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プロフィール
コメント数 487
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/23806/
年齢 41歳
自己紹介 多少の恥は承知の上で素直に書きます。

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201.  街のあかり 《ネタバレ》 冴えない割には美形の主人公が、動物図鑑の草食動物の項目に載っていそうな女にたらしこまれていくのが納得行かなかったけど、その点を別にすればけっこう卒のない出来。『浮き雲』や『過去のない男』よりもっと前の作品に似て、暗くシンプルなストーリーだった。次に男にどんな不幸が訪れるのかが観ていて容易に予想できる。男自身もわかっていてあえて飛び込む。この男の強さは愚直さと同意義であるはずなんだけど、どういうわけか苛立ちは覚えなかった。全然自分の不幸に酔っている部分がないからだろうか? 鬱な展開しかないのに後味はすっきりしていて引きずらない。暗いけれどなんともいえず清々しい作品だった。[DVD(字幕)] 7点(2007-12-23 00:49:21)

202.  ゆれる 《ネタバレ》 隠喩とか象徴とか考えるのはあまり好きではないんだけど、いわばあの橋は兄弟の関係そのもので、間に一人の女が割り込んだがために激しく揺れ、その脆さを露呈したのだといっていいと思う。 猛の偽証はあんまりだという意見が多いけど、そうだろうか。殺人ではないにしても過失致死か傷害致死なのは間違いないわけで、結果を見る限り素直に同情できない。仮に助けようとしたとしても、危険なつり橋で人を突き飛ばすような男は刑務所に行って当然だろう。 最初、猛は兄が灰色であるのを承知でかばっていた。が、面会した兄は異様な言動を見せ、法廷では嘘をつき、偽善的なパフォーマンスまでやってのける。検事が「相手が落ちるのを予想して手を伸ばしたんだろう」と迫る下りは、なるほど証拠は無いがそれもありえなくはないな、と思わせた。あそこで傍聴席の猛がちらりと映されるが、あるいはあのときすでに、兄を疑い始めていたんじゃないだろうか。 無罪と思い込もうとしていたのが、終いには狡猾な男が芝居を打って罪を免れようとしているように見えてくる、そしてそいつを有罪にできるのは、自分だけ――だったら、あの行動もまんざら理解できなくない。 猛の証言に稔が微笑んだのは、たぶん、嬉しかったんだと思う。面会室で弟に唾を吐きかけたときから、きっと稔はどこかでああなることを望んでいた。初めて弟に本心を晒し、弟もまた本心でぶつかってきたことが、清々しかったのだろう。以前は表面的に仲の良い兄弟でしかなかったのが、おそらく生まれて初めて本気で兄弟喧嘩をしたのだ。 そしてラスト。個人的にはあの終わり方が一番よかったと思う。事件を契機に兄弟は初めて取り繕うのをやめて醜い悪意をぶつけ合い、それでも弟が再会を望んだから、兄は笑った。きっと彼らは関係の快復を望んだろう。でも確執が残っているのは当然で、元通りGSで働くのも難しいのだから、いきなりの和解なんて夢想でしかない。見通しは甘くないのを承知の上で、なおも希望を見つけようとする。 人は繋がりたがる生き物だから、どんなに頼りなくゆれる橋でも、向こう岸に渡りたいと望む。ラストが曖昧なのはごまかしではなく、そこに願いを込めようとしたからだと思う。[DVD(邦画)] 7点(2007-11-29 00:53:00)(良:1票) 《改行有》

203.  大いなる幻影(1937) 《ネタバレ》 面白かったけど、なぜか深い感動は覚えなかった。たぶんピエール・フレネーの部分だけに集中してくれていたらとても感動できたと思う。それに比べるとジャン・ギャバンの演じる人物はさして個性的ではなく、ラブストーリーはちょっと変哲が無さ過ぎるように感じた。俳優としての実力はともかく、キャラクターとしてローゼンタールが強烈なのもあって、ギャバンの印象が薄まった感じもする。 映像的には安心して観ていられるし、多彩な側面を持つ物語展開に、ときにはユーモアの要素まであって(優男の女装姿に収容所内が水を打ったような沈黙に包まれるとこ、爆笑)飽かされることがなかった。ドイツ人将校の現在の戦争では考えられないような振る舞いには目をぱちくり。 普通に戦争映画と聞いて想像するようなタイプの作品とはかけ離れた、格調高い、ちょっと渋めの作品だった。いぶし銀、とでもいいましょうか。[DVD(字幕)] 7点(2007-11-25 00:04:27)《改行有》

