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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 370
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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221.  ミツバチのささやき 《ネタバレ》 スペインというと温かいイメージがありますが、寒々とした乾いた枯れた内陸の村が舞台です。そんな寒村にも、娯楽として映画がやってきます。公民館風の石造りの建物に子供も大人も倚子を持ち寄り、映画が上映されます。そこで映画「フランケンシュタイン」を見た少女の物語です。特に日本の映画に顕著なのですが、往々にして子役が「子供」を演じてしまうことが多いところ、本作にはそれがまったく感じられません。子供たちの格好も、大人のミニチュア版といった風で、子供らしい服とか着てないんですよね。キャラクターがプリントされたシャツとか、ランドセルとか、黄色い帽子とかの子供を示す記号がない世界。そのことが、逆に、寒く、枯れて、乾いたシックな世界の中で、子供らしいちょこまかした体の動きを際立たせていて、心が少し温まる感じで、不思議な対比になっています。で、枯れ木、枯草ばかりで、花らしい花もない世界で、なぜか親父が養蜂をやっているというのが、また、何とも不思議な取り合わせで、不思議な雰囲気を醸し出しているのですよね。主人公は、最初は男の子かと思ったのですが、おとなしいけど秘めてるものがある、黒髪で黒目の大きいかわいい女の子です。姉は金髪で大味な感じ。アナかわいいよアナ。アネ(姉)そうでもないよアネ。[DVD(字幕)] 8点(2023-04-05 20:46:40)

222.  天国と地獄 《ネタバレ》 白黒映画ですが、一部ピンク色が効果的に使われています。黒澤明の現代劇を初めて見たのですが、いやー、面白い。誘拐犯人を警察が捜査によって追い込んでいくという話なのですが、犯人が誘拐する子供を間違えるという発想がすばらしく、話が断然面白くなっているんですよね。でもあり得ないわけではない。なさそうで、ありそうな、絶妙なラインを巧く踏んでいます。そして、緻密かつ泥臭い捜査の詳細が、いちいち面白い。三船敏郎、仲代達矢、山崎努とキャラも立ちまくりです。若き山崎努は、医学生役。後年と比較するとまだまだ薄味で、向井理とか、そっちに近い感じ。でも、最後は迫真の演技でした。まだ新幹線ができる前で、特急こだま号の時代です。[DVD(字幕)] 9点(2023-04-05 20:43:50)

223.  パンズ・ラビリンス 《ネタバレ》 ファンタジー作品だと思っていたのですが・・・軍と反体制ゲリラとの内戦の前線が舞台で、訳あって連れてこられた少女が裏世界にいざなわれ、行き来するという話です。内戦映画、ファンタジー映画は、それぞれ数多くあるでしょうが、双方濃密に描写した上で、融合させたところに新味を感じました。少女のみがファンタジー世界に落ちる構造は、小説「ふしぎの国のアリス」に近いですが、軸足をリアル世界に置いているところが異なります。ファンタジー世界をお花畑ではなく、虫や蛙、異形がうごめく陰鬱で泥臭く生臭い世界として描いていて、その過剰なビジュアルが面白いのですが、現実世界と絡み合ったときに、マジックリアリズムのような風合いとなるのもまた面白いです。展開は、ありがちの逆を行くことが多く驚かされるのですが、奇を衒ったようには感じられず、ごく自然な流れです。最後には複雑な余韻を残す、よく練られたシナリオだと思いました。今まで映画で見てきた鬼軍人の中でも結構レベル高いな、彼は。[DVD(字幕)] 10点(2023-04-05 20:39:26)

