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プロフィール
コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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1.  ロボコップ(2014) 《ネタバレ》 高品質な脚本は、単体の映画としてみても非常に完成度が高い。また、特殊効果、襲撃プロットなども相当な高品質だった。 キャストの力量も高く、土台の揺るがなさ、見応えの大きさ、真摯な作りがうかがえる。正しく高度な、まじめな面白い映画であったと思う。 引き替え、受け手側のオリジナルとの対照が実に滑稽であり、ただの思い出自慢が非常に煩わしく鑑賞後の余韻をかなり削いでくれた。 劇中で、中国人や中東の人達が勘違いしている狂ったアメリカを、事実だと思い込んでいる人が、アメリカを風刺した作品であるかの如く勘違いしている様などは実に、映画作りに立ち向かう方たちへのディスリスペクト以外の何物でもなくなんて事をしてくれているのかと聞いてみたいところだ。 映画の魅力を映画とは関係無いところで削いでしまう作品というものがあるが、本作品がそれに該当するかも知れない。 近年の作品では、作り手側が受け手に対して要求する情報量の水準が高まりつつある事が明確になりつつある。 本作品のように、素人お断り感の強い映画では理解力が及ばないということが、不満が、自分が悪くないんだと言うことが、ネットに書き連ねられている。 ただ、中国経由の平行宇宙のアメリカ像しか知らないひとや、過去のオリジナル作品をみただけのひとにとって、閉め出すかのような攻撃性も確かに感じられ、そこはやり過ぎではないか?と感じたのもの事実だ。 取材の一つも、なんやかやもやったことのない素人が好き勝手言う場に追いかけてきてまで、プロが彼らを追い詰めるような本気の作品を作ってしまうところが今のアメリカ映画の妥協のなさだろう。 文芸作品と比べたら取るに足らない等とようなことを言う素人が、結局分かりやすいアクションしか理解できない事実を、作っている側が知らないと思ったら大間違いであり、見てみぬ振りをしてもらえた時代が終わりつつある。 正直、それが痛快でもある。スッとした。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2015-12-26 04:36:01)《改行有》

2.  ロルナの祈り 《ネタバレ》  国籍の取得を目的としている結婚を数件見たことがある。彼らに共通するのは中途半端な愛情と中途半端な決心で、このままとても上手くいくとは思えないような世界に自分自身が首を突っ込んでいるととは全く気がついていないと言う事である。この映画にも、そんな事をしてただで済むとは思えない人たちが組み立てている異世界がある。  そう言う異世界の中で生きる人たちに共通するのは、愛情や繋がりにすがる心が強いという側面で、この映画を見始めてすぐに国籍だけを取得したいという彼女に違和感を覚えた。  しかしこの違和感は日本人である私に固有の物で、国籍を取得した後様々な脱法行為で行政を食い物にする偽装する側には無いものだ。一時的な情や中途半端な道徳よりも生き方の方が重要で、物語の中でも彼らの心情が語られると妙に納得してしまう。  対価が金やポジションや命と言った、普通に生きていたらそんな危険な犯罪行為への隷従がおかしいと直ちに気がつくはずだが、そうならない彼らには正直感情移入は出来ない。  そんな中でいきなりセックスを始めてしまうあたりが妙に生々しい。子供や国籍といった欲しい物を手にした彼らが突然日本人となれ合い、本当の家族のようになってしまう例も見たが、実態は日本にいながら従来のコネクションから外れるつもりがさらさら無いことも注視すべき点である。  しかしながら、そう言った一見物語にはなりそうも無い事を見事に映画にしてしまうダルデンヌ兄弟の手腕は凄まじい物がある。面白いかどうかは別として、こう言った映画の存在は正しく重要なのだと思う。[DVD(字幕)] 6点(2012-11-29 12:28:24)《改行有》

