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プロフィール
コメント数 487
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/23806/
年齢 41歳
自己紹介 多少の恥は承知の上で素直に書きます。

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321.  インファナル・アフェア 終極無間 《ネタバレ》 恥ずかしながらクライマックスに至ってもしばし意味がわからず、「へ?」という感じだった。まあ考えればなんてことないのだが、少し不親切な気がした。サプライズを優先するあまり、主人公の心理描写を怠っている。最後の言動が唐突な印象。サプライズも新味がなく、びっくりするよりもまず「こいつも潜入捜査官かよ」と呆れてしまった。警察もマフィアもあまりにもスパイに頼りすぎ。他にネタがないのだろうか。ヨンが死んでもあまり哀しみが湧かないというのもどうかと思う。やっぱりどんでん返しを弱めてでも人間ドラマに集中すべきだったんじゃないかなあ。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-28 02:29:15)

322.  BLOOD THE LAST VAMPIRE デジタル技術はすごいが、かっこいいとは感じなかった。技術はあるが、センスがない。見せ方が上手いのはせいぜい冒頭の列車のシーンくらいか。せっかく日本刀という絵になる武器を持っているのに、普通にぶったぎるだけ。戦闘機に飛び移ろうとするモンスターを斬るクライマックスなんか、もっとドラマティックに演出できたはずで、これじゃ尻すぼみだ。セーラー服に日本刀というキャラクターも好評のようだが個人的には「?」。男みたいな顔立ちなので女子高生が日本刀を持つというギャップも薄れている。心理描写も少なく愛着も湧かない。本作ヒロインをモデルにしたGOGO夕張は可愛くてかっこいいのになあ。モンスター造型は安っぽいの一言で、デビューしたての三文漫画家レベルのデザインだ。いちおう退屈はしなかったので6点。短くまとめたのは潔くてよい。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-28 00:22:11)(良:1票)

323.  ボーン・スプレマシー ボーンが超人ぶりを発揮しているのにも関わらず、ディティールが非常にリアルなのが面白い。たとえば車ごと河に転落したとき、車内の隅に残った僅かな空気を吸ってから行動に出るのだが、普通のアクションならこんなところまで描かない。工夫の積み重ねで単なる絵空ごとと感じさせない、厚みと迫力を出しているのだ。銃を乱射するでもなく、身の回りの日用品――トースター、酒、自動車などを使って敵を圧倒する。彼にかかれば丸めた雑誌ですら、人を殺す武器となる(この辺、浦沢直樹の『マスターキートン』に似ている)。同じ特殊工作員でもジェームズ・ボンドとはまったく違った、知的でクールなヒーロー像だ。これで脚本にベタ過ぎる展開がなければ最高なのだが……。(以下ネタバレ)とくにCIAの若いメンバーが上司に殺される場面、ちょっとバカバカしくなってしまった。あいつ『マイノリティ・リポート』観てたら死なずにすんだだろうな。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-27 22:26:35)(良:1票)

324.  リュミエールと仲間たち 百年前の技術で撮影された映像は繊細な光と影が美しく、詩的だ。もしかして大して力のない人間が適当に撮っても、それなりに深いように見えるんじゃないかと少し疑ってしまった(いや、やっぱり差は出るだろうけど)。四十人の作品の合間に入るインタビューや撮影風景は余計に思えた。作品の撮影開始の瞬間、撮影終了の瞬間を作品に直接つなげるのは感心しない。冷めてしまうし、作品の味を殺している。曲の順番も考えない、数秒の間も置かないアルバムみたいなずさんな編集だ。一分間の異世界の余韻に浸る暇すら与えてくれない。監督への質問も、意味深長にみえて実は中身がない。  映画誕生時の撮影で、たとえ一分以下の時間でも素敵な映画が撮れるのはわかった。しかし総監督のサラ・ムーンのやり方には疑問が残る。贅肉を極限まで削ぎ落とした映画の結晶のような繊細な作品を乱暴に扱い、わざわざ蛇足を継ぎ足している。一時間足らずに収めるべきだったろう。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-27 15:46:26)(良:1票)

325.  狼男アメリカン ??? なんというか、異色作中の異色作です。前半はまだホラーだけど、後半はほぼコメディ。しかしまったく怖くないかといえばそうでもなく、結末はコメディというにはあまりに暗い。どっちつかずでつまらないと切り捨てられれば簡単なのだが、しっかり面白い。なんだぁ、これ?  ポルノ映画館で主人公が殺した犠牲者たちの亡霊に自殺を薦められる場面がすごく好き。あんな軽いノリで自殺薦められても死ぬに死ねんて。そんなに心を動かされたわけでもないのに悪夢、動物園、地下鉄と、印象に残るシーンが非常に多い。図らずも、記憶に残る作品になりそうだ。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-27 03:40:29)

326.  見知らぬ乗客 ヒッチコックは観客をじりじりさせるのが本当に上手く、ほとんどサディスティックですらある。おまけにただ単に緊迫感を盛り上げるだけでなく、どことなく洒落てる。遊園地やテニスの試合場といった場所の使い方、ボクサー犬(?)やライターといったアイテムのセレクトがかっこいいのだ。そしてなんといってもメリーゴーランドでの最後の対決シーンが最高! むしろ主人公や悪役よりも一場面一場面の強烈な絵が脳裏に焼きついている。なんというセンスの良さだろうか。  ところでブルーノが排水溝に落ちたライターに必死で手を伸ばすシーン、何かに似てるなと思ったら、なんと『ウルトラマン』でハヤト隊員が変身用の道具をつかもうとするシーンにそっくりだ。円谷さんはこんなところから影響を…? どんな分野の人間でも、ヒッチコックの才能に触れてしまったら影響を受けずにはいられないのかもしれない。だって、かっこいいもんなあ。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-24 02:54:44)(良:1票)

