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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 250
性別 男性
自己紹介 サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。
評価はもちろん主観です。
評価基準 各2点ずつで計10点
1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか?
2.視覚的に何かを象徴できているか?
3.プロットの構成は適切か?
4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか?
5.作品のテーマに普遍性はあるか?

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201.  マラソン マン なんというかドラマを描く気が全く感じられない作品ですね。冒頭のマラソンやドイツ人とユダヤ人の罵り合いからして何の意味があるのかよくわかりません。序盤はロイ・シャイダーとダスティン・ホフマンが登場する場面が並行して描かれますが、いきなりパリやウルグアイへ移ったり場面が飛び飛びで関連性がよくわからないのでストーリーが全く見えてきません。中盤になってようやくロイ・シャイダーとダスティン・ホフマンの関係が明らかになり、事件らしい事件が起きてようやく面白くなるのかなーとも思ったのですが、結局ドラマらしい展開はそこだけでその後もストーリーもテーマもよくわからないまま進んでいくのでサスペンスやアクションが展開されても心に響くものはありません。マッカーシズムやナチスに触れているのも政治的メッセージがあるというよりは見世物的興味だけでこの題材を選択しているようにしか思えません。複雑で難解なためジャンルものとして楽しむことも難しく、その割に薄っぺらい内容で作家性のある作品として評価することもできません。[インターネット(字幕)] 3点(2023-11-01 22:33:28)(良:2票)

202.  素晴らしきかな、人生(2016) ほんとこの邦題は何を考えて付けたんでしょうね(笑)。ニューヨークの街並みのおしゃれな雰囲気とキャストが豪華なおかげでビジュアルは華やかなので最後まで見る気にはなれるんですが、そもそもこれ群像劇にする意味があったんでしょうか。ウィル・スミスの出番が少なくなりすぎて感情移入もしづらく、娘の死に対する悲しみが伝わってきません。結果的に喪失と回復という典型的な物語のためにただ情報として提示されただけのようになってしまっています。広告代理店と演劇関係者というチョイスからして製作者が知り合いから聞いたような話を適当につっこんで脚本を作ったのかと思うほど話にまとまりがないです。ドミノが喪失と回復の象徴みたいに映される演出も意図が明白すぎてちょっと冷めますね。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-26 23:37:59)

203.  ザ・トライブ 私も手話に関する知識はろくにない人間なのであんまり知ったかぶったことを言うべきではないのですが、一口に手話と言っても一つの統一された言語があるわけではなく、日本手話、アメリカ手話という風に各国の言語に対応した手話があるためこの映画の登場人物の台詞を理解するにはおそらくウクライナの手話を習得する必要があると思われます。普通に考えればそれができる人間は現地のウクライナでも少数派でしょうし、この作品は手話を理解できない人間に向けて作られ評価されている作品と見て間違いないでしょう。それではなぜこの映画は演出として全編手話のみを使った語りを選択したのかというと、観客が手話を理解できないため登場人物に感情移入させずに距離を取ってその行動を見つめさせるというのが作り手の意図だと思われます。それは全編音楽もクローズアップもなく長回しとロングショット主体のスタイルを見ても明らかです。しかしそうして見つめさせられるものがあまりにもしょーもなさすぎです。何を描くかよりいかに語るかという点にこだわりすぎると内容に皺寄せが来ちゃうのはよくあることで、この映画の物語も不良の抗争とセックスを描いてるだけのありきたりで単純なものでしかありません。おまけにロングショットの長回しも延々と続くだけで、リズム感のようなものはなく単調でダラダラした印象しか受けません。演者は本物の聾唖者をキャスティングしているようですが、手話だけが使われるような劇中のコミュニティが実在するとも考えにくいです。犯罪が関わるならなおさらそれを食い物にしようとする外部の人間が関わってくるはずです。そのためこれが聾唖者の現実を反映した作品とは言い難く問題提起としても中途半端なものでしかないと思います。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-19 23:24:53)

