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プロフィール
コメント数 3878
性別 男性
年齢 53歳

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1981.  エクスカリバー(1981) アーサー王伝説を題材にした作品ですが、面喰ってしまうのは、このアッサリぶり。奇跡とか神秘とか魔法とかいった素材が、「ホレここが見どころだよ」みたいな作為的仰々しさをもって描かれるのではなく、むしろまるで日常と隣り合わせのごとくアタリマエのように描かれるようなところがあって。要するに、「この時代の感覚は、現代とは違うんだよ」と、ある意味、現代人にはワカラン世界であることが前提になっとります。例えばベートーベンの交響曲を当時の編成と古楽器で演奏したら、現代人の耳には意外に変な曲だったりするようなもんですかね(あ、ちなみに本作、イギリスのお話なんでしょうけど、音楽はバリバリのドイツ音楽でございます)。そんなこんなで、重厚と言うよりはファンタジー、でもやっぱり何だか地味。そもそも、よくわからん冴えない兄ちゃんがいきなりエクスカリバーを引っこ抜いた時点で、他の登場人物たちならずとも、「お前、誰やねん!」と叫びたくなる(そりゃま、アーサーなんですけれども)、そういう地味さがある訳ですね。映画をじっくり楽しみたい方にオススメ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-28 22:22:09)

1982.  続・新悪名 ひょんなことから靴磨きの少女になつかれてしまった朝吉親分。さらには木賃宿で知り合った旅一座の興行にまつわる金銭トラブルに巻き込まれてしまい。という訳で本作、任侠モノなのやら、人情モノなのやら。要するにその両方、という訳ですな。少女のエピソードの方がややハンパな終わり方で、ハッピーエンドと呼んでいいのかどうか、何しろ母親がミヤコ蝶々なもんで、オハナシをどう持っていこうが、こんな母親では少女の将来が案じられてしまって仕方がない(笑)。その心配な母親を演じる蝶々さん、やっぱりいかにも芝居の人、という感じで、映画では何となく浮いてしまう面はあるのだけど、溌剌たる田宮二郎とのやり取りはもう見事なもの、ぜひこの二人の漫才も見てみたくなります。そして何と言っても本作のMVPは、時に憎々しく、時に卑屈に悪役を演じきった遠藤辰雄(太津朗)ですね。ラストの大立ち回りでは、長廻しのシーンも多い中、息も絶え絶えボロボロメッタメッタに勝新にヤラレてみせるその姿。もうはっきり言って感涙モノです。いや、悪役だからホントは同情されてちゃいけないんでしょうけどね、でもホレボレしちゃうのです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-24 16:26:37)

1983.  弾丸を噛め 「歯を食いしばって耐えろ」という意味のこのタイトル、何だかハードボイルド作品みたいな感じですが、内容は全く違って、荒野を舞台にした長距離レースのオハナシ、それも超過酷なレースにも関わらず、映画の雰囲気は大らかそのもの。何やらキャラ立ちまくりのレース参加者たちが集まってくる冒頭から、ひと波乱ありそうな感じプンプンなんですが、意外に波乱が無い(笑)。いや、色んな事件も起こるし、ケガをした愛馬を撃たねばならぬシーンなどグッときたりもするし、ラスト近くには取ってつけたような意外な展開もあったりするのだけど、まあ、とにかく大らか。参加者たちの間に絆が生まれ、レースなんかそっちのけになっていく展開(⇒いやいや、もともと最初からそんなに必死でもなかったしね。もう少しメリハリがあっても良いのに、と思わないでもなく)。ってなわけで、大らかなこの作品を、大らかな気持ちで楽しみたいものです。実際に「弾丸を噛む」シーンにニヤリとし、ベタだけど気持ちの良いラストにニヤリとしながら。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-17 18:09:11)

1984.  ソイレント・グリーン その昔、トータル・リコールという映画があって、曲がりなりにも秘密諜報員の活躍を描くのに、なんで主演がシュワやねん(顔が作り物っぽいので特撮に使いやすい、ってのはあったかも)、と思っちゃう訳ですが、この映画の主人公をC・ヘストンが(それも『黒い罠』なんかのヘストンではなく、あくまでマッチョなヘストンが)演じてるのに通じるものがありますね。殺人事件の捜査から、やがて巨大企業の真相に迫る刑事の役だけど、ヒーローどころか、見るからに労働者風で、何とも頼りない。そんなこともあって、超絶的に地味なSF作品に仕上がってるんですけれども、その一事が万事、洗練されていないところが、まさに本作の持ち味。実際、このキタナらしさ、閉塞感、人間だけが有り余っている世界観。未来を言い当てる可能性がもっとも高いSF作品のようにも思えます。そして、真相を暴く事が必ずしも幸せではないこと、何も解決する訳ではないこと。もはやすでに、すべてにおいて取り返しがつかず、すべてが狂ってしまっているのだから。という絶望感。とは言え、まあ、やっぱり地味な作品なんですけれども(笑)、[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-12 17:42:36)(良:1票)