3.  ロード・オブ・ウォー 《ネタバレ》  作中に垣間見える事実が真実かどうかは別として、このような世界が構築されてはいけないと言う道理という物の大切さに揺るぎなさがある。  行為に魅力を感じてさえいる自分の浅はかさに気づき、行為の是非を眺める別の自分は後半の展開を戒めと取るか落胆を感じるのかを選べと迫る。  もし、このような才が自分に有ったとしたら、飛び込まずに自制できるだろうか。世の中の道から外れて殺されるまで続く累卵の脇道に、魅力を感じずにいられるだろうか。要するにその根源が金だけでは無いと言うところに、人の煩瑣と言う物がある。  それはさておき、ニコラスケイジさんの生き様マジカッケー。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-11-03 03:21:00)《改行有》

4.  ロビン・フッド(1991・ケビン・レイノルズ監督作品) 《ネタバレ》 絶妙のアレンジで、名優をそつなく使う難しいことをさらっとやっているあたりに90年代の妙がある。 至る所で結構評判が良いはずだが、日本だけメディア主導のこき下ろしが行われてた様な気がする。今でも昔を懐かしんでか、当時の雑誌が書き散らかしていた人造毒舌を楽しむ人が多いのも特徴か。 共産主義国家のデマゴーグのように、そう思わないといけない空気が客にまで蔓延してたのを思い出す。雑誌に面白いって書いてないと面白いって言っちゃいけない空気が間違いなく未だに残ってる、この社会には。矯激な任意で形成された英語圏との隔絶されたネット空間ではそれが根強く残ってる。 昔の中国が作り出した反米管理社会SFのような現象も含めて、この時代の映画は面白い。[ビデオ(吹替)] 7点(2012-09-17 17:35:40)《改行有》

5.  ロマンシング・ストーン/秘宝の谷 《ネタバレ》 すっごいありきたりなんだけど、きちんとここらへんまで作り込まれている冒険映画ってそんなに無い。特に80年代の映画は何をやっても褒められる暗黒時代に巻き込まれている。そういう時代にあって、今観ても普通っていうのは結構すごいことなんじゃないだろうかと思う。[地上波(吹替)] 6点(2012-03-31 15:30:41)

6.  ローズ・イン・タイドランド 《ネタバレ》 テリー・ギリアムがらしさを丸出しにして撮って制作会社もスタッフもそれを受け入れたんだとすると、テリー・ギリアムって本質的に私には気持ち悪いだけだ。そう感じるのは私だけなのかもしれないが、それならそれでいいやって思えてしまう。 ドラッグですでに死んでる父親が生きてるものとして、死体をおもちゃにするローズたちをつじつまはどうあれ、なんとかストーリーに乗せ、何となくいい話に不時着させる手段も死ぬ気で考えれば見つかると思う。でもこのカルト映画にする気満々なお話不在さは正直、楽な方に逃げやがったな。と、感じさせるに十分。 それでも最後には、どうやったら不愉快をそれほど感じずに皮肉を表現してくれようか、などという分析的な作りが見え隠れしたりしたもんだから、否応なく嫌悪感がズビズバとあふれてくる。狙い通りかもしれないけど、だったらそれはそれで良いや。 見なくても良い映画だった。[DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2010-04-20 23:20:40)《改行有》

7.  ロッキー3 面白いじゃんか。オレはこれが好きなんじゃ。 ロッキー1,2,ファイナルと3,4,5だと味わいが全然違うんだけど、どっちもおもしろからいいや的な割り切りができるって事で全然問題なし。特に3は主題歌が採用されるという大事件があり、この"eye of the tiger"には燃えまくったわ。シャドーボクシングしまくりです。 大統領でもブン殴って見せらぁな仇役が良い。大満足である。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-04-17 22:52:06)《改行有》

8.  ロッキー2 割と面白い。そんなに悪くない。 変わったことをしない、予定調和の中でそれをきちっと見せるかどうかという意味では良くできている。ロッキーというキャラクターをらしく見せるというところも良かったと思う。 そういう部分において、ロッキー2は紛れもなくロッキーであり蛇足ではあるがそれほどにはぶれずに、あの後どうなったんだろうという素朴な疑問に対してきちんと作られた映画だった。 テレビでやってたらとりあえず見とくと良いな的なできばえだし、やっぱり私はロッキーが好きなんだなと妙に納得してみたりもする。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-04-17 22:25:52)(良:1票) 《改行有》

