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プロフィール |
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自己紹介 |
猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。 猫のヤツらは冷酷です。 |
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1. るろうに剣心
《ネタバレ》 60年代や70年台にアメリカの制作会社がコスプレでそのまんま漫画やら小説を映画化していたけど、やっとそこに追いついたらしい。
本歌取りは大切なことだ。けど半世紀以上の遅れを取り戻すのは大変だ。
文芸作は欧米と遜色ない水準に来たけど、娯楽作はまだまだコスプレだ。タイツを履いたバットマンと同じところにいる。
商業的には色々チャンスがあるんだろう。[地上波(邦画)] 5点(2014-08-05 22:42:20)《改行有》
2. ルパン三世 風魔一族の陰謀<OVA>
《ネタバレ》 とんでもない昔、まだ小学生の頃だ。夏の夕方、宿題にでも手を出して勉強に精を出したりすれば有意義な日々になっただろうに、ぼんやりテレビを見ていた。大好きな赤いジャケットの泥棒が相棒の黒服とすき焼きを奪い合うのをクククと笑ったとき、右手の向こうからキチキチと音がする。網戸の巨大な影に、恐ろしい虫か襲ってきたのではないかと完全に固まってしまった。決死の覚悟で振り向くとその正体は縁側の網戸によじ登る子猫だった。仰天して見つめていると、ニャーニャー何かを訴えていることに気がついた。
僕が動けないでいると、彼はどんどん上に登っていく。そこでようやく気がつく。彼は網戸に爪が引っかかって、登れはするけど降りられなくなっているのだった。意を決してそっと網戸を開けて庭に降りる。サンダルの冷たさとデコボコが気持ちいい。初めて触るネコの感触に驚いた、こんなに柔らかくてふさふさしているなんて恐ろしい生き物だ。
寅柄の彼の脇を両手でつかんで顔をつきあわせた瞬間電撃が走った。こんなかわいい造形の生き物がこの世に存在するのはなんかの間違いじゃないのかと。
そうしてこのあと三日、縁側に招いたネコの友人と過ごした。
三日目の夕方、叔父さんが持ってきた緑のルパン三世は、全員の声が違って何ともいえない違和感を感じた。だが力の入った綺麗な絵にすっかり魅了されて繰り返して見た。同じ追いかけっこ、銭形警部がブルーバードごと川に落ちたのは何回目だっただろうか。この夏は雨がちで肌寒いことも多くサッシを閉めていたが、ゴロゴロと近づく雷もお構いなしでテレビにかじりついて、また会おうねとルパンが締めに掛かると重大なことに気づいた。
ネコの気配がない。勝手にネコキチと呼んでいた彼は雨の中どこかに行ってしまった。庭や近所を探し回ったが、この後彼を捜し出すことはできなかった。あのときルパン三世を見ていなければ彼はどこかに行ってしまうことはなかったのだろうか。
その後ルパン三世の作品の中で、風魔一族の陰謀は観ることができなくなってしまった。罪悪感でだ。大雨の中軒下で待たせたと思い込んでいるのは自分だけで、実際はあの雨の日、もっと受け入れるにふさわしい人を彼は見つけたのかも知れない。
でも、夏にルパン三世を観ると、全然見た目が違う愛猫の中にネコキチを探している事に気づいて何となく切ない気持ちに当惑する。[ビデオ(邦画)] 8点(2012-05-31 01:49:50)《改行有》
3. ルパン三世 DEAD OR ALIVE
《ネタバレ》 モンキーパンチ的な作画にちょっと感動した。
ファーストシーズンのような固めの絵に、心躍ったがそれは長く続かない。
ストーリーが年に一回のテレビムービーのようで、全然新しさが無かったからだ。
カリオストロを後にした、泥棒としては焼きが回ってしまった1968年のルパンではない、年を取らないルパンの方にはどうも違和感を感じてしまう。キャラクター原案をしたモンキーパンチは、ルパンのキャラクター造形に一つのこだわりがあるようなのだが、自身が作り出したかつての大泥棒で荒くれだったルパンはここにはいない。
アニメ版のルパンを作るために、ルパンに詳しい漫画家をお招きして、アニメ版の雇われ監督としてそれ以上のことはしてもらわなかった。そういう雰囲気だったのが残念。
作り出したルパンというキャラクターをテレビアニメが育て、育てた者達の手を離れ制御不能になりかけたルパンに、宮崎駿と大塚康生がそっと幕を引いた。育てた彼らは道化や猿回しの猿になっていくルパン達に我慢が出来なかった。
その結末に納得がいかなかったのか、それとも元の、昔のルパンにもう一度会おうとしたのか、モンキーパンチは奮闘したけれどうまくいかなかった。
大人の事情って怖い。[DVD(邦画)] 6点(2012-04-29 08:29:11)(良:1票) 《改行有》
4. ルパン三世 カリオストロの城
《ネタバレ》 傑作だろう。何度観ても良い。
テレビのルパンよりも大人で、格好良くて頼りになる。がむしゃらだけどあと少しのところで力が足りない。いつもよりもルパンは人間くさい。それでもスーパーマンで、紳士で、ほんのちょっとだけ悪な彼はやっぱりルパンだ。
けど、きっとルパンの日常はあんなに格好の良いものではないんだろう。クラリスを連れて行くことができなかったルパンにはきっとずっと忘れることができない傷が残ったんだと思う。エンディングが切ない。
また彼らに会いたいと、素直に思わされるあの引き際には何度観ても感動させられる。あの寂しさは何度観ても同じだ。現代に現れる彼らに会うことはできても、1968年のあの彼らに出会うことはもう無いのだろう。[ブルーレイ(邦画)] 10点(2009-01-02 14:38:42)《改行有》
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