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1. 危いことなら銭になる
《ネタバレ》 中平康監督による犯罪コメディ映画。本作に登場する主要人物4人はそれぞれどことなく「ルパン三世」のレギュラーキャラ(宍戸錠=ルパン、長門裕之=次元、草薙幸二郎=五右衛門、浅丘ルリ子=不二子)に似通ったところがあり、作風も漫画チックな喜劇で、まさにアニメをそのまま実写にしたような荒唐無稽さのある映画だが、それがとても楽しい。脚本に加わっている山崎忠昭がのちに「ルパン三世」にも参加しているというので納得したが、にせ札をめぐるストーリーというのも「カリオストロの城」をつい連想してしまった。(「カリオストロの城」の脚本にはこの人は参加していないのだが。)「あいつと私」でも思ったのだが、中平監督は本作でも登場人物たちに早口でセリフを喋らせていて、展開もスピーディーなのだが、このテンポの良さがちょうどいい感じになっていて心地よい。ラストのオチまでもいかにもマンガ的なのが最後まで作風が一貫していて逆に良かった。宍戸錠の主演作を初めて見た気がするのだが、三枚目のコミカルな役どころが意外に合っていて面白いし、ショートヘアの浅丘ルリ子が明るくて可愛らしい。いつもはクールな印象が強くこういうイメージがあまりない女優だけにこれがまた新鮮に見えた。彼女が銃撃戦のあとに死体を見て嘔吐をするというシーンは確かに邦画では珍しい気がするが、これも中平監督のこだわりのひとつなのかもしれない。にせ札を作る贋作の名人を演じた左卜全とその妻を演じる武智豊子もいい味を出していて、とくに二人で西部劇ごっこに興じているシーンはお茶目で微笑ましい。映画としてはけっして傑作というわけではないのだけれども、肩の力を抜いて気楽に見られる娯楽映画で、個人的にはとても気に入った一本だった。[DVD(邦画)] 7点(2014-09-16 11:58:05)
2. やればやれるぜ全員集合!!
《ネタバレ》 ドリフ映画第2作。ちょうど「8時だよ!全員集合」が放送を開始したころに作られていて、三木のり平ふんする駅長を主人公にしていた前作とはうってかわって本格的にドリフが主演をしている。冒頭で五人はそれぞれの成功を夢見てバラバラになり、前半はいかりや長介と加藤茶の絡みが中心に描かれている。このころから加藤茶はいかりや長介のいじられ役になっているのだが、このシリーズではずっとこのパターンなのだろう。ほかのメンバーは後半になってから合流するが、ドリフ全員のコントシーンは見ていて楽しい。しかしやはりテレビの彼らを知っている故か、映画だとなんかイマイチ物足りない。脚本にデビュー前の森崎東監督が参加しているが、彼らしい破壊的な笑いもなく至って平凡。ラスト近くでドリフのメンバーを逮捕する警官役が犬塚弘、安田伸、石橋エータローというナベプロの先輩グループであるクレージーキャッツのメンバーだったのが印象的。(彼らが画面に登場するとなぜかホッとする。でも、加藤茶を逮捕するのは殿山泰司だったりする。)それにワンシーン出てる田中邦衛が強烈だった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-16 01:20:52)
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