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301.  料理長(シェフ)殿、ご用心 《ネタバレ》  公開当時には尚更だったが、今見てもヨーロッパの贅沢な料理や豪華な食器には、目を見張る。しかし、よく考えるとこの映画は、コメディとして味付けされて入るが、「美食」というものへの痛烈な皮肉・批判となっている。  人格的にまるで尊敬できない「一流シェフ」たちの振る舞い。ほとんど意味のない産地・ブランドへのこだわりの滑稽さ。シェフの名声欲のすごさ。そして一連の事件の動機。特に最後の真犯人の「この方を料理で殺す前に」のセリフは、贅沢病などと言われる病におびやかされている自分には、するどい一言に聞こえる。  一番笑わせるのは、最後のセリフ「懲りない連中だね」である。オマエが一番懲りてないだろ、である。  それにしても、脈を見てまで宣言された死なのに、シャックリで生き返るって…。[DVD(字幕)] 6点(2013-10-14 15:19:06)《改行有》

302.  喜劇 一発勝負 《ネタバレ》  何だったか忘れたが、何かを見た時にも思った、こういう賢妹愚兄モノを幾度も作って、探りさぐり寅さんに行き着いたんだなあ、と今になって思う。  だがしかし、この映画の「因果はめぐる」というか、「歴史は繰り返す」というか、毒のある感じが山田洋次にしては意外。何ともチャラい感じのマチャアキと都会に行ったこの娘は、後年必ず実家に舞い戻るのだろうなあ、と思わせる。  父親の描写と共に、最後に感じさせるそこのところの毒気が、映画館で喜劇とあだうって見せるものとしては、どうなのか?と、若干引っかかる。[DVD(邦画)] 6点(2013-10-02 02:32:52)《改行有》

303.  リンカーン 《ネタバレ》  奴隷制度廃止のためにとにかく法案通過だけを成し遂げようとしている大統領の話。 「旗を掲げるのが私の仕事だ。これを守るのは人民の役目だ」という冒頭のシーンは象徴的だ。だが、何だか感動薄いのは、彼の崇高な理念が見えにくいからかだろうか。  何かを成し遂げる物語というのは、通常そのきっかけとか理由とかそれにまつわる何かを語るものだと思う。だが本作が描くのは、既に戦争になって4年も経ち、下院での議決までの非常に狭い間の政治闘争であり、あまり褒められたものではないやり口での票の獲得などのせいもあり、見ていて面白くない。  園周辺事情に疎い日本人としては、自由の国アメリカで奴隷などという制度が何故導入されたのかとか、それを廃止しようと考えるに至った事情とか、もちろんリンカーン自身のそれに対する思い・事情などを見たかったと思う。  ひょっとして、アメリカ人は「大義名分のある戦争の落とし所」の物語として、この映画を評価したんだろうか?  そうだとすると、裏で手を回し、和平交渉団を人目から遠ざけてまで目的を果たそうとしたこの「最も好かれている大統領」は、現在の目から見ても実にアメリカらしかったのかもしれない。[DVD(字幕)] 6点(2013-09-24 18:20:27)《改行有》

304.  プラチナデータ 《ネタバレ》  キムタクにキムタク節があるように、二宮くんにも二宮節があるように思う。殊に彼の怒鳴り芝居は「まかた感」が付きまとう。しかし、彼の場合には、そんなにイヤな感じがしないのが救いだが。まあ、それはともかく。  究極の個人情報であるDNAを国が全て取得して一括管理する、しかも権力者たちの特権を仕込んだシステムを作るなどという、ワクワクするような巨悪と戦う個人の話。こういうのはアメリカ映画の大好物な素材なのだが、日本でうまくいくのかどうか…。  無実の罪を着せられた天才技術者が、逃げながら事件の謎に近づくというのは、パターンではあるがそれなりに面白くできていると思う。  しかし、この設定を見て一番気になる、個人情報の一括管理という部分について、物語は殆ど意義あるドラマを語らない。見る者が一番感じている、このシステムの倫理的問題点に、事件の中心がない。真相に気付き修正プログラムを作った兄弟とは違い、何も知らなかった二宮が嵌められる理由も誰が嵌めたのかも語られず。  だが、それより何より、この映画で一番気に入らないのは、次の点だ。最後に彼が真犯人を撃つ部分。彼がトヨエツに銃を渡すカットでは、左手に逆手で銃を持っていた。右手に持っていたものを左手で持ち直した感を出していた。が、実際に撃つシーンでは左手に持ったままだ。どちらの手で撃つかは、どちらの人格が撃ったかを示す、重要な問題であるはずだ。  私としては、真犯人に罰を与えるのは、彼女の創り育てた人格であって欲しいし、リュウが人を撃つのはそぐわないと思うので、その時瞬時に人格が入れ替わるような、銃を持ち替えるカットが欲しかった。[DVD(邦画)] 6点(2013-09-19 02:28:20)(良:1票) 《改行有》

