みんなのシネマレビュー |
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2141. 眉山 登場人物の造型も安直、場面設定も安直、台詞もこの上なく安直。大体この娘って、心理的にはほとんど母親依存症の領域に達しているのではないでしょうか。何よりも腹立たしいのは、こんなレベルの作品が、夏八木勲の晩年の出演リストの1つに名を連ねてしまうこと。[CS・衛星(邦画)] 1点(2013-08-14 00:30:38) 2142. アニマル・ハウス ドタバタ・コメディがドタバタしすぎて、笑いの部分がついていっていない。生徒以外の部分も含めていろんな魅力的なキャラがいるはずなのに、生かされていません。[DVD(字幕)] 4点(2013-08-12 01:26:32) 2143. ラスト・ソング(2010) 中身はほとんど何もなくって、安直な思いつきのつぎはぎがされているだけで、要するにアイドルを主演させて売り出したいというだけのために作られたのがまるわかりなのですが、つまり、アメリカにも、「プルメリアの伝説」とか「ねらわれた学園」とか「天国にいちばん近い島」を作ろうという発想の人がいることはよく分かりました。[CS・衛星(字幕)] 2点(2013-08-11 03:21:10) 2144. 冬のライオン ひたすらキャサリン・ヘップバーンの凄味を知るための作品。登場人物関係の予備知識がなくても、彼女の表情を見て台詞を聞くだけで、大体、どんな話で何が起ころうとしているのかが分かってしまう。その迫力には、若き日のホプキンスも歯が立っていないし、オトゥールはかなり健闘してはいるものの、逆に変な力みが入ってしまっている。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-11 03:08:40) 2145. ワイルドバンチ 《ネタバレ》 中盤まではダラダラした印象しかなかったのですが、単純であるがゆえにスリリングな列車のシークエンス、お約束をすべて破壊するかのようなラストの展開などは、十分な重量感とインパクトがあったと思います。ただ、せっかくいろんな登場人物を揃えていながら、それぞれのキャラクターと個性は、やっぱり弱かったような気がしますが・・・。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-08 23:30:00) 2146. 十戒(1956) 《ネタバレ》 導入部は単調なやりとりでかったるいと感じていたのですが、モーゼが宮廷を追放されてからがやっとこさ始まり始まりですね。とりあえず、出エジプト記の内容が整理して理解できたのは、ためになりました。あと、セフォラとかリリアは、結構魅力的なキャラクターだと思っていたのですが、最後の方はほったらかされ気味だったのがちょっと残念でした。 [DVD(字幕)] 6点(2013-08-05 02:11:02)《改行有》 2147. 2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 猿人がただうろうろしているだけの沈黙の空間がもたらす重量感と暴力性。そこから一気に宇宙空間に転じる映像内革命の破滅的なほどのインパクト。ここまでで私には十分お腹一杯でした。贅を凝らした宇宙船内描写をもってしても、この導入部分の衝撃には及んでいません。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-04 01:46:43) 2148. アルゴ 《ネタバレ》 まるで当時に作られた映画であるかのように70's後半のファッションを再現してみせた職人芸には唸ってしまったが、肝心の展開は、ニセ映画という設定ありきで突っ走ってしまっている気配があり、作戦の背景やディテールまでは突っ込みきれていない。それでも、最後の空港の脱出場面、当たり前のような出国審査や最終搭乗手続だけで引っ張る奥床しさが、かえってスリルを増している(だからこそ、滑走路への乱入は要らなかったのだが。あそこは、強化ガラスではね返されておしまい、の方がずっとよかった)。あと、挿入曲がダイアー・ストレイツにヴァン・ヘイレンにツェッペリンというのは、作品の雰囲気に全然合ってなくないか?年代だけで選んじゃった?[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-08-02 01:03:13) 2149. おにいちゃんのハナビ 《ネタバレ》 引きこもりそのものについても、あるいはそこからの脱却についても、描写があまりにも安直で、浅薄。したがって、物語は最後まで何も始まっていません。それと、進行側がこう進めてほしいと考える台詞をそのまま言葉にするしか能がない脚本には、耳を覆いたくなったのであるが、何でこんな脚本にゴーサインが出たのだろうか?[CS・衛星(邦画)] 1点(2013-07-31 01:43:12) 2150. ワイアット・アープ(1994) 尺の長さを見たときからある程度覚悟はしていたが、「編集」とか「省略」を知らんで作ってしまったのかね、この制作者は。いつまで経っても話が進行しないのに参った。[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-07-30 00:50:21) 2151. レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 やはり、ジャックマン、クロウ、ハサウェイをもってしても、「歌いながらの演技」は難しかったようですね。みんな、神経が歌に集中してしまって、ほかのことが抜けてしまっています(しかも歌唱も大して良いわけではない、というか、そもそも楽曲自体が台詞回しに引っ張られて曲として完成していない)。その辺のところで安定していたのは、「マンマ・ミーア」でも唯一まともな歌唱を聴かせていたアマンダ・セイフライドと、そのコゼットとどちらがヒロインか分からないくらいの存在感を見せていたサマンサ・バークスくらいでした。それとは別に、マダム・テナルディエがヘレナ・ボナム=カーターというのは、キャスティング一覧を見ただけで笑ってしまうほどはまりすぎで、歌いながらではない本来の演技で見てみたいところでした。