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281.  瞳の奥の秘密 《ネタバレ》 見終わって、ずっしりと心に響いてくるタイプの映画。ロマンスとサスペンスをギリギリのところでかけ合わせていて、細部に甘いところはあるものの、非常に好感度は高い。でもメインは多分サスペンスでもロマンスでもなくて「人間は過去とどう向き合うか」という永遠の主題であろう。 ■カメラワークがとにかく秀逸。スタジアムの中に一気に引き込む回し方や、ゴメスと一緒に落ちていき、捕まるところまで撮っていく一連の長回しは圧巻。最後を扉が閉じて終わらせたところや、牢屋の小屋に入っていくシーンなど、細かなところにも写し方をこだわっている。 ■タイトルにもあるように「瞳」の演技が素晴らしく、まさに何も語らないところで「瞳で語る」ようなシーンも多い。駅の別れや誘うシーンなどのわかりやすいところから、タイプライターを打つちょっとしたシーンまで、瞳がいろいろと語ってくる。 ■最後の展開は決して私刑を擁護しているのではなく、まさに人は過去に囚われざるを得ず、特に「時間が止まってしまった」かのような男リカルドはあのようにならざるを得ない、そういう「不条理」を示しているのであろう。過去は忘れるのでもなかったことにするのでもなく、それにとらわれながらしか生きられないし、その中で最善を尽くすしかない。「よい方の選択肢を」とベンハミンにいうリカルドは、裏を返せば自分には選択肢すら与えられなかった(妻を失うしかなかった)ということを示唆しているのだろう。[DVD(字幕)] 9点(2011-02-21 01:20:51)(良:2票) 《改行有》

282.  飢餓海峡 《ネタバレ》 重厚な映画。戦中戦後の壮絶な時期と、そこにおける人間の悲哀を、一本の事件を軸にして10年という歳月にまたがって描き出している。 ■前半の事件から、八重に助けられて八重が東京に出ていくまでのシークエンスは、人間の苦境、愛、悲しさ、欲望、そうしたものがうまく映し出される展開。そして後半が、まさに犬飼が捨て去ったはずの「過去」を知る存在として八重が現れ、彼女のそのけなげな気持ちが逆に当人の死を招くという皮肉。ラストの飛び込みは戦慄。 だが、10年後の展開は、特に書生を殺すところなどあまりに乱暴だし、犬飼の幼少期と事件前後の心境はもっときちんと描き出してほしかった。警察の動きはサスペンスとしてもぞんざいだし、人間ドラマならばもうちょい縮めていい部分。 ■他のレビュワーさんも触れているが、やはりこれは「砂の器」と比較したくなる作品。隠しておきたい過去、過去を捨て去っての成功、過去を知る善良な人を殺す運命といった展開は、まさに「砂の器」を彷彿させられる。 しかし、だからこそ、だからこそ10年後の八重殺しをめぐる犬飼の心境と、最初の事件までの犬飼の苦境とをもっと描き出してほしかった。 ■とはいえ十分満足の作品ではあるが[DVD(字幕)] 9点(2011-02-13 00:13:21)(良:1票) 《改行有》

283.  ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版 《ネタバレ》 劇場版は未見。レビューを見ると劇場版の方が評判がいいらしい(しかもシーンの意味付けが結構変わるらしい)が、個人的には完全版でも十分楽しめた。 ■子供時代をアルフレードと心を通わせ、青春時代にエレナとの恋に落ち、そして村を出ていって三十年後に再び戻ってくる。まさに人生そのものという感じ。映画と人生を重ね合わせつつ「人生の方がはるかに複雑だ」と語るアルフレードは印象的。個々のエピソードが決して押しつけがましくもなく、すっと入ってくるのは脚本のうまさか。 ■そして本作を盛りたてているのは音楽。この音楽を聞いただけでなぜかノスタルジーを感じてしまうのは私だけではあるまい。音楽と内容が噛み合って、最高のハーモニーを奏でている。[DVD(字幕)] 10点(2011-01-06 00:49:56)《改行有》

284.  アラビアのロレンス 《ネタバレ》 壮大な、あまりに壮大な映画。このようなスペクタクルの映画は、現代においてはもはや撮れないであろう。 ■タイトルからはいかにもロレンスという人間を描くのかと思わせているが、意外とロレンスの人間像の掘り下げは浅い。彼の心情やその変化についての描写があまりなく、事実をつないだ感じになっているのはわりと残念。 ■しかしその代わり、アラビアの壮大な砂漠や、そこに生きるアラブの民族の描写は素晴らしかった。冒頭の陽のシーン、それに続く砂漠をひたすら進むシーンだけでもうお腹いっぱい。ひたすら広がる雄大な光景は、3時間半という長尺にもかかわらず全く飽きさせられることはなかった。 ■しかし砂漠って魅力的だなぁ[DVD(字幕)] 9点(2011-01-04 13:14:13)《改行有》

285.  生きる 《ネタバレ》 「人は何のために生きるか」という思い問題を投げかけてくるが、自分はむしろ「人は何で変わるか」という方に興味を持った。 ■本作が「死期を前にして公園づくりのために全力を注ぐ公務員の話」かと思っていたので、踏ん切りのつかない前半にはかなり拍子抜け。なんだかんだ、やってることは元同僚の女をおいかけ回してるだけじゃん。あれはもうちょいコンパクトにまとめてよかったと思う。あと全般的に志村さんの声が全く聞こえないのがつらい。 ■後半、やっと死ぬ気で頑張りだす志村さんが見れるかと思いきやいきなり通夜でびっくり。けどこのやり方はなかなか巧妙だったと思う。回想のなかでしか存在しない志村さん。通夜の最初の方のありえない叩かれよう(いくらなんでも故人の通夜の席ではあんなこと言わないでしょう)からの一転はうまい。決してヒーロー的な活躍を見せるのではなく、終始だんまりでさえない感じでいるあたりが、自分たちと同じ等身大でありながら、本気を見せるとあそこまで成果を上げれるのだということを見せつける。 ■しかし、その思い出を回想し「よし、自分たちも変わろう」と言って何も変われなかった同僚たちが非常に印象的。とあるツイートで「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは『決意を新たにする』こと」ということを見たが、まさにそれを思い出さされた。志村さんは「死期」ということによって環境が激変した。他方、「決意を新たにした」だけの同僚は結局何も変われなかった。[DVD(邦画)] 9点(2011-01-02 01:21:50)《改行有》

286.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 三時間半を超える長い尺で描き出されるユダヤ人虐殺の悲劇。だがその印象としては、本作を「ユダヤ人に起こった悲劇についてのドキュメンタリー・記録」として見るならば一級品だと思うが、「シンドラーという一人の男の物語」として見るならば失敗作だと思う。 ■ユダヤ人がどのように迫害され虐殺されていくか。本作の大半の時間は、タイトルから予想されるシンドラーという人間についてではなく、名もなきユダヤ人たちの悲劇の描写に費やされる。遊び半分で殺されていく収容所のユダヤ人たち。あの、ついさっきまでは命があったのに、撃たれた瞬間にパタッと倒れる描写は相当リアルだ。カラーの服の女の子の使い方も巧妙。シャワー室の伏線を張りながらあっち側に落とすのも憎いやり方。そしてラストの石を置いていくシーンで物語の真実さを浮き彫りにする。 ■だが、シンドラーの描き方は相当ひどい。前半で金もうけのためとしてユダヤ人を使っているのはいいのだが、そこから後半の人格者への変化のプロセスがほとんど描かれていないのはあまりに問題。それに「ユダヤ人を助けるための執念と努力のさま」が金以外の形ではほとんど描かれていないのも大きくマイナス。結局シンドラーの内心がまったく見えてこないというのでは、本作をアカデミー賞作品賞をとるような「映画」として見た場合には、高い評価は与えられない。 ■しかし最後のテロップで、戦後にシンドラーは事業も結婚も失敗したということを知ったが、運命というのは決して報われるようにできているわけではないんだなぁとつくづく思った。ユダヤ人の運命が不条理だとすれば、シンドラーの運命も相当不条理なものだろう。 ■本作が賞狙いという批判もあるようだが、賞狙いだとすればナチスによるユダヤ人虐殺をあれほどまでに描いた(それを世界に知らしめた)方であって、シンドラーの描写の方ではないと思う。というかあのような掘り下げない人物描写で賞狙いだったら驚愕せざるを得ない。[DVD(字幕)] 7点(2011-01-02 01:03:50)(良:1票) 《改行有》

287.  レポゼッション・メン 《ネタバレ》 この主人公、考えてみるとそうとう好き勝手しているというか、まあジュード・ロウは勝手に埋め込まれたといってもいい展開(業務上の事故だから普通は会社が補償するものだろあれは)だからいいけど、女の方は完全なる踏み倒しなわけで。 ■後半がいかにも都合のいい流れなのは、ラストのブラジル的な展開によってまあ許容はされるのだが、そうするとラストで昇華させた「自らの体を傷つけてでも臓器をレポする」という行動の意味が薄れてしまう気はした。 ■まあラストまでは普通のB級アクション映画でした。はい。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-12 23:28:05)《改行有》

288.  大いなる勇者 《ネタバレ》 期待してみたがイマイチ。ストーリーが中途半端。山に生きるどうのこうのみたいなのなら(あまり面白くもないが)、それをきちんと描くべきだし、復讐の心理ならきちんとそこを描くべき。聖地汚して復讐されて、どういう悔悛ないし憤怒があったかもよく描かれないまま「ただいたから殺した」かのような復讐劇。完全にダラダラ。まあ現実はこんなものかもしれないが、それならもっとリアリティある普通の都市での設定にしてほしいし、わざわざ偉人的扱いをしておきながらこれはないでしょ。[DVD(字幕)] 5点(2010-12-10 23:44:48)

289.  風が吹くとき 《ネタバレ》 主題は「核の恐ろしさ」なんだろうが、個人的にはむしろ「無知・不勉強の恐ろしさ」の方を強く感じた。 ■はっきりいって、前半の夫婦のやりとりはギャグにしか見えなかった。扉外してシェルターとか作っている段階であれは「秘密基地ごっこ」と同一地平。あれは「無垢」というよりは「無知」でしかない。もっとも、「アトミック・カフェ」などを見ると、こういうのが案外普通に信じている人が多いのかもしれないが。 ■そして被爆地にとどまり続け、結局放射線障害で死ぬ(のだろう)。ほのぼのした彼らの生活はしかし、恐ろしいというよりも無頓着という印象がぬぐえない。無知であることは時に自らの命をも奪う。「目で見ればわかる」というのは近代以前であり、現在は科学も発達し見えないところにも悪魔は潜んでいるようになった。そうした悪魔は「無学」の頭に住み込んで彼らを内から蝕んで殺す。我々には無知でいる権利はない。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-07 23:58:56)《改行有》

290.  イントゥ・ザ・ワイルド 《ネタバレ》 恐らく多くのレビュワーの方々の感想とは逆に、見ている間はなんとなくいい感じの映画に思っていたのだが、見終わってから振り返るとコマ切れの話のつなぎ合わせ出しかなく、映画のポイントが頭に浮かんでこない、そういう感じの映画だった。 ■会っていった人々との個々のエピソードはなかなか感慨深いのだが、全体としての連結性があまり見えてこないのと、カットバックを多用して時系列にしていないことの効果が「わかりにくくなる」以外にほとんど感じられなかったのとが大きくマイナス。「なぜ旅に出ていったのか」「旅のと途中で出会った人々との交流で、彼はどう成長・変化していったのか」「荒野に一人生きることとは」という3つのそれぞれ重要なテーマをすべて混在させたまま「まあ実話なので」という感じでつないでしまい、焦点がわからなくなってしまった印象。 ■なお、彼が荒野に向かったのは自立でも成長でも、ましてや文明の超越でもない。「人工/自然」という構図自体が近代・文明の所産なのであり、ひたすら自然に向かうのはその裏返し、反転した純化思想に過ぎない。 また、彼は両親とのいびつな関係において愛を受けることが出来なかった。そのため、人と向き合い、自分をさらけ出し、互いに信じあえるような関係を築くという道ではなく、人を避け続けることで「人と向き合えない、向き合うのが怖い自分」を伏せてしまう道を選んだ。彼の生き方は充実はしていた。しかし最後、彼は「幸福を分かち合える仲間」の重要性に孤独の中でやっと気付かされた。 ■ちなみにほとんど表に出てきてないが、同一の環境で育ちながら家を飛び出していったわけではない彼の妹(映画の語り手)との対比というのは実は重要ではなかろうか。別に彼が旅に出たのは環境の必然ではない。妹のナレーションでは「繊細」という語が用いられていたが、彼は傷つきやすかったがゆえに傷つかない環境へ消え去った。他方の妹はそうした傷を甘受するだけの、よくいえば忍耐、悪くいえば鈍感さ、を持ち合わせていた。そういうことだろう。[DVD(字幕)] 7点(2010-11-03 00:47:53)(良:1票) 《改行有》

291.  アイガー北壁 《ネタバレ》 見ていて思わず手に汗を握ってしまう、そして見ているだけで凍えてしまう、そんなリアルな山岳描写。前半の冗長さ(しかも後半にあまり生きていない。ロマンスにするならきっちり描かないと)はよくないが、後半は一転して一秒たりとも見逃せない展開。 ■しかし命がけで登っているのを悠々ホテルから見る人々ってのは、ホントにショー感覚なんだろうな。(「カイジ」もだが)「ひとりぼっちの青春」の生き残りゲームを彷彿させられた。見ている人々の残酷さは相当である。しかも彼らはそれに気づいていないのだから尚更。救命隊もまともに救いに行く気もなく「遺体が回収できればよい」のだろう。 ■腕が凍るシーンやラストの宙釣りなどは見ていられない。痛さが伝わってくる。背筋が凍るというか、一瞬で不意打ちではなく、じわじわくる感じの恐怖。夏場に見るべき。このシーズン(10月下旬)に見たのは若干失敗。 ■ともかく撮影は相当大変だっただろうなぁ。お疲れさまでした[DVD(字幕)] 8点(2010-10-27 18:33:09)(良:1票) 《改行有》

292.  候補者ビル・マッケイ 《ネタバレ》 日本には『選挙』というその名もズバリのドキュメンタリー映画があるが、これはそのアメリカ版ともいえるような、数少ない選挙映画。レッドフォードが、美男子というだけで民主党の上院選候補に祭り上げられ、操り人形として戦わされていく。 ■後半から、自分が完全に操り人形にされていることにいらだちを感じたレッドフォードは、ささやかに抵抗を試みはじめる。テレビ討論で台本にないことを言ったり、独占放送の機会を笑いが止まらずにふいにしたり(しかしなぜ彼が笑ってしまうのかはよく分からないのだが)、ミーティングに遅れていって反感を買うようなことを言ったり。 ■しかし、そもそもの問題は、操り人形以前に自分の中に「自分を操るべき意志」がなかった、いや最初はあったのかもしれない(テレビで「出てきた最初はビル・マッケイはよかった」と報じていた)が、選挙戦を戦ううちにその意志は失われてしまったことだ。それが最後の「どうすればいいんだろう」を象徴している。意志もなく表れて選挙に勝ってしまう、人々も彼に投票する、あざといばかりに皮肉な状況があぶりだされているラストだ。[DVD(字幕)] 8点(2010-10-24 23:09:00)《改行有》

293.  孤高のメス 《ネタバレ》 こういう、名声とか地位とかに囚われず、ただひたすら目の前の患者を救うことだけを考える医師というのは美しい。たとえ自分がつかまろうとも、いかなる非難が飛んでこようとも、自分がどうなるかなんてどうでもいい、ただこの人を救う、と考えられる人は果たしてどれくらいいるだろうか。 主人公の超人的能力があまりにすごくて、社会はとして投げかけている問題が若干かすんでしまっている気はしたが、見ている間は非常に楽しめた。 あと、前のレビュワーさんも書いているが、本来ならば血みどろで汚い(であろう)手術を、現実とは多分異なるのだろうがあれほどきれいなものに仕上げた美術班は素晴らしいと思った[映画館(邦画)] 8点(2010-10-24 23:07:05)(良:1票) 《改行有》

294.  ホテル・ルワンダ 《ネタバレ》 ■ルワンダの大虐殺は教科書では知っていても、いざ自分が現場に立ち会ったらホントに何もできないだろう。怖い。そういった状況をリアルに描いている。外国人が現地の人を見捨てて雨の中逃げていくシーンが印象的。 ■四つ星ホテルだということに最後まで義務と責任を持ち続ける支配人はすごい。しいていえばホテルが守られているのが物理的要因というよりコネによるところが大きいのでイマイチ障壁の度合いと敵の迫ってる度合いが見えづらい点がマイナスか。 ■「怖いね」と言ってそのままディナーを続ける、多分実際に自分がニュースで見てもそうするだろう。だが、では自衛隊をあのような危険地帯に送り込んで虐殺を食い止めろ、といえるだけの日本人がそうはいると思えない。この映画を高く評価する人も、そういう行動を日本政府が打ち出して賛成するとは思えない。[DVD(字幕)] 8点(2010-10-24 23:05:14)《改行有》

295.  ザ・ペーパー 《ネタバレ》 コンパクトな群像劇。これだけの内容をテンポ良くまとめ上げ、群像劇でありながら一人一人をきちんと描けていて感情移入できるのは奇跡。 内容はと言えば、ニュースというものはこうも人の人生を動かすのか、そしてにもかかわらず採算とかで動いてしまうのか、というコントラストをしみじみと感じる。キレた市長さんでさえそれはそれで同情してしまうあたり、誰も憎たらしくは描いておらず、すべてに一理があり一応のハッピーエンドは見るが、実際はこう都合よく運ばないことを思うと難しさが残る。[DVD(字幕)] 8点(2010-10-24 23:03:16)(良:1票) 《改行有》

296.  探偵[スルース](1972) 《ネタバレ》 前半、変な感じのノリがあって「何だよこれ」みたいに思っていたが、だんだんお互いにマジになっていく。 嫌な感じの「ゲーム」を仕掛ける映画は最近もあったが、こっちのほうが仕掛け方はフェアで上品かな。それでも汚いけど。 銃も刑事さんもまったく気づかなかったけど、後ろは読めてしまった。そこが残念かな。 あと、あの笑う人形がいい味出してます。 リメイクされましたよね。DVDが出るといいです。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-10-24 23:02:02)《改行有》

297.  地球の静止する日 《ネタバレ》 古典SFの大傑作。ストーリーはテンポもよく文句なし。映像は今の特撮には勝てないが、最近のCGをガンガン使う映像には飽きている頃だったので、この程度のが素朴でちょうどいい。 電気を落とすときに「お前、被害でないとかいうけど、電気止まったら病院の患者は生きてらんないぞ、ダメだなぁ」と突っ込んでいたら、あれま、抜け目のないことで。[DVD(字幕)] 8点(2010-10-24 23:00:15)《改行有》