305.  東京オリンピック 《ネタバレ》  そこら辺に普通にいるおっちゃん・おばちゃんたちの観戦の様子とか、マラソンの背景に映る東京の街の風景などはもちろん、(多分)農家の大きな日本家屋の横を通る自転車の列は、ほのぼのとさえしてしまう。さらに、富士山をバックにした聖火ランナーのシーンは、しみじみ美しい。外国人の観戦者が和傘をさしているのをみて、なにか嬉しくなってしまったりもした。  また、八年も前に「もはや戦後ではない」などと言われながら、まだ日本ではなかった沖縄に聖火を通し返還への強い意志を感じさたり、広島の平和記念公園を走らせたり、映画の結びの言葉で今大会を「作られた平和」と表現したりして、まだまだ戦争を引きずっている事も如実に覗える。  恐らくそうだからこその、(特に開会と閉会式での)実況アナのこの「平和の祭典」への熱狂ぶりが凄いのだろう。    「芸術か記録か」論争というのがどういうものだったか私は知らないが、この映画はまさしく東京オリンピックという催し物の、それを日本人がどう捉えたか、それを含めた当時の日本の記録として働いている。  ところで、砲丸投げの玉ってああやって返すのかとか、バレーコートの汗は選手が拭いてたのかとか、ゴール地点に審判が縦に並んで座るんだとか、色々な事をも教えられた。[DVD(邦画)] 6点(2013-09-14 08:04:34)《改行有》

306.  平原児 《ネタバレ》  平原児などと言うと、腰に毛皮でも巻いて草原をタッタカ走り回る子供をイメージしてしまうが、有名なバッファロー・ビルとワイルド・ビル・ヒコック、カラミティ・ジェーンの物語。  アメリカ原住民を征服した事については、それぞれの国の事情であるから、現在視点から非難するには当たらない。それよりも、敵側であるインデアンに最新の連発銃(ウインチェスター)を売ってしまうという、商道徳だ。  つい最近「民主的手法でナチスが政権をとった」と発言した政治家がいるが、こちらも負けずに考えてしまうのは、自由経済の枠組みの中で敵国と商売していることだ。基本的には国の掲げる自由主義に基づいているのだ。  そういう意味でこの映画は、今の時代の価値観と比べて随分と面白い。敵対組織に武器を売るのもそうだが、目の前で焼き殺されそうな同胞を救ったのに、より多くの同胞(だが軍人だ)に不利益をもたらした女を糾弾する、町の衆。これは、カラミティ・ジェーンがちょっと可哀相になったが、外敵と戦っている開拓民としては守護者の危機の方が公益だったのだろうなあ。だが、考えてみるとアメリカ映画の基本姿勢として、絶対に全体のために一人を犠牲にはしないんだよなあ。  ちなみにバッファロー・ビルの嫁は役に立たなかったのか、ちょっと気になってしまった。[DVD(字幕)] 6点(2013-08-09 10:12:55)《改行有》

