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評価順1
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1.  リグレッション テーマが「性的虐待」「悪魔教団がらみ」とくれば、興味を持つ人は多そう。 そこへ「実在の事件」とアピールしたら、作品の出来とは関係なく、そりゃあ興行的にはそこそこ成功するんじゃないか。 しっかりと取材したドキュメンタリーじゃないんだったら、実際の事件にインスパイアされて制作しよーとしまいと作品の出来不出来とは関係ないんだから、いちいち持ち出すのは止めてほしいな。 それにしても主役の刑事、どこかで見た顔だと思ったらイーサン・ホークだった。年取ったなぁ。 彼は、悪魔教団の存在を信じて調べていくうちにどんどん心理的に追い詰められていくのだが、なんでそんなに追い詰められていくのかが、さっぱりわからなかったです。 彼が受けた実際の被害って、無言電話だけじゃん。なにをそんなにビビッているのか。 実は神の存在を信じているから、ひっくり返って悪魔も信じているんだろう。だから頭っから疑わず、悪魔教団の存在も信じちゃうんだろう。それで「組織に狙われる!」と被害妄想に陥ったのかもしれない…が、タフネス刑事のくせに、ココロ弱すぎだろう。 単純すぎて、頭っから被害者の言うこと丸飲みしちゃうしね。 同僚が被疑者になったら、それもすぐ信じちゃう。ヒドイ…。まぁマッチョな刑事だから、可憐な美少女が泣いて助けを求めてくるのを、加害者だと疑ってかかるのは難しいのかな。しかし刑事のくせに…と思ってしまうのだが。 確かに現実には、そんな単純な手に引っかかるか???と、思う人ほど、引っかかっちゃうんだろうなぁ。オレオレ詐欺の電話が実際にかかってきたら引っかかっちゃうみたいに。 しかしつまらなかった。 虐待は本当だったのか、教団は本当に存在するのか、どちらが本当かわからない謎をミステリアスに描くこともできたはずなのに、主役の刑事さんのビビった妄想夢や仲間内の喧嘩ばかり披露されて、いまいちストーリーが盛り上がらなかったです。 ラストも、大して衝撃的でもないし。 最後にもっともらしく、催眠療法については現在こういわれている…とか字幕で出されるのも、カウンセリングが一般に流布されていない日本では、はあそうですが、という感じでしょう。 大きく振りかぶった割にはヒョロヒョロ球でした、という作品でした。残念。[インターネット(吹替)] 4点(2020-06-29 16:03:43)《改行有》

2.  リリーのすべて 悲劇っちゃ悲劇で、トランスジェンダーの男性が本来の自分の性を取り戻すために闘ったといえばそうなのでしょうが、鑑賞後はなにやら消化不良な気分になりました。 だって、リリーの考える「女らしさ」ってジェンダーでしょう? ハイヒールを履いて小首をかしげて微笑んだり、ドレスを着て身をくねらせてみたりするのは、あくまで「社会が女にラべリングした女らしさ」であって、生まれつき女性が持っているものではないもの。ある意味「男が考える女らしさ」だよね。女性性本来のものではなく。 だから心がジェンダーでいう女だというのなら、女の体にこだわらなくとも、女装をして男性とつきあえばいいのでは?男性に女性として扱ってもらえば、それでいいんじゃないの?手術しても出産はできないんだし。リリー、あなたの考える女って、自然な意味での女じゃないよ、って言いたいです。トランスジェンダーを理解していないと言われればその通りかもしれませんが、でも中にはジェンダーに縛られすぎているために苦しんでいる人もいると思う。私にはリリーがそう見えた。妻の方がなんと男らしいことか(これもジェンダーですが)。 人間は心の中に男女両方の性を持っているのがふつうなのだから、ジェンダーである「男らしさ・女らしさ」にこだわり過ぎない方がいいのではないだろうか。リリーはアイナーでいた時、自分の中の両性をうまくコントロールしてバランスをとっていて、ちゃんと幸福だったと思うけどな。 まあリリーを目覚めさせてしまったのは妻だから…パンドラの箱をあけなければよかったのね、きっと。それにこの時代のこの国でゲイとして生きるのは、差別や迫害の対象になってもっと大変だったのかもしれません…。[DVD(字幕)] 6点(2016-12-17 19:59:59)《改行有》

3.  [リミット] 《ネタバレ》 思ったんですがね。 「テロに屈するな!」とか言う正義大好きなアメリカ人って、底抜けに楽観主義なんだろうか、と。自分がテロで死ぬ多数の犠牲者の名もなき一員になる事なんて、あまり考えないんだろうか。 「俺は強い!」みたいな幼児的万能感をずっと持ち続けてるのか。都合の悪い事を考えるのを拒否しているのか。見ないふり、聞かないふり。否認。あと、自分に都合よく事実を変えて思い込んだりしたりね。 それはさておき、スペインぽい映画ですね。良作です。 でも、主役の勤務している会社が賠償金の支払いから逃れるため、主役が生きているうちに社則違反の言質をとろうとしたりする場面は、アメリカぽさを出そうとしたのかもしれないけど、ちょっとあざと過ぎて白けちゃいましたが。 他はよかったし、面白くはあったのですが…鑑賞後、妙に消化不良な気分になりました。 それは、リアルなようで全くリアルではなく(テロリストは生き埋めにしたトラック運転手とあんな取引はしない)、なのにストーリーは徹底して非情で救いがない、というのがどうもバランスが悪かった。 そもそも設定がリアルでないのだから、バッドエンドにする必要はなかったのでは…。 まあ、あれで助かったらさらにリアルから遠ざかるので、仕方がないと言えば言えますが。 助かるのか否か、ラストが絶対に気になる映画です。面白かったけど、2度は観ないな。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-29 17:22:43)《改行有》

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