1985.  ネバーエンディング・ストーリー この映画、いかにも子供に媚びた感じがして、昔から好きになれないのですが、まあそれを言っちゃ身も蓋もない。しかし、自分の子供たちにこの作品を見せるとなると、「ああ、子供を喜ばせるために本当に頑張ってるよなあ」としみじみ思ってしまう。この手作り感のある特殊効果が、つくづくそう思わせるのです。でもやっぱり、予想通りと言いますか、子供たちの食い付きがあまりよろしくない(『タワーリング・インフェルノ』なんてもう食いつきまくり、もう一度見せろと何度言われたか)。親の立場からすれば、「大人がせっかく楽しい映画作ってるんだから、もっと喜んであげればいいのに」とか思っちゃうのですが。まあ、冒険モノではあるのですが、エピソードの羅列みたいな面があり、その場その場を楽しく見せようとする半面、映画全体を通して引っ張っていく力は、やはり乏しいかな。あと、自分が大人になってから見ると・・・「夢を忘れちゃいけない」みたいな事言われてもさ、結局のところ、「夢を見ること」と「現実を見ること」では、子供には勿論のこと大人にとっても「現実を見ること」の方が実は難しい。まともに「現実を見る」ことができずに、夢にばかり流されている人がたくさんいる訳です。[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-12 11:14:52)

1986.  花咲ける騎士道(1952) 騎士道のキの字も感じられない、軽~いノリのアクション映画。しっかしノリは軽くてもアイデア満載、本当によく出来てます。アホらしいのについ手に汗握ってしまったり(ファンファン達の処刑の場面とか)、ひたすら楽しく、楽しすぎて、映画が終わるのが寂しくなるくらい。文句なしにオススメ。[CS・衛星(字幕)] 10点(2012-11-12 10:50:21)

1987.  セルピコ 「さあ、セルピコ本人になり切って演技してやるぜ!」といった感じのアル・パチーノと、幾何学的に人物を配置しあくまで冷静な語り口のシドニー・ルメットの演出が、噛み合っていると言えるのかどうなのか、気になったりもするのですが、やはりこの作品に圧倒されるのは・・・いわゆる勧善懲悪の作品では無いこと。と言っても、「善が敗れる」ことで我々の怒りを呼び覚まそうとするような作品は、所詮、一種の勧善懲悪。本作は根本的に異なっていて、まずそもそも、警察内部の腐敗ぶり、というか、やる気の無さが、もう映画開始いくらもたたない辺りから、これでもかと描かれまくる。ある意味、味もそっけもないほど。要するにここは、市民感覚とは別世界。この異常な世界に、溶け込むことができない異邦人としてのセルピコが描かれる、その「孤独」がどこまでも描かれていくのが、本作のスゴさですね。かなり実際の事件に取材した内容ではあるらしいのだけど、あくまで映画を観ている間はその理不尽な世界観に圧倒され、そしてラストであらためて実話であることが強調され、2度ビックリ、という作品。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-11-12 10:34:53)

1988.  タバコ・ロード 汚いものを汚く描いてなお美しい。と言えば、何のこっちゃ、ですが、でもそんな映画なのです。主人公の一家がひたすら貧しく、そして容赦なくトコトン汚い。やることなすこと浅ましい限り。そこにはこの上無いバイタリティが溢れているのです。その厚かましさたるや、見てて頼もしさすら感じられてくる(まあ自分の身近にいないから言えることですが)、ある意味奇跡の存在(ジジイがあの不安定な板の上に何故か座れるような奇跡)。しかしそんなゾンビみたいな貧乏の神様みたいな彼らだって、万能ではない訳で(そりゃそうだ)、社会の無慈悲な残酷さには勝てない。たとえ、地主や銀行家といった社会のひとりひとりは悪い人ではなかったとしても。どうにもならない哀しみがあり、その時、そこに美しさが広がる。そして希望があり、またそこにも美しさがあある。え、やっぱり「何のこっちゃ」ですかね。いやホントにそんな映画なんです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-11-05 21:48:47)