307.  泥だらけの純情(1963) 《ネタバレ》  家の対立を社会身分に置き換えた『ロミオとジュリエット』もの。身分と言っても片方はヤクザ。反社会的だが、人間的には良いヤツに設定されている。  イマドキの女子高生なら、あの程度のことで死を思い詰めちゃうほどの恋にはならないんだろうが、この時代の少女は純真だ。二人の楽しそうな逃避行は、巧くいってるように見える。だが、ふとした瞬間に二人で見つめた睡眠薬の誘惑に勝てないほど、二人は追い詰められていたんだなあ。  アニキの立場の裏にある、次郎に対する本心がウレシイ。それを含む、二人の死を知った各々の周辺人物のコメントが、その境遇の違いを浮き彫りにする。  しかし、葬儀のシーンの対比による非難がましさは、原作ではそこまで描かれていないので、本作独自の表現なのだろうが、ちょっとうるささを感じさせる。[DVD(邦画)] 6点(2013-08-01 21:23:17)《改行有》

308.  悪名(1961) 《ネタバレ》  主人公は「オレはヤクザじゃない」と言いながら、行動が随分と堅気ばなれしている。それはそれで面白い展開だから良いのだが。というか、この人のそういう行動こそが、この映画の面白さなのだと思う。  昭和初期の遊郭の認識がどんなものかちょっと理解を超えるが、時の社会秩序に反してでも女を自由にしてやるという現代的な正義感。その行動も正攻法ばかりでは無くしたたか。そういった男の生き方の映画。  もうちょっとピンチに陥って巻き返すくらいの盛り上がりがあってもいい気もするが、拳銃が最終兵器的な扱いの、時代なりのリアルさというものもある。    最後に「これにすがって帰れ」というバアさんのステッキを叩き折ったのが痛快であった。このステッキはバアさんの情けであり、ヤクザ世界での彼女の力であるからだ。  ところで、主人公が嫌がった「悪名」がこの映画のタイトルなのは、どうしたことだろう。世間に伝わる悪い名も、その大元にはそれとは真逆な魂の物語があるかも知れん、と言う事なのだろうか。[DVD(邦画)] 6点(2013-07-31 18:59:43)《改行有》

309.  第三の男 《ネタバレ》  なるほど、『霧笛が俺を読んでいる』のネタ元ですね。事件そのものの詳細、特に3人目の人間がいた・いないの件はちょっと判りにくい上に水掛け論的でイマイチ。門番が証言を覆す心情もちょっと雑っぽい。  だが、終戦後たった4年という時期の、敗戦国扱いと見紛うばかりのオーストリアでの出来事にしては、アメリカ人の妙な正義感が上滑りしている物語が良い。どこか倫理的な価値観による男の行動原理と比べると、女のそれはそういったモノとは違う感情に基づいており、「んー、いつの世も女は女なんだな」と、分かったような分からぬような事を思わせる。  正直なことろ、話としてはそれほど面白くは思えなかったが、後から振り返った歴史認識ではドイツに侵略されたと思っていたオーストリアが、終戦当初はドイツ側(合併したからか)である敗戦国扱いだったという事を知ったのが、これを見て一番勉強になり、驚いたことだった。[DVD(字幕)] 6点(2013-07-25 22:44:10)《改行有》

310.  霧笛が俺を呼んでいる 《ネタバレ》  タイトルの意味の無さには引くが、思っていたよりも面白い。伏線なんかない、行き当たりばったりの無国籍アクションかと思ったが、かつて友情で結ばれていた男二人の物語の、時を経て迎えた結末が良い。 …と思ったら、第三の男の翻案だったのか。知らずに恥をかくところだった。名作と言うのは見ておくものだ。と言う訳で急遽、原典も見てみた。  戦争の傷跡をすっかり拭い去って、うまい事日本の話に翻案したのではないだろうか。但し、原典で魅力的な役だった、殺された男の女が、ちょっと軽くなってしまっている。その役割の一部を小百合ちゃんに割ったのだろうか。さすがに映画出演2作目だという吉永小百合の演技は、拙いなんてもんじゃないけど、美少女全開のカラー映像はそれだけでイイ。[DVD(邦画)] 6点(2013-07-25 22:42:19)《改行有》

311.  拳銃は俺のパスポート 《ネタバレ》  いかにも何かのマカロニ・ウエスタンを参考に作った感のある、決闘映画。冒頭の音楽を聞いた時に感じたことが、クライマックスの決闘時になるほどと理解できる。…と思ったら原作あるのか!藤真利子のお父さんか!  請け負った殺しの事情などはあまり重きを置かず、主人公たちとそれを追う連中の攻防に的を絞った話がゾクゾクさせて良い。途中、アニキと一緒に逃げようと思っていた女、駿とうまくやれるといいな。  胸に仕込んだ鉄板や棺桶から出すガトリングガンに相当するヤツ、もうちょっと謎めかしても良かったかもしれないが。  ところで、画面で見た時に思ったし、セリフでも言ってるけど、コルトじゃなくてベレッタじゃん。だれがこのタイトル決めたんだ?[DVD(字幕)] 6点(2013-07-13 22:53:29)《改行有》

312.  アラモ(2004) 《ネタバレ》  リメンバー・ジ・アラモ。結果的に砦を見捨てて、その敵討ちに力を入れる。アメリカ人ってのは復讐に燃えるタチなんだな。日本軍は最悪な手を打ったのかも知れないな。まあ、冗談はさておき。  ジョン・ウェインのアラモよりも(多分)史実に近いのだろう、リアルなアラモ砦の物語。デイビー・クロケットはアライグマ帽を被ってないし、鹿皮服も着ていない。そしてこちらは、アラモ陥落の後、サンタアナに討ち勝ち、テキサス共和国が独立するまでを描いている。どちらかというとアラモ砦の攻防というより、テキサス独立戦争を描いている感じ。  せっかく史実をリアルに描こうとしているのだけれど、その為にと言ってはナンだが、実際に戦っている人たちの闘いにかける思いなどが見え辛いのが難点。その点はクロケットが「共和国」への期待を語る、60年版の方が好きだ。それがあってこそ、彼は夢や主義に命を懸けた戦士として見えるのだから。[DVD(字幕)] 6点(2013-06-29 17:30:58)《改行有》

313.  綱引いちゃった! 《ネタバレ》  私たちは一人じゃないんだ。人生は団体戦だ。良いじゃないですか、このテーマに沿って、それぞれの選手たちの(人生の)チームメイトの物語が語られて、何のかんの言ってもクライマックスの試合に、彼らみんなが駆けつけて彼女らの力になる。  いい話です。それに、一本の綱にみんなで掴まるというのが、人のつながりを象徴的に表しているようで、また良いですな。  ホント言うと、チームを続ける決意の裏に「勝って給食センターがらみの件をアピール」とか、作戦があるのでは?と思ったが、そんな自分が下衆でした。  予選的なものがもう一試合あっても良かった気はするが、彼女らの試合のキモは「人生の団体戦を戦う」って所にあった訳だから、闘っている部分で終わって正解!なのだと思う。  しかし一方、小学校の運動会くらいでしか経験のない、この競技についての興味を満たしてくれるような解説を、も少し見せてくれても良かったのではないか。綱は一直線にというのは聞いたことがあるし、専用靴のカバーの件は些細すぎる。[DVD(邦画)] 6点(2013-06-25 18:28:36)《改行有》

314.  草を刈る娘 《ネタバレ》  石坂洋次郎と言う人の原作映画は、イマイチ自分には面白味が判らない。何となく、古い価値観と新しいそれとの、対立や対比を描いているというイメージなのだが……。  で、原作を読んでみると、これが実に純朴な農村の若者たちの恋物語であった。確かに作中で殺される少女もいるし、その事件も未解決だが、それはこの草を刈る部落の外の話。都会帰りの青年も、縁日にモノを売りに来る男も登場しない、純粋な農村部落内での物語。いいじゃないの、これ。  さて映画版では、殺される女に余計な設定を付けて、金ばかりためている女はどうとか、それに惚れてる青年の描写の危うさなど、若干不快感を起こさせる部分もある。それが、小百合ちゃんの最後の決断に余計な「ガヤ」となっているのがイヤな部分。  イメージしていた新旧の価値観的なものは、薄っすらと存在しているのだが、驚いたことにそれは映画版の方がよりハッキリと描かれていた。殺人犯は明確に都会の人間だったし、暴力的で小百合ちゃんにフラれる青年など、町にいいイメージは無い。時造さえも、都会の論理を振り回すが、彼に関してはそれほどそこが機能していないのが、救い。  しかし全体としては、二つの部落の婆さんらのやり取りや、部落中で喧嘩になってしまう人たちやら、人のいいお巡りさんなどの登場人物たちの好感度が高く、微笑ましく魅入ってしまう。 [DVD(邦画)] 6点(2013-06-18 12:28:50)《改行有》

