みんなのシネマレビュー |
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241. 蔵の中 「犬神家の一族」に始まる金田一シリーズとは異なる横溝正史作品で、嘆美で幻想的、病的にすら思える。それもそのはず、横溝自身が結核を患っていた頃の作品であり、出演者も小数、舞台も蔵の中と蔵から見える世界に限られる。さてこの聾唖の娘松原留美子なるニューハーフの魅力がどうなのかでも評価が変わってくると思うが、映画の内容自体はまずまずだったと思う。ところで遠めがねで覗いた時いた橋のたもとの男女、男の方は角川春樹本人のように見えたのだが、カメオ出演だったのかな。[DVD(邦画)] 6点(2014-09-26 11:37:51) 242. アメリカ交響楽 ガーシュウィンの楽曲を扱った伝記映画としては良いけれど、映画としてはあまりおもしろくなかった。特に私は現代音楽とかジャズとかは苦手なので、最初の方で出てきた「スワニー」以外は好きでなかった。[DVD(字幕)] 4点(2014-09-24 19:33:09) 243. 私の、息子 日本で知られているルーマニア映画は数少ない。わずかに「4ヶ月、3週と2日」があるくらいだ。そのルーマニア映画が2013年のベルリン国際映画祭で最高の賞に輝いた。映画は金持ちの女主人公コルネリア何不自由なく暮らすセレブな母親なのだが、30を過ぎた一人息子が交通事故を起こしてしまったことから始まる。この母親の過保護ぶりが何ともすさまじい。頭のあがらない息子はそれでも何とか反撥するのだが・・・。母親と息子の心の葛藤を描いた秀作。[映画館(字幕)] 7点(2014-09-24 07:02:56) 244. 黒水仙(1947) 5人のシスターの中で、フローラ・ロブソンのフィリッパ(字幕ではフィリップ)は年配、ジュディス・ファースのブライオニーは太め、ジェニー・レアードハニーは笑顔のシスターとそれぞれ特徴があってすぐ判別できる。ところが主人公デボラ・カーのクローダとキャスリーン・バイロンのルースはどちらも若く美しいのでどうかすると見間違えてしまう。しいて言えば品のある美しさと病的な美しさの違いか。この二人がデヴィッド・ファーラーのディーンをめぐって対立するのだが、シスターといえど生身の人間、微妙な感情表現など目を見張るものがある。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-23 10:36:58) 245. クレージー作戦 先手必勝 植木等といえば「無責任」「ホラ吹き男」の代名詞的存在。私はこのいいかげんさが嫌いで、クレージーの映画でも植木等主演のものは長らく敬遠していたように思う。この映画もそういう一面はあるものの、「ま、いろいろあろうな」と楽観的で底抜けに明るい元気の良さが上回っていると思う。それもそのはず、監督はあの人情コメディの久松静児ではないか、後で知ったのだけど・・・。[DVD(邦画)] 6点(2014-09-19 06:48:47) 246. スチューデント 「ラ・ブーム」の流れを組む作品とは知らず、またパッと脱ぐマルソーの映画かと思ってためらっていた。そういう一面もあるにはあるが、これはまさしくラブストーリー、「ラ・ブーム」「ラ・ブーム2」よりさらに成長した大人の作品になっている。性格や立場の違う二人の遠距離恋愛が何ともほほえましいが、この映画で特筆すべきはウラディミール・コスマの主題歌 "You Call It Love" はとてもすばらしく印象的。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-18 06:17:57) 247. デサント・オ・ザンファー/地獄に堕ちて ソフィー・マルソーの○○無修正版ということで変に期待して見たのだが、内容は大して良くなかった。「ラ・ブーム」で父親役を演じたクロード・ブラッスールが今度は年の離れた夫で小説家になる。題材を求めて構想を練っているのだが、ピンと来ないし飲んでばかり、一方のマルソーの方は若い男を求めて・・・、どうもおもしろくない。事件が起きてようやくおもしろくなったかと思いきやこれまた・・・。[DVD(字幕)] 3点(2014-09-17 06:12:29) 248. 舞妓はレディ スペインの雨は平野に降って、京都の雨は盆地に降る。これぞまさしく「マイ・フェア・レディ」をもじった「舞子はレディ」 ヒギンズ教授が若くてハンサムな言語学者になってしまうけど、歌有り踊り有りのコメディ・ミュージカルは何と言っても私好みで大変おもしろかった。鹿児島弁と津軽弁の女の子も良かったけど、竹中直人さん歌はまさに役者のミュージカルだ。そして監督夫人の草刈さん、踊りは本職だけどここでも見事、おまけに富司純子さん顔負けの諸肌ぬぎ。YS11からペーパームーンと京都の風情だけでなく印象的シーン満載。[映画館(邦画)] 8点(2014-09-16 17:23:40) 249. 愛のめぐりあい 雰囲気は感じられるものの、巨匠の表現したいものが何なのかよくわからなかった。美しい裸体だけが印象的だった。[DVD(字幕)] 4点(2014-09-15 22:32:56) 250. 黒い十人の女 1が市子、2が双葉、3が三輪子と1から10までの数の並びになっていることに驚く(ついでに姓も)それで10人の女なのだが危うく11番目(これが11でなく一挙に百)も登場しそうになる。、奥さんが1でなく2なのは「ふうふ」なのだからか。対する夫はまさに風のごとくあっちに流されこっちに流され・・・、この辺がご愛敬というかサスペンスより舞台劇風のユーモアたっぷり。ただ最後の落ちはややハテナ?[DVD(邦画)] 7点(2014-09-14 21:55:18) 251. 早春(1956) 小津映画に不倫ものはないだろうと思っていたがあった。でも不倫問題はテーマではなく、サラリーマン人生や夫婦の絆の方がメイン。地方に飛ばされたサラリーマンや脱サラしたサラリーマンも登場する。終盤笠智衆扮する小野田さんの「いろんなことがあって、だんだん本当の夫婦になるんだよ」という言葉が深く心に響いた。地味ながら良い映画だったと思う。岸恵子の魅力に私も惹かれたが、最後はやはり女房という淡島千景が良い。[DVD(邦画)] 8点(2014-09-12 12:53:13) 252. シモーヌ CG女優とは恐れ入った。アイデアが良く実におもしろい。ただシモーヌがそんなに魅力的かは疑問、私としては娘役のエヴァン・レイチェル・ウッドの方が清純で可愛く見えるけど・・・。ところでシモーヌはシミュレーション・ワンの省略形なのか、映画の中でもIは1、Oは0になっているのがいかにもコンピュータ的。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-11 03:39:09) 253. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM> 豪華客船ともなれば広くて大きくて迷子になってしまいそう。その中で短時間での犯罪ともなれば、よほど慣れたものの仕業ということは一目瞭然。疑いをかけられたピアニストにそんな手際の良さは感じられず、彼を犯人に仕立て上げようとするのがどだい無理に思えるし、案の定墓穴を掘ることになる。ナポレオン・ソロのロバート・ヴォーンが登場とあって馴染み深い映画だけど・・・。[地上波(吹替)] 6点(2014-09-10 10:04:20) 254. ハナ肇の一発大冒険 肉屋の親爺と美女の旅、横浜から箱根、静岡と京都をめざしていた頃までは大変おもしろかったけど、中部地方を横断して日本海へとなると大脱線。アルプス越えになると冒険ではなく無謀無茶、現実離れで興ざめ。死者が出てたのでは喜劇から外れてくると思う。[DVD(邦画)] 6点(2014-09-08 21:48:36) 255. パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト 「悪魔のヴァイオリニスト」とも呼ばれたニコロ・パガニーニ、その超絶的技巧はピアノにおけるフランツ・リストとともに超有名である。その超絶的悪魔ぶりが現代のパガニーニ、デイヴィッド・ギャレットによって蘇る。クラシック音楽特にヴァイオリンに興味がある方には必見。[映画館(字幕)] 7点(2014-09-08 15:23:32) 256. 告発のとき 息子のSOSと逆さまの星条旗、冒頭シーンがラストシーンで蘇る。麻薬や虐殺など父親として信じられぬ息子の真実が明らかになるが、人間をそこまで変えてしまう戦争が恐ろしい。トミー・リー・ジョーンズの好演が印象深い。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-08 14:39:20) 257. 刑事コロンボ/自縛の紐<TVM> 絨毯のコーヒー染み、焦げ茶の靴のかかとに始まって、重いバーベル、運動前の中華など怪しげな点というか手がかりがたくさんある。コロンボ警部でなくても犯人を追い詰めるのは楽勝かと思いきや、犯人の方も相当ふてぶてしい。さすがのコロンボも対決心を表に出してしまうが、こういうコロンボもまた良い。[地上波(吹替)] 6点(2014-09-06 14:11:35) 258. 刑事コロンボ/白鳥の歌<TVM> 他の方も指摘されてるように、飛行機の墜落地点とパラシュートの落下点はそんなに近いはずはない。それなのに骨折した足でたどり着くとはどうも無理があるような・・・。でも主人公(コロンボでない方)は本職のカントリー歌手、歌は大変馴染みやすく印象に残った。思わず何という言う曲名か調べてしまった。[地上波(吹替)] 6点(2014-09-05 19:53:49) 259. そして、デブノーの森へ 惜しみなくさらされる裸体、大人の官能ラブロマンスかと思いきや、どうしてどうして20年前の謎がからむミステリーだった。音楽が良くアナ・ムグラリスの魅力がすばらしい。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-04 16:46:56) 260. 白い犬とワルツを(2002) 予告編が良かったし原作の物語にも興味を惹かれたので見てみた。オープニングのピアノ音楽も良いし、自然に囲まれた村の風景も良い。妻に先立たれた男と娘たち、さぞ感動作かと期待したけどその後がどうも良くない。テーマの白い犬もパッとしないし、在日どうこうというのも物語にあまり関係ないように思える。犬も主人公にだけしか見えないはずだつたのにそれも後半あやしい。死の間際に言った「三人」が誰々をさすのか、どんな意味を持つのかよくわからなかった。[DVD(邦画)] 5点(2014-09-03 10:00:26)
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