204.  神様メール うーん、アイデアや設定だけ見ると面白くなりそうと期待してたんですが、残念ながら中身は正直お寒いだけのレベルの低いコメディでした。聖書を茶化したり人の死を笑う風刺要素の強いブラックコメディなのかと思っていたら、いつのまにか一人一人の人生を語るオムニバスみたいになっていきます。それも大して魅力があるわけでもない人物ばかりなので終始見ていてどうでも良い気持ちが続きます。色んな映画の小ネタも出てきますが、ほとんど意味がないパロディでしかないです。神様がブリュッセルに住んでいるという基本設定だけで展開できる想像力がないので思い付いたネタを適当に突っ込んでるだけという感じです。これならブリュッセルに住んでいる平凡な女の子の妄想のお話にした方が面白くなりそうですね、本当に神様の家族の話にしちゃってるので感情移入もしづらいのです。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-12 23:12:09)(良:1票)

205.  さよなら、人類 舞台は人工的なセットにしか見えずリアリティがなく、正直テレビのコントみたいな映像ですね。明確な筋もなく話は支離滅裂にしか見えません。三部作の最終作らしいので前2作を見ていないと妥当な評価はできないのかもしれませんが、この映画を見て過去作品を見返す気にはなれませんね。この監督はヨーロッパではそれなりに評価されているみたいでこの映画も金獅子賞を取っているわけですが日本での評判は芳しくないですねえ。実際これはヨーロッパの庶民の感覚を知らないとギャグもピンと来ずクスリとも笑えないと思います。過去のスウェーデンとロシアの戦争が背景にあるようでそこも評価されてそうですが正直スウェーデンの近世とか日本じゃ歴史マニア以外にはどうでもいいですし…。近い作風のモンティ・パイソンやアキ・カウリスマキとは何が違うんでしょうか。まあかわいげが無いのが一番の問題ですかね。画面はくすんだ灰色、登場人物の顔は全員白塗りでことごとく血色が悪い(笑)。クローズアップで撮れば人生は悲劇、ロングショットで撮れば喜劇という有名な言葉がありますがずっと定点ロングショットというのはいくらなんでも芸がなさすぎます。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-04 23:40:08)

206.  許された子どもたち 監督がホラー映画畑出身の方なのは知っていたのですが、ここまで低予算ホラーの域を出ないレベルの作品とはがっかりです。ホラー映画というジャンルの中で社会的テーマを扱った作品として見れば評価できるかもしれませんが、社会派映画として見るとホラー映画的な観客を不快にさせ不安を煽るような演出が却って本筋を見失わせるノイズとしてしか機能していないように感じます。昆虫の気持ち悪さがいじめの怖さと何か関係があるのでしょうか。内容が意欲的だとしても人物描写はステレオタイプで浅薄なものでしかないです。母親は狂信的なまでにどこまでも子供の味方であり、そこに内面の葛藤のようなものは見られません。いじめや少年法にまつわる社会問題を本気で扱うならば個人と社会の関係をもっと丁寧に描く必要があるはずですが、むしろ映画の終盤になるほど大人が関わらない狭い世界へ収束していきます。あのパイ作りのシーンは何の意味があるんでしょうか。結果的に印象に残るのは凝った構図やカメラワークだけでこれで社会問題に関する理解が深まるとは思えません。[インターネット(邦画)] 3点(2023-10-03 23:40:31)

