みんなのシネマレビュー |
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1. わが谷は緑なりき ひさしぶりで観た。4、5回は観てると思うが、やっぱり素晴らしい。ジョン・フォードというと西武劇が有名だけれども、最高傑作はこれにまちがいない。ジョン・フォードの映画は、なんとも男っぽいが、笑いの要素もあって、どこか黒澤明と通じるところがたしかにある。それから、モーリン・オハラの凛とした美しさが素敵だった。[地上波(字幕)] 10点(2010-10-19 15:10:10) 2. 私は貝になりたい(2008) 《ネタバレ》 しっかりと良心的に作られていて、出演者たちに別に浮ついたところもない。これにそうとう低い評価を与えるのは、観る前からなにか別のものを求めていたのじゃないか、としか思えない。戦中も戦後も、理不尽さに翻弄される一介の庶民。調べてみると、話の結末は脚本家の創作で、実際に処刑された二等兵はいなかった、というのが唯一の救い。焼け跡の都市のCGが巧みでした。[DVD(邦画)] 8点(2009-09-19 04:05:44) 3. わが町(1956) 織田作之助原作というと、まず豊田四郎『夫婦善哉』というところだろうが、これもそれに劣らぬ傑作。いや『じゃりんこチエ』にもつながるような、大阪下町界隈ものなら、むしろこちらだ。いまは亡き新国劇の大御所、辰巳柳太郎の代表作でもある。殿山泰司、北林谷栄、大坂志郎、小沢昭一......、かつての名脇役たちも、よろしおまんなあ。[DVD(邦画)] 10点(2008-07-09 23:28:01) 4. 悪い女(1998) 《ネタバレ》 『サマリア』(2004)、『受取人不明』(2001)、『悪い女 青い門』(1998)、『悪い男』(2001)と観てきて気づくことに、キム・ギドク作品には必ずといっていいほど売春婦が主人公級の位置を占めていて、しかもこの売春婦がきまって天使なのだ。そういえばドストエフスキーの『罪と罰』もそうだったが、新約聖書の思想、悪人や売春婦のほうが普通の人間より先に神の国に入るという思想に根ざしているのかもしれない。とすると、キム・ギドクの売春婦はマグダラのマリアなのだ。[DVD(字幕)] 7点(2006-10-25 03:58:22)(良:1票) 5. 我が家の楽園 黒澤明がジョン・フォードから影響を受けたことは知られているが、フランク・キャプラからも影響を受けた。これを観ると、あの『生きる』の原典のひとつがここにあることがわかる。話に多少無理があるとはいえ、これがフランク・キャプラ調だといっていい雰囲気に観る者は包まれる。1930年代のアメリカが舞台だけれども、日本のバブル期や、現代の「勝ち組-負け組」の二分法で人生をみる風潮にもかかわってくるような、普遍的なテーマ性がフランク・キャプラ作品にはあった。 [DVD(字幕)] 9点(2006-05-25 06:09:46)《改行有》 6. 嗤う伊右衛門 蜷川幸雄さんというのは、演劇では超一流かもしれないが、映画の作り手としては二流としか思えない。演劇と映画ではちがうのだ。4点(2004-12-07 03:08:44)
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