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1. ルネッサンス
映像革命と言うけれど、この程度の革命ならプロモーションビデオで充分。装いは新しいが内実は空虚、過去の作品の寄せ集めでしかないプロットとキャラクターは退屈そのものだ。
それどころか映像手法でさえ十二分に駆使されているとはいえない。やろうと思えばもっと美しい画を追求できたのでは? 白黒のなかに一部カラーを差し込むのは予想できたが……どうしてあんなくだらない使い方ができたのだろう? あらゆる面でお粗末な出来だ。
予告編にあった「構想十年」という言葉が事実なら、お気の毒としか言いようがない。[DVD(字幕)] 4点(2008-12-07 09:08:46)《改行有》
2. ルナティック・ラブ/禁断の姉弟
荒涼とした光景が忘れられない作品。大切な時間を噛みしめるようにお互いを抱く二人が幸せそうなだけに、安穏な生活の終わりを暗示する結末が切ない。ジュリーの「…わたしたちは正しいよね?」の言葉には胸を打たれた。真実はセメントで塗り固められ覆い隠されたかのように思えたのに、やがてひび割れ、あっけなく崩壊する。堅牢に見えた庭は実はとてももろくて、それがどんなに楽しかったとしてもけっして長続きしない。喪失の痛みをごまかすために築かれた生活が、結局はその痛みをより大きなものにしてしまうやるせなさ。 シャルロット・ゲンズブールの瑞々しい魅力も印象に残る。そりゃ弟も惚れるって。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-25 18:41:19)(良:1票)
3. ルナ・パパ
絵本を開いたような可愛らしい映像ばかり。タジキスタンって不思議な場所だな、と思いながら鑑賞していたが、実はこの映画を撮るために巨大なセットを作ったそうで、いろいろな場所のいろいろな時代の建物を集めて創造された村らしい。 描き方はファンタジックでユーモラスだが、実はとても過酷で現実的な物語。アーヴィングやボリス・ヴィアンの小説を思い出した。ときどきファンタジーを厳しい現実に向き合うための一つの方法論として使用する作品があるが、この映画はそのもっとも成功した例だろう。楽しく可愛らしく描かれる、哀しく醜い物語。監督は人生が過酷で悲惨なものだと知っていて、それでもなお人生を愛したいと思っているんじゃないだろうか。ラストシーンでは奇跡が起きて主人公が閉鎖的な村から脱出することができるが、そこには作り手の願いが込められているようで、なんだかとても切なかった。6点(2005-02-19 00:02:58)(良:1票)
4. ルシアとSEX
絵本のように美しい映像。性描写はあんまりいやらしい感じがなくて、とくにルシアとロレンソのセックスは二人の幸福が伝わってくるかのようだった。これほどセックスを通して上手な心理描写をした作品は他に知らない。ただし複雑な筋立てはそれほど功を奏しているとは思えなかった。7点(2004-07-25 18:29:33)
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1 | 6 | 1.23% |
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2 | 6 | 1.23% |
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3 | 16 | 3.29% |
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4 | 25 | 5.13% |
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5 | 33 | 6.78% |
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6 | 105 | 21.56% |
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7 | 122 | 25.05% |
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8 | 109 | 22.38% |
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9 | 53 | 10.88% |
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10 | 11 | 2.26% |
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