207.  渇水 いかにもかわいそうでしょう?かわいらしいでしょう?という姉妹を出してくるのがあざといなあと感じます。これも台詞で全部説明しちゃうタイプの日本映画です、これじゃテレビドラマレベルの演出です。全体としてのんびりダラダラ展開するので深刻さは感じられません。姉妹も貧しくても楽しそうにしていますので実際そこまで深刻に受け取るような話ではないのかもしれません。葛藤が描かれているようであからさまにこいつは気に食わない俗物ですという見せ方を平気でやります。そもそも渇水と水道料金未払いって直接関係している問題ではないはずなのですが、なぜか混同してはいないでしょうか。もし渇水時にこういう問題が起きうる制度上の問題があるならそれを詳細に説明するべきなのに、その辺りが終始曖昧で個人的な悩み以上に問題意識が広がりません。もうちょっと個人の感情じゃなく社会の理性に訴える部分が必要です。下手すればこれではただの公務員叩きにしかならない恐れもあります。描きたいテーマの芯が定まっておらずとにかく薄味の内容でした。子供が万引きするシチュエーションがまた出てきたのにはこの手の日本映画の表現の引き出しの少なさを憂いたくもなります。[インターネット(邦画)] 3点(2023-10-01 23:54:56)

208.  クワイエット・プレイス モンスターを描くことにもモンスター出現による世界の変化を描くことにも興味がなく、音を立ててはいけないというシチュエーションを思いついただけで映画化したようで特に伝えたいテーマもなさそうな作品ですね。このシチュエーションなら登場人物が少なく辺鄙で寂しいロケーションでも自然に見えるという金勘定の問題もありそうです。この設定ならばふだん我々がいかに音に依存した生活を送っているか気づかせるような批評性を感じさせるプロットを構築すべきでしょうが、せいぜい観客が共感しやすいように家族を主人公にする程度の目論見しか見えてきません。妊娠・出産ですらサスペンスのための小道具として利用しているようで不快感があります。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-22 23:59:39)

209.  アテナ それにしても最近は本当に長回しを売りにする映画が多いですね。しかし技法というものは物語やテーマに沿って正しく使用しなければ真価を発揮するものではありません。そこばかり突出して強調されるのは映画の堕落でしかないと思います。これもドラマを語るより長回しで派手でカッコいい画を撮ることにばかり注力している映画です。登場人物に共感し映画の中に引き込まれるのではなく他人事として事件を眺め続けさせられます。この映画を見て連想したのは社会派映画よりもむしろジョン・ウーやジョニー・トーのような香港のギャングと警察の抗争を描いたアクション映画です。スペクタクルな映像を楽しむ分には悪くないのですが、もしこの映画が目指したものがフランスの社会問題を多くの人間に伝えることならばそれは完全に失敗していると思います。その派手な映像もずっと続くと単調でダレてきますし、やはり映画の中心となるべきなのはアクションよりもドラマの方でしょう。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-15 23:05:15)

210.  ミッドナイト・エクスプレス(1978) ひえーこれ脚本オリバー・ストーンなんですか。こんな差別的なものを平気で書いてたんですね。やっぱり実話を元にしていても相当脚色しているという前提知識があると終始冷めた目でしか見れませんね。ドキドキしているのを表現するのに心拍音のような音を流したり、感情を剥き出しにするような演技といい今見るとというかたぶん公開当時でも単純で捻りがなさすぎますね。脱獄の過程もかなり雑ですしあんまり知性やセンスを感じさせない作りです。男色趣味のトルコ人に拷問を受けるのってアラビアのロレンスでもありましたね。なんか妙に男の裸がエロティックに撮られています。真面目な社会派作品というよりこういう捕虜や収監ものって身ぐるみ剥がされて裸になったり男しかいない空間だったりで同性愛的な雰囲気が漂うわけで、そこにオリエントな雰囲気も加わって刺激的な旅気分を味わうような楽しみ方をする作品ですかね。実話では存在しない主人公の恋人を追加したのはこの手の作品にありがちなアリバイ作りですね。ヘロインの提供者という偏見を逸脱しようとハッスルしていたらまた偏見を生み出すような作品を作られてしまうトルコは災難ですな。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-08 22:13:51)