224.  戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界 《ネタバレ》 主役のカメラマンが持つカメラに小型ビデオカメラを仕込んで、カメラマンの一人称視点で戦場の映像を見せたりするのですが、画面映像の下部に、額縁様に、カメラ上面の一部とシャッターを切る指が映っていて、安っぽい洋ゲーFPSのようで笑ってしまいました。しかし、内容は至って真面目なものです。主人公カメラマンの、あまり熱く語らず、冷静で落ち着いた話し方に、人柄の温厚さと、戦場カメラマンとして文字通り命を賭けている覚悟が現れているように感じられました。それとは別に、この作品の主旨とは少し離れたところで、モヤモヤとしたものを感じてしまいました。以下、蛇足です。今の時代、世界に対してあまねく発信したつもりでも、それを取捨選択して受け取る層はごく少数で、偏った層だと思うんです。本当に現実を知らなければいけない層には、まず届かないと思うんです。自分が知りたいから撮る。同じように知りたい、ごく少数の層に需要があるから撮る。それだけじゃ駄目なんでしょうか?それだけだと、被写体が苦悩をさらけ出すメリット、大義がなくなってしまいます。だからといって、お金を渡したら、苦悩がテーマなのに、その時点で真実じゃなくなってしまいます。難しいですね。作中にこんなシーンがありました。酔っ払って電車に轢かれて手足を失ったインドネシア人男性の生活を追った作品。カメラマンがそれを見た人から受け取った手紙を披露するシーンです。貧しい労働者からの手紙で、足を失った男に、なけなしの生活費の一部を月々寄付したいというものなのですが、寄付対象が被写体に限定される時点で、さすがにそれは違うだろと。写真の受け取りようは人それぞれあっていいのですが、そうしたいと思った受け手の気持ちが純粋であればあるほど、最後は受け手任せにするしかない写真家の無力さとでも言うか、意図せずに、意図しない対象に対して、意図しないメッセージを送る可能性があり得るというか、むしろ高いというところに、何とも言えない、歯がゆさを感じてしまいました(そういうことを伝えたくて、このエピソードを入れたのか、安易に美談として入れたのか、まったく不明ではありますが)。[DVD(字幕)] 5点(2023-04-05 20:27:53)

225.  11'09''01/セプテンバー11 《ネタバレ》 <1.イラン>5:たわいのない話の後ろに、教育の大切さであったり、情報の不均衡であったり、遠すぎて肌で感じることができない政治的意思の影響であったり、子供の環境適応能力であったり、生命力であったりが感じられます。 <2.フランス>3:手紙をタイプしているときに、テレビが点けてあって、その中に911のビル崩壊映像が映っているのが、随分不自然だなと思いました。 <3.エジプト>3:USA!な人たち以外にとっては、「>>1 うん、知ってた。」という内容で、ここまでわかりやすく主人公に言葉で説明をさせると、ベタベタで深みがまったくなくなることがわかりました。映像作品と言うよりは、プレゼンテーションですね。 <4.ボスニア・ヘルツェゴビナ>3:9・11発生時の各地の反応という意味では、11作品の中で、最も作り話っぽくないとは思いますが、その分ほとんど印象に残らないというのも事実です。9・11と言えば、まずは何より映像の衝撃なのですが、みんなでラジオに聞き耳を立てているというような世界もあったのだなあと。 <5.ブルキナファソ>4:他意がなく、一番わかりやすいです。笑えますし。伝統的な武器の方が恐いし、痛そう(笑) <6.イギリス>5:長編映画が何本も作れるような題材を短い尺によくまとめたなと思いますが、予備知識がない中での初見では、さらりと流れてしまう印象。何回か見直すと理解が深まります。 <7.メキシコ>4:生の素材を使っているので緊迫感はあります。作家としてオリジナルに作った素材はないのですが、それでも個性を放っているので、短編集の一篇としてはありかなと思いました。 <8.イスラエル>4:技術的には一番頑張っている作品で、役者も熱演しているのですが、映像が綺麗すぎて、嘘くさいんですよね。グロテスクさと緩急が足りないのかな。 <9.インド>4:テーマに沿った題材を飾ることなくひねることなく扱った作品です。面白みには欠けますが、実話に基づいてますから重みはあります。 <10.アメリカ>8:この話が9・11とどう関係するのか?この発想は凄い。そして構成力も凄い。都市の表と裏、光と影の対比が、都市の懐の深さを感じさせる。素晴らしい。 <11.日本>3:体験した戦争を語るには、第二次世界大戦まで遡らなければならない。と言うことは、その間、平和だったと言うことで、幸せなことなのですが、こと、このテーマで表現をする際には、不利に働いてしまったかなと。そう考えると、これが日本の精一杯ということで、あまりけなす気持ちにはならないのですよね。[DVD(字幕)] 4点(2023-04-03 20:04:54)《改行有》

226.  ジョニーは戦場へ行った 《ネタバレ》 第一次世界大戦に志願出兵して、爆撃により、手足、目、鼻、耳、口を失いながらも救出され、植物状態と診断されるも、研究のため生かされた青年米兵の話。実際には脳に障害はなく、明瞭な意識があり、思考もできるが、外界とのインターフェースが塞がれているために、それを外側に知らせることができない。自我が肉塊の中に閉じ込められた状態での苦悩、懊悩。新たに入る情報がきわめて限定的(寒暖と振動を感じることはできる)である以上、過去の記憶を遡ることが多くなる。何気ないが幸せだった日々の記憶。恋人、家族、友人。中でも親父の存在感が大きい。その親父との関係性を釣り竿に集約させた脚本の妙。余韻を残すエンディング。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-30 17:53:55)(良:1票)

227.  タクシデルミア ある剥製師の遺言 《ネタバレ》 かなり希少なハンガリー映画ですが、まごうことなき変態映画です。全体が3部に分かれています。最初は変態的な自慰に勤しむ唇が割れた青年下等兵の話。蝋燭の火で自分の体をいぢめてる映像から始まり、彫刻刀で削り取られたような唇の裂傷の凹凸の陰影が、炎により照らし出されて卑猥な感じで反則気味なのですが、その後いきなり、ちんぽから火炎放射器のように火を噴いたプレーには、呆気にとられると共に大笑いしました。木造の家の外壁の節穴にグリスを塗りオナホールにしてたら(無茶しやがって...AA略)、鶏に外からつつかれて更に大笑いでしたが。しかしこれは一人で見てたから笑えるけど、人と一緒に見たら辛いかもなぁと。ファミリーにはお薦めできません。次に、話は一気に飛んで、大食い選手権となります。フードファイトの間にゲロをしまくるのですが、そもそも食い物がゲロ並みにまずそうで、その食べ方も、ゲロの方がまだきれいだわと思うほどで、あまりに酷くて笑ってしまうというものです。なぜかフードファイター達が白いTシャツの上に、レスリングウェアを着用してるところもポイント高いです。最後は神経質そうな剥製師の話です。動物の肉から皮を捌く、ある種洗練された職人芸ですが、きちんとグロテスクです。ここで最後のオチを言うのは控えますが、やはり変態映画だなとおもわせるとともに、ちょっと高尚な後味も残しました。3部に分かれた短編それぞれが、どうつながってくるのかな?途中からそれを期待しながら見ていたのですが、結局、何もつながらずに終わってしまいました。で、少し調べてみると、これは、親子3代の話らしいのです。それがわかるような説明が作中にあったかしら?3編の共通点を考えるに、人体と欲望がテーマなんでしょうね。[DVD(字幕)] 7点(2023-03-30 17:50:26)

228.  バビロンの陽光 《ネタバレ》 フセイン政権崩壊3週間後。イラク北部のクルド人のお婆さんと孫息子が、戦地で行方不明となった孫息子の父親(婆さんにとっては息子)を探す旅に出るという話。北部の乾ききった荒れ地をヒッチハイクしてバグダードまで辿り着き、そこからバスで、父親が収容されているという南部のナシリア刑務所に辿り着くが、収容者の中に父親の名前は無く、行方がわからず。そこからは、どこそこの集団墓地を探せと言われれば、それ以上の情報がないので従うしなく、集団墓地をハシゴして探し回ることに。バビロンまで来るも、結局見つからず。といったような話です。実際に戦乱による行方不明者が数十万人いて、似たような境遇の遺族がたくさんいるとのことです。大きな感動はありませんが、荒涼とした大地と、そこで暮らす人々の営みが感じられて、途中であった人たちとの交流も描かれていて、悲しみだけで終わらず、しみじみとした味わいのある作品です。イラクには映画産業が無いので(監督の話では崩壊したとのことなので元は多少なりともあったのでしょうか?)、役者という職業も無く、演じ手は皆、素人から監督が選んだ人たち。この人しかいないだろうと思わせる人選と、自然な演技。見習いたいものです。映像特典の監督インタビューが興味深かったです。映画産業が崩壊したイラクでの撮影の苦労は、我々の想像する以上のものだったことでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-30 17:47:48)

229.  フランケンシュタイン(1931) 《ネタバレ》 マッドサイエンティストのフランケンシュタイン博士が、人造人間を作る話です。このフランケンシュタインという人が、ペラペラに軽薄な奴で、マッドサイエンティストなら、最後までそれに徹しろと思うのですが、人造人間に命を吹き込むのに成功した後は、何故か正気に戻って、新妻との新婚生活を楽しみ始め、自分がつくった怪物のことを忘れてしまうというノーテンキさ。その間に人造人間が町に飛び出して、人に危害を与えるという、もうね。マッドサイエンティストの風下にも置けません。一方、「せむし」はなかなかに「せむし」らしく役をまっとうしています。秘密の研究所も立体的なつくりでいい感じです。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-30 17:40:08)

230.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 超有名作ながら見てなかったので今さらながら見ました。大まかに3つのパートに分かれています。広大な自然の中で、猿がモノリスを見つけて騒いだりするパート。科学者たちが、近未来的な宇宙船の中で談笑したり、会議したりするパート。木星探索のミッションを負った宇宙船のパート。ストーリーに沿って、イベントシーンを切り取るのではなく、いかにもありそうな何気ないシーンをつなげることで、退屈ながら、リアルでゆったりとした時の流れの中で、自然とイベントが進行します。ストーリー上あまり関係なさそうなシーンの選択が、空想の近未来世界に奥行きを与えています。この手法は今見ても斬新ですね。ただ、単調なところもあるので、途中何度か寝落ちしそうになりました。深夜、眠くなったら睡眠して、次の日の深夜に途中から・・・を何回か繰り返しました。猿は、着ぐるみの中身がいかにも手足の長い白人で、猿っぽくないですね。アリクイみたいな不思議動物と共生しているのは面白いと思いました。あと、豹に襲われるところはオッと思いました。それくらいですか。木星探査編は、終盤緊張感があって良かったです。宇宙船の中が赤い光に満ちているという発想が大胆で美しいです。コンピュータが最後の方で擦り寄ってきてワロタ。最後はワケワカメ。[DVD(字幕)] 8点(2023-03-30 17:36:53)

231.  バス174 《ネタバレ》 元ストリートチルドレンの黒人青年が、ピストルを片手にバスをハイジャック、乗客を人質に立てこもった事件を扱ったドキュメンタリーフィルムです。人の集まるリオの街中で発生し、テレビで生中継され注目を浴びた事件。バスという前面ガラス張りの密室で起き、犯行の一部始終が映像として残るレアなケースで、これに、犯人の知人、人質、警察関係者のインタビューなどを適宜加え、事件の背景となる、著しい格差社会・差別社会と、警察の腐敗などを浮かび上がらせる手法です。それにしても、警察の下手の打ち方が頭抱えるレベル。ネタバレになりますが、犯人狙撃のチャンスをことごとくスルーした後に、無茶して人質に弾を当てたり、生け捕った犯人を、もみくちゃの中で首締めて殺しちゃったり。BRICsとか言われていますが、どちらかというと失敗国家ですね。なるほど、こういう社会なのね、オリンピック開催してる場合じゃないわと思いました。あと、ここからは勝手な連想ですが、日本のように島国で村社会を引き摺っていると、一人勝ちしない方がいいという感覚が働くものですが、大陸、移民国家だと、そういった空気は読まず、結果、著しい格差社会が、貧困層だけでなく、富裕層の命をも危険に晒すことになり、富裕層の自業自得と言えなくもないのですよね。とは言っても発展途上国の富裕層は、たまたま既得権益を保持しているだけの存在であり、イノベーションを生み出して社会に貢献するような能力は持ち合わせておらず、国民が豊かになれば需要が拡大し自分も豊かになるというサイクルとは無縁なので、ゼロサムの利益に既得権益層がしがみつき、社会が変わりようがないという途上国あるあるパターンがあります。ブラジルもそれを抜け切れていないのかなと。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-26 15:52:06)

232.  ブリキの太鼓 《ネタバレ》 3歳で自らの意志で成長するのをやめた男が主人公。第二次大戦下の自由都市ダンツィヒ(現在ポーランド領)がおもな舞台。彼の周りの人たちが、彼の奇行に翻弄され、ナチスの侵攻に翻弄される様子が描かれていきます。奇人の視点で奇妙な世界観を見せつつ、庶民の生活を見せつつ、戦争の影響も見せつつという感じですが、いろいろと欲張りすぎて話が散漫になっている気がします。主人公の彼は適役ですね。キモい狂気の幼児を良く演じています。レクター博士を彷彿とさせます。しかし・・・肌身離さずブリキの太鼓を叩き、奇声を発してはガラスを割るキモい狂気の幼児でさえモテモテだというのに、お前らと来たら・・・[DVD(字幕)] 5点(2023-03-26 15:46:33)