204.  ペイルライダー 《ネタバレ》 黒沢清監督が奨めていたので観てみた。思ってたよりも単純明快で、あっけなくて、でもなぜか拍子抜けはしない。なんでしょうね、このシンプルなのに重くて、物悲しい感じは。牧師の過去は意味ありげなほのめかしがあるだけで結局明らかにされないのに、中途半端な印象は受けない。回想に踏み込めば多少は込み入り、泥臭くなりかねないところを、あえて短く控えめにまとめることで微かな気品すらまとっている。暗闇のなかで奇妙に光るイーストウッドの瞳、あれは名場面です。敵方一味も、脂っけのない保安官といい、個のない兵隊人形のような六人の助手といい、人ならぬ異様な雰囲気で面白かった(その割りに弱っちいけど)。無駄な色気のまったくない、西部劇の王道。しかし贅肉を清々しいまでに削ぎ落とした結果としてありふれた物語が清浄な空気を獲得し、この作品を非凡なものにしている。[DVD(字幕)] 7点(2007-11-04 02:18:28)

205.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 マンホールの蓋を持った半裸のおっさんたちを見たときはどうかと思ったけど、あまりに現実離れした世界観のせいでどうでもよくなった。戦闘シーン以外でも雲間から差す陽光などが異様な金色をしており、神話的な雰囲気を醸し出している。けれどもザック・スナイダーのセンスというのは良くも悪くも現代的で、どんなに神々しさを強調しても重厚さに欠け、歴史ものよりは音楽のPVに向いた才能だと感じさせる。 脚本は半ば確信犯なんだろうけどやはり薄味で、人間ドラマ的な部分がまったく感動できないのはちょっと残念。加えてペルシア軍側の過剰な脚色(どうみてもサウロンの配下)には笑いを堪えられない。エンドロールに至っては神話性が完璧に消失し、まったきプロモーションビデオと化してしまう。『ドーン・オブ・ザ・デッド』でもそうだったけど、どこかしらロックンロールせずにはいられない監督なんだろう。 これを軽薄と受け取るか、あるいは個性的なセンスと捉えるかは人によるだろうが、自分はどちらかというと、後者。諸手をあげて絶賛はしないけど、鮮烈な世界を創り上げていることは確かだし、同監督の次回作はチェックしたい。こんなにメタリックなファンタジーは過去になかった。[DVD(字幕)] 7点(2007-10-23 03:30:01)《改行有》

206.  ファントム・オブ・パラダイス 《ネタバレ》 サイケデリックな狂気に満ちた、非常にあくの強い作風。残念ながら自分はいまいちはまれなかった。それなりに面白かったけれども、音楽も好みじゃなかったし。 ただ、主人公が悲劇の結末を迎えても周囲がほとんど気づかずにお祭り騒ぎを続ける哀切なラストシーンは素晴らしかった(パフォーマンスと勘違いしてふざけてついてくるやつがいるんだよね)。作中作のロックオペラ版『ファウスト』もかなりの出来で、あれが単発作品としてあったなら9、10点ぐらいつけたかもしれない(?)。 実に変てこな作品ではあるけれども、不思議と嫌いにはなれなかった。[DVD(字幕)] 7点(2007-10-21 17:55:53)《改行有》

207.  トランスポーター2 このハゲは限度というものを知らないのか? ジャッキー・チェンと007を足してアホで包みましたという感じで、あまりにアホなのでかえって爽快だった。[地上波(吹替)] 7点(2007-09-30 23:08:11)

208.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 ユーモラスでロマンティックで、とてもキュートな作品でした。ほとんど現実味がなく物語も細切れなのに共感できるのは、情けなくて人間味あふれる言動を、上手に笑いにくるんで表現しているからだろうか。少年の片思いや作家のプロポーズの話はまったくリアリティがないけれど、素直に感動できる。少年の愛らしいキャラクターと、作家の「君がノーといっても驚かないよ」の台詞がそれを可能にしているんだろうと思う。この辺の絶妙なさじ加減はラブコメ職人である監督の面目躍如だ。 ただ、それに対して苦味のあるエピソードはあまり上手くない。親友の花嫁に恋する話以外の暗いエピソードは半端で、着地点すらみせてくれない。部下に浮気心を出す夫も、病気の兄弟を持つあの女性も、置いてけぼりにされたままTHE END。中高年の男が錆つきかけた夫婦愛にどうけじめをつけるのか知りたかったし、あの女性の抱えた事情も恋を完全にあきらめる理由としては説得力がなかった(というかたいした努力もしてないくせにあきらめるなよ、逃げる言い訳に家庭の事情を使っただけじゃないの? と思った)ので不完全燃焼。さまざまな愛の形を描くために悲恋も加えたんだろうけど、あんまり得意じゃなかったのかな? とはいえ長い時間を全然だれずに楽しめたことは事実。何度もお腹を抱えて笑えたし、上記の欠点と、首相のエピソードが案外たいしたことないのを除けば面白かった。全編ラブソングのオンパレードという趣向もよかったけど、ひとつも思い入れのある曲が入っていなかったのがちょっぴり残念ではある。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-21 02:00:14)《改行有》

