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プロフィール |
コメント数 |
111 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
日本映画好きです。以前、Yahooブログに1000本掲載していたのが削除されてしまいました(涙)DVDよりスクリーンで観た作品の方が点が高い傾向にあるようです。月に3・4回は東京にある名画座に通ってます。 |
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1. 夕やけ雲
《ネタバレ》 木下監督ほんと巧いわ。いちいち書くとキリがないので省略しますが、この家族のキャラクターや心情を描写する秀逸シーンが頻発。
序盤で魚の配達をする主人公の少年が居て、父が「自転車で行け」というのに歩いていく(後の姉の久我美子の台詞で「岡持ち振り回して行った」も出る)、その配達の帰りに小さな妹が出迎えて一緒に帰るのですが、台詞なしでカメラが遠目から追っているのが良いです。で、終盤に同じく少年が配達終えて傘を持って出迎えるシーンが出てきて、ここでは少年は拒否をしてしまうのですが、少年と小さな妹の心情を風情と併せてとても良く描けていると思った。
これも一例で、姉の久我美子の個性も脚本でもカメラでもしっかり作っているなあと感じた。
結婚して実家へ白いドレスで車で凱旋のはずが突如現れた元カレに頬をぶたれて、そのまま車で帰ってしまう、母のアップ、走って家に帰って嗚咽とかこれも巧いと思いましたね。
でも、久我美子のような美人が貧しい魚屋の娘だったら、そりゃ弟に押し付けて嫁にいってしまうだろうな。
母が望月優子だから貧乏滲みる絶品の演技だけど、対する久我美子の奔放な反応が作品としての真っ暗な中に光を与えていたと思う。
作品時間は短いのに、少年には様々な試練や別れがやってくるのだが、テンポよく無駄なシーンが少なくて物語として芯がとおっていた。
木下監督は器用にこなしてしまう印象で、同時期の小津、溝口、黒澤、成瀬ら(厳密には同時期ではないが)が後世まで評価されてるのに比べると木下だけが何か置かれた印象があるが、それは演出描写の「型」がない「型」の必要がないほど器用な監督だからではないかと思ってしまう(やや大げさに言えばだが)。私の点数もそういうところがあるのかな。[DVD(字幕)] 7点(2018-01-15 11:36:43)《改行有》
2. 夢を召しませ
松竹歌劇団を総動員した豪華レビューもので、少女が夢を見るところからは完全に川島雄三ワールドが展開される。「陰を食べる」というは、陰陽を日常・非日常で揶揄しているのかもしれない。しかし、まぁ、相当ヒネクレテいるのだが、その分、ラストのミュージカルシーンが一層映えて皮肉にも見せ場になっています。
あと、早送りとスローモーションを1950年にやるわ、岡本喜八や市川崑よりも前にアニメーションを導入していたり、時代を先取りしている。それが、作品に活きているかどうかは別にして。
後期川島作品は完成された「変調」なのだが、松竹時代は本当、悪戯心とイマジネーションやリズムのみで持っていっており、そういう意味では川島ファンを釘付ける魅力を持っている。
しかし、まぁ数多くの目茶苦茶なシーンを川島監督はどうやって演出してたのだろうか?想像しただけで笑いが止まらない。[映画館(邦画)] 4点(2010-04-08 17:53:20)《改行有》
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