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1. ライトスタッフ
《ネタバレ》 この作品は、ほとんど喜劇です。登場人物個々の立場は同情するけど、世俗の垢にまみれた俗物ばかりに見えます。アメリカ全体がバカやって浮かれてる。彼らはこれと同じのりで北ベトナムを絨毯爆撃してたわけです。ジョンソンを下品な権力亡者に描いてるのは、監督の嫌悪感でしょうか。ただ、対象をつきはなした喜劇ではあっても、愛情をこめてることがわかるので、キューブリックのような冷たさはありません。
この作品で唯一、笑いの対象でない男はただひとり。イェーガーだけです。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-24 22:47:01)《改行有》
2. 乱
《ネタバレ》 映画館で観た初めての黒澤映画。もの凄く美しかった。プリントが新品だから
というのもあったけど、映画が美しいと感じた最初の映画と思う。
崩壊の美学にも酔った。
「神や仏は泣いているのだ!」という場面で、ちょっと目頭が熱くなった。
最近ハイビジョンで見直すと、自然の美しさが本当に大事な要素だったのだと納得。
みんな、ハイビジョンで観るんだ!
公開後25年。ますます評価が上がってる気がする。[映画館(邦画)] 8点(2009-02-14 00:39:14)《改行有》
3. ラスト サムライ
《ネタバレ》 言うまでもなく、この作品はフィクションです。事実ではありません。
米国の歴史がめんどくさいので、日本の映画監督が架空の人物で米国建国史を描いたら
失笑ものです。
しかし・・・私達が日ごろ読み、感動してる歴史小説は「事実」でしょうか。古来私達が慣れ親しんだ数々の歴史物語も決して「事実」ではない。では、私達は何に感動しているのでしょう。私達は「事実」を自らの脳内で再構成し、そうして醸した幻影に酔っているのです。私達は原料には酔えません。歴史は「平家物語」「太平記」等など、優れた文学作品となることによって我らの血肉となったのです。
その点を理解した上で、この作品を観ると、これは決して悪い酒ではありません。
また、この作品。米国人にとってはセンス・オブ・ワンダーです。近代合理性の非情さに憤り、自滅の美学に感動する自分に気づいたとき、彼らは自分の内にある衝動に驚き愕然とするわけです。
[映画館(字幕)] 7点(2008-12-20 22:18:21)《改行有》
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