1989.  セント・エルモス・ファイアー この映画のタイトルを『忘れたい過去』に変えてやりたいね。内容的にも、そういう青臭い、恥ずかしいものがあり、ああ若いって本当にアホだねえ、と思っちゃうのだけど、それだけじゃなくって、「ロードショー」とか「スクリーン」なんていう雑誌でお馴染みのブラット・パックたち揃い踏みの姿を見ると。若い頃の自分って何にもましてアホだったねえ、と。……そうは言っても、この映画自体には、別に共感するような要素もなく、他人事として安心して見てしまえる、そこが弱いところ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-11-05 21:04:25)(良:1票)

1990.  ゾンビキング <OV> だいたい、自分で自分のことを“キング”だなんて言うヤツは、お山の大将と相場が決まってます。ましてやゾンビキング。しかも弱過ぎるしなあ。ゾンビとプロレス、と聞けばそれなりにワクワクするけれど(嘘ですワクワクなんかしませんけど、一応そういうことにしておきます)、実際はプロレスなんかそっちのけ、ゾンビがおこした殺人事件がどーのこーのと、ミステリ仕立てのような、そうでないような。そりゃまあ、ゾンビ映画だ、むしろ人を殺してナンボだと思うのだけど・・・。という、理屈もヘッタクレも無い割には理屈っぽいオハナシを、凝ってるのかヘタクソなのか判然としない、解かりにくい演出でもって、殆ど難解とも言える作品に仕上げてます。主人公がプロレスラーで、襲い来るゾンビ達をプロレスばりに次々に投げ飛ばすシーンだけが、唯一の救いでしょう(どんな救いやねん)。でもやっぱし、映画として見てもイマイチなら、プロレスとして見てもショボいよなあ。あと、この作品のためにロメロが一体何秒の時間を割いたのか知らんが、権威付けのつもりかやたらロメロの名前を出すその志の低さは、アカンと思うで。[CS・衛星(字幕)] 1点(2012-11-04 11:51:33)(良:1票)

1991.  勝利への脱出 脱走映画とスポーツ映画を組み合わせた、あまりにもナイスな企画に、サッカー試合のシーンも迫真モノで、見事な娯楽作品になってます。本作には実際の有名選手がゾロゾロ出演しているんだそうですけれども、ペレしか知りません、すみません私サッカーよく知らないので、ハイ。その昔日曜洋画劇場で初めて観た時にはちょっとヌルい試合に見えたけど(笑)、久しぶりに観た今回、それがマチガイであったことを痛感。さらにはその真の実力者たちに混じり、マイケル・ケインみたいなツラの皮の厚いヒトは涼しい顔で演技してるけれど、明らかにどうにも野暮ったいオーラを放ってしまってるスタローンには、ついつい「ガンバレ!!」と応援したくなっちゃう。結末も、ストーリーの都合だけじゃない、映像的に映えのあるものとなって、やっぱりお見事。ところでビル・コンティの音楽。交響曲7番と5番をアレンジされて混ぜあわされてしまったショスタコーヴィチは(もし生きてたら)これを聴いてどう思ったか。「オレの原曲よりカッチョいいぜ」と思っていただけたら幸いです(すみません私、ショスタコ先生の7番と12番がニガテなんです。2番や3番の方がまだナンボかマシかも)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-04 08:51:47)(良:1票)

1992.  間諜X27 クラシック映画=端正な映画、だなんて思っていると、さにあらず。例えばこの映画なんですけど……私だけですかね、観てて気持ち悪いというかコワイというか、妙な気分になるのは。とにかくショットの繋ぎが刻むリズムが、気持ちの悪い、不思議な変拍子。劇中で何度も有名曲が引用される、その音楽のリズムに対し、映像の「間の悪い」リズムが重なり、これはもう妖しすぎるポリリズム。ついでに調子ハズレの月光ソナタなど、音楽までもが変容していく。再三登場する二重写しのシーンなんかも気持ち悪くて気持ち悪くて、おいおいこの映画呪われてるよ、と言いたくなっちゃう。↓皆さんそろってディートリッヒに言及しておられる気持ち、本当によくわかる。この歪んだ作品の中を、ズバリ一本貫く存在、それが彼女なのだから。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-11-04 08:26:01)