9.  ロッキー4/炎の友情 なんかなぁ。なかなか面白いんだよなぁ。かといって人に薦めると十中9.5くらいハ?って言われるし、残りの0.5もJBがイカレてて面白かったとかドルフラングレンが活きが良いのってこれが最初で最後だよね、とか。そこじゃねーだろ。 確かにJBがビアッグゥッ!とか言ってるのを観ると早く何とかしないとって思うけどさ。そうじゃないだろだから。この映画観てグッとこないのはおかしい。グッときまくるでしょ?くるでしょ?こないですか?スイマセン。 でも私はこの映画の主題歌とかeye of the tiger を聞くとシャドーボクシングしますよ、反射的に。坂道とかむやみに駆け上がります。内容とかつじつまとか、そんなのどうでも良いですから、とにかく血湧き肉躍ってほしい。そういう90分なんだよね。[地上波(吹替)] 7点(2010-04-16 00:42:47)(笑:2票) 《改行有》

10.  ロッキー 《ネタバレ》 傑作。 できすぎでしょう、この脚本。全然無駄が無く、風景や色味からさえも登場人物の人生観と息苦しい閉塞感が伝わってくる。画だけでは伝わらないはずの心情や、横たわる不安感を伝えてしまう。どうしたらこんな話が作れるのかな。 スポ根ものとしても無茶苦茶にできが良いので、簡単に感情移入ができる。それだけに、最後の結果を見たときにはもう・・・感動しまくってしまう。また、この頃のスタローンていうのはサブキャラの細かい心理や、それと絡み合う主人公の生き様や実直な性格というのを繊細に描いている。明らかに天才なのに、違う方向に向かってしまった。 しかしそれでも、戦争路線で人気が爆発してしまうあたりは多方面に才能があるからなんだろう。だからなおさらこのままの路線で脚本家としての純度を高めた作品を観てみたかった。 エイドリアンとの恋愛描写や、人生との戦いにあきらめない心理描写、誰もが一途である世界観など、神がかり的に巧くいっている。仮にラストの試合描写がエンドロール前の述懐で唐突に終わってしまってさえも、全く映画としての完成度に影響しないとすら思える。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-11-15 22:28:12)(良:1票) 《改行有》

11.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 昔、ひょんなことからとある地方で東南アジアの外国人ばかりが住むコミュニティの中に1週間ほどおじゃましたことがある。 そこでは英語がコミュニケーションの最後の砦で、日本語がまず通じない。かといって彼らの中に英語で意思疎通が出来る人が多いわけではなく、母国語しか使わない方と取り残されると非常に心細かったのを思い出す。 とても日本人には関わりのないような現地まんまのレストランで、とても都内の他国籍料理店では出てこないような料理を食べ、日本人が行かないような飲み屋で歓迎を受けた。 ただでさえ遠い地方都市に来ていて、日本とは思えないような風景の中にいると、とにかくこのままで良いのかということや、疎外感のようなものが溢れてくる。こういうことは環境に誘導されたまやかしの感情であると言うことははじめから分かっていてさえ襲いかかってくる。 そういう所をうまあく練り上げていて、引き込まれてしまった。 何の解決にもならないけど、真剣にふざけてないと潰れてしまいかねないカラオケに逃げるシーンなど、妙な生々しさがたまらない。 礼儀の違いや、慣習の違いが異国情緒を引き出すためにデフォルメされすぎていないぎりぎりの所を上手に作ってるのも秀逸だった。これ以上リアルにしても金が掛かるだけでおそらく外国人には区別がつかない。 台詞も簡潔で、どこの国の人が見てもテーマが分かるようになっていることや、アメリカ映画が得意とする「余韻や切なさ」と言う部分がラストシーンで上手く働いていてこの情緒は日本製には作り出せない雰囲気だな。と、脱帽。 とにかくこの映画のよその国のレビューを見ると思い知らされるのは、わびさびや情緒というものがアメリカ人に遙かに理解されていると言うこと。大昔のこの国にはそういうアンテナはあったのかも知れないけど、はっきりと感受性に差がついているようにさえ読める。 逆に我々普通の日本人が持つ、アメリカに対する想像のズレはこの映画の日本描写とは比べられないほど大きいと思う。もし一人で仕事や趣味などというバックグラウンドもなくポンと他国に行ったら、この映画以上に「いろいろな違い」にうろたえる人は多いと思う。私もそういう一人だ。 それから、何の根拠もなくアメリカ人を見下しているひと、なんだろかと思う。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-07-05 18:33:06)《改行有》