211.  Mr.ノーバディ 退屈な仕事の象徴がエクセルなのには笑いました。見終わってから知ったんですがハードコアの監督だったんですね。前作のように一人称カメラで撮られているわけではないものの、この映画もまた主人公の主観から一方的に語られる一人称的作品で、妻や子供たちの内面を全く描こうともせず主人公のものの見方が相対化されていません。ふつう複数視点で語るか主人公を現実と妄想の境目が曖昧な狂気の人物として描くような内容にするのが常道だと思うのですが、逆に暴力シーンをはじめとしてリアリティが追求されているような演出で違和感が強いです。所詮中年サラリーマンの願望充足映画なのですから、もうちょっと夢のある内容にした方がいいと思います。痛みを強調したリアルな暴力シーンを目指しているのかと思いきや終盤は普通に非現実的で馬鹿馬鹿しい銃撃戦になっちゃいますしこういうのは正直見飽きました。タイトルにも意味があるんだかないんだかという感じです。ハードコアは少なくとも斬新な挑戦を見る楽しさがあったのに、これはありきたりでつまらない内容でしかないです。それにしてもロシア人監督がロシア人を悪役にするのはどういう心境なんでしょうか(笑)。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-06 23:48:37)(良:1票)

212.  ジョン・ウィック 犬を殺されてキレた殺し屋の復讐劇という情報しか知らなかったのですが、実際見てみると犬と愛情を育むような場面がほとんどないまますぐ殺されてしまうのできっかけとなるのは犬そのものではなくその犬をくれた亡き奥さんへの思いの方が強そうですね。所詮アクション映画なのでそれ以上の描写を期待しても仕方ないのでしょうが、これでは犬は戦闘マシーンのような主人公に共感させるために出てきて殺されるだけのような役割で不憫です。ここら辺を丁寧に描いていないので半分ネタ映画のようにしか語られないのも仕方ないと言えます。とにかく画が綺麗な映画でアクションも動きやギミックの面白さよりポーズや型のような止まった瞬間の美しさを追求している感じですね。やはりアクションシーンは動きの面白さを追及する方が好みなのでそこも乗れませんでした。2014年はクリミア併合が起きた年で、同じ年にロシアンマフィアを悪役にしたのは政治的意図が…あるわけないですよね(笑)。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-03 23:01:42)(良:1票)

213.  静かなる侵蝕 《ネタバレ》 冒頭の昆虫や眼球の大写しが不気味な雰囲気を煽りSF映画としてのつかみはバッチリなのですが、残念ながら本編はSFではなくこのオープニングから期待させられるような展開は全くありません。エイリアンと戦いもせずに子供たちとのロードムービーのような場面が続くのでなんとなく察せるのですが、エイリアン関係は全て病んだ父親の虚言という設定です。それならそれで家族を守るために戦う父親像への批判がテーマかと思っていたら、最後は結局親子愛に着地しちゃう陳腐な展開です。スティーブン・スピルバーグ監督の宇宙戦争を思い出させるところもありますが、あちらはなんだかんだ言ってもSFスペクタクルの醍醐味は味わえましたし家族観もずっと厳しく冷めたものでした。主要キャストはインド・パキスタン系の俳優が占めているようですが、物語は白人の退役軍人を想定して書かれているかのようでそこも違和感があります。大きく見えていた父親の背中が小さくなっていくのは王道の作劇とも言えますが、映画自体の期待外れでがっかりする印象と悪い意味でダブって見えます。ただシナリオはいまいちでもカメラマンは優秀で画は本当に綺麗です。撮影の素晴らしさのおかげで最後まで付き合う気にはなれました。[インターネット(字幕)] 3点(2023-08-29 23:19:27)