1993.  黄金の7人・1+6/エロチカ大作戦 “黄金の7人”じゃなくって、“黄金の3玉”ですね。朴訥とした性豪兄さんのトホホな活躍が地味に描かれ、まあ一応はエロい内容なんだけども、エロいシーンでエロく描くんじゃなくて、エロなメタファーをひたすら連発する。それがどうにもくだらなくて。そのまったくハジケていないギャグの数々に、多分ここで笑わないと他に笑うところ無いんだろう、などと(酒井くにお・とおるの名言みたいなことを)思いつつ、でもなかなかよく出来た映画で、つまるところ、どうしてこんなクダラナイ映画をこんなに一生懸命作れるんだろうか、と。これが性のもつパワーなのか、と。別に感心もしていませんが、ちょっとしみじみ(笑)。あ、いくらクダラナイと言ってもこれだけ連発されると、最後の望遠鏡が下向くシーンでは根負けして笑っちゃいました、あはは……はは。[CS・衛星(字幕)] 2点(2012-11-04 07:56:20)

1994.  インビクタス/負けざる者たち 人種の垣根を越え、新生南アフリカ共和国を纏め上げる事に情熱を傾けるマンデラ大統領。人種間のわだかまりを抱えつつも大統領警護という同じ目的に向かって協力する警護官たち。ワールドカップでの勝利を目指しつつ、マンデラという人に思いを致さずにはいられないラグビー主将。さらにはワールドカップが始まり、スタジアムを埋め尽くす人たち、スタジアムの外の人たち、あらゆる人々の間に「絆」が生まれていく。それを象徴するように再三にわたり登場する「握手」のシーン。ってな訳で、多層的に仕組まれ、キモチいいくらい色んな工夫が凝らされた作品な訳でして。でも、題材が記憶にも新しい、95年南ア初出場・初優勝のあの大会。この映画のライバルは、他の映画などではなく、「実際の試合の方が感動的なんじゃないの?」ってこと。実際、映画でラグビーの試合を楽しもうなんて考えちゃうと、そりゃま、ちと物足りない。「ラグビーを楽しむ」映画じゃなくて、「ラグビーをとりまく人々」を楽しむ映画だねこれは。おそらくはラグビーにしか関心の無かった主将ピナールは、マンデラとの交流を通じ、「許し」という事を考えずにはいられない。その一方、ここで描かれるマンデラにとっては、ある種の“計算”の上での「許し」でもある。ただそれは、国をまとめあげるという情熱に基づいた打算であり、その情熱は、彼が休まずに走り続けていることで(警護官が音を上げることで)示される。良心だとか正義だとか、そんなんじゃなくて、あくまで一人の男の「情熱」が、周りを変え、ワールドカップ優勝を呼び、ついには国そのものを変えていく。このエゲツ無さがやっぱりイーストウッド作品、なのかな。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-29 22:52:34)(良:1票)

1995.  太陽が知っている これは確かに、まさしくひと夏の「プール」を舞台にした映画。肌も露わな、官能と隣り合わせの開放的な世界(普段着で露出があまりに多いとドキリとするもんだけど、水着さえ着ていれば、誰しも肌の露出を厭わない)。そのプール付きの別荘において、男女4人が織りなすサスペンス、ってのが本作な訳でして、愛し合う男女と、そこに闖入し二人の関係を微妙に狂わせるオッサンとその娘の存在。プールで展開される、アヤシゲな男女関係の駆け引き、ライバル同士の火花、そして事件……。ただ、もうひとつツカミどころが無いと言いますか、焦燥感や緊張感みたいなものが感じられなくて。そもそも中心軸たるアラン・ドロンとロミー・シュナイダーの関係が、結婚前の男女というより、不倫関係にしか見えない(この異常な仲の良さは、不倫でしかあり得ないよね、ははは…)。という、もともと危うい印象のある二人のところに、いまいちインパクトの薄いオッサンが闖入してきても、だからどうなのよ、という感じ。娘の方もさほど挑発的な印象もなく。なんだか、アラン・ドロン演じる主人公の一人相撲ですなあ。後半、刑事がもうひと押し頑張ってくれると、また別の方向で盛り上がったのだけど。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-10-21 08:18:24)

1996.  ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記 これはシュールだなあ……。行き当たりばったりな展開といい、ハチャメチャな絵ヅラといい、子供向けの娯楽作品とは思えん。悪い夢を見たそのまんまをアニメに焼き直したんじゃないか、とすら思える、ドラえもん異色作。ああ気持ち悪かった。[DVD(邦画)] 3点(2012-10-18 21:55:55)

