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プロフィール
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性別 男性
年齢 53歳

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2501.  若親分喧嘩状 大陸に亡命中の若親分が、(何やらよくわからんが)お姫様(とやら)を救出するところから始まる本作。若親分が帰国すると、南条組も解散しちゃっているとのこと、こうなると、主人公演じる市川雷蔵、もはや、若親分でも何でもなく、単なる一介の書生さんか何かにしか見えませーん。その口から、渡世だの任侠だのと言われても、違和感バリバリ(いやまあ、第1,2作が違和感無かった訳では勿論無いのだけれど)。しかーし、今回の敵であるイノハラ組は、株を買い占め企業を買収する経済ヤクザ。インテリ若親分にはピッタリの好敵手、なんだろうかねえ・・・。いつもカードを持ち歩きパラパラやってるイノハラに、オレも海軍出だからトランプの心得ぐらいあるぜ(この辺りも意味不明)と、ポーカー対決を挑む若親分。ファイロ・ヴァンスもびっくり、ですな。でまあ、物語は、暴力にペンで立ち向かおうとするブン屋とのカラミがあったり、例によって例のごとく軍内部のゴタゴタがあったり、した挙句、クライマックスは、港の倉庫でのチャンチャンバラバラとなる訳ですが。大みそかの吹雪の中、大勢の敵が待ち受ける港に、悲壮感を漂わせながら単身乗り込む若親分の姿は、感動モノと言えば感動モノ、マンネリと言えばマンネリ(また単身乗り込み。いつも通り)。除夜の鐘に載せて百八人連続斬り、とまではいかないけれど、眠狂四郎バリの殺陣が堪能できます。・・・それにしても、本作。被写体を手前の小道具や人物越しにカッチョ良く撮ろうとするのはいいけれど、あんまし調子こいてナメナメとナメまくるショットの多用は、さすがに観てて鬱陶しくなることが、よくわかる作品でもあります、ハイ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-05 22:09:52)

2502.  マックQ こういう、一匹狼刑事モノって、定番と言えば定番ですが、とりあえずワクワクしてしまいます。好きですねえ。もっとも本作の場合、主人公は早々にバッジを返上してしましますが。ついでに言えば、主人公の大男が、少々歳食ってて、メタボ体型で、何となく顔色もすぐれないような気がしてしまう。しかしもちろんこれは、ジョン・ウェインだから、許される。彼の顔を拝めるのだから、何でも許されてしまうのです。往年の西部劇のヒーローが、現代に現れ、馬からクルマに乗り換えて、ちゃんとクールにヒーローしてること自体、なんとも嬉しくなってしまうではありませんか。そして本作、銃撃戦やカーアクションも見どころで、特にラストの海岸でのカーチェイスは意表をつく斬新さ。この辺りを観ていると、「もうちょっと活きのいい俳優が主人公だったらなー」なんぞと、上記とはまるで矛盾したことも少し考えてしまうのですけどね、へへへ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-28 22:17:23)

2503.  宮本武蔵 般若坂の決斗 奈良在住の私にとっては、比較的近所のオハナシなので、親近感の湧く作品であります。いよいよタケゾーからムサシとなって、武芸者の道を歩むこととなった宮本武蔵。吉岡一門との因縁も、いよいよ始まりますが、本作の主な見どころは、宝蔵院の槍術に武蔵が試合を申し込んだことから起こる事件。武蔵は、奈良から柳生を抜けて伊勢に向かおうとしているのですから、今で言う国道369号を歩いていこう、っちゅうわけですね。春日山や三笠山(若草山)を迂回して、東大寺横を北上していくと、斜面にさしかかる、そのあたりが般若坂でしょうか、そこに待ち構える刺客たちとの死闘。大勢の敵に単身向かっていく武蔵の姿、ゾクゾクするようなカッチョ良さです。チャンバラにおける残酷描写もなかなかのもの。そして後に待ち受ける、意外な展開。さて、繰り広げられる死闘の横には十三重の石塔が見えますが、これはもしや、般若寺の石塔(のつもり)でしょうか(当然、ロケは別の場所なので)。この石塔は、般若寺のシンボルとでも言うべきもの。重要文化財。秋は境内一面のコスモスに囲まれ、見事な風情です。一方、初夏にはアジサイが一面に咲き誇り、これまた見事。以上、奈良観光案内でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-27 17:59:40)

2504.  ブルース・リー/死亡の塔 『死亡遊戯』における、“半端フィルムから一本でっち上げ”精神を、さらにさらに深化させた、驚愕の異色作。ほとんど、無から有をひねり出したに等しい、この大胆不敵さ。もしもさらにもう一本、同じ手法で作ろうとしたら、おそらく本当に取り返しのつかないことになるでしょう。そういう、ある意味、映画の極限の姿が、ここにあります。“たまたま残っていた”フィルムに、別撮りの無理やりシーンを貼り合わせ(「木に竹を接ぐ」などというレベルを超越してます)、それでもどうしようもなければ、ブルース・リーのセリフをアテレコで無理やり変更(ほとんど無駄な努力)、さらにどうしようもなければ無理やり代役で乗り切ってしまう。代役の顔が、映るか映らないかというチラリズムが、確かにある種の緊張感(笑)を呼ぶ場面ではあるけれど、もはや明らかに別人とわかってもお構いなし、「え?モロ映りやんか」と過剰にドキドキしてしまい、心臓に悪い。こういった要領を得ないハチャメチャシーンの連続の末、突然、(偽)ブルース・リーが夜の銀座を彷徨い出すあたりに至っては、まさにアヴァンギャルドの極致、観ててモーレツに血が騒いできます。東京タワー横の謎の大寺院・卍の書かれた棺桶(しかも土葬)・マジックハンド付きのヘリの襲撃・・・いったい、どうすればこんな映画が作れるのか。しかもこの後に待ち構える真の衝撃(人はこれを“笑撃”と呼ぶ)。完全にメタフィクションの世界。まさに映画革命です、これは。・・・さて、後半は割と普通の低予算アクション映画になってしまうのですが、何やら『燃えよドラゴン』に近いテイストがあり、しかも展開されるアクションもかなり高度でしっかり魅せてくれます。敵の基地に侵入した主人公に襲いかかる敵の戦闘員が、虫歯キンみたいな武器を持っているあたりも、たぐいまれなセンスを感じさせますね。あと、ラストシーンの数秒後何が起こったのか、ヒジョーに気になります。侵入者を焼死させる謎のトラップがしかけられた廊下に向かって、威風堂々歩み進む主人公。トラップのことを完全に失念している表情にしか見えないのですけども・・・??? いずれにせよ、本作、偶然に(明らかに偶然に)この世に生み出されてしまった、驚くべき傑作だと、私は(たとえ賛同者がいなくても)信じています。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-06-27 17:25:17)(笑:2票) (良:1票)

2505.  D.O.A. デニス・クエイド演じる主人公は、何者かに毒薬を飲まされてしまい、残された命もわずか。しかも、殺人容疑をかけられ警察に追われる身。果して彼は限られた時間の中で、犯人を突き止めることができるのか!? ってなオナハシ。面白そうじゃないですか。共演は、インナースペースに続いてメグ・ライアン。その後デニス・クエイドが口説き落としたメグ・ライアン。面白そうな映画じゃないですか。なのに、何で、こんなにつまんないんですかねえ(笑)。やっぱり、設定とはウラハラに、さっぱり緊張感が無いことが問題、ですかね。途中、釘打ち機を持った謎の人物に襲われるなど(『ダークマン』みたいだね)、スリリングなシーンもあるのですが・・・この後、主人公は何をのんびりしているのか。犯人と思しき人物と接触したのだから、いてもたってもいられないハズ、なのですが、実にチンタラノンビリしております。毒のせいで疲労がたまっていたのでしょうか。そもそも、犯人は何故、即効性の毒を用いず、こんな遅延性の毒を用いたのか(塩化ラジウム、だそうな。足もつきやすそう)。そりゃま、主人公が即死してしまっては映画にならないから、ってのがコタエなんでしょうけど、無理やりでも何でもいいから理由づけが欲しい。ただでもスケールが小さいこの映画の印象を、ますます小粒な印象にしてしまってます。あと、この映画、映像にはコダワリを持っている模様。冒頭のモノクロ映像からして、何やらコダワリを感じられます。室内シーンの多くにおいて、窓から横に光を入れる。これもコダワリか。でもさあ。冒頭、主人公が授業している教室のシーン、壁の時計は10時15分だぜ。こういう、いかにも西日っぽい光を入れられると、てっきり夕方かと思っちゃうよ。時刻などの“映画の背景”は、もすこしうまく表現してほしいなあ。“窓からの光”にコダワられても、観ている私の方では、全然別のことが気になってしまい、これではせっかくのコダワリも空振りですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-20 16:50:16)

2506.  マクリントック 《ネタバレ》 西部開拓時代。ジョン・ウェインが演じるのは、大地主のマクリントック氏。で、どういうお話かというと、いや実は、お話らしいものはこれと言って無くて、喧嘩やらお祭りやらの場面がとりとめもなく続いた末に、お転婆なる奥さんと無事ヨリを戻して、メデタシメデタシ、という、何ともワカリヤスイような、全然ワケがワカランような、そんな映画。まあ要するに、こういうマクリントック村みたいな何でもアリアリのドタバタした世界があったら、さぞかし楽しいだろう、ってな感じの趣向ではあるんですけども、一方、観ている我々、世知辛き現代人からすれば、「こんなトコ、住んでて本当に楽しいか?」とか「こいつらみんな、遊んでばかりでちっとも働く気が無いなあ」とか思っちゃう。ま、いいじゃないですか、雄大なる大自然と、雄大なるジョン・ウェイン、この二つさえ揃っているならば。大らかな世界を大らかな気持ちで楽しむべし。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-18 23:15:39)

2507.  宮本武蔵(1961) タイトルは『宮本武蔵』だけどサブタイトルが無いのがつまり、言わばトッピング無しのプレーン状態な訳で。吉岡一門も出てこなければ小次郎も出てこない、そもそもムサシのムの字も登場しない、彼がタケゾー時代のオハナシ。まるで、「ついにデロリアンが完成したぞ!」とドクが叫んだところでBKTFの第1作が終わってしまうようなもんですね。しかし本作、何と言ってもすごいのが錦之助。持ち前のキンキン声をキンキンと響かせながら、走り回るわ、木に吊るされるわ、まさに大暴れ。特に、姉の姿を求めて崖を駆け降りるシーンはまさに圧巻。それにしても、映画のかなりの時間、主人公が木に吊され続けるというのも、かなり主人公扱いの悪い映画でありますが、飄々としたタクアン和尚とのやりとりがオモシロい。そしてラストのタケゾーの鋭い眼光に、続編への期待が高まります。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-11 22:18:49)

2508.  アイス・エイジ2 アクションが活きていて、前作よりずっと面白いと思って観てたのですが、実際、子供も前作よりよっぽどよく食いついておりました。クライマックスで迫りくる水の描写も、なかなか見事なもの。これだから、1作目がイマイチであっても2作目を無視する訳にいかんのです。[CS・衛星(吹替)] 6点(2009-06-07 11:33:13)

2509.  あばれ大名 他の大名たちが太閤殿下への恩義も忘れて家康にペコペコする中、ふん1万石なんぞ返上してやるわい、と家康の前で大見栄をきってみせる、前田慶次郎。しかしその影では思わぬ陰謀が。慶次郎あやうし! ってな訳で、あばれ大名:市川右太衛門が、それなりに大あばれして八面六臂の大活躍、というオハナシですが。主人公のやんちゃなキャラとはウラハラに、右太衛門ひとりやたら貫禄あり過ぎ(あばれ大名というよりメタボ大名)、というのが正直な印象で、でもやっぱりヒーローというものはこうでなくては!とも思うのであります。大体、あの形相で、「イヤだイヤだ」と反抗期みたいな大人げ無いことばかり言ってるのが、観てて何となく羨ましくすらなるではありませんか。それにしても、時代劇の登場人物ってのは、何かっつうと高笑いしますなあ。でも、その高笑いだけで何となく我々を納得させるものがあるのです。「実はカクカクシカジカだったのでござる」「それは知らなんだ、失礼つかまつった」「いやこちらこそ」みたいなセリフの代わりに、とりあえず高笑いする。いやあ、いいじゃないですか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-06-07 11:20:49)

2510.  あるいは裏切りという名の犬 はじめに断っておきますが、この映画、皮肉とかじゃなくて、本気でとっても面白いと思いますよ~。この点だけ強調しておいて、あとは好きなこと書いちゃいます。何といってもこの、連続ドラマで半年くらいかけてやるような、かなり大河チックな物語を、よくこの長さに収めました。って、明らかに収まってませんねえ、やや無理が。前半の強盗団との対決から、後半は思わぬ展開、ってか、おいおいここまでが前置きかよ、このペースで進めて本当に映画が終わるのか?と心配になってしまいました。私も、家庭用ビデオカメラで子供を撮る時には、新しいビデオテープをおろした時には大胆にどうでもいい光景をバンバン撮ってしまうのですが、テープの残りが少なくなってくると、だんだん撮り方がセコくなってコマ切れのシーンばかりになってしまいます。この映画もそんな感じです(だいぶ違うけど)。ムヤミに長い映画にも閉口しますが、本作に関しては、せめて3時間くらいの作品として、観てみたいですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-06 11:46:30)(笑:2票)

2511.  荒野の七人 『七人の侍』とどっちの方がいい映画かって? そんなん知るかいボケ。両方好きなんじゃいボケ。いや取り乱してスミマセン。そりゃまあ、ワタシもかつては「チャンバラ映画のリメイクなんだってさ~」と警戒して、この映画を観るのを避けてた頃もありましたけど。後に本作を初めて観たときにも、ヘンに『七人の侍』の設定を引きずってるよなあ、とか、その割に変えてほしくなかったところはアレコレと変わっちゃってるよなあ、とか、色々ボヤいてた時期もありましたが。でも、そんなこと、もういいんです。やっぱり、どちらも、とにかく面白いのです。同じ元ネタで、一方は堂々たる時代劇、一方は堂々たる西部劇として、別の世界が構築され切っているという、不思議と言えば不思議、当たり前と言えば当たり前な、映画というものの持つ可能性に、感動してしまう。敢えて両者の比較を一言だけ言わせてもらうならば、『侍』に欠けていて『荒野』が持っているものと言えば、“悪役が持つ魅力”というヤツでしょうか。でも、そういう違いって、生まれるべくして生まれたもの、ですよね。映画は生き物なのだから。こうやって、映画の歴史全体が、まるでひとつの長大な音楽作品のように、ときに変奏を奏でたり、ときに突然の転調を引き起こしながら、流れていくのだなあ、と。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-06-06 11:17:10)

2512.  クローバーフィールド/HAKAISHA 「いずれ、こういう映画が作られるだろう」と思ってた人って、結構いたんじゃないですかねえ。しかし、いざ出来上がってみたこの作品、意外に重いモノを我々に突き付けているような気もします。『ブレアウィッチ~』等の偽ドキュメンタリ、あるいはインチキ・スナッフフィルム、こういったモノが、「手っとり早く、ホンモノらしく見せる」という事を目的としていたのに対し、本作は大前提として、誰の目にも明らかなフィクション(怪獣映画)。また「カメラが激しくブレる」というのは、かつて、動物が人を襲うパニック映画でよく見られました。肝心のショックシーンで、カメラが激しくブレて何が何やら判らなくなるんだけど、ま、ハッキリ言って明らかにゴマカシな訳で、もしカメラが止まってたら、あまりにショボい映像で更にワケワカラン映像になってしまう。一方本作はと言うと、大体、本作のようにCGでモンスターを表現する作品では普通、CGで何でも描けちゃうのだから、カメラをブレさせてゴマカす必要など無い訳です(本作のCGのクオリティを見ても明らか)。後、ついでに言えば「ビデオの消し残りシーンの挿入」なんてのも、ちょっとした思いつきには違いないんだけど、製作者の計略ぶりというものを感じてしまう。では一体、この映画、何をしようとしているのか。それは、“セットがあり俳優がいて、その外側にカメラとスタッフ(と我々)がいる”という従来の映画の形自体を否定しようとしているのでは。「カメラワークが見事だよね」「カットの繋ぎが上手いよね」「主演の誰それの演技が見ものだぜ」等々の、いわばお約束的・楽屋話的な評価を拒絶する。カメラは映画の場の“外側”にいて場を“捉える”モノ、ではなく、本作では、カメラは場の“内側”に“居る”モノ。映画のあり方に対する告発。当然、「通常」の映画の歴史が積み上げてきたモノの重みたるや、計り知れないんだけど、だからこそ、この映画の、「従来への安住」に対する告発、いわば「映画のHAKAISHA」としての側面、というものにも、非常な重みを感じてしまうのです。勿論、こういう作品が、この先何本も作られても仕方が無い(同じノリの続編が出来たら、多分、私は怒る)んだけど、本作に対して、映画の本流が、これからどういう回答を出してくるか、という点には、大いに関心があります。まあ「無視する」ってのも、間違い無くひとつの手には違いないんですけども。[DVD(字幕)] 9点(2009-06-03 23:18:41)(良:2票)

