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1. ラスト サムライ
アメリカで日本ブームが吹き荒れる中、ハリウッドが満を持して製作したサムライ映画である。しかし肝心のストーリーは特別傑出しているわけでもなく、ブレイブハートとさほど変わりは無い。サムライ・スピリットを前面に出し日本に敬意を表しているが、結局のところストーリー展開やオチはいかにもハリウッドといった感じだ。時代考証やプロダクションにしても製作陣の努力は認めるが、それは日本の文化を背景にした映画を製作する上では当然のことであり、何よりプロダクション・デザイナーやセット・デザイナー、コスチューム・デザイナーといった美術部門に日本人の名前がクレジットされていないところがいかにもハリウッドらしい(実際は日本人から何らかの意見を求めたと思うが…)。これらのことからこの映画は完全にアメリカのパースペクティブによって製作された映画と言わざるをえない。それはトム・クルーズやズウィックがギャンブラーではないということと、特にクルーズはアイズ・ワイド・シャットで芸術(リスク)はお金(コマーシャル)よりも重要なものではないということを学んだためだ。しかし最後の戦闘シーンで渡辺謙が馬に乗って敵陣へ突進していく姿、彼の表情(目)を見ていると胸に熱いものが込み上げてきたのは確かである。やはりこの私にも普段は気付くことの無い大和魂というものがあるんだなと感じたし、それだけでもこの映画を見る価値はあると思う。この映画を見て、これが外国産の映画であることに少々嫉妬すると同時に、この映画と同等のスケールの映画が撮れない日本映画を取り巻く環境が残念でしょうがない。今だからこそ日本人監督によるサムライ・スピリットの真髄を世界に伝えてほしい。私の友人であるアメリカ人(彼の好きな映画は七人の侍や用心棒などの黒澤作品)が映画を見終わった後にこう言った。「結局のところサムライ・スピリットの物語は唯一日本人だけが伝えることができるものなんだなと思ったよ」彼の点数は5点だった。 7点(2003-12-07 13:37:18)(良:1票)
2. ランダウン/ロッキング・ザ・アマゾン
今更このタイプの映画の良い所を見つけようとするのは不可能である。ハリウッドの数あるアクション映画と比べてもこの映画が持つ目新しさはあるはずも無く、ハリウッド映画史にまた駄作が一つ増えたというだけである。唯一クリストファー・ウォーケンが出演しているのが救いであるが、それはハリウッドの製作会社もこの映画の質をこれ以上低下させないための対策であり、彼にとってみればいい迷惑でしかないのである。 3点(2003-11-09 18:30:29)
3. ライフ・イズ・ビューティフル
この映画は脚本ができた時点で勝負が決まったと思います。笑っていいのか、泣いていいのか、この微妙な状態がこの映画のすべてだと思います。こういう映画を見ると、映画って何が言いたいかではなく、2時間どれだけ観客をスクリーンに釘付けにしたかだと思います。近年まれに見る快作!9点(2002-09-18 02:18:50)
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