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221.  バウンティー・キラー(2013) 《ネタバレ》  自分の大好きな美人ガンマンもので、過激なバイオレンス描写がある割に人殺しの嫌悪感も薄く、面白く見れるのではと思っていたが、若干の物足りなさも否めない。  政府要人や富豪たちが安全圏に逃げて、企業が殺し合いを行ってでも利益を追求する世界のはず。しかし、出てくる人間がみな悪い奴かアウトロー・謎の(怪しい)集団ばかりで、一般の人が見えないので、世界が酷いことになっている感が薄い。主人公を襲う連中が「悪い奴」というよりは「容赦なく殺される為の人(実はこの時点で人ではなく記号)」にしか見えない。  大体、最後に出てきたオフィスで働いていた人たちは、いったい誰に対してどういう商売をしている人なんだろうか?そういった意味での、世界の不完全感が、ご都合的に見えるのだ。  かつて賞金稼ぎという職業が成り立った国での、新しい世界における一つの正義の方法の物語。現実的な力、というモノを嫌というほど知っている国の、キレイ事では無い対処法、賞金稼ぎ。それに刑の執行権を与えるまで発展した世界。  自分的には、こういった世界での正義感、前・悪の物語を期待したのだが。B級という言葉で納得するには、勿体ない魅力あるキャラクタなのに…。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-01 12:57:05)《改行有》

222.  アラモ(2004) 《ネタバレ》  リメンバー・ジ・アラモ。結果的に砦を見捨てて、その敵討ちに力を入れる。アメリカ人ってのは復讐に燃えるタチなんだな。日本軍は最悪な手を打ったのかも知れないな。まあ、冗談はさておき。  ジョン・ウェインのアラモよりも(多分)史実に近いのだろう、リアルなアラモ砦の物語。デイビー・クロケットはアライグマ帽を被ってないし、鹿皮服も着ていない。そしてこちらは、アラモ陥落の後、サンタアナに討ち勝ち、テキサス共和国が独立するまでを描いている。どちらかというとアラモ砦の攻防というより、テキサス独立戦争を描いている感じ。  せっかく史実をリアルに描こうとしているのだけれど、その為にと言ってはナンだが、実際に戦っている人たちの闘いにかける思いなどが見え辛いのが難点。その点はクロケットが「共和国」への期待を語る、60年版の方が好きだ。それがあってこそ、彼は夢や主義に命を懸けた戦士として見えるのだから。[DVD(字幕)] 6点(2013-12-30 08:29:01)《改行有》

223.  アラモ(1960) 《ネタバレ》  史実であるアラモ砦の戦いを、大胆に脚色して魅せるウエスタン大作。と言っても、アメリカの歴史などよく分かっていないのだが、おそらくクロケットがサン・アントニオに入ってから戦況が厳しくなるあたりまでは(あれ?殆どか)、創作だろう。だが、そこの所が面白い。西部劇のいろんな要素を目いっぱい詰め込んだ、「特盛り」感があり、お腹いっぱい楽しめる。上映時間が長いのは、そういった意味でのサービスの結果なのだろう。  内容的には、ヘンにアメリカの国土拡張の思惑などの政治的な部分を描かずに、男の信念と「共和国』に対する思いを、前面に出した話なのが良い。デイビー・クロケットが、子供を慈しむように共和国への思いを話すシーンは、私の大好きなシーンだ。 [DVD(字幕)] 8点(2013-12-30 08:27:37)《改行有》

224.  リアル 完全なる首長竜の日 《ネタバレ》  綾瀬はるかが昏睡していると思いきや、実は逆で佐藤健が昏睡している方だ、という事に、どれだけ物語上の意味があるのか、はなはだ疑問。そこんトコロ最初からもっと単純にして、ミステリ的な要素と彼(あるいは二人)の罪の意識の物語を描いていたら、もっと面白い映画になっていたと思う。  殊に、最後の首長竜になったモリオと二人の格闘シーンは、心の話を描いている映画としてはそぐわない感が酷く、まるでハリウッド映画を見ているようだった。 [DVD(邦画)] 4点(2013-12-19 19:46:09)《改行有》