1997.  ウエスタン 映画の最初の方、コイツらが作中の主要登場人物かと思って観ていると、全員死亡。次に出てきたこの人たちこそが主要登場人物だろうと思って観ていると、またまた全員死亡。というトンデモないオープニング。やがてホントの主要登場人物たちが揃い、彼らの権謀術数の物語かと思って観ていると、どうもこのヒトたち、権謀術数どころか、何も考えてなさそう(笑)。そしてその物語の行きついた先に待っているクライマックス、そこで明らかになるのは、物語の背景を貫いていた真の力学。それは復讐であるとか友情であるとか、ベタっちゃあベタなんだけど、それをこれほど強烈鮮烈圧倒的に提示した例がありますかねえ。スゴイです。圧倒されます。ブロンソンのタレ目のドアップに、まさかこんなに感動するとは。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-10-17 20:49:29)(良:1票)

1998.  カウボーイ&エイリアン タイトルと設定のぶっ飛び具合に比べて、まあ何と真っ当な西部劇。開拓史時代のカウボーイが、高度な文明を誇る異星人に太刀打ちできるのか!!とか云うような関心は本作にはあまり無くて(そりゃまあ西部劇の世界に宇宙船が出てくりゃ、それだけで充分ワクワクしますけど)、この程度の宇宙人なら確かにカウボーイでも勝てそう。いや実際、いい勝負なので、バトルにも見ごたえがありますナ。うん、基本的には、かつての西部劇で戦う相手が先住民だったのを、宇宙人に取り換えただけかも知れん。ああ、イイ西部劇を観たな、と納得している自分が居るその一方、何と図々しい企画の映画だと思わんでもなかったり。ハリソン・フォード演じる大佐、息子の無事を確認したその直後にはもう、戦友たるダニエル・クレイグ達の安否を問い、次なる戦いへと身を投じている、これにはもうシビレまくりました。これぞ、ヒーロー。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-10-10 23:28:14)(良:1票)

1999.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 8分に一回死ぬ。死んでまた生き返り、同じ状況を繰り返す。少しずつ変奏しながら。ここには、「終わらないこと」「終わりが見えないこと」への絶望、焦りがある。しかし実際の世界では実は、死なないどころか、すでに事実上「死んでいた」ということ。終わらない絶望と、すでに終わっている絶望が、交差する。で、ラストでは「終わらないこと」が「希望」として提示され、ちょーっと甘口過ぎるんじゃないですかぁ、とか思いつつも、ある意味意表をつく、夢のあるファンタジーでございました。このせわしない展開の後に、こういう世界が待っている、素敵ではないですか。ちょっと気になったのは、「現実世界」では刻々とタイムリミットが迫っている設定なのに、イマイチ実時間の進行が充分描かれていないのがピンと来ないところでもあるのですが、逆に実時間のカウントダウンをあえて描かないことで、主人公があがき続ける悪夢世界の「終わりの無さ」が印象付けられる訳でして、またその悪夢の連鎖から抜け出て新たな世界へと向うラストも感慨深いものとなる。いやはや、結構ではないですか。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-10-10 22:22:26)

2000.  将軍家光の乱心 激突 痛快娯楽時代劇よ、今ひとたび。ってな感じで、まーとりあえず派手に盛り上げる盛り上げる。ワンカット撮影で俳優自身がスタントをこなしている事をアピールする千葉真一の厳しい演出もあり(ターザンロープの凄さ!)、また時代劇と思えぬ爆破シーンの多用もあり(ちょっと爆発多すぎませんか?)、派手さには事欠きません。しかも時代劇であると同時に西部劇。荒野があり、風が吹き、土煙が舞う。『ワイルドバンチ』のごとく橋が爆破され、『明日に向って撃て!』のごとく、画面が静止する。とまあ、楽しさ満載の映画ではあるのですが…。でも違和感もあり。身を挺してひとりを守り抜くノリは千葉チャンの『里見八犬伝』に近いのかな。でもやってることはもっと悲壮感があって、テロリズム映画『十一人の侍』みたいなところもある。で、どうも登場人物たちのアッケラカンとした感じと、やってることの自爆テロみたいなハチャメチャさが、しっくりこないのです。例えば緒形拳演じる主人公、恨みを持ちつつもそれを表に出さぬ、本来ならもう少し影のある存在だと思うのですが。その影があまり描かれない。ましてや他の連中なんて、何で唐突に自己犠牲的いや自己破壊的な行動に走るのか、さっぱりわからない。自己犠牲も連発すると、こちらもマヒしてきて、「はいはい、で、次は誰が死ぬの?」みたいなことになっちゃう。もう少しドラマに厚みがあってもバチは当たらんでしょう、などと思っちゃうのですが。でも本作、とにかく痛快です。久しぶりに観てまた楽しませていただきました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-09 22:34:39)

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