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1. メアリと魔女の花
ジブリ系(もうジブリじゃないけど)では珍しいかなりギャグ調な映画。
お話はかなり軽いノリで作られてる。人間ドラマを入れて感動させてやろうとか、悪いやつを倒してスカッとさせてやろうとかそういうのを、製作者あえて、キッチリやろうとしてない。
メアリとピーターの友情を描くなら、もっと二人の関係をきっちり描かないとダメだけど、全然やってない。魔法なんてなくても生きていけるんだってなる割には、そのお膳立てはない。敵もどこか憎めないタイプで倒してスッキリ勧善懲悪ってわけではない。おばさんが実は…というネタも伏線は全くなし。
でも、軽いノリの映画なんでお気楽に楽しんでね、って言う感じで、それも悪くない。
子どもも楽しく見れる作品で、親子で一緒に見るのにもいい映画。
魔法学園の独特の世界の描き方を見るとどうしても千と千尋と比較しちゃって、宮﨑駿にはかなわないなーという感じはするが、千と千尋よりはストーリーはきっちりまとまってる。
もっとも、何か突き抜けた面白さがあるわけでもなく、それなりの小品という感じ。
声優は相変わらず芸能人を起用しているらしいが、違和感のあるキャラはいなかった。[映画館(邦画)] 6点(2017-08-29 07:25:35)《改行有》
2. メメント
時系列を逆にするとは恐れ入った。斬新な試みだ。
過去に戻っていくことで謎に迫っていくのは面白い。
しかも、完全に時系列が逆というのでなく、正の時系列(白黒シーン)も同時に進行し、それが最後でつながるというのは見事だ。
そして、時系列が逆というのは、とにかく、話の筋を追いにくい。おまけに、正の時系列までからんで余計にややこしい。
これを一回で見て内容を理解できる頭は私にはない。ナタリーだのドッドだのテディーだの何がしたいのか、何をやっているのか初見ではよく分からなかった。
しかし、細かい部分の理解にまで至らなくても大筋は理解できる。十分面白く、また、ラストで明かされる事実の衝撃はあった。
「今、どういう状況で、どうしてそんな状況なのか」が分からないまま2時間の映画をずっと見ることになり、なかなか疲れる。これが「記憶が保てない主人公の気持ちの疑似体験」なのだ、と言われて、なるほどな、となった。でも疲れる。
記憶できないという症状に本気でちゃんと対応したいなら、あんな短文でなく、もっと詳細を書いたメモを残せばいいと思うのだが、結果を見てみれば要は「起こったことを細かく記録する必要なんて最初からなかった」、もっと言えば「そんなまっとうな論理思考などしていなかった」というわけだ。
この難解な映画を巻き戻しのきかない映画館で見て一発で理解できる人はすごい。しかし、今はパソコンで視聴し、シークバーで好きなところに戻ってシーンを見返せる。おかげで、難解な映画も何度も見返して理解を深めることができるし、それがまた楽しかったりする。いい時代になった。
しかし、難しい映画、難解な映画というのは世間では「分からないヤツが悪い」というような風潮があって、そのためか低評価につながらないように感じる。しかし、内容が分からなければそれはやはり駄目映画だと思う。そのへんはすこし意見しておきたい。
面白い映画だった。こんな「攻めた」映画をもっと作って欲しい。[DVD(吹替)] 7点(2009-10-03 11:41:33)(良:1票) 《改行有》
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