225.  ウォー・ゲーム(1983) 《ネタバレ》  この映画は大好きでした。 初めて観た時から、もう約30年が過ぎているとは。今見ると、アルテア8800とか、音響カプラとか、8インチフロッピーディスクとか、歴史上の機器にあふれています。同じような知能的コンピュータの双璧HAL9000と比べても、大好きなコンピュータです。というか、映画で観たコンピュータの中でも断トツに「素敵な」コンピュータです。○×ゲームで「勝者なき戦い」を学習するアイデアが凄い。 人間でさえも、ジョシュアの域にまで達するのは、なかなか出来ることではありません。 米ソ冷戦は終わりましたが、今世界は、局地的な軍事的危機を迎えています。それら双方を含んだ人類が、せめて30年前に映画で描かれた、機械ほどの学習力があればと、切に望みます。 悲劇的なエンディングも作られたといわれた本作ですが、最終的に採用された素敵なハッピーエンドに9点です! [改訂・追記] 最近、「地球爆破作戦」なる作品を見て、これと似た展開に驚きました。あっちは、コンピュータが人間を脅迫するのですが、やはりミサイルを握られています。そして、エンディングがバッドエンドというか、支配された状態で終るのですが、あの後味の悪さを見ると、やはり今作のハッピーエンドは、大正解と言わざるを得ません。タイトルやクレジットの字体といい、これの元ネタなのかも知れないですね。あるいは、オマージュ? 戒めから愛すること。この映画は、新約聖書なのかも知れない。 [DVD(字幕)] 9点(2013-12-15 22:17:41)(良:1票) 《改行有》

226.  アパルーサの決闘  銃によって生計を立ててきた男二人組。ボス側は相棒に「お前が俺より劣っているのは、情に流される部分だ」と言うが、実は情を捨てきれないのはボス側の方で、相棒の方が仕事に徹していた……という話だと思っていた。が、良く考えると情に流されずにビジネスライクに徹したのはボスの方で、そう出来なかったのは相棒の方だった。その情が仕事上の正義感に発しているのが何とも悲しいし、理不尽な政治圧力に屈したように見えるボスにガッカリ感を感じるのは否めない。 [DVD(字幕)] 6点(2013-11-24 17:30:14)《改行有》

227.  図書館戦争 《ネタバレ》  『革命の翼』を見た時に僅かに感じていた嫌悪感、図書隊の軍事組織化あるいは軍事力部分が、拡大してしまった。実際に相手が武装している以上、丸腰という訳にはいかないだろうが、気持ちとしては図書隊は文民組織であって欲しかった。  そこんトコロをぐっと飲み込んで見てみると、今回の映画版は前のアニメ版と違って、銃撃戦もある真っ向からの衝突を描いており、「二つの異なる考えをどう解決するべきか」というような事を強く考えさせる。現実社会でも今、「ヘイトスピーチ」などと言う言葉によって、表現が抑え込まれようとしていたりして、なかなか油断の出来ない状況にある。  話が逸れたが、良化隊という組織のやり方が非道なのは間違いないし、作中での資料は守らねばならないのは理解できる。守るというのは、なかなか難しい話で、劇中で「専守防衛」などと言う懐かしい言葉が出て来たが、楯だけ持っていてもモノは守れない。  『革命の翼』では、まだ穏やかな世界観でそこんトコロうまく描いていたが、武力衝突に発展した今作では、主人公にとうとう人を撃たせてしまった。激しい銃撃戦と格闘シーンのあとだけに、見ている側も作中人物もサラリと流してしまっているが、この衝撃は大きいはずである。あのシーンの後、主人公が悩んだり苦しんだりする展開があるのかと思ったら、良くやった、メデタシメデタシ、で終わり非常に驚いた。  ここが、この映画の中で一番気に入らない部分である。  ところで最後に気になったのは「図書館はすべての不当な検閲に反対する」という部分。実際に図書館の自由に関する宣言を元にしたということだが、何故に「不当な」を入れたのか?厳格に解釈すると、法に基づいた良化委員会の検閲は正当であり、それを拒否できないのではないだろうか?[DVD(邦画)] 6点(2013-10-16 10:04:12)《改行有》

228.  料理長(シェフ)殿、ご用心 《ネタバレ》  公開当時には尚更だったが、今見てもヨーロッパの贅沢な料理や豪華な食器には、目を見張る。しかし、よく考えるとこの映画は、コメディとして味付けされて入るが、「美食」というものへの痛烈な皮肉・批判となっている。  人格的にまるで尊敬できない「一流シェフ」たちの振る舞い。ほとんど意味のない産地・ブランドへのこだわりの滑稽さ。シェフの名声欲のすごさ。そして一連の事件の動機。特に最後の真犯人の「この方を料理で殺す前に」のセリフは、贅沢病などと言われる病におびやかされている自分には、するどい一言に聞こえる。  一番笑わせるのは、最後のセリフ「懲りない連中だね」である。オマエが一番懲りてないだろ、である。  それにしても、脈を見てまで宣言された死なのに、シャックリで生き返るって…。[DVD(字幕)] 6点(2013-10-14 15:19:06)《改行有》

229.  フィラデルフィア・エクスペリメント(1984) 《ネタバレ》  Wikipediaでフィラデルフィア実験という項を読むと、実に凄いことが書いてあって、どのように甲板に体がめり込むのか興味津々で見た。  しかし、やっぱりというか残念ながらというか、その辺は詳細には描写されず、瞬間移動という部分を拡大解釈して、タイムスリップものに仕立てたられていた。  タイプスリップして未来で恋に落ち、過去に戻って後始末をして恋人に会うために戻ってくるという、(映画としては)よくある感じの話。…そういえば、おそらくこのジャンルの嚆矢である「タイムマシン」も、過去と未来の差はあれど、結局はそういう話だっけ。つまり大道ってことか。  だが、いくら何でも磁気実験で時空を行き来できるとは思えず、そう思わせてくれる説得力もなく、ありきたりなタイムスリップSFと言った感。[DVD(字幕)] 5点(2013-10-09 21:36:11)《改行有》

230.  喜劇 一発勝負 《ネタバレ》  何だったか忘れたが、何かを見た時にも思った、こういう賢妹愚兄モノを幾度も作って、探りさぐり寅さんに行き着いたんだなあ、と今になって思う。  だがしかし、この映画の「因果はめぐる」というか、「歴史は繰り返す」というか、毒のある感じが山田洋次にしては意外。何ともチャラい感じのマチャアキと都会に行ったこの娘は、後年必ず実家に舞い戻るのだろうなあ、と思わせる。  父親の描写と共に、最後に感じさせるそこのところの毒気が、映画館で喜劇とあだうって見せるものとしては、どうなのか?と、若干引っかかる。[DVD(邦画)] 6点(2013-10-02 02:32:52)《改行有》

231.  野性の証明 《ネタバレ》  超能力というのは意義ある設定だったのだろうか?父への憎しみに起因すると言うわりには、普通に地震なんか予知してるし。予知能力というのは、健さんへ危機を知らせ回避させるための方策として機能しているが、それこそ特殊部隊員としての能力を見せる絶好のチャンスだったのに、残念だ。  それと、どうも釈然としないのは、この映画の言っている「野性」というのは、イコール「暴力」というように見える所だ。多分原作がそういう解釈の話なんだろうけど、野性というのは自然に生きる力の事だと思う。もっとサバイバル的に生きるすべだとか、子を守る力と知恵とか、そういった部分で特殊部隊員としての能力を発揮する事も出来たような気がする。ミステリである原作からどんどん離れてしまうかも知れないが。[DVD(邦画)] 4点(2013-09-30 16:37:38)《改行有》

232.  誘拐報道 《ネタバレ》  公開当時既に、読売新聞社の言い訳じみた報道協定の「精神に違反していない」という言い方には、共に見た友人ともども納得できなかったが、今見てもそれは変わらない。警察がガセネタを掴まされていたり、勇み足をしていたら、この人達はどう言い訳するんだろう?  誘拐犯のショーケンが、だんだんと追い詰められていく様が実にリアル。「神は細部に宿る」などと言うのとちょっと違うかもしれないが、さらった子供を持て余して追い詰められたショーケンの、小銭のなくなる描写は見事。人を追い詰める神(あるいは悪魔)って、こういう下世話で俗な所から攻めてくるものなんだよなあ、と思う。  この犯人の焦燥と、鏡のように同様に焦燥している被害者両親の、双方の不幸を見事に描いたこの映画、「報道」をその描写ごと取り払って『誘拐』として再編集したら、より良いと思う。[ビデオ(邦画)] 8点(2013-09-29 21:55:54)(良:1票) 《改行有》

233.  栄光への5000キロ 《ネタバレ》  長い長いと、不評の映画をたまに聞くが、これはホントに無駄に長い。  二人のレーサーとそれぞれの彼女が、同じようにレース中心の暮らしへの不安・不満を感じて、同じように危機に陥り、最後に同じように復縁する。  この構造を見せたかったのかも知れない。これが世界を股にかけるレーサーなのだ、という事なのかも知れない。しかし、この(当然、ライバル側の外人女性の方)冗長さを切れば、もっと楽に見られる時間になったのではないだろうか?  殊に、特に感動するストーリーでもなく、映画の見所としては、大画面による、過酷なラリーの疑似体験的な迫力なのだろう。ある意味、裕次郎さんが主張した「映画は映画館の大きなスクリーンで見るべき」という、体現的映画なのかもしれない。  映画館で見ると、感想が変わるのかなあ?[DVD(邦画)] 4点(2013-09-28 16:54:20)《改行有》

234.  リンカーン 《ネタバレ》  奴隷制度廃止のためにとにかく法案通過だけを成し遂げようとしている大統領の話。 「旗を掲げるのが私の仕事だ。これを守るのは人民の役目だ」という冒頭のシーンは象徴的だ。だが、何だか感動薄いのは、彼の崇高な理念が見えにくいからかだろうか。  何かを成し遂げる物語というのは、通常そのきっかけとか理由とかそれにまつわる何かを語るものだと思う。だが本作が描くのは、既に戦争になって4年も経ち、下院での議決までの非常に狭い間の政治闘争であり、あまり褒められたものではないやり口での票の獲得などのせいもあり、見ていて面白くない。  園周辺事情に疎い日本人としては、自由の国アメリカで奴隷などという制度が何故導入されたのかとか、それを廃止しようと考えるに至った事情とか、もちろんリンカーン自身のそれに対する思い・事情などを見たかったと思う。  ひょっとして、アメリカ人は「大義名分のある戦争の落とし所」の物語として、この映画を評価したんだろうか?  そうだとすると、裏で手を回し、和平交渉団を人目から遠ざけてまで目的を果たそうとしたこの「最も好かれている大統領」は、現在の目から見ても実にアメリカらしかったのかもしれない。[DVD(字幕)] 6点(2013-09-24 18:20:27)《改行有》

235.  藁の楯 《ネタバレ》  現実の凶悪犯罪事件(特に幼少児に対する犯罪)には、自分とは直接関係がなくとも、激しい憎悪の気持ちがわく。ネットの掲示板などでも、凶悪犯(特に幼少児に対するそれ)には、過激な刑罰を求める書き込みが目立つ。  一方、人には公正な裁判を受ける権利がある。それによらなければ、いかなる罰をも受けないというのが、法治国家の国民の人権である。当然、それまでの身の安全を確保しなければならない。  それらが激しく衝突するとどうなるか?という物語。まぁ言ってしまえば、西部劇の昔から連綿と続くテーマ。今回は、その憎しみが一旦お金に変換されて、さらに大勢の人が被疑者を追い詰める。誰も信用出来ない、絶体絶命のサスペンスである。  見ている者としては、これは犯人を守る仕事ではなくて、日本の法治システムを守る仕事なのだと判ってはいるが、だんだんとこの犯人に憎しみを抱いている自分を発見して、戸惑う。それほど犯人のクズっぷりが見事な演技だったといえるが、それこそが制作側の思う壺という、手強い仕組みになっている。  最後に刑事が憎しみの主に諭す言葉が、ありきたりで内容的にも納得できず、ガッカリ感が拭えない。というより、それも計算で、後の判決後の犯人の一言で、更に観るものの憎しみを増すように出来ている。  最後まで消えないこの憎しみの力を前に、立ちはだかるのは「藁の楯」だ。多分、蟷螂の斧と同じような意味の「守る版」だと思うが、非力で虚しい楯である。もちろん守っているのは、我々を守るはずの法治システムでそこを突く憎しみの元も我々であるから、実に矛と盾の話になってくる。  実に悩ましい話である。[DVD(邦画)] 7点(2013-09-24 18:12:43)《改行有》

236.  プラチナデータ 《ネタバレ》  キムタクにキムタク節があるように、二宮くんにも二宮節があるように思う。殊に彼の怒鳴り芝居は「まかた感」が付きまとう。しかし、彼の場合には、そんなにイヤな感じがしないのが救いだが。まあ、それはともかく。  究極の個人情報であるDNAを国が全て取得して一括管理する、しかも権力者たちの特権を仕込んだシステムを作るなどという、ワクワクするような巨悪と戦う個人の話。こういうのはアメリカ映画の大好物な素材なのだが、日本でうまくいくのかどうか…。  無実の罪を着せられた天才技術者が、逃げながら事件の謎に近づくというのは、パターンではあるがそれなりに面白くできていると思う。  しかし、この設定を見て一番気になる、個人情報の一括管理という部分について、物語は殆ど意義あるドラマを語らない。見る者が一番感じている、このシステムの倫理的問題点に、事件の中心がない。真相に気付き修正プログラムを作った兄弟とは違い、何も知らなかった二宮が嵌められる理由も誰が嵌めたのかも語られず。  だが、それより何より、この映画で一番気に入らないのは、次の点だ。最後に彼が真犯人を撃つ部分。彼がトヨエツに銃を渡すカットでは、左手に逆手で銃を持っていた。右手に持っていたものを左手で持ち直した感を出していた。が、実際に撃つシーンでは左手に持ったままだ。どちらの手で撃つかは、どちらの人格が撃ったかを示す、重要な問題であるはずだ。  私としては、真犯人に罰を与えるのは、彼女の創り育てた人格であって欲しいし、リュウが人を撃つのはそぐわないと思うので、その時瞬時に人格が入れ替わるような、銃を持ち替えるカットが欲しかった。[DVD(邦画)] 6点(2013-09-19 02:28:20)(良:1票) 《改行有》

237.  配達されない三通の手紙 《ネタバレ》  「名探偵、皆を集めて「さて」と言い」などと言う戯れ句があるが、解決編を明確に示すというこの儀式は、結構大事なことなのかもしれないと、ダラダラと事件の謎が解ける本作を見ていると思わざるをえない。  戸籍制度というものが有り、良家の子女の結婚には相応の調査が行われる日本において、本作は成り立つのかどうか非常に危うい。  また、真犯人が何時の時点で犯意を持ったのか、よく分からない。というか、夫を陥れたかったのかどうかすら、いまわの際の錯乱状態によって余計判らなくなっている。彼女の心理こそ、この物語の中で一番興味深く、ドラマになる部分だと思うのだが。  ちなみにフィアンセが物語の最初から最後まで、突然現れた男と行動を共にし、あまつさえ二人だけの北海道旅行などされてしまう、峰岸検事がかわいそうだった。 [DVD(邦画)] 3点(2013-09-16 12:05:58)《改行有》

238.  2300年未来への旅 《ネタバレ》  生まれてくる子や、生き死にをコントロールする話というのは、あまたのSFで使われる古典的な設定のようだ。私もこれ、何かに似ているなと思った作品が幾つもあった。  こういう作品はもっぱら、何故こんな仕組みになってしまったのか?というところに重要な意味があったりするのが普通だと思うが、この作品はそれが全く描かれていない。  本来その謎解きとしてあるべき、外の世界がさらに謎(何故爺さんだけしかいない?)なので、なんというか憎むべき相手がいない、という感じ。そう、これを見て思い出した映画の台詞に「憎むべき相手が何なのか、より深く僕らは知らなくては」なんてのがあったのだが、この映画は敵が何なのかよく分からない。ただ漠然と管理者会は嫌だ!と言っているようにしか見えない。  30になった人間を抹殺して、人口を制御するのはまあいいとして、新たな人間はどうやって作っているのか?人口制御をする理由は何か?ドームに隔離するのは何故か?  誰か、教えて欲しいものだ。  ああ、そういえば、外の世界の爺さんと暮らしている猫達の話が、まんまキャッツなのには、びっくりした。T.S.エリオットって結構古い人だったんだな。あの平凡なネコがジェリクル・キャッツって…。[DVD(字幕)] 4点(2013-09-14 21:44:19)《改行有》

239.  サンシャイン 2057 《ネタバレ》  ホラーだったのかぁ……。途中までゾクゾクして見てたのに、ゾンビ的なヤツが現れてガッカリ。  シールドの調整とか言う事の詳しい解説や、最後切り離しの時の位置関係など(どこから切り離してどうなる予定で人は何処にいるのかなど)説明が足りず、よくわからないところがある。生きていた女と化物との三人のシーンは、投下中のナニカの中らしいが、あんな普通の環境ではいられないだろう、と思うんだが。  本来なら化物が七年間話していたという神と、二号のクルーたちの絡みというか、その関連の話が見たかったとこだが…。  ああ、そうだ。ロバート・キャパなどと言う思わせぶりな名は一体何なんだ?それだけで色んな事、邪推しちゃうじゃないの。 [DVD(字幕)] 4点(2013-09-14 12:53:23)《改行有》

240.  東京オリンピック 《ネタバレ》  そこら辺に普通にいるおっちゃん・おばちゃんたちの観戦の様子とか、マラソンの背景に映る東京の街の風景などはもちろん、(多分)農家の大きな日本家屋の横を通る自転車の列は、ほのぼのとさえしてしまう。さらに、富士山をバックにした聖火ランナーのシーンは、しみじみ美しい。外国人の観戦者が和傘をさしているのをみて、なにか嬉しくなってしまったりもした。  また、八年も前に「もはや戦後ではない」などと言われながら、まだ日本ではなかった沖縄に聖火を通し返還への強い意志を感じさたり、広島の平和記念公園を走らせたり、映画の結びの言葉で今大会を「作られた平和」と表現したりして、まだまだ戦争を引きずっている事も如実に覗える。  恐らくそうだからこその、(特に開会と閉会式での)実況アナのこの「平和の祭典」への熱狂ぶりが凄いのだろう。    「芸術か記録か」論争というのがどういうものだったか私は知らないが、この映画はまさしく東京オリンピックという催し物の、それを日本人がどう捉えたか、それを含めた当時の日本の記録として働いている。  ところで、砲丸投げの玉ってああやって返すのかとか、バレーコートの汗は選手が拭いてたのかとか、ゴール地点に審判が縦に並んで座るんだとか、色々な事をも教えられた。[DVD(邦画)] 6点(2013-09-14 08:04:34)《改行有》

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