298.  トラ・トラ・トラ! 《ネタバレ》 物語性を極力排除し、淡々と日米両軍が真珠湾の決戦に向かっていく様を描き出した力作。前半の相互の交渉や準備を描き出した「静」の部分と、後半の奇襲攻撃の「動」の部分とがきれいに分けて描かれている。 ■本作はかなり平等に日米両国を描いているなぁという印象を受けた。南雲や山本五十六のような、ただただ攻撃して浮かれているのではない名将的な人物を日本側にも配置されている。日の出をバックにした出撃シーンは映画史に残る美しいシーン。奇襲についても「だまし討ち」的にではなく、本来はきちんと攻撃前に宣戦布告が届くはずだったのが、ミスで遅れたと描いているのも、これがアメリカ資本で作られていることを考えるとよく入れたと思う。 最後の「本来は戦意をそぐはずだったが、これでは敵を憤慨させただけ」という山本五十六の発言が象徴的。 ■「統制のとれた日本軍」と「各自がバラバラと動いて混乱していたアメリカ軍」という構図により、圧倒的優位にありながら奇襲を許してしまった。急を要する場で「確認を」と引き延ばしたり、曖昧な命令をしていたりした。その積み重ねがあの帰結を生んだのだろう。まさに「事実は小説よりも奇なり」 ■淡々としており、反戦メッセージをどこかに込めているわけでもない。最近の戦争映画のように随所に戦闘シーンをはめ込んで面白がらせておこうという演出もない。しかし、開戦前の段階も含めて、これまで見た戦争映画の中で最も「リアル」であった。[DVD(字幕)] 9点(2010-10-24 22:57:45)《改行有》

299.  インサイダー 《ネタバレ》 観てて何度「公共の福祉に反する守秘義務契約は無効」と出来ないものかと思った。それほどラッセルクロウはかわいそう。あの奥さんも奥さんだが家庭は崩壊し、金はなくなり、これから長い訴訟の闘いが待っている。 一方のアルパチーノ。最後のセリフに象徴されるように、一度失った信用は取り返せない。彼もまたこの後どうしていくのだろうか。 そして、多大な犠牲を払ってでも権力に抵抗できるだけの魂。僕も持ちたいものだ。[DVD(字幕)] 10点(2010-10-22 00:56:35)《改行有》

300.  シザーハンズ 《ネタバレ》 エドワードの手=「シザーハンズ」は我々の「普段は隠している負の感情」をある意味あらわしているような気がした。決して変えることのできない部分、それは人に触れられたくない部分、そこに不用意に触れられると暴走して自分の思うように動かず、周りの人を傷つけてしまう部分・・・ エドワードは周りから自分を閉ざすことで自分を守った。だがそれは逃げただけかもしれない。自分の内側にこもって彫刻を作ることで、町の人々には「雪」という感動を与えて入るのだが。 ■ストーリーは極めてシンプル。連れてきてから周りの人となじむまでがあっさりしすぎているのが難かもしれないが、それは後半の手のひらを返すような扱いとの対比もあるのだろう。主人公が母から娘に切り替わるのはなるほどと思う運び方。 ■エドワードのメイクの精巧さとと比べると、町のセット(いくらなんでもあれはチャチに見える)や絵で描いたお城(さすがにあれは・・・)の作りの荒さが目立つ。もう少しどうにかならなかったのだろうか。 ■後半はキムが主人公的になるが、キムの行動があまりに頂けない。特に、エドワードが捕まった後に会って言うセリフが「私は戻ろうとしたんだけど、ブライアンが・・・」ってただの言い訳ですか。しかも結局最後まで謝罪の言葉は出ないし。それにそれより前の展開でもエドワードがキムに惚れる理由は一目ぼれ以上には考えられないというのもなんだかなぁ、という感じ。 ■しかし最後、ああつなげたかぁ。そういえば回想形式だった。[DVD(字幕)] 8点(2010-10-07 20:34:17)《改行有》

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