みんなのシネマレビュー |
|
1. リップヴァンウィンクルの花嫁 《ネタバレ》 岩井俊二作品に漂う空気感は健在で気持ちよいが、少し長いのがネック。 必然性のある長さならいいのだけれども…少なくとも物語としては3時間も必要ない。 まぁ、この人の空気を表現しようとしたら長くなるのは仕方がないか。 当て書きだと思われるキャスト・脚本の一致が良かった。 ぼーっとしていて世間知らずで主体性のない主人公に黒木華。 心が壊れているのか、人の痛みより自らの利益を優先してそれに罪悪感を感じない男に綾野剛。 恵まれない家庭で育ち、自分を大事にすることができない女性にcocco…と、キャストのイメージに近い役柄。 雰囲気を味わう作品であって、物語として大きなテーマはない(ように感じる)が、私が感じたのは 「みんな自分の価値観でしか物事を見ていないんだなー」ということ。 自分に不利になるようなことをした相手だと知らないまま、主人公が綾野剛演じる男に感謝を表現するシーンが 印象的だった。 劇場ならまだしも、DVDで3時間集中するのは難しいので、劇場で見たかったなーと思う。(そもそも公開されていない地域[DVD(邦画)] 8点(2016-12-29 15:28:37)《改行有》 2. 君の名は。(2016) 《ネタバレ》 公開3日目に見たが、今更覚え書き。 以前の作品から一貫して映像美は、素晴らしい。今作を一言で言うならずるい作品。 ・難しいシーンは描いていない(ヒロインが父親と対峙する場面や、お風呂など瀧がヒロインの体に興味を持つ場面は無し ・入れ替わりは設定として許容できても、なぜ「逢魔が時」になると時間軸が違う2人が出会うことができるのか、説明が弱い 良くも悪くも万人向けの「いいとこどり」な作品。ただ、自主映画出身の監督がここまでヒットを飛ばせるという可能性を 見せてくれたのは、いいことだと思う。 昔から監督のファンをしていた身としては少し寂しいが、また以前のようなクセのある作品を作れる機会(資金と知名度)を得られたのなら、この作品のヒットにも意味があると感じる(笑)[映画館(邦画)] 8点(2016-10-08 07:52:21)《改行有》 3. シン・ゴジラ 《ネタバレ》 表面上は日本賛美な映画。自衛隊や政府機関が協力しているから、仕方ないといえる。 しかし、少しでも考える頭のある人なら、その奥に、徹底した文書主義の非効率さやそれ故に有事の際の対応が 後手に回ること、戦後70年以上経っても日本は事実上アメリカの属国だという現実、自衛隊はいつでも戦闘ができる体勢にあるという怖さ、日米安保の欺瞞などの様々な問題提起を感じ取ることができるであろう。 後半の総力戦はとってつけた美談であり、現実はあのような状況になった場合、日本はアメリカ主導の国連の要求を呑み 核を落とされるであろう、そういった今の日本の立場の危うさと外交手腕の拙さも示唆されている。 日本人は性善説で外交をし、他国は性悪説で外交をしているから日本の外交は上手くいかないのだと良く言われるが、 それを端的に現していたのが、スパコンを並列させる要請を海外に出したときの場面。 相手方の返答は「他国に情報を盗まれるから嫌だ」というもの。恐らくこれが、国際社会で先進国として生き延びるために 必要な外交手腕なのだろう。しかし日本の外交にはそういった面が足りない。 主人公が立案した作戦が上手くいかないと美談に持って行けないので、「人を信じましょう」と綺麗事を言う人物が登場し スパコンの並列は許可されるが、現実的には、こういった状況で協力を得るのは難しいであろう。 他にも、自衛隊の武器の多様さ(全面協力の下、なのだから前半の美談ではない総力戦に登場する武器は、全て現実に存在するものなのであろう)や、女性政治家の少なさ、前例やマニュアルが無いと何も出来ず、全て文書で管理するために分厚いチューブファイルを持って動き回る官僚達など、現在の日本の問題点を描いていた。 ただ、これほどまでに風刺に満ちた作品でも、「天皇」について描かれていないのは、少しもどかしい。(天皇について触れるシーンは皆無) 全体的には、よくできた社会派作品だと感じるが、表面上だけ見て、「日本は凄い!日本人で良かった!」というような 人もいるかもしれない。そういった意味で、相手の思考レベルを測るリトマス紙的な使い方もできる作品。[映画館(邦画)] 8点(2016-08-04 12:18:12)(良:2票) 《改行有》 4. TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ 役者の演技レベルにはバラツキあり。メイン4人の中で上手いの下手のと半々ぐらい。 キャストが豪華なのであまり期待せず観に行ったが、クドカン脚本の過去の映画作品と比べると誰でも楽しめる良作だった。 ドラマは良いけど映画は微妙…というクドカンへの評価を変えさせられた作品。[映画館(邦画)] 7点(2016-07-10 07:24:08)《改行有》 5. バケモノの子 メモ・ やっぱりこの監督とは合わない。が、声優に好きな役者が複数いたので、声だけは楽しめた…。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2016-07-02 13:34:51) 6. 心が叫びたがってるんだ。(2015) メモ・連載中の漫画版を読んでいるが、漫画版で充分。漫画で読むとそこそこ面白いが、映画で見ると漫画的な手法に興醒めしてしまう。(それぐらい、漫画版とまるっきり同じ)内容というより、その漫画的な描き方が没入の邪魔をしていた気がする。[DVD(邦画)] 6点(2016-07-02 13:26:12) 7. バクマン。 《ネタバレ》 見てから数日経過。 大根さんは女の子を可愛く撮ることに関しては天才的だな、と。(主役2人は普通なのに) 漫画を書く場面を殺陣で表現したことと、エンドロールの背表紙に見立てたクレジットのアイデアは独創的だと思った。 原作を楽しんだものが見ても、特に違和感は無かった。悪くはないが、傑作というわけでもない、 でも漫画原作にしては成功しているからいいんじゃないかな(笑[ブルーレイ(邦画)] 7点(2016-06-14 01:32:41)《改行有》 8. クロワッサンで朝食を 見てから1週間ぐらい経ちましたが。 気になったところ、 ・靴を履き替える習慣 ・偏屈なおばあさんがパジャマでもストッキングを履いていて素足を見せないこと(そのように見えた) ・同じく偏屈なおばあさんの外反母趾が痛々しい …足ばっかりですが。ストーリーは特に印象に残らず。年取ってから見ると違うのかな??[DVD(字幕)] 6点(2015-11-22 20:44:52)《改行有》 9. 恋の門 キャストを楽しむ作品。 ただ、濃いので1回で見るのは疲れると思う。少なくとも自分は数回にわけて見終わった。[インターネット(字幕)] 6点(2015-10-25 02:03:49)《改行有》 10. アップサイドダウン 重力の恋人 《ネタバレ》 サカサマのパテマのレビューで知った、本作。 アイデアは被っているので新鮮味を感じることはできなかったが、映像美で楽しめた。 パテマかこちらか、どっちを先に見るかで評価が変わりそう。 個人的には、かつて愛し合っていたことを思い出すのではなく、もう1回最初から恋愛するストーリーの方が良かった。[DVD(字幕)] 7点(2015-09-30 19:17:47)《改行有》 11. ドニー・ダーコ 苦手なタイプの作品。 SF+暗いというカテゴリーで、期待して借りたが、大きく裏切られた。 見終わるまでに3,4回かかり、結末もだからなに?というもので、自分には合わない作品だった。[DVD(字幕)] 5点(2015-09-21 08:56:09)《改行有》 12. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 久しぶりに2回連続で見た作品。(翌日にもう1度鑑賞) 映像美、構成の上手さでファンタジー作品としても楽しめるが、物語に隠された真実を知ってからはより一層深みが出て、 2回3回と見たくなる。 どんでん返しや叙述トリック作品であっても必ずしも2回見たいと思わないのはなぜか、複数回の鑑賞に耐えうる作品とそうではない作品の違いとは何か、など考えさせられた。[DVD(字幕)] 8点(2015-09-17 21:07:26)《改行有》 13. 96時間 《ネタバレ》 見てからしばらく経ったので箇条書き。 ・処女性を重視するのが男目線な作品(娘は処女のまま救出、性に積極的だったアマンダは死亡 ・女は男を所有したがらないが、男は女を所有したがる それでビジネスが成り立つのだろうが、男のその欲求は気持ち悪い ・娘を害するものは全部敵と見なす父親、突き抜けていて良い[DVD(字幕)] 6点(2015-09-05 14:34:19)《改行有》 14. サカサマのパテマ ここでの点数が低かったので期待せずに見たが、予想より楽しめた。 重力モノやSFが好きな人なら、6点~7点ぐらいだと考えてよさそう。 印象としては、ゲームみたいなアニメ。 ご都合主義な場面も多いが、そういった点も含めて楽しめるのであれば、是非。[DVD(邦画)] 7点(2015-08-18 03:58:21)《改行有》 15. トランス・ワールド OPで想像と違う作品だと感じ、終盤にまた想像を裏切られる…良い意味で、予想外に進んでいく作品。 ご都合主義的な部分で少しマイナス。[DVD(字幕)] 6点(2015-08-17 20:37:57)《改行有》 16. もうひとりの息子 《ネタバレ》 信じていた宗教に、「親がユダヤ人ではない」というだけで突き放される。 信仰心より状態を重視する宗教とは、何なのだろう。 母は現実をすぐ受け入れる(受け入れようと努力する)のに対し、父親は初めて事実を知った時に途中で退室したり その後もなかなか受け入れなかったりと、男って生き物は弱いんだなぁ…と。哀れだな、と。 「歌」というものは、どんな境遇にあろうと人々を結びつける力があるのではないか、そんなことを感じさせられた。 イスラエルとパレスチナ、どちらにも肩入れしていない描写が良かった。[DVD(字幕)] 7点(2015-08-15 02:17:04)《改行有》 17. 縞模様のパジャマの少年 久しぶりに、生理的嫌悪感を感じる映画に出会った…。 この作品から漂うのは、「偽善」 アメリカ・イギリスが制作だからって、ドイツ人なのに英語で会話してていいの? 日本人を中国人が演じたり、アメリカ人をイギリス人が演じたり…と人種の違いはまだ許容できても 言語の不自然さは許容できない。 ロケ地はハンガリーだそう…この映画のどこに、ドイツ的な要素があるのか。題材のみではないのか 配給がディズニーということもあり、ただただ、ナチスドイツを商業的に利用して「感動物語」にしたかったとしか思えない 日本を舞台にした作品で、日本人以外のアジア人が演じて、言語も日本語ではない…という作品があれば、 日本人は酷評するだろうが、他の国のことなら気にならないのか。 この作品をドイツ人が見たら、納得できないだろう。 この作品で「感動した」などと言っている人とは、多分一生分かり合えないんだと思う… 評価の高さが気持ち悪い。作品も気持ち悪く、その作品を信奉する人も気持ち悪い、そんな作品。[DVD(字幕)] 4点(2015-08-14 19:45:50)(良:2票) 《改行有》 18. ザ・イースト 《ネタバレ》 日本も他人事ではない、「金のために倫理観を捨てる」行き過ぎた資本主義社会についての問題提起。 原発、薬害、公害…環境や人体に被害があるとわかっていても、儲かるからという理由だけで見逃される現実。 資本主義が行き過ぎたアメリカやそれに追随する日本には、現実的な問題としてこのような事態がある。 ただ単にドキュメンタリーで被害を訴えるより、こういったサスペンス調のエンターテイメントにして 問題提起をしようと考えた、主演も脚本も努めるブリット・マーリングは凄い。 というか、あれだけ美人なのに脚本を考える頭まであるなんて、ずるい(笑 中盤、彼女が金の眉と青い目で映っている箇所があり、それが素で、潜入中は眉を暗めに書いて、カラコン入れてるのかな… とか気になった。 ラストは少しぶつ切りというか、もう少し本編内で決着をつけて欲しかったかも。 エンドロールと共に流れる映像は、少し安直な結末かな…と。[DVD(字幕)] 8点(2015-08-13 16:36:32)《改行有》 19. 舟を編む 《ネタバレ》 普通に良く出来ていると思ったが、ブラック企業的な働き方を「綺麗なもの」として描いているのが不満 徹夜で泊まり込みで作業するのが感動、ってそれは違うだろ…[DVD(邦画)] 7点(2015-08-10 23:48:00)《改行有》 20. ザ・ドア 交差する世界 《ネタバレ》 一口感想。SFだと思っていたらサスペンスに、ラストは救われたのか微妙[DVD(字幕)] 6点(2015-08-10 12:18:09)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS