みんなのシネマレビュー |
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2581. ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 《ネタバレ》 このシリーズは割と好きですねぇ。地下深くにある黄金の都市。エル・ドラドみたいで、夢があっていいですよね。最初はリンカーン殺人犯の濡れ衣をはらすという話だったのが、いつのまにか黄金郷探しになっちゃってましたけど、まぁ、細かいことは気にしない!前作は独立宣言書を盗みだすという荒技をやってのけましたが、今回はなんと大統領を誘拐!簡単にホワイトハウスに入れちゃうし、天下のアメリカなのに警備ずさん過ぎだろ、、、んまぁ、細かい事は気にしない!ワクワクドキドキに粗捜しは禁物だね!今回の悪役はエド・ハリス(しばらく見ない間におじいちゃんになっちゃった・・・)なんですけど、結果から先に言うと彼のおかげで皆助かった。あぁ、エドちゃんに感謝!彼は歴史に名を残すことを切に希望していたけど、こういうところはアメリカらしくていい。[DVD(字幕)] 7点(2008-06-08 18:34:12)(良:1票) 2582. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 《ネタバレ》 四部作の最初の一作だということですけど、単に画面がちょっと奇麗になっただけで、テレビのやつとほとんど一緒じゃないですか、、、。焼き増しそのものの作品に高得点をつける気にはちょっとなれないなぁ。次からは内容大幅に変わるんですか?また一緒だったら怒っちゃいますよまったく・・。でもまったく同じというわけでもなく、微妙~に違ってたりするんですよね。それをまたオタが見つけてはああだこうだやるわけでしょ。新たなファンを作りながら今までのファンを満足させる。だから再構築なんでしょう。あ、宇多田ヒカルのエンディングはなかなか作品とあっててよかったですね。[DVD(邦画)] 5点(2008-06-01 22:04:14) 2583. モーテル 《ネタバレ》 ゾクゾクする面白さがあって、個人的には楽しめました。冒頭からヒッチコックテイストで始まり、はっとさせられる様なカメラアングルもちらほら。この監督さんの初めてのデビュー作だそうですけど、それにしては秀逸だなと感心致しました。85分という短い全編。テンポよく、アイデア一つで疾走したような作品。暇つぶしに観るのに最適です。ただ、下の方も書いてる様に、あれで旦那が生きているというのはちょっと無理があるような気がする。終わり方にあまりカタルシスを感じないので、結末の展開をもう少し考えてほしかった。[DVD(字幕)] 7点(2008-06-01 21:31:14) 2584. みなさん、さようなら(2003) 《ネタバレ》 一見するとほのぼのとした、温かい、親と子のヒューマン・ドラマ。といいたいところなんですが、よくよく考えてみるとこの作品、裏に実は皮肉っぽい意味合いがあるように思える。アメリカに行きたくない。この小部屋がいいという社会主義者の父。でも資本主義の申し子みたいな息子の成金パワーによって結局はきれいな病室に移り、ヘロインを手に入れ痛みを和らげ、教え子が見舞いに訪れ(本人は知らない)、本当は車を買って旅に出たいんだという夢を語り、人類の歴史は殺し合いの連続だと言いながらも自らがヘロイン投与の安楽死を望む。このお父さんの死は明らかに、資本主義や情報が押し寄せ、やがて崩壊へと至る社会主義国そのもののメタファーであることがわかります。なぜわざわざ娘が船上に居て父に会えずビデオメッセージを送るという設定であるのか。それは、社会主義を崩壊させた一番の要因が「情報」であるからでしょう。本作の原題はTHE BARBARIAN INVASIONS(蛮族の侵入)。二つの仮面を持ったなんとも巧妙な作品です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-26 00:54:36)(良:2票) 2585. Z 《ネタバレ》 優れた映画作品には、3つのE、すなわち「3E」が備わっていると言います。その3Eというのは、「Educational(教育的で)」、「Enlightening(啓蒙的で)」、「Entertainment(面白い)」の3つです。その観点から言うと本作は、まさにこの3つの要素が備わった傑作中の傑作であると言えます。演説場での暴動と、議員が暗殺される一連のシーンの緊張感とダイナミズムは本当に素晴らしい!そして真実を追い求める予審判事と事件を収束させようとする国家権力の息をもつかせぬ闘い!国名こそ上げていないものの、当時のギリシャの軍事政権を批判した内容となっており、事実に即した悲惨な結末が待っていても、やはりこの作品には大いなる希望を見いだす事が出来ます。それは、真実はどれほど覆い隠そうとしてもいつか必ず暴かれるものであり、自由はいくら抑圧しようともいつか必ず人々の身に宿るという、この世の真理を雄弁に語っているからです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-25 23:55:57) 2586. 白いカラス 《ネタバレ》 若きコールマンが自分の母親を裏切り、そして家族に裏切られるシーンはとても切ないものがあります・・・。この作品に登場してくるコールマン、フォーニア、レスターは3人とも過去を抱えている。彼らはいずれも完全な善人でも完全な悪人でもなく、被害者でもあり加害者でもあり、裏切り者でもあり裏切られた者でもある。でもそれこそがまさに人間というもの、そのものなんですよね。にもかかわらずその人間自身が、世界のあらゆるものを善と悪に振り分け、白黒をつけようとする。人間を含め現実というのは、白でも黒でもないものなのに。彼らの人生を書き記すその小説のタイトルは「人間の汚れ」だとネイサンは言う。結局のところ、汚れというのは、人間の内的な問題というより、その内的な概念と現実との乖離から生じるものなのではないかと、この映画を鑑賞してふと思った。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-25 01:12:37) 2587. ハッピー フィート 《ネタバレ》 勿論、ペンギンは歌を唄わないし、ダンスもしないし、ペンギン語もペンギン学校も無い。だけど、完全に擬人化というわけでもなく、例えばお父さんが卵を抱え込んで吹雪の中を身を寄せ合って耐えるとか、シャチは補食の前に獲物を投げ飛ばすだとか、アザラシが氷の上では動きがのろくなるだとか、そういう実際の行動を取り込んで作ってるからより一層コミカルで笑えてくる。映像にしても、氷のジェットコースターの様なアクションシーンは自分も一緒に滑っているかの様なリアリズムがあったし、ペンギンの子供たちはとてつもなく可愛らしい。ラストの思い切った展開には、賛否両論あると思う。ノリノリでとっても楽しい作品ではあったが、個人的にアカデミー賞は「カーズ」が獲るべきであったと思う。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-24 23:58:50) 2588. レミーのおいしいレストラン 《ネタバレ》 ストーリーは王道中の王道で、これといって特筆する部分はないものの、一定の基準をクリアした「心温まる作品」にはなっている。映像表現の部分、例えば、レミーやその友人がおいしいものを食べた時に、その感じを視覚的に表現するシーンがなかなか面白いと感じた。それにしてもいくらネズミがおいしい料理を作るといっても、シェフはネズミだと知ったら僕は正直萎えるね・・・。[DVD(吹替)] 7点(2008-05-23 01:08:31) 2589. グッド・シェパード 《ネタバレ》 まず最初にエドワードがボトルシップを作っているシーンから始まるんですけど、これがもうすでに暗示的なんですよね。要するにエドワードの人生というのはボトルシップの船みたいなもんだって。一度入ったら二度と出られない、猜疑と疑心暗鬼の世界。のちに父親となった彼が成人となった息子にボトルシップの作り方を教えるわけだけど、その後、今度はCIAの一員となった息子の方も不遇の運命に囲まれていく。「誰も信じるな」これが諜報員の鉄則だという。人間というのは社会的な生き物。社会の営みには、信頼というものが必要不可欠です。互いに信頼しあって生きている、それが一般の人の人生なわけでしょう。そういう観点からすると、諜報員の人生とはいわば「人生を否定する人生」だといえる。当然家庭も友人関係もガタガタになる。信頼によって形成されている社会を守る諜報員は、徹底して不信でなければならないというアイロニーがそこにはある。巨視的にはキューバ危機、ピッグス湾事件、ケネディ暗殺が、微視的には通告者、親友、家族と愛人が全て邪推の網でつながっていく。何も信じられないということの辛さ。この孤独さを淡々と描く本作はとても良質な大人のドラマだと言えます。不満な点は、時間軸が前後する構成になってるんですけど、学生時代から立派な息子の父親になるまでのエドワードの顔がほとんど変わっていない(変わったのは眼鏡レンズの厚さぐらい)のと、テープが録音された場所に行って真実を知る展開でちょっとご都合主義を感じた点。ドンパチもなく、サスペンスフルなわけでもないですが、裏に生きる人たちの壮絶な裏側を描く物語。裏を読むのが好きな人にはお薦めです。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-18 21:57:15)《改行有》 2590. さくらん 《ネタバレ》 蜷川実花さんの初監督作ってことですけど、初めてにしては一応ちゃんとした映画になってると思います。彼女の写真集っていつも色合いが鮮やかなんですけど、この映画もやはりこれでもかってぐらいの濃さを出しており、テレビの色調調べにもってこいの作品になってます。内輪受けだと批判されてる面もあるようですが、蜷川さんと土屋さん、それから音楽の椎名林檎は確かに仲良い友達だそうですけど、それはこの作品ではいい方向にベクトルが行ってると思います。それぞれ個性を発揮されてて、伸びやかに才能を示されるその様は、まさに内輪でないと出来ないという面もあると思う。ただストーリーにメリがない気がするのと、特に「若者の逃避行」みたいなラストにはなんとも安直な印象を持ちました。映画って、やっぱりシナリオなんですよね。[地上波(邦画)] 6点(2008-05-18 18:04:38) 2591. コンフェッション(2002) 《ネタバレ》 自伝ということですが、この作品を見る限りCIAうんぬんというのはおそらく作り話なんでしょう。というのも、ジムの登場の仕方が、毎回この世の人物ではない様な現れ方をするので。ずっとコメディだと思ってクスクス笑いながら見てたんですけど、それとは一転、終盤はかなりヘビー。ストーリーそのものは悪くはないと思うのですが、この作品自体をどうとらえたらいいのか、どう判断したらいいのか、何が言いたいのか、そのへんがよくわからない。ただ、ジョージ・クルーニー初監督作ということで、初めてにしてはとても上々な出来ですので、佳作の6点を献上します。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-18 17:38:25) 2592. ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム 《ネタバレ》 インタビューに出てくるおっちゃんが言うように、もしアメリカの「集合的無意識」というものがあるのなら、ディランは待ちがいなくそのアメリカの集合的無意識に訴えかけていた、それはまるでシャーマンのごとく、、、。それまでの流行の曲と言えば、きれいな人たちがきれいな歌声でうたうきれいな歌そのものだった。ボブ・ディランはそれとは対極に位置すると言えよう。そうさ、我が道を行くのさ。たとえ政治団体が彼を利用しようと、マスコミに好き勝手言われようと、聴衆にブーイングされようと、彼は我が道を突き進んだのさ。ああ!素晴らしい表現者だ!え?表現することなんてない? かっこいいこと言うねディラン!おいらにサイン頂戴!え?君に書くサインはない?このヘソ曲がりぃ~! ![CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-18 01:54:26) 2593. シャーロット・グレイ 《ネタバレ》 ケイト・ブランシェットはこういう役がうまいですよね。強さの中に弱さがあり、弱さの中に強さがある。他に代わりのいない役者さんです。シナリオはとてもいい出来。レジスタンス仲間が無惨に殺されるシーンや、ナチに罵声を浴びるジュリアンを止めるためキスをするシーン、子供たちに偽りの手紙を渡すシーンなど、ぐっとくるツボを押さえた展開。それでも全体的に真に迫らない印象を持つのは、情緒的演出、ひいき目な撮り方、いわば、ある種ヨーロッパ的な風合いのせいでしょう。もちろんその趣の好みは人それぞれです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-11 19:57:21) 2594. 消えた天使 《ネタバレ》 監察官一人が担当する性犯罪者の数がなんと1000人だとか。当然のことながら、一人の人間が行える処理能力を軽く超えてるし、正義感の強い監察官なら尚の事、精神的負担は重くなるでしょう。それでリチャード・ギア扮するバベッジは度々「行き過ぎた行動」をするんですけど、そういうのが実に生っぽくて共感を覚えます。初めは普通のサスペンス映画だと思って観たんですけど、とんでもない、きちんと人間を描く骨太の作品でした。性犯罪者がどこに住んでるのか、というのが全部ネットで見れるようになってるんですけど、それが住民のためになるどころか、当の犯罪者たちのためになって利用されてたりと、影の部分も取り上げられてる。アンドリュー・ラウが初めてハリウッドで作品を撮る、その最初の作品が、エンターテイメント向きどころか、こういう社会の暗部を取り上げる硬派な作品であることに感心せずにはいられない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-07 15:24:27)(良:1票) 《改行有》 2595. 沈黙の追撃 《ネタバレ》 いつも通りローバジェットなセガール映画です。しかしどうにも気になるのが、映像のあちこちで行われる妙なエフェクト。どう見ても不必要なエフェクトを散りばめて、なぜすんなりと見せられないのかよくわからない。