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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. マイ・フェア・レディ 粗野な言葉をまき散らす花売り娘のヘプバーンが淑やかなレディに変身する映画です。でも、立身出世物語ではない。 女性が綺麗に変身する様はオトコだったら誰でも期待を込めて見ると思いますが、そんな視覚的な興味を満足させつつ、粗野なヘプバーンの方に魅力を感じさせる作り方になっている。これは個人の好みかも知れないけど、粛々とした淑女より、多少は荒っぽくても溌剌とした女性の方が魅力的です。そう言えば、「ローマ」の魅力は王女様の「お転婆」でした。本作は「プリティ・ウーマン」の原型のようなお話ですが、ラブストーリーに「自分らしさ」の大切さを無理なく挿入した良作だと思います。 字幕で見ていると序盤のヘプバーンのスラングの和訳に無理を感じました。こんなとき、英語が堪能だったらもっと楽しめたのに、と思ってしまう。今からでもチャレンジしてみるか。。。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-09-27 21:56:37)《改行有》 2. 真白き富士の嶺(1963) 姉妹と姉の婚約者の三角関係を描いた映画。姉を芦川いづみ、妹を吉永小百合が演じていている。吉永小百合が死の病を患っていていることが、ストーリーの強いフックになっている。原作は未読だけど、太宰治の原作というだけあって、美人姉妹の内面にある負の感情を色々と表出させようとしています。とても文学的ですが、現代の視点でいうと奥ゆかしいドロドロって感じかな。激しい盛り上がりや緊迫感は感じません。製作当時の婚前の男女関係が色々と窺えるところが面白かった。美女対決という視点では、スマートで洗練された芦川いづみに対して、吉永小百合は内に秘めた芯の強さで対抗していました。この二人を見ている分には、自分は退屈しないです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-09-27 22:21:32) 3. 真夜中のカーボーイ 《ネタバレ》 その昔に観た時は、夢を描いて上京した田舎者が現実の厳しさを思い知る映画でした。約30年を経たらただの無計画にしか見えませんでした。どうしようもない男二人の友情も、悲しい描写以上のものを残さない。「ニューシネマ」と呼ばれる作品の多くは、現代的には掘り下げが浅く見えます。本作も過去の作品になりました。住み慣れた土地を離れる時のセンシティブな心情描写や主演二人の演技は評価します。点数は再見時のものです。[地上波(字幕)] 4点(2013-08-20 00:35:40) 4. マタンゴ 《ネタバレ》 「ゴケミドロ」と並んで自分の中に原初的な恐怖を刻んでいた作品ですが、観直して後悔。こんな情けない脚本だったのかという想いです。遭難した男女7人のエゴが描かれるのだけど、そのエゴの先にマタンゴの存在が絡んで来ない。詰めの甘さを感じます。キノコを食べてマタンゴ化した奴らが食べていない者を襲う理由も分からない。それは登場人物のエゴとは繋がらない。キノコを食うことを一種のドラッグに喩え、都市生活の享楽によって堕落した者とイメージを重ねたかったようだけど、時代の違いもあって共感に至らない。どうも根底には、ブルジョアに対する一般人の卑屈でネガな感情があるように思える。金持ちは勝手にいがみ合ってマタンゴになっちまえーっていうような…。でも、ヨットで遊ぶ金持ちを堕落の象徴にしたら、若大将@加山雄三は真っ先にマタンゴ化するよ。「ゴケミドロ」は観直しても価値を損なわなかっただけに、大切なものを失った気分でした。[CS・衛星(邦画)] 2点(2009-12-28 21:11:19)
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