315.  シンバッド七回目の航海 《ネタバレ》  こういうのは、というかこの作品は、特撮の凄さを楽しむための映画なのだろう、普通に勧善懲悪的な冒険活劇だ。  日本の着ぐるみ特撮になれた目には、どうしてもカクカク感が邪魔をするが、一方着ぐるみでない分、人の形に引きずられない造形が見事でもある。例えば巨人の馬の後ろ足のような形。胴体と手足がキリッと分けて模られた恐竜的なヤツ。ラドンやモスラのように人形然としていない双頭の鳥。  見事である。  ところが、お話の方はどうも間抜け。いや、登場人物が間抜けなのか。蛇と人の合成をその目で見ていながら、小さくなった人を見て誰の仕業か判らない主人公。魔法使いが毒だと言ってるのに、水を飲んじゃう手下。生まれてくるのが巨大ヒナなのも判り切ってるのに、卵を割っちゃう連中。『プロメテウス』の学者たちを思い出す。ああ、そうか、それのレビューで読んだ「志村後ろ!」を楽しむ映画なのだな、コレは。[DVD(字幕)] 6点(2013-06-09 20:20:18)《改行有》

316.  メリダとおそろしの森 《ネタバレ》  基本的なストーリーはおとぎ話にありがちなもの。  運命は「変えられる」って話が、魔法で変わってしまった姿を「元に戻そう」とする話なのは、ちょっと皮肉。ま、変えすぎちゃったって事か…。  モルデューに襲われるメリダの前に、すっくと立ちはだかって娘を守ろうとした王女にはちょっと感動させられるが、運命がらみの話としては、そこでクマとなる運命を受け入れる、王女の決意なんか見せてくれても良かったと思う。  途中で三つの国の人たちを感動させたメリダの演説は、物語の最後にあった方が良いような気もする。「運命は自分で切り開くのだ。このように」というように。[DVD(字幕)] 6点(2013-06-02 02:56:54)《改行有》

317.  衝動殺人 息子よ 《ネタバレ》  自分が学校で人権(特に加害者や少年のそれ)について学んでいる時代に、未だにこういった問題があって映画になっているとは正直、驚きだった。人間社会の成長は、犯罪が起こった時に、被害者救う→犯人懲らしめる→遺族慰める→犯人にも人権はある、という過程を経ていると思っていたからだ。  主人公が、犯罪被害者に対する補償制度制定に尽力したのは分かる。一家の大黒柱を失った人は、実際問題として収入を失う訳だし、大切な人を失った喪失感は、甚大だろう。  だけど、劇中にもあるとおり、保証金貰っても死んだ人は帰ってこないし、悲しい思いをする人が減る訳でもない。子を失った親が行きついた結論としては、ちょっと対処療法的過ぎる気もする。  被害者を含む多くの人が、この誰でもよかった殺人(誰でも犠牲者になれる)について普通に疑問に思うのは、何故なのだ?という事だろう。ナントカ心理学だかナニ社会学だかは分からないが、被害者救済のもう一方に本来あるはずの、その究明が(恐らく沢山こういう事が起きたのであろう)この時期に、なされなかったのかどうか?非常に気になる。そして、そっち側の話も見てみたい。  全国の被害者をまとめて、法立案のアドバイザにまでなった行動力はりっぱだが、天国の息子が本当に望んだことは、それだったのだろうか?[DVD(邦画)] 6点(2013-05-30 06:01:29)《改行有》

