みんなのシネマレビュー |
|
2201. ラストコンサート 作品の出来と自分の中での価値が、必ずしもイコールで結びつかないものっていっぱいありますが、これもそんな一本。かなり雑な経緯で作られた、日本出資の英語なイタリア映画で、映画そのものもベタベタな悲劇のラブストーリー、今思えば演出にしろ演技にしろカメラワークにしろ、もっとやり様はあったよね、と感じるのですが、それでも中学時代の私にとってこの映画は宝物でした。フィルムに定着したヨーロッパの風景の美しさ、その風景に置かれたヒロインの美しさ、それだけで映画が一枚の絵画のように心に焼き付いてきます。ステルヴィオ・チプリアーニの、実はたった3曲をアレンジしまくって構成されている音楽も、そのビジュアルを彩る可憐にして美しい要素。今はホラーかB級アクションばっかりやってるニュー東宝シネマですが、当時はラブストーリーがお得意の劇場で、塾をサボってこの映画を見に行きました。今も当時と全く変わらぬ佇まい(ツッコミ入れるべきなのでしょうが)に、ここを訪れるたび、中学時代のときめきが甦るのでした(【追補】2005年4月に改装されて有楽座と名前が変わりました。かつての有楽座を知っていて、ニュー東宝シネマにも別の思い入れがある身としては、この改名は納得できませんが)。LPもCDも(ついでにアン・ルイスが歌う日本語の歌も)買ったのに、なんでLD買わなかったの、俺ちゃんのバカバカ!と思ってたのですが、DVDがついに発売になるようで嬉しい限り。心の中の絵画を汚さないかと、心配でもあるのですが。[映画館(字幕)] 9点(2005-04-08 23:44:44) 2202. デボラがライバル オカマネタのコメディ映画なのだから、も~テンポで突っ走るっきゃないでしょ、って思うんですけど、最初の30分くらいはいいのに途中から失速、この人達で青春ドラマをマジメに語られちゃうのはシンドいんじゃないの?って感じになっちゃいます。クライマックスの試合シーンあたりになると、ああ、クサ~!って。何十年前かの青春ドラマ状態。もっとタイトにまとめて一発ネタ映画にしてくれた方が楽しめたのになぁ、って思いました。谷原章介のオカマ、喋り方がウンナンの内村演じるホワイティみたい。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 22:03:57) 2203. アナコンダ あの大きさ、あの重さで、あのスピード。どこかにちょっとでもぶつかったら、アナコンダ、中からぐちゃっと潰れちゃいそうですが。まあ、それはともかく、アナコンダよりもジョン・ボイトが恐い、という映画で、ナンのために出てきたんだ、エリック・ストルツ!みたいなツッコミもまた楽し(そーかぁ?)。最大の問題は、懲りもせずこのテの映画を見に行っては、「わちゃー!やっちゃったー!」と後悔し続けている私の学習能力のなさですね。秘境ものって、身近な環境じゃないから、なかなか恐怖感が伝わってこないのよ・・・。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 22:02:49) 2204. イレイザー(1996) 予告編にあったシーンが出て来ないなぁ、と思いながら見てたら、最後のオチの部分でした。も~、予告編でネタバレすんなよ~。それはそうと、この映画、ただアクション見せたいために物語が作られているようで、登場人物がことごとくアタマ悪い状態なのが気になります。その道のプロなら、もっと慎重に動けよ~、といらん心配させてくれる・・・ストーリーじゃなく、仕事ぶりで観客に心配されちゃう映画っていうのもねぇ。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 22:00:49) 2205. ステイン・アライブ 《ネタバレ》 「飛べ!」「だめ、できないわっ!」「飛んで!」「飛ぶんだ!」「ええいっ!」あのー、そういう事は本番のステージじゃなく、リハーサル時点でちゃんとやっといて下さい。第一、あのステージ、とても見に行きたいとは思えないんですけど。原田知世主演の「愛情物語」の劇中劇「カーテンコール」と同じくらいに、それ誰が見に行くのさ?状態。そもそも、何をどう解釈したら「サタデーナイト・フィーバー」から、このスポ根マッチョダンス映画に繋がるんでしょ? まー、色々ツッコミどころの多い映画ではありました。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:59:00) 2206. オースティン・パワーズ:デラックス 前作のジェネレーションギャップネタが殆どなくなってしまい、幼児レベルの下ネタとベタなパロディばかりになってしまってガッカリ。「2」になるといきなりガタッとセンスが落ちる映画、っていっぱいありますが、これもそんな映画の一本。某コーヒーチェーンネタは笑えましたけど。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:58:06) 2207. ねらわれた学園(1981) オープニングの「守ってあげたい」に乗せて流れてゆく大林ワールドの映像に「きた~!」って感じでしたが、来なかった~。薬師丸ひろ子に何も来るものがない私としては、ごてごての大林宣彦のセンスが満載の映画を期待しておりましたが、その通りでありながらバッドトリップ~っ!