2513.  アゲイン/明日への誓い 勿論、あまり面白くは無いんですけどね。ただこの映画、何がすごいって、マーク、ホー、キットの3人が登場しておりしかもマークはチョウ・ユンファが演っているんだけど、果たしてコレ、1作目と関係のあるオハナシ(過去編)なのか、それとも関係の無いパラレルワールドのオハナシなのか、という、ある種どうでもいいコトが最大の謎になってしまっている点(製作者の意図はともかく、観ている側としては、この点に最大の叙述トリック的魅力を感じてしまうのです、へへへ)。おなじみのテーマ曲はかかるし、監督はツイ・ハークに代われども「ジョン・ウー映画って確かこんな感じじゃなかったっけ」みたいなシーンもあるし(だいぶ違う気もするが)。うん、こういうタイプのミステリは斬新で良いと思う。製作者の意図は知らんけど(笑)。ラストは戦車まで登場させるも、戦車の活躍不足で盛り上がりはいまひとつ、しかし角川映画をホウフツとさせる終わり方が、ダサくて良い。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-31 10:09:28)

2514.  若親分出獄 そっちが渡世の挨拶ならこっちは海軍式の挨拶だぜ。雷蔵若親分の怒りが、文字通りバクハツする、シリーズ第2作。冒頭、釈放間近の若親分が獄中で暴漢に襲われるあたり、いかにも前作の続きっぽい始まり方なのに、いざ出獄してみたら、新興勢力の台頭によって全く勢力図が塗りかえられていました、という、実はかなり前作無視の展開です。これは良いこと。しかしこの若親分、ずっと海軍にいてある日突然2代目を襲名し、その後はずっと獄中にいた癖に、何でこんなに子分に慕われているのだろう? ま、クールで二枚目でめっぽう強いから、ということで納得しておきましょう。今回のは、暴虐をホシイママにする中新門組との争いを軸に、親分古巣の海軍の危機にまで話は及び、さらには、ほとんど法治国家とは思えないドンパチも展開、とオハナシもヒートアップ。その一方で若親分、今作ではますますイイヒトになってしまっており、いささか貫禄に欠ける気もいたします。ところで、派手にドンパチを繰り広げるクライマックス、背景には高架線やら電車の架線やらが写っていて、どうも大正というよりは昭和の風景に見えちゃうのですが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-30 07:57:20)

2515.  チャップリンの黄金狂時代 《ネタバレ》 ごめんなさい、この映画、何だか苦手なのです・・・。殺人だの、飢えだの、しまいにゃ仲間を殺して食おうだの、という前半のかなり過激なブラックさと、これに対して、パン&フォークのダンスを披露するチャップリンの澄ました顔との、あまりのギャップ。この顔を見ていると、「やっぱりこのオヤジ、相当の悪人だよなあ」と思えて仕方がない(笑)。しかも結局は金持ちになり美人ちゃんもゲットするという展開(これって要するに、苦労した末に成功した自分の自慢話か?)。 チャップリンというヒトが、私生活でいろいろと問題をかかえていたことと、彼の作品とは、切り離して考えるべきなのでしょうが、何となくこの映画からは、何か悪人ぶりが直接漂ってくるようで、だからきっと苦手、なのです、ハイ。でも好きなシーンもある。この映画、靴を食べるシーンが有名ですが、ワタシは、「靴を皿に盛ろうとしたら、皿が汚れていたので、皿を袖で拭く」という、あの無意味な細かさが好きです(わざわざ皿を清潔にするような食いモノではないよね)。あと、チャップリンが酒場で人ごみの中にいるシーン、音楽とともに人々がダンスを始めて一人取り残される彼の後姿が、とても印象的。多分、この映画、苦手ではあっても、嫌いではない、そう、気になる映画であることは間違いないのかも。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-24 12:23:29)

2516.  黒いオルフェ ギリシャ神話とリオのカーニバル、という、いかにも食い合わせの悪そうな2つの世界を見事に融合した、まさに地球規模の一本。スケールでかいぜ。問答無用、唖然としつつも、渦巻く熱狂にとにかく渦巻かれてみるべし。全編、ハイテンションのダンスが繰り広げられ、役者の演技までハイテンション。しかし、確かにギリシャ神話の運命論的な糸によって映画が貫かれています。カーニバルという非日常の舞台設定(いやまあ、このヒトたち、日常的に踊ってそうな気もするけど)が、現実と非現実の境を曖昧にしており、絶妙。跳梁する死神は、祭りの中のマスクマンとして、うまく映画舞台に溶け込んでおり、なまじホントの死神よりも恐怖感を引き起こします。そして、この極彩色の世界を捉えたカラー映像が、これまた見事。この映画の斬新さは、間違いなく時代を超越しています。この映画、50年前の作品と言われるより、今年の新作と言われた方が、私は信じるかもしれません。それにしても、“祭り”という非日常の世界、それは日本にもまだまだたくさんあるわけで、日本の“祭り”からだって、いくらでも素晴らしい映画が生まれる、はず。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-05-24 11:55:53)

