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1. めし
《ネタバレ》 なんか違う。
たとえば小津安二郎の『晩春』だって前時代的な価値観が背景にあるが、あちらはあくまで「背景」であって、登場人物の心情には嘘がない。ところがこの作品では当時の価値観に沿うように物語が流れ、テーマのために登場人物が歪められているような印象を受ける。『晩春』は自然で普遍的なドラマであるのに対し、こちらは押し付けがましく、説教くさい。
成瀬監督といえば暗いくシビアな視点が持ち味だと思うけど、今回はハッピーエンド、しかも手紙を細かくちぎって列車の窓から捨てるといういかにもな演出つき。取ってつけたような、というのは言い過ぎかもしれないが若干の違和感は否めず、成瀬さんらしからぬ感じがした。映画の九割までは面白かったのに、結末に至って主張が物語に先立ち、バランスが崩れてしまったという印象。[DVD(邦画)] 6点(2006-10-26 19:03:39)《改行有》
2. MAY -メイ-
根暗な不思議ちゃん、ものすごく不幸なアメリみたいな主人公は憎むに憎めない。前半は主人公のメイが変人ながらも可愛かっただけに、その後の展開が痛ましくて観ていられない。恐怖よりも哀れみが勝ってしまった。 雰囲気がよく、印象的なシーンがいくつかある。オープニングや挿入される短いモノクロ映画、レズビアンの友達の首を切るところ、あと縫合に失敗した犬のエピソードも気がきいている。とくに強烈だったのが、盲目の子供たちとメイが割れたガラスのなかを這いずり回って血まみれになっていく場面。なんて残酷で美しいシーンなんだろう。メイの心を面白半分に、無神経にずたずたにしていく「普通」の人々の残酷さが上手に表現されている。 おぞましいのに、どこか美しい。そんな不思議な魅力がある作品。[DVD(字幕)] 7点(2005-06-24 03:39:51)
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1 | 6 | 1.23% |
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2 | 6 | 1.23% |
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3 | 16 | 3.29% |
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4 | 25 | 5.13% |
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5 | 33 | 6.78% |
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6 | 105 | 21.56% |
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7 | 122 | 25.05% |
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8 | 109 | 22.38% |
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9 | 53 | 10.88% |
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10 | 11 | 2.26% |
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