233.  春にして君を想う 《ネタバレ》 アイスランド映画。大きく3つのパートにわかれています。(1)田舎住まいの独り身の爺さんが、娘家族の住む都会のマンションに出てきて暮らす。(2)マンションでは家族に疎んじられ、老人ホームに移り暮らす。(3)老人ホームでたまたま出会った幼馴染みと故郷の廃村に向けて逃避行する。(1)では、「東京物語」のような、田舎から出てきた老人が、子供家族に疎んじられる内容かなと思ったのですが、(2)で、いきなり老人ホームに場所が移り、今度は、老人ホームでの様々な問題を扱った内容かなと思ったのですが、(3)で、ほどなく、幼馴染みの婆さんと一緒に車を盗んで、故郷への逃避行に出発しロードムービーになるといった具合です。季節は春なのか夏なのか(邦題からすれば春なのでしょう)、雪や氷には覆われていないものの、樹木が育つ環境にはないようで、大地は草に覆われています。その草も、葉緑素が薄く、光が透過しやすいためか、蛍光ペンのように鮮やかな色をしていて、どこか寒々しい。海は荒く波しぶきを立て、大地に靄をもたらしていて、どこかシットリ、ヒンヤリ感があるとういう、独特の自然風土が面白いです。テーマを絞って、深掘りすることはないのですが、だからといって軽薄になることはなく、アイスランドの厳しい自然、辺境、最果ての土地が持つ寂寥感と相まって、渋くて深い味わいが得られているのですよね。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-26 15:40:06)

234.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》 砂漠化が進み、水や資源が枯渇し、近代国家はなくなり、暴力が支配する近未来。すぐに「北斗の拳」を思い浮かべますが、調べるに、「北斗の拳」の方がマッドマックスのシリーズ初期作品から、大きな影響を受けたとのことです。全面的に砂漠が舞台なので、ISISを連想させなくもありません。時宜を得ていると言えなくもありません。そんな何でもありの世界ですから、当然、悪い奴が暴力で支配をしていて、女性を手籠めにしていたりするわけで、女隊長がこれに反旗を翻し、女性を解放しようとし、主人公マックスもこれに加わるというような話です。何もかもが過剰でスピード感も半端ないので、2時間とそれほど長くないのですが、爽快に疲れます。バカっぽいアイデアを、とことん突き詰めて磨きをかけると、驚きと笑いに混じり、妙な説得力が生まれます。なかなか、この領域までは届かないものです。太鼓にエレキギター。棒高跳び。笑えます。[DVD(字幕)] 8点(2023-03-26 15:38:04)(良:1票)

235.  ユメノ銀河 《ネタバレ》 原作となる夢野久作の「少女地獄」「殺人リレー」は未読です。こだわって創り上げた、淡くて繊細な白黒映像。色の飛んだ昔の写真のようで郷愁を誘います。漢字とカタカナからなる洗練されたキャプションは、夢野久作の独特の表現世界に通じているように思います。主人公のうら若き女車掌(バスガール)が、事故を装い女車掌を殺す連続殺人鬼と噂される運転手と仕事でペアを組むことになり、自分が殺されるかも知れないという妄想を膨らませながらも、恋に落ちるというような話です。妄想と現実が入り交じった不思議な感じがいいです。文学的、審美的ではあるのですが、エンターテインメント要素はないので、深夜に鑑賞していると、寝落ちしますね(笑)20年近く前の作品なので、浅野忠信も若く、少年ぽさを残していて、オッサンくさくないです。主人公の小嶺麗奈や、友人京野ことみがまだまだ少女然としているのに対して、同僚役の真野きりなが、飄々としつつも女っぽくて、いい味を出していたと思います。[DVD(字幕)] 7点(2023-03-26 15:34:05)

236.  闇の列車、光の旅 《ネタバレ》 前半はスラムのギャングを題材にしたメキシコ版「シティ・オブ・ゴッド」。後半は列車ロード・ムービー。チンピラ主人公が少年をギャングに引き入れるところからシーンが始まります。13秒間、リンチに耐えて、生き延びれば合格。敵グループを1人殺すことで正式に仲間入り。その後、主人公はギャングの掟を破ったため、メンバーに焼きを入れられた上で、忠誠心を示すために、ギャングのリーダーと前述の少年と3人で強盗をすることに。その強盗先というのが、なけなしの全財産をかき集めて隣国へ抜け出すため、列車の屋根の上に無銭乗車する移民たちというのが結構エグいです(どうしてそこ狙う)。一方、ホンジュラスでは、娘(ヒロイン)、その父親、その叔父の3人が、アメリカへの移民を決意。そのためには列車の屋根に乗りメキシコを通過しなければならない。列車の屋根の上で、双方がエンカウント。ギャングのリーダーが娘(ヒロイン)を押し倒し跨がって暴行しようとしたのを見て、主人公は・・・その後、主人公はギャング団に追われる身となり・・・(続きは映画で)シンプルな話ではありますが、話が滞ることなく進み、そこそこリアリティがあるため、最後まで飽きることがありませんでした。主人公がモテモテなのは解せませんが。チンピラ主人公でさえ美人のねーちゃんやホンジュラス娘にモテモテなのに、おまえらときたら(TT)[DVD(字幕)] 5点(2023-03-23 20:34:11)

237.  ムカデ人間3 《ネタバレ》 舞台はアメリカの刑務所。1作目、2作目の主役がまさかの共演。1作目のマッドドクターが、刑務所長役となり、2作目のとにかくヤバい人が、その補佐役の事務方を演じています。ヤバさの面で2作目の主人公は1作目の主人公を完全に凌駕し、行き着くところまで行ってしまった感があり、もうやることないだろうと思われたのですが・・・3作目においては、まったく違う役で共演させることにより再逆転を図っています。そのアイディアに感心しました。そんな手があるものかと。役者もそれにきちんと応えています。ホラー要素をほとんどなくし、コメディーに大きく振っています。アメリカを舞台にしたことで、カラッと乾いた感じとバカっぽさが引き立っています。基本、大笑いできるのですが、これ以上ないくらいに下劣で暴力的なシーンも混ぜ込んであります。一人で見ていたから笑えましたが、人と一緒に見ていたら場が凍るかもですね。一家団欒の場で見ることはあまりお薦めしません。所長の性奴隷の事務の姉ちゃんも、慣れてくると結構かわいいです。一緒にムカデにされてたのには笑いました。[DVD(字幕)] 7点(2023-03-23 20:26:39)

238.  レインマン 《ネタバレ》 トム・クルーズが若いなぁ(今でも若作りですけど)。公開当時話題になっていたのを記憶していますが、30年以上前ですからね。早いものです。サヴァン症候群の兄(ダスティン・ホフマン)と、その遺産のおこぼれを狙って、兄を施設から連れ出す弟(トム・クルーズ)とが織り成す珍道中。中盤、親の過去の苦渋の決断、真相がわかるところが一つの山場です。終盤に向けて、現在進行形のドラマの山場を期待しましたが、意外と静かな終わり方という印象でした。変に盛り上げようとして、わざとらしくならないで良かった反面、何か、印象に残る、もう一押しがあってもよかったかなと。トム・クルーズが出演している映画を、たぶん初めて見たのですが、なかなかいい役者だなと思いました。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-23 19:49:02)

239.  ロード・オブ・ザ・リング - スペシャル・エクステンデッド・エディション - 《ネタバレ》 トールキンによる原作小説は未読です。ペーパーバックを読みかけたことがあるのですが、早々に挫折しています。原作小説の後発作品へ与えた影響の大きさは、未読ながらも、感じないわけにはいられないほどであり、ちょっと別格の存在感を放っている作品です。特に初期のロールプレイングゲームの世界観に与えた影響が顕著ですよね。そんな偉大な原作の映像化ですから、当然、期待値が高く、ハードルも高いわけですが・・・なんなく乗り越えていると思います。画面の端から端まで、ディテールにこだわり抜いて、丁寧につくり込まれた映像の力に、圧倒され、ため息が出ます。壮大な自然造形を、旅の一行が、列をなして移動するところを遠く上空から捉えるシーンが結構あるのですが、Blu-rayの精細さが際立つところです。変に妥協してDVDで見たりせず、10年以上待って正解だったなと素直に思いました。ファンタジーへの没入感、アドベンチャーへの没入感。たしかにロールプレイングゲームに似た感触であり、やはり原点なんだなと感じました。特典映像もたっぷりで、関係者インタビューやメーキング等たいへん興味深い内容です。こちらはDVDで画質が悪いのですが、Blu-rayを綺麗に見せるために、わざとやってるんでしょうかね。[ブルーレイ(字幕)] 10点(2023-03-23 19:45:22)

240.  チェンジリング(1980) 《ネタバレ》 ポルターガイスト(騒がしい霊)現象を扱ったホラー作品。霊が物を動かしたりするポルターガイスト現象は、実際に体験する身にとっては怖いと思いますが、映像として見ると怖い要素があまりないですよね。ということで、基本、それほど怖くはなく、どちらかというと、現象の原因を探るサスペンスとしての色合いが強いです。その分、不意打ちで襲ってくる、背筋がぞっとするような映像が効果的です。意外にも、静的なホラーの醍醐味をわかってるじゃんと思いました。最後は、嵐のごとく動的です。うーん。これだとやっぱりあまり怖くないですね。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-23 19:40:57)

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