2517.  若親分 ケリは俺がつける。今公開されれば、市川雷蔵が理想の上司像ナンバーワンになること間違いなし、度胸、判断力、行動力、すべてピカイチで、しかも容姿端麗、とくるのだから、まさに完全無欠の若親分。問題点があるとすれば、何でも自分でやり過ぎるところですかね、成田三樹夫にも少しは仕事させてあげてくださいな。焼け跡における、ハルオ・ミナミのナニワブシ・パフォーマンスも、ベリー・ファンタスティックでした。これぞ大映(笑)。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-24 11:09:42)

2518.  アイス・エイジ 何度、子供に見せようとしても、食いつきが悪くて悪くて。洞窟のシーンにだけは食いついてたけど(このシーンだけ、「コレ、おもしろいね~」とか言ってたけど)、基本的にはサッパリ。そりゃそうだなあ、おとうさんが観ててもちっとも面白くないもんなあ。で、とりあえず一点だけ言わせてもらうと、最後に再会した子供を抱き上げるシーンで、フーセンでも抱き上げるみたいに、何の重さも表現できてないのが、まさに無味乾燥なるCG。つまらんと言うより、寂しかったよ。子供ってのは、そりゃキログラムで言ったら軽いかしらんが、このシーンでは、そういうのとは違った意味での重みってのが、あるでしょうよ。そういうのを表現して欲しいのよ。[CS・衛星(吹替)] 4点(2009-05-19 23:07:04)

2519.  キー・ラーゴ 嵐の夜に、ギャングに立てこもられたホテル、というシチュエーションが、はっきり言って、ソソります、じゅるじゅる。舞台劇が元になっているそうですが(観れば明らか)、映画作品として見事に再構築されています。客の集う昼のホテルと、営業時間外の夜のホテルの対比。しかもその夜のホテルたるや、中はギャング、外は嵐と、そりゃもう大変。それを挟むように、映画の冒頭と終盤ではホテルの外が舞台となるんだけど、そこでも、のどかな海辺の光景と、船上の対決の緊張感が好対照。伏線も効いていて、なかなか秀逸なサスペンス。だと思ったんですけど、ダメすか?(もっと点数高いかと思ってた)[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-17 15:28:23)

2520.  大日本人 《ネタバレ》 「“太”日本人」が成長して「“大”日本人」になるオハナシですね。。。それはともかく、こういう作品を「斬新」とか言われると、かえって誰しも、ムキになって前例を挙げたくなるもんだけど(インタビュー形式ってのは、『トレイル・オブ・ザ・ピンクパンサー』を思い出しちゃうし、おバカキャラを高度な特撮で表現するのは何と言っても『ゴーストバスターズ』が抜群のインパクト。等々。皆様の方がさらに適切な前例を挙げてくださることでしょう)、何よりもヤバいなーと思えてしまうのは、テレビ番組でやっているコントをそのまま映画に持ち込んでしまってることでして・・・これって要するに、「“テレビ番組”というレベルの低いものを、高尚な“映画”に持ち込む、という非常識なコトをやってみました、ホラ、インパクトあるでしょ」ってこと?みたいに受け取られる面があり、これではまさに、テレビタレントとしては自滅的、ということになってしまう。しかしその危険をおかしてまでも作られた本作はやっぱり、テレビの側からの強いメッセージ、いわば挑戦状、ということになるのかも。なぜなら、この映画を貫いているのは、ワタシも含めある世代が熱中した、テレビの(あくまでテレビの)特撮ヒーロー番組への憧れ、だから。そして、ヒーローになれずただのオジサンになってしまった現実への諦念、いわば現実の日常に対する“苦笑い”だから。オッサンがオッサンの姿のまま巨大化して怪獣と戦う、というこの映画は、昔、子供の頃にやってたヒーローごっこ、怪獣ごっこの、大掛りな再現であって、また同時に、あの頃子供たちの間に働いていた力学は、オトナ社会においてもその隅々にまで蔓延しているんだよな~、ということを改めて考えさせられる作品、でもあったかと。[DVD(邦画)] 7点(2009-05-17 10:56:44)(良:1票)

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