みんなのシネマレビュー |
|
2341. 我が道を往く 物静かで飄々としたオマリー神父は一陣の涼風の様でした。道徳心、弱き者に対する思い遣り、年長者に対する敬意と優しさ。これらは世代を超えて普遍的なものであるべしと、しみじみとした気持ちにさせられます。フィッツギボン神父が実に味わい深く、オマリー神父の存在を引き立てておりました。[DVD(字幕)] 7点(2010-08-02 18:50:46) 2342. ヘアスプレー(2007) 《ネタバレ》 タイトルから美容室を舞台にした作品だと想像していたのですが。嬉しい部類の予想外れの作品です。男のような顔だと思っていた母がトラボルタであった事を本サイトで知り仰天し、改めて夫婦のダンスシーンを思い浮かべている次第です。テーマ、ストーリー、歌と踊り、それぞれが程よく溶け合った、なかなかの出来栄えです。自分を嫌わないトレーシーの笑顔が魅力的で印象に残ります。【追記】クリストファー・ウォーケン目当てで再見しました。時折笑みを浮かべて歌って踊る姿、ミシェル・ファイファーをあしらう様子に酸いも甘いも噛み分けた好々爺ぶりが滲み出ておりました。[DVD(字幕)] 7点(2010-08-02 00:49:57) 2343. 交渉人 真下正義 交渉の妙が皆無、犯人に対して喜怒哀楽の感情が湧かない、手に汗握れない展開、何じゃこりゃと思う結末。脚本が端から破綻しているので面白くなりようがないのでしょう。 大掛かりな撮影は、腐った素材を使って豪華なお皿に豪華に盛り付けてるようなもので子供騙しの追いかけごっこに過ぎません。[地上波(邦画)] 3点(2010-07-31 02:42:50) 2344. 沈まぬ太陽 山崎作品に共通する、職場で筋を貫き通す男とそれに振り回される妻子。本作では鈴木京香演ずる妻の静かな強靭さが一家を支えているように見えました。会社更生法を申請するに到る事を作者は予見していたのかと思わせる私欲に塗れた幹部と政治家、官僚達。こういう連中が淘汰されて再建を果たせれば正直に真面目に働いてこられた方々が報われるのに、と思いました。原作の第三巻以降は未読なせいもあるのかラストに唐突さを感じました。ただ、恩地に自身の辛苦を「取るに足りないもの」と語らせるご遺族の胸中を思うと生ある有難味を感じさせられます。[DVD(邦画)] 6点(2010-07-31 01:56:09) 2345. バカヤロー! 私、怒ってます シリーズ中では本作の安田成美、大地康雄、小林薫の耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ姿とそれが決壊する姿のみ今も鮮明な記憶があります。[地上波(邦画)] 7点(2010-05-04 10:44:54) 2346. 007/トゥモロー・ネバー・ダイ 線が細いながらも、偏執狂的な雰囲気が漂うジョナサン・プライスに3点。彼に揶揄されていたカンフー・お姉ちゃんのミシェル・ヨーは、何一つとして魅力を感じないボンドガールとして記憶に残っています。[ビデオ(字幕)] 3点(2010-05-02 15:20:26) 2347. スピード2 こんな出来栄えでスピードを名乗るとはスピード違反、最低速度違反です。[ビデオ(字幕)] 3点(2010-04-12 00:11:48) 2348. ディアボロス/悪魔の扉 パチーノの一人舞台場面ありきの作品。何度観たか分からないこのシーンのはじけっぷり、イカレっぷりはパチーノ名場面集のひとつでサイコーです。マネキンに見えてしまうキアヌ・リーブスも忘れられません。その他はあらかた忘れてしまいましたが・・・[ビデオ(字幕)] 7点(2010-04-10 23:08:12) 2349. 荒野の1ドル銀貨 マカロニウエスタンといえば思い浮かぶ本作。よ~く練られた脚本、哀愁に満ちたジュリアーノ・ジェンマ。子供時分の記憶が鮮明に残っている作品です。[地上波(吹替)] 7点(2010-04-10 04:10:02) 2350. ロッキー ロッキーのように成功出来るかどうかはともかく、幾つになってもどんな境遇の中にあっても、自分の人生は自分で切り開いていこうとしなければ、と思わされる映画史に残るテーマ曲です。[地上波(吹替)] 7点(2010-04-10 03:25:15) 2351. ミッドナイト・ラン 登場人物、脚本、展開、結末に平板さが否めないにもかかわらず、作品全体からじんわりと滲み出る可笑しさ、爽やかさ、切なさに包まれ、心地良い余韻を味わえる不思議且つ大好きな作品です。複雑怪異な役ではなくとも存在感際立つデ・ニーロに名優ぶりを再認識させられます。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-04-10 02:57:11) 2352. 北ホテル 《ネタバレ》 ただ一度、21歳の時に鑑賞した際の、粋なルイ・ジューヴェの立居振舞、切ないラストシーンが脳裏に焼きついています。もう一度観たいという思いが最も強い作品です。 【2016/12/31再見】自ら死を望んだエドモンの胸中を思うと切なくてやりきれない。生きて欲しかった。[DVD(字幕)] 8点(2010-04-06 10:24:27)《改行有》 2353. ミモザ館 ルイズを演ずるフランソワーズ・ロゼーが忘れられない作品。ピエールに対する母としての情と女としての情が徐々に徐々に入り混じってゆく彼女が迎えた結末。激しく舞う紙幣の中で、それが紙屑にしか映らないであろう面持ち。胸中を察すると言葉にならない思いに囚われます。[地上波(字幕)] 8点(2010-03-15 12:05:13) 2354. あげまん 当時、男性陣の揃いも揃った身勝手さに、憤然としたものです。今はそれに加えて、都合のいい女で悦に入るナヨコにも共感出来ません。男女問わず、上がるも下がるも自分自身。「それ」にすがるさもしさが何ともはや。着眼点が陳腐な上に観察眼も見るべきものがない伊丹監督にしては凡庸な作品です。[映画館(邦画)] 5点(2010-03-01 18:44:56) 2355. お葬式 本作の、脚本家兼監督、伊丹十三の着眼点、観察眼、ユーモアセンス、サービス精神に唸らされ惹き入れられ、遺作まで見続ける事となりました。本作はキャラクターのアクが今ひとつ弱い所が惜しまれます。[映画館(邦画)] 8点(2010-02-08 18:46:05) 2356. ストレイト・ストーリー それぞれのエピソードにおけるアルヴィンの言動と佇まいに、生を授かった時から、消え去ってくれない辛い思いも背負って行かねばならない定めと、毎日欠かさず何もかもを見守ってくれる大空のような存在に近づいて行く事が歳を重ねる事である素敵さを感じました。老いに対する怯えを軽減させてくれた本作に感謝。[DVD(字幕)] 8点(2010-01-18 00:05:16) 2357. シッピング・ニュース 全編を通して、これ見よがしな悲痛な出来事のてんこ盛り状態。映画とはいえ現実離れが過ぎているように感じました。一方で展開と結末はそれに反比例して棒読みの如き味わい無きもの。多数出演しているいぶし銀の俳優、風景に溶け込んだ音楽が活きておらず残念です。[DVD(字幕)] 4点(2010-01-17 02:31:38) 2358. ハーヴェイ ハーヴェイとは、お人好し・愚直・ばか正直の象徴でしょうか。迷いなきエルウッドの穏やかさに、他者をそのように位置づけて見下す者の心の貧しさを思わされます。けたたましさが目に付いた姉のキャラクターにもう少し深みがあって欲しかったです。[DVD(字幕)] 5点(2010-01-15 18:09:47) 2359. イブの三つの顔 《ネタバレ》 冒頭に実話と告げられているので、障害の模様が平板に描かれている物足りなさ、障害の原因に納得しかねるのも止む無しと眺めていました。意外だったハッピーエンドが脚色されたものである事を鑑賞後に知り、腑に落ちぬ思いが募ります。ただ、京劇の変面の如く(但しメークは一緒)一瞬で別人となる若きジョアン・ウッドワードの演技は特筆もの。感嘆しました。[DVD(字幕)] 6点(2010-01-10 02:54:40) 2360. 白痴(1951) 死から生を授けられた亀田の人を憎まず、蔑まず、責めずの姿が、妙子、綾子、綾子の母といった面々がエキセントリックであるが故に際立っていましたので、赤間の野卑さや強欲さが物足りなかった点が非常に惜しまれます。結末を暗示するかのような写真店でのスリーショットの迫力は凄まじく、この先忘れることはないでしょう。[DVD(邦画)] 6点(2010-01-10 02:33:43)(良:1票)
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS