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1. 初恋のきた道
近年のチャン・イーモウ監督作品の中では一番好きな映画ですね。私は素直に感動できる人間でした。シンプルゆえに見終えた後いろいろ想像させられます。現在と過去のディの容姿が違いすぎると言う方もいますが、ちょっと前の日本でも田舎に行けば60歳でしわだらけのおばあちゃんなんてざらにいました。ましてや中国、自然環境や食糧事情などの劣悪さは日本の比ではないと思います。2人が結ばれた後、あの壮絶なる文革の時代を迎えるわけですから60歳で昔の面影が全然無くなるのもありでしょう。こういうところはイーモウ監督を信頼するしかないのでは。またディの走り方が奇妙だと言う方もいますが、これはイーモウ監督の演出でしょう。舞踏の全国コンクールで演技賞を取ったこともあるツィイーがまともに走れないわけがありません。走るシーンでは何十回も走らされたそうですし、わざと子供のような走り方をさせていると思います。村に学校もないこの時代、もちろん体育の授業で教えるような効率的な走り方を教える人もいないでしょうから。ラストシーンでジョイナー(古い!)走りでディが走り抜けていったら感動も何もないでしょう。あの幼子のような走り方だからこそラストのストップモーションが無性に泣けるのではないでしょうか。9点(2004-02-10 20:58:09)
2. LOVERS
《ネタバレ》 武侠映画としては次第点以上でしょう。俳優、サウンド、アクション、音楽どれも良かったです。身近なところでも「ツィーイー抱かれすぎ!」、「朝廷軍と飛刀派の戦いはどうなったん?」などとストーリーにかなり不満点が集まっていますが、物語は3人の愛の行方が中心なので朝廷やら対抗勢力やらなどのバックボーンは所詮バックボーンであってそれほど重きをなしていないと言うことですね。中盤以降ラストまで意外な展開が数々あり(これこそがが「十面埋伏」、監督の「謀」なのだと勝手に解釈)、全体的に見て今までの中国武侠映画と比較してもさすがイーモウ監督だと思います。「HERO」「LOVERS」で新たな武侠映画のスタイルを築き上げたと言ったら大袈裟でしょうか?「もうイーモウの武侠映画なんてたくさん!」と思っている方には残念ですが次も武侠映画のようですよ。この監督の特徴として最低3作は撮ると思っていました。個人的には1作ごとに要領を得てきている感がするので期待大です。
余談ですがDVD「LOVERS・外伝」を見ましたが、この作品製作中に襲った不幸、不運の数々(例えば俳優の死、俳優・スタッフの怪我、天候の急激な変化、花が咲いていない!などなど)を思えば良くここまで仕上げたものだと感心します。8点(2004-09-04 20:20:00)《改行有》
3. ホワイト・バレンタイン
《ネタバレ》 いいですね。アイドル映画的に見るとチョン・ジヒョンの初々しいことったら。特に店を閉めて明日、町を出るヒョンジョンと最後に初恋を成就しようとするジョンミンの姿は微笑ましいですね。ふたりで慣れないダンスを踊り恥じらう姿、居眠りするヒョンジュンに肩を差し出し頭を傾ける仕草などたまりません。傷心の中年男ヒョンジュン中心に見てみると単なるアイドル映画としてではなくバランス良く見られるかもしれません。ストーリーは淡々と進みますがじっくりと見てみると各登場人物が上手く絡み合い決してダレることのない心温まるお話だと思います。ラストのすれ違ってもう会えないかと思わせておきながら最終的に希望を持たせて終わる展開はなかなか秀逸だと思います。へたに再会シーンで終わるより余韻を楽しめます。8点(2004-08-28 12:00:08)
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