12.  老人Z 面白かったと思う。終わりも割ときれいにまとまっててよかった。 80年代の雰囲気がビシバシ伝わってきた。ほとんど覚えていないが、80年代とはこういうことが何かこうありふれたもののような不自然さが自然だったように思う。髪型、服の形、製品のデザイン待ちのゴチャゴチャさなど、とにかく80年代。91年作とあるが、この映画を作った人たちの時間が80年代で止まっていたのか80年代へのオマージュだったのかは全然わからない。 でもまぁあの髪型でアンナミラーズですからね、意図してないような気がしないでもない。 話題性ばかりでみてみると止め絵としては絵が綺麗で、実はあんまり面白くも何ともないアニメっぽくないアニメが結構多いように感じられる中、話題性が高く止め絵としては絵が綺麗で、実はあんまりアニメっぽくないアニメの本作は楽しくみることができた。 なんだか80年代っていう異世界を堪能できたっていうことでいうと、結構貴重な80分だったかもしれない。80年代は全然思い入れがない時代ではあるけど、こうしてみてみると意外と面白い時代だったんだと思う。[DVD(邦画)] 6点(2009-05-26 23:22:19)《改行有》

13.  ロード・キラー 《ネタバレ》 意外と面白くて、そこにウケた。 もうふざけてるとしか思えない題名と番組予告がいかにもテレビ東京していて好印象だった。 いかにも激突とかぶっている筋がパチモンっぽくてこういうのは大好きだ。 ちっともオマージュっぽくないんだよなぁ、この匙加減が絶妙。さすがテレ東のチョイスであった。 どっから拾ってくるのやら。 こんな感じにもかかわらず最後まで息が抜けないから笑ってしまう。 2000年代の技術で80年代を再現したような、いい雰囲気。[地上波(吹替)] 7点(2009-05-17 16:22:58)《改行有》

14.  ロボッツ 《ネタバレ》 商品として手堅くまとまっていて、話の優しさと相まってとてもいいお話だったと思う。 この映画の一番いいところは、あまり奇妙な大きなテーマをどすんと与えなかったところだと思う。 特に日本製アニメ、その萌えキャラと学園とかRPG的設定を取り除いてみれば、そこまで行くと宗教団体が作る映画と大差なくない?というような生き方論には大変な違和感を持っている。 なんで人間同士がやたら心とか精神とか考えてることをのぞき見しあわなきゃならないのか? なんで自然だの命だの自分らしさだのをいう割には破壊欲を刺激するプロットと映像だけを組み合わせるのか? ものすごい違和感だ。 そんなことよりも、人間らしいキャラがロボットで、まっすぐに冒険するという優しさの大切さの方がよほど大事なんじゃないの? 正直印象に残らないラストだったけれど、「アーいい映画だった」っていうこれが大事。[DVD(吹替)] 7点(2009-02-15 14:41:47)《改行有》

15.  ロッキー5/最後のドラマ 《ネタバレ》 そんなに悪くない。というか普通より面白かったと思う。 労働者としての人生はこれから盛りになっていく年代にもかかわらず、 自身の職種としては引退せざるを得なかった、リタイア後の人生を描いているから。 2は面白かったけど、3、4と比べるとこちらの方がまじめで良いじゃないかと思う。 ものすごく酷評されているけれど、再評価されている。 5の空気は続編にきっちり埋め込まれているし、この即物的には得る物のないケンカで ロッキーが得た物は、普通はその年齢では人生を諦める人なんかほとんどいないと言う 当たり前の理解ではないかと。 この後ロッキーはレストランのオーナーとして、自分サイズの才能を発揮させていく訳だけれど、 それまでの人生が無駄にならないい生き方をこの5が終わった後、ロッキーがどういう風に生きていくのだろうと 子供の頃色々考えた、その答えになる6が与えられたのは素直にうれしかった。[映画館(字幕)] 7点(2009-01-24 15:39:20)《改行有》

