー・アダムスが演じるからこそいじらしく見える。歌唱力はすばらしいの一言。そしてダンスパーティで自分の好きな人がほかの女性(ナンシー)とダンスを踊り、いつしかその女性と結婚してしまうという、おとぎの世界では絶対にありえない片思いの表情はとても切なく美しくみえてしまう。おとぎ話では片思いは絶対にないだけに心の痛手は俗世の我々と比べられないほどつらいものなのだ。さらにその直前に踊る二人のダンスシーンは「美女と野獣」そのままのカメラワーク。アニメだからこそ出来たと思う映像が実写ではより鳥肌もののすばらしさ!ダンス途中でロバートが告白とも言える歌詞の口ずさみもロマンチックな演出。これぞ映画!日本語版も観たが、吹き替えの主要人物(歌を歌うジゼルとエドワード王子とダンスパーティの歌手)の声色はあまりにも原作(字幕版)と似ていてまったく違和感がない。吹き替え版制作のこだわりにも拍手を送りたい。[DVD(吹替)] 9点(2009-06-25 01:28:05)(良:2票)
2. マッドマックス
逃走車両の警察無線を聞きながら、ゆっくり身支度を整える男。この俳優のその後の成功を思い巡らすたびに、この登場シーンは鳥肌が立つ。特別に演技が上手いわけでも、セックスアピールするタイプでもない。ましてや女性を虜にするジャンルの映画でもない。でも彼は羽ばたいた。ジョージ・ミラーとの出会い、オーストラリアへの移住などまさに偶然かもしれない。だからこそ、この登場シーンは星の誕生に立ち会った気分になるのだ。この気分は「燃えよ!ドラゴン」の練習試合シーンにも通じるのは私だけであろうか。[映画館(字幕)] 8点(2007-11-26 19:13:01)
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