318.  ある兵士の賭け 《ネタバレ》  いくら独立プロダクションの経営が大変とは言え、石原プロ作品のいつもいつも協賛企業の製品を宣伝するかのようなシーンは、ゲンナリする。石原裕次郎ほどの看板でも、映画の資金を集めるのは大変だという事か。  まあそれはさておき。物語は実話ベースの、米兵・アレン少佐が無茶な行軍を賭けにして、賞金を孤児院に寄付する話。タイトルから、勝手に「生死をかけた兵士の決断」的なモノをイメージしていたので、なんだか文部省特選的なイイ人の話に若干戸惑う。  カメラマンの非難する、アレンさんの朝鮮戦争での事件が、彼に罪の意識を与えているっぽいのだが、私にはそれが全く問題に感じられないので、彼の贖罪的な意識(だと思うんだが)も感じにくい。  むしろ、従軍カメラマンなどしている割には、甘っちょろい正義感で兵隊を非難する、裕次郎氏の物語なのかと思った。それにしちゃあ裕次郎の考えの移ろいが描かれていない。  裕次郎が彼の後を継ぐラストシーンを見た時に、「ああ、アレンさんは一粒の麦だったんだな」と感じた、その通りにカメラマンの心を変えた一人の軍人と実を結んだカメラマンの物語のはずが、片方の描写が不足だった。ちなみに本件を書籍化したもののタイトルも『ひとつぶのむぎ』で、それを知った時にはちょっと驚いた。[DVD(邦画)] 6点(2013-05-15 23:22:14)《改行有》

319.  HINOKIO ヒノキオ 《ネタバレ》  ピノキオは人間になりたいと思っていたが、このヒノキオは人間の姿で出て来るのを拒否している。ちょっとひねった面白い設定。  不登校対策で、超科学の遠隔操作ロボットが、生徒のインターフェイスとして学校に通う、という設定が実にユニークで面白い。と思っていたら、Wikipediaによると、実際にロボットで登校している人が外国にはいるというから、世の科学技術というのは知らぬ間に進むものだ。  子供の友情が、引きこもり少年の心を開く物語、と思っていた。基本、間違っていないと思うのだが、ゲームの世界と現実の世界の関連が、イマイチちゃんと機能していない。もちろん、リコーダーを風の笛として吹いて、それがサトルを死の淵から連れてくる話にしちゃうと、それはそれで私には受け入れられないオカルトになっちゃうが。だからといってあれだけ無関係なのもどうか。やはりあのエピソードはNGだろう。  もうちょっと現実的な方法(少なくとも映画で示されたテクノロジー)で、サトルをこちら側へ呼び戻す物語を考えて欲しかった。私的には父親に撫でて貰った感覚や、友達たちとの触れ合いの感覚あたりをテコに、少年の心を開くセンで行った方が良かったと思う。  不満点もあるが、現代日本の科学的ピノキオ物語として、そこそこ面白かったと思う。ジュンの女の子設定は要るのかどうか微妙な気はしたが、彼女が取り戻した「女の子」はきっとジミニーのもらった勲章だったのだろう。[DVD(邦画)] 6点(2013-05-06 15:52:42)《改行有》

320.  未完の対局 《ネタバレ》  本作は日中国交正常化10周年記念作品であり、初めての日中合作映画だという。パンフレットを読むと当時すでに、南京大虐殺の教科書記述をめぐって日中で揉めていたようでもある。  ちょっと日本軍が悪く描かれすぎなきらいはあるが、不幸な戦の歴史を乗り越え、そんな出来事の前に打った碁の続きをソラで始める二人の姿が、両国の進むべき道筋という意味を込めて感動的に描かれている。  と、解釈しておくが、ちょっと引っ掛かかる事がある。  両国棋士の孫娘(つかさちゃん!)が最後に中国人棋士に言ったセリフ「碁の事ばかり考えて世の動きなんか考えなかったんじゃないの?」が痛く突き刺さるのだ。  この娘は両国の血を引いた、どちらにも偏らない立場の、いわば日中親善の象徴的存在。その娘が「本当の悲劇の原因はあなた方の『我』ではないのか?」と問いかけるのは、なかなか巧い構造だと思う。  島の領有をめぐって、ゴタゴタが絶えない昨今、「あんな所に来る漁船など護衛艦出して沈めてしまえ」なんて思ってしまう私だが、偶にはこういう映画を見て、相手側の気持ちを考えてみるのも良いのかもしれない。[ビデオ(邦画)] 6点(2013-05-01 19:05:52)《改行有》

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