16.  ロボコップ3 《ネタバレ》 ニューマイヤーとティペットスタジオが絡んでいるのに、このクオリティになってしまった。 無念。 いろんな意味で私の中のロボコップが死んでしまった作品。 90年代初頭は、80年代末期より悪い。そう言うテイスツが充満している。[映画館(字幕)] 4点(2009-01-04 02:46:01)《改行有》

17.  ローマの休日 面白かったです。 本当に普通のラブコメディですが、この時代の作品だからつっこまなくてもいいやという気持ちになれる。 こういう部分が大事だと思います。 ラブコメディはほとんど見ませんが、たまに見ると良いんですよね。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-26 19:26:06)《改行有》

18.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 神話の時代が終わる最後の時代が完璧に描かれていました。 本当にこれが実現するとは思っていませんでした。最初は本屋でたまたま見かけた映画化決定の文字ですが、まさかこれほどの完成度で映画化されるとは思いませんでしたね、ホントにビックリしたものです。 ドワーフ、エルフ、ホビット、怪物達、そして人間。いろいろな種族が滅亡までの時間をそれぞれに過ごすそのもの悲しさ。他の種族は去りまたは神に見捨てられ、滅ぼされてさえいる。 神にも邪神にも見落とされたホビットのみが自分たちの世界のために指輪を捨てに行く。それに賛同したのは本当にわずかな仲間とそれを支える者達だけだった。 と、バックグラウンド的な、末世感と絶望しかない世界を劇中よく理解してみないとやはりどうしてホビットが主人公なのか、感情移入できるのかがよく分からないと思います。 この物語の中では人間は現代的な精神性を持った人間ではなく、邪神の力をもって欲をかなえようとする弱い存在でしか無い、ホビットを通して進化をする脇役です。エルフは簡単にこの地を捨てて旅立ちますし、中つ国に残された者にとっては、死しか残されていなかったわけですが、ホビットが触媒になり他の種族が種族としての完成度を高めていくきっかけになる、という物語を忠実にあの時間内に実現している凄さ。歴史的作品ですね。 また全く未来に光が見えない状況で、心が折れてさえ前に進むホビットに、現実世界にさえいない強い人間像を見ることが出来ます。即物的な退治劇との厳然たる一線をホビット達が引いているわけです。ホビット達の姿から多くの教訓を受け取ることが出来ます。 国産RPG的な特異な解釈のファンタジーが頭にあるとどうしても勇者さまご一行という見方をしてしまうかも知れませんが、本物の物語は全く違ったものです。その世界や、日本人にはまだ理解しがたい難解なワビサビを存分に堪能できます。 トムボンバティルのくだりは私も大好きで、原典でもスパイスのような役割だったと思いますから、シリアスで陰鬱な雰囲気の完全映像化という視点からはスキップしたのは正解だったのではないでしょうか。[映画館(字幕)] 9点(2008-10-19 23:12:33)(良:2票) 《改行有》

19.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ 《ネタバレ》 面白い。面白すぎます。 もうバカばっかりなんですが、味が出すぎ。 イギリス映画って正直、良い機材でしょうもない水準の映画に思えるものが多いと感じていますが、これは別。 散弾銃の説明、勉強になりました。[DVD(字幕)] 8点(2008-08-24 12:24:14)《改行有》

20.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 この版は、時間的に映画として成立してるとは思えませんが、要するに時間を全く気にしない原作ファンへの、超豪華挿絵として可能な限り漏れがないように作られていると思います。 ですから、尺を気にする必要はありませんし、長すぎるという声もまたちょっと違うわけです。通常版のあのラストから、さらに神話の世界が幕を引いていきますが、これがなんて切ないことなのかと本当にグッとくる作品です。 ディスクが2枚に分かれているので、好きな方からみてしまうというのも有りですし、とにかく原作を読み直すよりずっと早く場面を探せ、資料としてすんごく役に立ちます。[DVD(字幕)] 9点(2008-08-16 14:54:10)《改行有》

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