209.  ブラックブック 《ネタバレ》 戦争を題材にしつつもウェット過ぎず、悪い意味での文学気取りもなく、ミステリーとしてもオーソドックスな作り。余計な気負いなしに、語るべきことを堅実に語ったという感じで、素直に楽しめた。 もっとも印象深いのは、真犯人を棺に閉じ込めたあと、ラヘルら二人が呆けたように湖のほとりに佇む場面。悲鳴が止んだときの「永遠に続くかと思ったわ」という、復讐のカタルシスよりも徒労感の滲んだ台詞が忘れ難い。 初めはナチス相手の戦いだったのが、やがてナチ将校に恋をして、味方のはずの英米軍に虐待を受け、最後には同胞を敵として殺す。善悪の境界も混沌とした極限状況でここまで振り回されたら、そりゃ疲れ切るよなあ、と思う。大昔のアメリカ映画ならナチ=絶対悪の単純な形式でしかなかったのが、ヴァーホーヴェン監督には我慢ならなかったのだろう。事実あの時代を公平に見れば、白黒のつけにくい複雑な状況がいくらでもあるのだから。 ムンツェが告発される場面で、裏切ったドイツ軍人が「この男は保身のためなら平気で嘘をつくのです」という台詞がある。それに応じてカナダ人(だっけ?)将校が「誰でもそうだろう」と平然と応じる。ヴァーホーヴェンの冷めた人間観があの台詞に凝縮されているように思った。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-20 01:42:19)《改行有》

210.  オアシス 《ネタバレ》 クライマックスが近づくにつれて暗澹たる思いになり、観たことを後悔した。枝を切る場面では不覚にも泣きそうになる。喚きながらひたすら鋸を引くジョンドゥと、ラジオの音量をあげることで答を返すコンジュ。こんなにもロマンティックな雰囲気から程遠く、しかし力強く切実な愛の表現はみたことがない。 けれどもほんとうに衝撃的だったのはラストの手紙だ。刑務所を出たら、おいしいものをごちそういたしまする、などとのんきにのたまうジョンドゥ。明るい日差しの中で一心に掃除を続けるコンジュと、とぼけた音楽。冤罪の悲劇なんて、どこ吹く風といった雰囲気。気が抜けて、思わず笑ってしまった。ああ、この二人は「無敵」なんだな、と思った。誰であれどんな出来事であれ、二人を引き裂くことはできないんなだと。 思えばジョンドゥは最初からそうで、常識に捕われずに自分のやり方を押し通していた(それゆえの危うさもあるけれど)。コンジュを連れて周囲から冷ややかな視線を浴びても平気。ジョンドゥを強姦容疑で取り調べた警官は「彼女を見ろ、欲情なんてできるか? お前は人間じゃない」などと言い放ったが、ほんとうに残酷なのはそっちのほうだ。ジョンドゥには一切の常識もなければ、偏見もない。彼にとって確かな事実は、「コンジュは可愛い」、それだけ。障害に対する差別どころか同情すらもなく、完璧にまっさらな目でひとりの女性として見つめている。「差別」どころか「区別」しているどうかも怪しい。 この結末は暗いと捉えるのが普通だろうけど、二人は(とくにジョンドゥは)、たぶん全然そう思っていない。きっと周囲の思いとはまったくかけ離れたところで、彼らは彼らなりの幸福をつかむ。どんな場所であれ、二人がそこにあると思った場所に“オアシス”は存在するのだろう。[ビデオ(字幕)] 7点(2007-06-26 00:36:13)(良:1票) 《改行有》

211.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 面白かった。でも正直、大好きといえるほどでもなかった。 まず、ユーモアとお洒落さが合わさったセンスの良さが目を惹いた。何度か絵葉書のようにきれいな映像があったけど、気取った感じはなく、どれもふっと気が抜けてしまうようななんともいえないやわらかさがある。たとえばみんなでバンを押している後ろで発電所の機械がシーソーみたいに稼動しているところ、思わず笑ってしまった。細かなネタをはずさないのにも笑いのセンスを感じる(とくにゲイのおじさんがポルノ雑誌を隠そうと微妙に体勢をずらすのがツボ)。 ただどうしても鼻についたのは、あまりにも大げさに負け犬っぷりを印象付けようとする強引な脚本。おじさんのライバルが大々的な成功を収めたり、兄の色弱が突然判明したり……。ロードムービー調でコメディタッチだからこそ許されたようなものの、にしてもやり過ぎじゃないかと思う。「勝ち負けといった世間が押し付ける価値観に捕われず、自分らしく楽しんでやっていこうぜ」みたいなテーマに異論はないのだけれども、ここまで声高に主張されると引いてしまう。 あと、タイトルは失念してしまったんだけれども、大昔に観た変人一家が自動車旅行するコメディ映画(ドラマ?)に似通ったエピソードがいくつかあったのが若干気になった。とくにおじいちゃんが死んで、死体を一緒に運んでいってしまうブラックなネタ、あれはもろにパクリだ。パクリじゃなくてオマージュ、なのか? と、なんだかんだと文句を垂れつつも、ラストのダンスでは感動したのも事実。とくにあのバカ親父が率先して踊りに加わったのには、涙腺がじわりと熱くなった。いまひとつ物語に入り込めなかったのが残念でならない。[DVD(字幕)] 7点(2007-06-12 00:44:56)(良:1票) 《改行有》

212.  チャイルド・プレイ/チャッキーの種 もう何がなんだか。[CS・衛星(吹替)] 7点(2007-02-28 17:49:41)

213.  ハイテンション 《ネタバレ》 ある程度ホラーを観ている人ならわかると思うけど、この作品はほとんどコラージュといっていいほど過去の作品のパクリでできている。チェーンソーのシーンは『悪魔のいけにえ』で、斧のシーンは『シャイニング』。とりわけ、全体を通して『ファニーゲーム』に酷似している。そして結末があれなわけだから、あきれるのを通り越して感心した。ツギハギだけで一作できちゃうんだなーと。ほとんど『キルビル』状態。 ひとつだけすごいと思ったのは、主演のセシル・ドゥ・フランスの熱演だった。クライマックスの鬼気迫る演技は忘れ難い。血まみれのキスのシーンなんかは名場面だと思った(まさかこれもなにかのパクリだったり?)。脚本も穴が多いくせに、マリーの人物造型については伏線が張られており、厚みのあるキャラクターに仕上がっていたと思う。あのマスターベーションのシーンからして、いかにもフランス的なキャラクターだ。こういう精神の歪んだ人物を描くことに関しては得意なんだろうな、お国柄。 普通に考えれば駄作だけど、そういった部分は気に入ったので採点が甘くなりました。[DVD(字幕)] 7点(2007-02-01 22:47:51)《改行有》

214.  スカーフェイス 面白いには面白いんだけど、どうしてもB級臭さが抜けないのがいかにもデ・パルマらしい。テーマは重いのにどことなく軽い印象。とくに音楽のセンスが……[DVD(字幕)] 7点(2007-01-26 10:19:21)

215.  普通の人々 《ネタバレ》 母親にはもちろん腹が立ったけど、たぶん父親のほうも同じくらい悪い。諍いを避けて肝心の問題から逃げ続けているうちに、小さなすれ違いの積み重ねがやがて致命的な深度にまで達してしまった。この家族は口論はしていたけれど、結局互いに理解しようとしていない。二人がもっと早く本音でぶつかりあっていたなら、ここまで決定的な破局には至らなかったんじゃないだろうか。冒頭ではありふれた幸せな家族に見えたのが、実はとっくの昔に空虚な関係に成り下がっていたんだろう。 兄の死があったからこの家族はその事実に向き合うはめになったわけだけど、実のところ、こういった見せかけだけの空っぽな家族ってそんなに珍しくもないと思う。人間同士がほんとに理解し合って、手を取り合って生きていくっていうのは、たとえ血が繋がっていても大変なことだから。 ちゃんとした関係を築くためにはきちんとした努力が必要なんだよな、と自分の経験も顧みて反省してしまった。そういう意味ではやっぱり、これは他人事ではない、どこにでもいる普通の人たちの物語なんだと思う。[DVD(字幕)] 7点(2007-01-23 20:40:33)《改行有》