てな状態。大林作品って、ハマった時はいいけれど、ハズした時には巨大ダメージとなる事を、ひしひしと感じた私なのでした。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:56:28) 2208. ハンニバル(2001) なんかデリカシーのない映画。私の中で、二度と見たくない映画ワーストテンの上位に食い込みます。せっかくの格調ある画面、風景が、ベチャ!とパカッ!(見た人なら、擬音だけで理解して頂けると思いますが)の2つで台無し。サスペンス映画として見てもスキマと穴だらけで、せっかくのジュリアン・ムーアの頑張りが虚しい感じがします。あと、鑑賞環境の問題、っていうのもあったのかなぁ。都心の大劇場で見ていたら多少なりとも印象が上がったのかも。THXってどんなモンよと、わざわざ郊外のシネコンまで行ったんですけど、庶民的なスーパーの中にあるシネコンで、見終わってなんだか安っぽい気分になっちゃいました。つーか、レクターさん、抗生物質や化学合成されたモノたっぷり摂ってる生き物食べたら、絶対に具合悪くなりますよ・・・。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:55:35) 2209. フェア・ゲーム(1995) 《ネタバレ》 あまりに主人公達や警察がバカで、そのせいでどんどん被害が大きくなるとゆー。刑事のクセして自分達が守ってる人間のクレジットカードを頼るなよ~。モデム使ったせいでパソコンショップの店員はボコボコ、鑑識のお姉ちゃんは殺されちゃうし。主役二人はそんな事してる場合か!って状況で発情してるし。悪人は悪人で頭はいいけど、ここ一番にヘロヘロ。お互いおりこうさんじゃアクションは成立しないって事? 自分達のバカさ加減がコトを大きくして大迷惑、な映画じゃ見てるこちらは「とほほほほ~」と思うしかないのでした。まあ、上映時間がサクっと短いのだけは良かったですけど。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:48:55) 2210. ゴジラ(1984) 《ネタバレ》 当時好きだったスターシスターズが、何故この映画の主題歌を?って感じでしたねぇ。元々は40、50年代の懐メロオールディーズ歌ってる人達だったのに。この映画のゴジラって、なんかカッパみたいな感じしません? アタマぺったんこで。スーパーXみたいな信じられないレベルの技術力があったら、ゴジラなんてあんなに苦労しないで一発倒せそうなんだけどなぁ。などととりとめもない事を考えつつ、映画を思い出してみる・・・うろうろ~ぐうぐう~ぽてっ←(ネタバレ部分)。騒いで深刻ぶっているのは映画の中の人達ばかりなり。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:47:02) 2211. フェノミナン 《ネタバレ》 この映画、ほとんど忘れちゃってるんで当時のノートを引用してみます。「田舎の人々の暮らしや風景が魅力的、それだけだったかなぁ。私の中には感動は流れ込んでこなくて、退屈な展開と、なーんで死んじゃう映画なんか見せられてんの?って憤りばかり。ジョン・トラボルタも含めて、私にはあんまり魅力的な映画とはいえなかったのでした」との事。ただ、「プレイしてた『FF7』がヒドい展開でブルーになった」という記述もありますので、多分、この映画が私の中で評価低いのは「FF7」のせいなよーです。ちょっとオカルト風味なファンタジーだと思ってたら実は古典的な死病映画でした、って違和感が最後まで埋められなかった、ってところですかねぇ。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-08 21:43:59) 2212. ベイビー・トーク こういうアイディアで始めた以上、きっちり赤ん坊の視点で描くべきなのに、なんとも中途半端なのが気になりました。ナレーションで赤ん坊の一人称という立場を取ってるクセに、赤ん坊が存在していないシーンが存在しちゃうのはねぇ・・・。シングルマザーの父親探しという物語は、なんだか予定調和ばかりな感じがしないでもなかったです。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:28:21) 2213. ジャッカル ロシアマフィアにしろ、IRAにしろ、娯楽映画を描くためのエッセンスに過ぎず、暗殺の対象がぎりぎりまで明かされないために展開がクライマックスに向かってゆくサスペンスにはならずに見せ場の単発状態、1対1の構造に無理矢理持ってゆくために途中のキャラクター掃除が目立ち、リチャード・ギアは元テロリストのワリにフツーの善人、ブルース・ウィリスには全く感情が描かれない、と。もー、見るべきところが何もないです。唯一、メインタイトル部分は良かったですか。それだけ。超ロングランになった「タイタニック」と次の「GODZILLA」の間に挟まれて、申し訳程度の上映になっちゃった可哀想な映画ではありましたけどね。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:27:37) 2214. TRICK トリック 劇場版 《ネタバレ》 テレビシリーズは全く見てない状態で見たので、お馴染みのネタ、みたいなのは全然判らず。