[DVD(字幕)] 5点(2013-07-29 01:09:56) 2152. ベガスの恋に勝つルール 前半の喧嘩なり対立の部分が下品すぎで露骨すぎで、思考のひねりやウィットというものを感じないので、その時点でコメディとして成立していないのです。笑わせる箇所はそこそこあったと思いますが、その雑な雰囲気がすべて打ち消してしまいました。[CS・衛星(字幕)] 3点(2013-07-28 03:40:01) 2153. あの日の指輪を待つきみへ 《ネタバレ》 戦中の恋愛沙汰の描写やキャラ設定が何とも凡庸なので、せっかくマクレーン・プラマー・ボスルスウェイトという豪華メンバーを投入していながら、50年を経た歴史の重みというものがまったく出てきていない。指輪が掘り起こされて届け出されるという設定だけによりかかって、そこから先のことがあまり考えられていないのです。[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-07-28 03:17:38) 2154. 男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 最初に見たときは、若尾文子のマドンナの存在がどうも浅くて物足りなかったのですが、再見してもそれは変わりませんでした(笑)。よって、寅さんの恋の病というのも、あまり説得力はありません。ただ、若尾さんが問題というよりも、この作品はサブエピソード部分の出来が良すぎて、マドンナの出る幕が狭められてるのですよね。冒頭の宮本&森繁の強力なドラマとか、博の退職騒動の盛り上がりとか(もしかして、「寅さん相手に服を脱ごうとした女性」というのは、シリーズ中絹代が唯一なのでは?そして、宮本さんの驚きの視線を受けた切り返しの寅さんの「険しい悲しみ」の表情も凄い)。●シリーズの歴史という観点から見ると、(1)源ちゃんが本作から帝釈天に居着いている、(2)柴又駅での見送りシーンが初登場、という点でも重要な作品です。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-07-27 13:01:22) 2155. あなたになら言える秘密のこと 《ネタバレ》 ゆらゆら揺れるカメラ、単調なシーンの積み重ね、失明状態についての描写不足など、マイナス点は多々ある。しかし、大洋上に忽然と浮かぶ採油施設の風景は、それだけで爆発的なほどのインパクトがあるし、ドラマが展開されるべき閉塞的な空間としてその場所を設定したのは実に秀逸。だからこそ、主人公の告白シーンが重みをもって迫ってくる。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-26 21:41:04) 2156. 鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 過去の作品ほどのひっくり返し技はありませんでしたが、同じことを繰り返しても仕方ないので、それはそれでよいのです。アフタースクールに続き今回も印象的だったのは、1つ1つの場面に妙に真剣なこだわりがあって、それが笑いを醸し出しているということ。例えば、今回では、人が入れ替わったら当たり前のように段々と部屋が綺麗になっているとか。それから今回は、全部を説明し切るのではなく、いくつかはわざと説明を止めて、気づくかどうかは見る側に任せるという手法も採っていますね。[映画館(邦画)] 8点(2013-07-23 02:01:15)(良:1票) 2157. スイートリトルライズ 《ネタバレ》 こういう不倫モノは、まず、当事者の生活感を十分に出しておいて、そこから逸脱する背徳感を押し出してこそ、感情と現実のギャップがドラマたりうるのです。ところがこの作品は、夫婦がもともとどんな生活をしているのかもよく分からないし、いざ不倫へと乗り出してからも、感情の乱れや葛藤がほとんど見受けられない。つまり、制作側が都合良く敷いたレールの上を都合良く進んでいるだけなのです。[CS・衛星(邦画)] 3点(2013-07-22 20:58:35) 2158. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 見ているときの印象は、導入部が長すぎ、というのと、漂流している間の光景がえらく淡々としているなあ(水や食料に苦労している様子もないし、体力が落ちている気配もない)、というだけだったのですが、後でやっと分かりました。船を沈める嵐はノアの洪水、この話は「その後どうなったか」の物語、トラはパートナーではなくファンタジーだったのですね。ただそれならば、ただ映像が綺麗なだけのシーンは、もっと減らしてほしいところでした。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-07-21 17:02:57) 2159. 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 《ネタバレ》 場面の切り方とかは手際が良くて、当事者間の関係や現在の状況なんかは、素直に頭に入ってくる作りになっているのですが・・・やっぱり、全体的に雰囲気がちょっと「上品すぎ」かなあ。アル中の描写はともかく、心理的葛藤や迷いの部分はもっと見たかったと思います。ただ、「アル中患者から見たらこう見える」の演出は面白かった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-15 23:15:38) 2160. 伊豆の踊子(1963) 《ネタバレ》 百恵版との比較になってしまいますが、こちらの吉永・高橋・大坂・浪花というキャスティングは、妙にみんな人物的安定感が出てしまい、百恵版の作品中に漂っていた先行き不安な何かが危ういようなニュアンスが消えていますね。ただ、監督が同じであるせいか、演出のポイントには共通点が多々あり、こちらでやり残したことを百恵版でやり尽くした、ということになるのかもしれません。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-12 11:02:11)
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