216.  ザ・リング ナイン・インチ・ネイルズのPVみたいな呪いのビデオですね。怖くないのは確かだけれど、日本版のファンではないのと、全然期待せずにたまたま観たのもあってそれなりに楽しめました。全体的に映像がきれいなのも好感。 昔若気の至りで敬虔なクリスチャンの友達ときもだめしに行ったことがあるんですが、その人がまったく怖がらなかったのをよく覚えています。日本人が死者に対して抱く畏怖心なんて、きっとあっちの人にはさっぱり理解できないんでしょうね。だから貞子ですら単なるモンスターになってしまう。そこに納得して観られればきっと面白いと思います。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-15 13:29:41)《改行有》

217.  白い肌の異常な夜 《ネタバレ》 意外とよかった。硬派のイメージがあるイーストウッドの色男役が新鮮。 前半は映像といい音楽といい、映画というよりは古い海外ドラマみたいで安っぽかったのだが、なぜかクライマックスでは冷静な演出に。 突出した長所はないけれど、『ミザリー』の亜種のようなストーリーと、南北戦争時代の女学校という珍しい舞台設定が異様な雰囲気を生んでいる。 結末がちょっと安易過ぎる(いくらなんでもあの策略は見破られて当然でしょう)のが残念だったものの、個人的にはけっこう気に入りました。インパクトだけは強烈です。[ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-05 22:01:38)《改行有》

218.  ドッペルゲンガー 《ネタバレ》 自身のエゴイスティックな欲求の象徴のような分身につきまとわれる、超シュールなサスペンス。恐怖と笑いは紙一重であるということがよくわかる。 殺人者が被害者を追いかける話を、被害者の視点から描けばホラーになるが、殺人者の視点から描けばブラックコメディになりかねない。だから悪辣なドッペルゲンガーに追われる前半はホラーなのだが、ドッペルゲンガーを受け入れ、融合してしまった後半はコメディになってしまう。 残虐極まりない話なのだが、誰もが好き勝手に行動するだけに変な爽快感が伴っているのがたちが悪い。「自分自身の嫌いな部分も含めて受け入れないと」的なことは良く言うけれど、そんな言葉の危うさが見えてくる。自身の狂気までも受けれ入れてしまったら、怪物になりかねないですもんね。 それは恐ろしいことであるけれど、同時にとても楽しいことでもあって……。この映画はその快感をあっけらかんと描いてしまった。そういう意味ではものすごく怖い作品かもしれない。[ビデオ(邦画)] 7点(2007-01-02 21:49:59)《改行有》

219.  ローマの休日 映像や脚本がどうとかいうよりも、オードリー・ヘプバーンの魅力に尽きるように思う。彼女以外の要素も確かにプロの仕事なのだろうけれど、結果的にはヘプバーンをひきたてるための脇役でしかない。 ヘプバーンの少年のような華奢なスタイルと、過剰な女性性を感じさせない清廉な美しさは、彼女以外には持ちえない不思議な魅力だ。これほどに大勢の人を惹きつけ、それでいて強烈な個性を持った人は珍しい。ヘプバーンが微笑むだけで、真っ白な花が咲くのを見るかのような、心が澄み切ったような気持ちになる。 オードリー・ヘプバーンという唯一無二の女性の存在を知れただけでも、この映画を観た価値はあったと思う。[DVD(字幕)] 7点(2007-01-01 14:37:53)《改行有》

220.  ファイナル・デッドコースター ホラー映画を観てもショックを受けることはほとんどないのだが、このシリーズに関しては別。まだ自分にも人間らしい部分が残っていたんだな、と思う。 個人的には日焼けサロンでのエピソードがいちばん辛く、後半以降は恐怖が薄れる一方だった気がする。まあ、あのレベルで全編続いたら途中で鑑賞をやめていたかもしれないけれど。このシリーズは残虐描写では娯楽作として成立するぎりぎりの地点(ていうかほぼアウト)にある。 それにしても、さすがに今回はネタ切れ感が否めなかった。人物造型や台詞回しからは単純な話を面白くしようとする努力が伝わってくるが、力の入れどころが間違っているとしか思えない。死神という題材の面白さは、死の状況設定がほぼ無限のヴァリエーションをもつ点にあると思う。そこがワンパターンになってしまっては意味がない。 よっぽどいいアイディア(いい死に方?)のストックが貯まらない限り、続編はやめておいたほうがいいんじゃないだろうか。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-30 02:51:45)《改行有》

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