仲間由起恵のキャラは面白かったですけど、あの刑事なんかは、やっぱりシリーズ見てないと面白さが判らないんだろうなぁ、って感じ。物語はなんだか後半がダレダレな感じがしました。いつ終わるワケ?って感じで長い長い。一体どこがクライマックスよ、みたいな。結局、最後にはあの親子の悲劇をどうでもいい感じで放っぽらかしちゃう流れには疑問符たっぷり。仲間タンの舞台挨拶見たさに公開前日と当日合わせて9時間並んだ私でしたが(まるでバリバリのファン)、後に残ったのは激しい疎外感だったのでした。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:26:03) 2215. ドリームキャッチャー 「ジョーズ」を見て海がちょっと怖くなったり、「デッド・コースター」を見て、周りのもの全てにちょっとビクつくようになったりしましたけど、この映画見ても洋式トイレに座るのが怖くなったりはしませんでした。それでも、例の「のぼーん」と立ってるアレが登場するまでは、まだハラハラしてたんですけど、アレ登場の瞬間「ん、この映画はコメディだったのか~」って。でも、そう思って見ると、エイリアン爆撃シーンなんかは結構お茶目で楽しくって。なのでヘンにドラマに走らずエイリアンと人間のドタバタ合戦だけに絞ってくれてたら、それはそれで高評価できたんですけどねぇ。キングの良識的部分のエッセンスが、今回に限ってはジャマな感じがしちゃいました。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:23:46) 2216. カリブの熱い夜 《ネタバレ》 これ、かなり記憶がトンでしまっているんですけど、結局なんにもちっとも解決しない、「おいおいそれで終わりかよ!」って映画じゃなかったでしたっけ? 思わせぶり、もったいぶった展開がずっと続いて、だけどラブストーリーでごまかされてキレイなラストシーンでケムに巻かれた、みたいな。実は全然中身ナシ!だった記憶がありますが。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:21:19) 2217. 必殺! 主水死す 《ネタバレ》 主水の死を描くのであるならば、そこを中心に物語が動いて当然だと思うんですけれど、実際にはメインになるのがお城のお家騒動話で、しかもややこしい設定。主水がメインの物語となるのは、本当に最後の方。映画的なダイナミズムは全然なくって、テレビサイズに納まってしまって、シリーズにあった映像美もなし。せんとりつをもう全く無視の幕、ってずっとシリーズを見てきた人にとっちゃ納得できないんじゃ?(たまにしか見てなかった私としちゃなんとも言えないんですけど)。主水の死にしても、あわわわ~、みたいな感じでなんかカッコ悪いですし。もっと最後の花道を飾ってあげるべきだったんじゃないかなぁ。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:20:17) 2218. セブン・イヤーズ・イン・チベット ブラピがスクリーンに映ってる時間だけはたっぷりあって、でも、会話やエピソードの積み重ねで彼に人間的な魅力を持たせる、という事はあんまりしていないので、ちっとも迫ってきません。ダライ・ラマと出会ってから最後までが実は短いというのも、なんだか肩すかし。そこの部分こそ、しっかり見たかったんですけれど。実話を元にしていながら、まるでブラピのプロモーション映画。これを、映画ファンが興味を惹くであろう『マジメでドラマティックで感動的な作品』というイメージに仕立て上げた配給会社の勝ち、ってところでしょうか。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:18:55) 2219. ジュエルに気をつけろ! ジュエルという存在に対する男達の証言の食い違いが、ジュエルを伝説、神格化してゆくような描き方をしているかというと、そうでもなくって、大して重要な機能を果たしてなくて、あんまり意味なし。結局、等身大のジュエルが即物的に見えるばかり。もっと不思議な、ミステリアスな存在にしてくれたら面白かったのかもしれません。そして、そのジュエルに翻弄されるままに迎えるクライマックス、笑えませんでした。ブラックな笑いを目指したのでしょうけれど、いかんせん映画全体がバカになりきれてなかった気がして、見終わってイヤな感じになってしまいました。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:17:21) 2220. パラダイス(1982) 名画座で見たフィービー映画3本立ての、その3本目だったので、いい加減ダレダレ~って状態でした。展開が甘くってユルくって、映画の存在そのものがパラダイス状態。もっとも、この映画にマジメな生き残りの物語や悪党との対決サスペンスなんてモノを求める事自体が間違ってるんでしょうから、「ああ~パラダイスぅ」って気分を味わってればいいんでしょうけどね。狭くボロい名画座じゃ、そうも行きませんでしたけど。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-07 23:14:43)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS