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プロフィール |
コメント数 |
170 |
性別 |
男性 |
年齢 |
44歳 |
自己紹介 |
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1. ロストロポーヴィチ 人生の祭典
IMDBという有名な映画データベースのサイトでソクーロフの事を調べたら、新作(2007年製作、"Alexsandra"というタイトル)が既に作られていた事が分かった。ある老女がチェチェンの軍人キャンプに滞在する自分の孫に会いに行く、というお話らしい。まあ内容はいいとして、とりあえずビックリしたのは主演(と思われる)の老女を演じるのがなんとガリーナ・ヴィシネフスカヤ、つまり本作に出演した故ロストロポーヴィチの奥さんなのである。どうやらソクーロフは自分の欲望を抑え切れなかったらしい(笑)見ればわかるのだが、このドキュメンタリー映画の主役はロストロ氏でもなくクラシック音楽でもなく、間違いなくロストロ氏の奥さん:ヴィシネフスカヤである。ソクーロフはことによるとヴィシネフスカヤに会いたい一心で、ロストロポーヴィチという世界的なチェリストをダシに、この映画を作ったのでは、という気すら起こる(ちなみに彼女は有名なソプラノ歌手であり映画にも数本出たことがある)。ソクーロフの映画から芸術の二文字が消えた時、それは極めて魅力的な作品へと昇華するが、本作もドキュメンタリーながら彼女への私的な偏愛振りを隠そうとせず、しかもそれが変なねちっこさを持たずどこか突き抜けた変態ぶりでもって、被写体の彼女に迫っているようだ。そしてやはりラストが素晴らしい、というかビックリした。これは是非見て頂きたい。タルコフスキー的な風土を背負いながらもそこに妙な楽観性・通俗性を同居させ、さらにはとんでもないハッタリまでかますソクーロフ、「太陽」の次の作品がこの作品というのもまた、らしいというか。[映画館(字幕)] 9点(2007-09-20 21:04:01)
2. LOFT ロフト(2005)
なんだこれは。ホラーなのかと思ったら気がつくとサスペンスに、そして仕舞いにはラブストーリーなってる。しかも時間が経つごとに映画は逸脱の度合いをどんどん大きくしていくし。破綻というスケールに当てはめられないこの逸脱はオリヴェイラ級。役者も凄い。中谷美紀はメチャクチャきれいだし、西島秀俊の最低人間振りには言葉も失う程で、安達祐実なんかは2人の男を破滅に導く役を演じちゃってる。トヨエツに至ってはもはや意味不明。映画ってこんなに面白くていいの?と思わず自問自答してしまうような妖しい艶で画面一杯張り巡らされています。[映画館(字幕)] 9点(2006-09-10 00:46:54)
3. 老人Z
バブル期の香りが作品全体から漂う。扇を振ってる女が出てるわけでもないし、バブルに便乗した金まみれ男が出てるわけでもない。なんか知らないがとにかくそう感じる。独り暮らしをする寝たきり老人の家で、アンナミラーズの制服を着た女の子が洗濯物を干すシーンに代表される無節操なサービス精神に、あるいはそのことが含まれているかもしれない。そんな時代を謳歌する江口寿史のキャラクターがどことなく哀しく映る。とかいいつつ、はっきり言ってバカバカしい映画だ。楽しけりゃいいじゃん、な終末的なノリが凄くいい。そして大友克洋にかかれば、老人だって「ネオ」にしてしまうということがよくわかる映画でもあった。工場のおびただしいパイプやコンクリート、大友の作品ではこういう無機質のものが主役になる。「あのね、未来ってみんなツルツルに書くでしょ。ぼくはああいうのは嫌いなんです。もっとザラついて錆びていて、油もギトギトしている。だから世界はそこにしかないというか、どこにもないっていうか」。「AKIRA」の背景はこの言葉が全てを物語っている。そして「老人Z」はマンガ「童夢」のチョーさんの皺から始まっている(笑)老人とメカ。プリンに醤油をかけたらウニの味がするようなもんだ。もう、この映画はメカデザインを担当して介護用ベッドにブラックジョークを詰め込みまくった大友の道楽に違いない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-04-29 11:02:00)
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