214.  アルゴ探険隊の大冒険 《ネタバレ》 誰もストーリーについてまともに語ろうとしない映画なのは納得です。大きく分けて二部構成の内容で前半のブロンズ島の場面までは主人公は女神ヘラに助けられ、後半は王女メディアに助けられるという構成になっています。前半は確かにわくわくする展開です。仇ペリアスの策略、冒険のための仲間集め、そしてブロンズ島での銅像ゆえにダイナメーションのカクカクした動きが見事にハマったテイロスの恐ろしさ、しかしこのわくわくする前半を受けて展開する後半が酷いのです。ストーリー上何の意味もない怪鳥に襲われる老人の場面で始まり、そこが終わるとハイドラまでダイナメーションのシーンすらなく変なデカいおっさんまで見せられる始末。テイロスとの戦いの後に主人公以外では一番キャラが立っているヘラクレスを途中退場させているので有名な骸骨戦士のクライマックスも誰か誰だかよくわからない人物と骸骨の戦いを見せられるだけなので合成の完成度こそ感動的ですが物語のクライマックスとしては盛り上がりに欠けます。それにこの話ってまるで敵の王国が邪悪みたいな描き方をされてますが、冷静に考えてみれば主人公たちのやっていることって劇中で指摘される通り盗賊・海賊のたぐいでしかないんですよね。序盤で提示されたペリアスへの復讐について回収されず投げっ放しのまま終わってしまうので、自分がやられたことを別の国でやり返しただけで気分が悪い結末です。ギリシア神話を知っていれば描かれなかった部分を補完できるのならまだ良かったのですが、なまじギリシア神話の知識があるとこの幸せそうなカップルが後々血生臭い悲惨な最後を迎えることがわかってしまい素直に楽しめなくなるおまけ付きというオチです。レイ・ハリーハウゼンが特撮を担当していることが唯一の価値で映画としては結構ダメダメな作品だと思います。[映画館(字幕)] 3点(2023-08-25 19:52:21)

215.  ブラック・デーモン 絶体絶命 環境問題をテーマにしているとの評を見かけ実はまともな内容ではないか一縷の望みを託して見てみたのですが、まあやっぱりダメな映画でした(笑)。一応米国の石油企業による現地の自然破壊という社会派の視点が持ち込まれてはいるのですが、どちらかというと作品の比重が置かれているのは目新しさもない家族愛の物語の方です。キャストの大半がヒスパニックなのは今時という感じです。下手なパロディ演出には走らず意外と真面目に作ってはいるのですが、真面目に作っているだけにパニックものとしての陳腐な描写や展開が退屈極まりないです。低予算なので鮫は全然画面に出てきません。アステカの伝説にルーツを持ち幻覚を見せる超能力まで発揮してくるので鮫ではなくオリジナルのモンスター映画として製作すべき内容ではないかと思いました。[インターネット(字幕)] 3点(2023-08-21 22:17:37)

216.  ザ・ウォード/監禁病棟 なんでこんな映画が撮られたのだろうと不可解だったのですが、監督が当時AKB48にハマっていたと知って得心が行きました。劇中の時代設定1966年の時にはジョン・カーペンター監督は18歳、自分の青春時代を舞台に若い女の子が奮闘する姿を撮りたかった、それ以上のものは別に求めていない、そう考えるとまあこの程度のしょーもない出来になっちゃうのも納得かなと思います。学園ものを監獄ものに再構築したと見ると結構批評性があるのかもしれません(笑)。[インターネット(字幕)] 3点(2023-08-18 23:42:07)

