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【製作年 : 1920年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 大学は出たけれど(1929) 《ネタバレ》 ちゃんと筋書きが起承転結、成立しているだけでも驚き。大学を出た者が仕事に就けず、働くつもりでなかった妻にすぐ仕事が見つかる。世相を皮肉っててとても面白かったです。[DVD(邦画)] 7点(2006-11-14 19:03:18) 2. キートンのセブン・チャンス 自分は、ネクタイにぶら下がったカメで爆笑しました。笑いというのは、漫才でもコントでも芸人が笑ってるのを見ると、つられて笑ってしまう手法があります。芸人の笑い顔を、(ここは笑いどころだからここで笑えばいいんだなと)一種のサインと判断するからです。いま、エンタの神様に小梅太夫という、キートンさんと同じく”笑わない”お笑い芸人がいます。小梅太夫はキレたキャラで笑いを取ります。一方、キートンさんは、体を張ったギャグで笑いを取ります。ラスト10分のキートンさんの卓越した動きは、スタント顔負けです。笑いは、口先だけでウケを狙おうとするとスベる可能性が高いです。キートンさんのすごいところは、ここで3メートルのガケ越えをすればウケるとか、クレーンにぶら下がればウケるとか、考えることは誰でもできますが、誰がそれを実行するのかという問題に直面したとき、それを自分がやってるところです。転がってくる岩、どう見てもハリボテなんです。しかし、キートンさんが体を張って逃げるからこそ、ハリボテが本物に見えてしまうのです。胸の中にあるハラハラが、クスクス笑うことで重圧から解放される。腹の底から笑える。80年も前にこんなに偉大な喜劇王がいたことに感嘆します。[DVD(字幕)] 9点(2006-08-07 22:34:30)(良:1票) 3. キートンの蒸気船 バスター・キートン初体験! 最初、DVDを再生したとき、音声はともかく、音楽も流れなかったので、故障か?と思いましたが、これがサイレント映画というものなんですね。チャップリンとはまた違うコメディアンでした。パンを届けに行くくだり、いま流行り(笑)のハリケーンで飛ばされて木にぶら下がるくだり、たった68分の映画なのに濃密すぎます。父親も短気なところが滑稽でした。大道具さんの技術が素晴らしすぎる。どうやってあれだけの大きさの家を吹き飛ばしたのだろう。肝心な部分をCGに頼る現代映画にない、知恵を絞りに絞った、まさに芸術! チャップリンの映画を観て、映画というものを評論してきた気でいた自分がとっても恥ずかしい。まだまだ偉人っていたんですね![DVD(字幕)] 8点(2005-11-04 21:54:01)(良:2票) 4. キッド(1921) 《ネタバレ》 捨て子を見つけた最初は疎ましく思っていたチャップリンが、5年の歳月を経て、本当の我が子のように惜しみない愛情を与え、子供も素直な良い子に育っている。互いの信頼関係が涙を誘います。戦時の不況を痛烈に皮肉ってますが、チャップリンの温かい人柄が良く出ています。子を捨てる母親も必ずしも”悪”ではない、と映画の中で訴えかけています。何よりも、子役が可愛すぎるっ!ついでに、これって、最古のワイヤーアクションですね(笑)。最後、2人が再会できてよかったです![DVD(字幕)] 9点(2005-06-07 15:33:47)
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