|
1. ユリシーズの瞳
《ネタバレ》 アンゲロプロスには申し訳ないですが、ストーリーの中での出来事、主人公がどんなことに出くわしたかとか、いつの時代にどこの国でどんなことが起こったかとかは、はっきり言ってどうでもいい事だと思う。
話の大筋、主人公が幻のフィルムを求めて国境を越え、戦禍をくぐり抜けながらフィルムにありつく。この程度のことが読み取れさえすれば、あとは主人公がフィルムを追い求める情熱を感じ取るのみ。
この映画は他のアンゲロプロスの作品同様、旅を描いた映画。東欧の実情を主に描いてストーリーは副次的なものにしたいのか、またはその逆なのかはわかりませんが、少なくとも自分は画面の中で起きていることを見ているだけでも十分入っていけました。
途中、夢だか回想だかのシーンが出てきますが、これが少々解り辛い。特に入り方。ワンシーンで一気に時代がジャンプすることが珍しくはないアンゲロプロスの映画の中では、何が起こっても全く不思議ではないから。
最後、幻のフィルムにありつけるわけだけど、フィルムの内容などどうでもよくなるくらいの救いようのない結末には絶望してしまいます。せめて、霧の中で音楽を奏でているシーンで締めて欲しかったと思う。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-06 00:31:55)《改行有》
2. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)
《ネタバレ》 特に美人とは言えない極めて普通な女と、この時代に多くいたと思われるやや筋肉質で男性的な魅力を持った男というのが、この映画の持つ独特の雰囲気を作り上げているように思う。
ストーリー序盤、猫がうるさいと言って銃を持って外へ出たシーン(妻が不倫→夫が発見→怒って銃乱射・・と連想できる)と、ジョヴァンナとジーノが夫の唄をBGMに語っているシーンが何かどことなく不気味で面白かった。また、全編を通してモノクロ映画で黒い服を着た登場人物が驚くほど映えていたのが特に印象に残った。非常に珍しく、特異な映像に見えた。
しかし、この映画、わからないところがいっぱいある。
何故、女は夫を捨てて逃げないのか。何故、男は旅芸人を欺き蔑んだのか。何故、男は女が密告したと疑うのか(女にも罪があるはずだから密告はできないと思うのだが・・)。
そして、何故“郵便配達は二度ベルを鳴らす”のか。
勉強してまた観ます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-30 02:09:52)《改行有》
0 | 1 | 0.18% |
|
1 | 2 | 0.37% |
|
2 | 3 | 0.55% |
|
3 | 9 | 1.66% |
|
4 | 29 | 5.35% |
|
5 | 85 | 15.68% |
|
6 | 144 | 26.57% |
|
7 | 166 | 30.63% |
|
8 | 73 | 13.47% |
|
9 | 23 | 4.24% |
|
10 | 7 | 1.29% |
|
|
|