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1. ランブリング・ローズ
《ネタバレ》 ワイルド・アット・ハートのローラ・ダーンが性的衝動を抑えられない家政婦の役を演じるということで、かなりエキセントリックな役回り・演技になるのではと思って観ていましたが、その方面の演技・描写は意外と抑え気味。
南部地方の個性的な家族(厳粛であるが故にローラ・ダーンの振る舞いに苦悩する主
人、どこまでも慈愛に満ちた貞淑な妻、ローラ・ダーンに「青い体験チック」な行為を迫る長男、おませな長女等々)の中で、身体および精神に傷をおった女性が健気に生きている様がクローズ・アップされており、上品な作品に仕上がっています。
ローラ・ダーンも含め家族全員が狭い車に詰め込まれて走ってきて、車が止まったとたんにローラ・ダーンが次男と長女を引き連れて、駆け足で家の中に入っていくシーンがあるのですが、その様がとっても幸せそうに見えて、愛おしく印象的でした。
[DVD(字幕)] 6点(2008-07-19 23:13:55)《改行有》
2. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
《ネタバレ》 アラン・パーカーの映画は「ミッドナイト・エクスプレス」・「バーディー」といった重たい、社会派が多いという認識があり、それでも例えば「ミッドナイト・・・」は、そのラストは脱獄に成功するといったような「前向きな結末」であったような覚えがありますが、この映画の結末は救いようがない、というかハンマーで頭を殴られた感じで終了する。観ているときよりもむしろ終わってからいろいろなことを考える、気持ちを整理させる必要がある映画です。
映画は「死刑制度」の是非と「冤罪」に関してデビッド・ゲイルが行った出来事を雑誌記者へ口述することで展開していくが、結末から「誰が」もしくは「誰たち」が殺人を首謀したしたかという事が大きな謎となって残り、またその謎がある程度観る者が推理できるのだけれど、正解は一通りではないことを知って、この映画のシナリオの「妙(みょう)に」魅入ってしまいます。
更に、この映画は「死刑制度」・「冤罪」を問題提起したのではなく、それ以上に「人間の弱さ」と「理解しがたい複雑さ」といった「人の心」の部分について表現したかったのではないかと思いました。もし、デビッド・ゲイルが「死刑制度反対論者」として自分の信念を貫くのであれば刑が執行された後「冤罪」と社会が認識するに足る種明かしをした所でお終いのはず。すべてのことを告白するようなことはしなかったのではないかと思ってしまう。しかも特定の個人に対して・・・。そこが人の心の弱さであり不可解さ、複雑さであると思います。
しばらくして、また観てみると違った思いが湧くのかもしれませんが。デビット・ゲイルの切なげな眼差しと顧問弁護士の狡猾そうな油断ならない眼差しが印象に残り、後を引きそうです・・・
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-02 11:56:12)(良:2票) 《改行有》
3. ラスト・プレゼント
《ネタバレ》 イ・ヨンエが余命いくばくもないことから、お母さんのお墓にひざまずいて泣いて亭主の将来を心配する様は胸がぐっとつまりました。内容は「賢者の贈り物(O・ヘンリー)」に夫婦(というよりも二人はあまりにも若いので恋人というべきか)のすれ違いを加えた感じの映画で、出てくる人はすべて善人、最初のシーンを観たときから予定調和的に最後の終わり方がわかってしまう映画で、観る人によっては好印象を与えるのでしょう。自分もイ・ヨンエは非常に可愛く可憐で、観てよかったと思うけれど、やはりストーリーには最低限のリアリティーは付きものではないでしょうか。
別にイ・ヨンエは不治の病にする必要はないし、霊芝を飲まなければならない人が何故電気ショックを受けるのか、そもそもイ・ジョンジェが小学校時代の事を何故忘れていたのか・・・等々、その点が非常に残念です。
[DVD(字幕)] 6点(2007-08-12 17:13:14)《改行有》
4. ランド・オブ・ザ・デッド
やはりゾンビはゆっくり歩いて意識を持たず無言でカビのようにジワジワと湧いて出る方が怖いです。確かに進化して思考能力を持ち始めるというのもわかりますが・・・
何というのか「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」や「ゾンビ」を観たときのような圧倒される感じはなく、SFとスプラッターを足算して2で割ったような映画であり、思っていた路線とは違ってました。ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ観・ストーリテーラとして行き着いた先が本編とするなら「???」という感じは否めません。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-12 15:55:08)《改行有》
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