もう一つ言うと、敵ボスのおっさんがいつのまにか死んでたんですけど、なぜ殺されるシーンがないのか?[地上波(吹替)] 4点(2008-05-07 15:12:35) 2596. ヴェロニカ・ゲリン 《ネタバレ》 全体的にあっさりした印象を受けました。もっと家族とのシーン、あるいは仕事仲間とのシーンを描くべきではないのか。彼女の勢いはわかるものの、その辺の描写が足らないので、物語としての力不足感は否めない。この作品でヴェロニカ・ゲリンという記者がいたことを初めて知りましたが、彼女は本当に記者の鏡だと思う。記者というのは、単に「その時の出来事を拾ったり、文章を書いたりするだけの人種」ならば、それは単に作業的官僚的な職業でしかない。しかし記者によって世直しや社会の質の向上が図られるなら、それはもっとランクの高い、崇高な職業になりうる。彼女の正義感と行動力は、見事にそれが可能であることを実践してみせた。そして彼女の死によって、アイルランドの市民が立ち上がり、社会の公正へと変革がもたらされていく点が興味深い。果たして我が国にああいう正義感を持つジャーナリストがいるのだろうか。もしいるとして、その人物がああいう最期を遂げたとしても、市民が立ち上がるだろうか、と考えると、なんともやるせない気分になる。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-05 23:36:24) 2597. 300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 見た感じでは、おそらくほとんどのシーンの背景がCGなんだろうと思います。戦闘シーンだって血しぶきも切断される肉体も当然CGですから、そうなると実写というのは筋肉ぐらい?かな。そういうわけで、見所といったらきれいな風景と血なまぐさい活劇と屈強なスパルタ人。あくまでも昔あった史実を借りたエンターテイメント作品ですから、歴史うんぬんは置いといてください。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-05 19:25:11) 2598. デス・プルーフ in グラインドハウス 《ネタバレ》 いや~クレイジーだね!そりゃ確かにウダウダと女の長話が続くけど、だからってあんなひどい死に方しなくてもね!バラバラになる姉ちゃんたちのシーンをコマ送りで見てみますと、まあ見事にゴム人形なのよね。今だったらCGでしょうけどね。それにカーチェイスだって、ああいうCGなしの古風なやつって今はもうないよね。それ故に車のボンネットにしがみつく姉ちゃんのスタントは凄く魅せますね。そんでもって主役はスタントマンマイク。昔の作品群へのオマージュという意味合いと同時に、タラちゃんが一人の映像作家としてのアイデンティティを強く示す、そんな作品でもあるよね。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-04 23:28:37) 2599. プラネット・テラー in グラインドハウス 《ネタバレ》 超Z級の映画を装ったウルトラA級の作品。冒頭から意味不明の映画の予告編が始まるやら、フィルム焼きになるわ一巻消失するやら、やりたい放題ですけど、こういうテイスト、嫌いじゃありません。とにかく笑える!台詞に毒が効いてるし、ギミックにはセンスが光ってる。あそらくは体のほとんどが腫瘍になってしまったのでしょう、ゾンビたちが気持ちのいいほど血しぶきを上げまくるプシャ~!ドピュ~!ブチュ~!ゲーム的な爽快さがそこにはある。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-03 22:44:55)《改行有》 2600. ウィッカーマン(2006) 《ネタバレ》 ちょっとお話に無理がある様な気がしますねぇ。あの村でやってる作戦は、あくまでも刑事が一人で島にやってきて、しかも本人が外界とのコミュニケーションツールをもっていないことでようやく成り立つものでしょう。そんな作戦は普通に考えてかなり粗があるし、それに探してくれと頼んできた嫁さんがあまりに非協力的で不親切で、言ってることも煮え切らないことばかり。もうあの時点で刑事なら気づかないと駄目ですよ。でもこのお話は発想自体は凄く面白い。ストーリーそのものの魅力でなんとか持ってるようなものです。実はリメイクだというのを見終わって知ったのですが、これはぜひリメイク元の作品を観ないわけにはいかないですね。ビデオ屋に置いてあるかしら。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-03 22:18:26)
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