217.  十三人の刺客(2010) 作品のテーマとしてはおそらく封建社会や武士道の矛盾や欺瞞を暴くことを目指しているのでしょうが、結局は稲垣吾郎演ずる殿様の頭がおかしいだけで侍たちを含めた他の人間をその犠牲者以上のものとして描けているようには思えません。劇中の台詞にもあったように下が支えなければ上は成り立たないですから、その共犯関係をちゃんと描かなければ社会風刺としては不十分でしょう。伊勢谷友介演ずる山の民がもうちょっと侍社会を相対化する視座として機能すれば良かったのですが、それもコメディリリーフ程度の存在で終わってしまっています。映画としての最大の欠点は登場人物の人となりからその心情、戦略に至るまでとにかく一から十までご丁寧に全部台詞で説明してしまっているところです。一応本格時代劇の体裁を整えるよう努力はしていますが、やはりこれは当時のテレビ局製作の日本映画の限界が見えてしまっていると言わざるを得ません。そんな中松方弘樹だけはその人物像がろくに説明されないにも関わらず立ち振る舞いや顔つき、台詞の発声だけでこの人は何か違うと思わせる異様な迫力を漂わせています。何をやらせても様になっており若い頃に自分がどう動けばカメラに一番カッコよく映るか相当訓練されたんでしょうね。この映画が存在する一番の価値は松方弘樹の殺陣をある程度まともな一本の作品の中で後世に残したことでしょう。[DVD(邦画)] 3点(2023-08-14 23:46:29)(良:1票)

218.  クルージング ウィリアム・フリードキン監督追悼として、ああそういえばこの映画を見てなかったと思い出したので見てみました。しかしよりによってこんなので追悼かよとちょっと後悔してしまうような出来の作品でした。ゲイコミュニティを舞台にしている意味がわからないです。ちょっと調べてみたところゲイの側が警察の恰好を自ら好んでしていることで両者の境界線の曖昧さみたいなものを描こうとはしているみたいです。ゲイへの差別じゃないかという台詞もありますし別に見世物的興味だけで選んだわけではないんでしょうけど、これで作品全体として具体的にどんなメッセージを伝えたかったのかは描写が曖昧すぎてよくわかんないですね。あの突然出てくるテンガロンハットを被った裸の黒人は本当に何なんでしょうか、あれをギャグシーンとして見ないのはちょっと無理ですね(笑)。80年代初頭のアメリカの風俗の性的退廃の中で殺人鬼が次々と人を殺していく、見終わった後に残った印象はシリアスな刑事ものというよりも13日の金曜日のようなスラッシャー映画に近いです。[インターネット(字幕)] 3点(2023-08-09 23:13:58)

219.  母性 人物の心情と作品のテーマを全部モノローグと台詞で説明してしまう、典型的なダメな小説の映像化作品という感じです。いい歳してここまで母親に依存する人間とか存在するのか…そう思ってしまう序盤は嘘くさく感じて全然乗れませんでしたが、娘の視点から語られるエピソードに入ってからはある程度リアリティも増し結構楽しめました。それでも性格に問題のある人間の博覧会を眺めるようなあまりよろしくない楽しみ方ではありますが(笑)。戦時下でもないのに火垂るの墓みたいな展開になっちゃうのは笑っちゃいました。ただやはり複数視点から物語を語ることができるのは映画という表現の強みだと思います。ラストはステレオタイプを批判しているようでステレオタイプに収まってしまったような居心地の悪さを感じます。これは映画だけでなく原作の方にも問題がありそうですがあまり確認する気にもなれません。[DVD(邦画)] 3点(2023-07-23 21:49:47)

220.  ALIVEHOON アライブフーン 去年の一時期イオンシネマに行った際に予告をよく見かけた謎の映画でした。イオンエンターテイメントはたまに漫画原作や人気俳優を使ったような売れ線とはまた違う映画を配給しているところは好印象ではありますが、かといってそういう作品が必ずしも質を伴ったものでもないのは歯がゆいところですね。内容は車好きのおじさんのための映画という感じでそれ以外の人間が楽しむのは難しいと思います。登場人物もステレオタイプの域を出ずドラマは退屈です。CGなしと言っても走行シーンだとカメラの性能が落ちるのかところどころ画質が悪くなっているところがあります。良かったのは中盤のペットボトルを使った訓練のシーンと一部の空撮ぐらいでしょうか。こういうところでIMAXカメラを使用してみせるような挑戦をしないと日本映画はその限界を打ち破ることはできないでしょう。[DVD(邦画)] 3点(2023-07-22 22:29:18)

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