327.  父、帰る シャープで洗練された映像感覚が素晴らしく、個人的につぼにはまった作品。それだけで妙に高評価になってしまったが、冷静に考えるとそんなにたいした話ではないような気もしてくる。リアルで迫力があるし、宗教や政治についての象徴性はよく考えられているが、その実こころから感動できるほどのめり込める物語ではなかった。無骨で愛情表現の下手な父親との間の絆が、悲劇を通して回復する。子供たちに欠けていた父性が、わずか一週間で受け継がれるまでを描く。父親が自分の親の姿と重なり、少し切なかった。(ところで、説明不足な点はそんなに気にならなかった。大体見当はつくし、謎解きは主眼ではないので説明しなくてもほとんど差し障りはないと思う。)[DVD(字幕)] 9点(2005-12-22 01:19:32)(良:2票)

328.  柔らかい肌 シンプルでシャープな脚本が冴えている。(おそらく題名のもとになったのであろう)主人公が眼を閉じたフランソワーズ・ドルレアックの足をさするシーンは静謐で美しく、それでいて危険な空気を孕んでいる。”柔らかい肌”に魅せられる主人公の姿が、恋に溺れて我を見失っている状態を巧みに表現していた。普段は知的な人間なのに、目つきがいっちゃってる(笑)。たとえ安穏な生活を送っていても、いつ心のバランスを崩してしまうようなきっかけが訪れるとも限らない。そして一度バランスを崩したら、一気に転がり落ちてしまうということも――。  恋愛もののはずなのに完全にサスペンス風の音楽が新鮮。ドルレアックもきれいで、出演作が少ないのを残念に思った。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-18 22:26:52)

329.  夕陽のガンマン かっこよさを印象づける演出がすごく上手。冒頭の遠距離での銃撃戦、多勢に無勢の状態からの逆転、二人の出会い、最後の決闘などなど、けれんの効いたシーンが山ほどある。ライフルや独特の銃、オルゴールつきの懐中時計のような小道具の使い方も非情に効果的だ。脚本も思ってたよりもずっと凝っていて、後半で明らかになる敵の首領の狡猾さにうなった。『ホワイトアウト』のボスみたいな。それなのに甘さも見え隠れするところが、人間味があってよい。主人公に最強の男を据えないというバランス感覚も絶妙。  しかしあまりにもかっこよすぎて、おいおいそれはねえだろ~という部分もあったのでちょっと減点。わざわざポーカーでターゲットを倒してから、取り分に「お前の命を頂く」とは……かっこつけてないでとっとと撃てよ(笑)。その間に味方を呼ばれてるじゃねえかよ。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-16 14:32:21)(良:1票)

330.  フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 「これだけは強調しておきたい。我々が核戦争を回避できたのは単に運が良かっただけにすぎない」――ぞっとする言葉だ。マクナマラ氏は戦争を前にして人間の理性がいかに無力かを明確に語る。経験に裏打ちされているだけに、シビアな価値観が重い。「戦争がなくなると思うほど私は単純ではない」って、確かにね。マクナマラ氏はすごく理性的だし、思ったよりもずっと平和主義的な人物だが、下手な理想論はまったく掲げない。具体的かつ現実的に、世界平和のために何をすべきかを語る。世界の情勢は複雑怪奇で、一個人の予想や思惑などからは遠く離れた場所にある。それがわかっていてなお、よりよい世界のために努力する姿勢は素直に素晴らしいと思った。おそらく世界から戦争、核の脅威が消えることはなく、平和維持の試みは綱渡りのように危うく、細い道なのかもしれない。完全に平和な世界がありえないことを知りながら、細い綱を一歩一歩進んでいく。優れた指導者とはそうあるべきだと思う。彼もまた多くの間違いを犯してきたのだろうが、政治家を選ぶのだとしたら彼のような人を選びたいと思った。[DVD(字幕)] 8点(2005-12-15 16:02:27)

331.  美しき諍い女 優れた芸術作品が生まれる過程が実際にこの映画のような流れだとは思わない。リアリティを感じない。  まず、画家の人物造型に胡散臭さを感じてしまった。例えば「銀河が始まる前の混沌、それを君に見たいんだ!」という言葉には失笑してしまう。芝居がかったことを言い、大げさに苦悩するのだが、こんなことを言うのは理屈ばかり先行する三文画家だと思う。コメディ作品の画家を風刺する場面ならこんな台詞があってもよいが、大真面目に才能ある画家を描きたかったのだとしたら、類型的で安直なイメージだという他ない。  そして予想通り、四時間かけたあげく完成した作品は見せてくれない。あれほど期待を煽ってしまえば、本当に絵画史に残るような傑作を見せないと観客は納得してくれないだろうから当然だ。マンガの中に登場する「素晴らしい絵画」がしょぼくて読者に嘲笑されるのと同じで、仕方のない流れである。だが仕方ないとわかっていても、やはりこの映画は絵空ごとだったと白けずにはいられなかった。私は絵が好きで、よく美術館にも行くが、この映画に出てきたような被写体の内面を露にして、モデルを苦悩させるような絵が実在するとはどうしても思えないのだ。絵が登場しなかったことについて何かしら深い意味を読み取ることもできるのだろうが、ただ単にそんな絵を見せる自体が不可能だったのだと思う。  もしも創造の過程を描きたいのなら、実際の画家に密着してドキュメンタリーを撮ればいい。沈黙の中に絵筆の滑る音だけが響く場面は確かに心地よかった。でもこれは安っぽい嘘っぱちだ。いくら映像や演出でリアリティを求めたとしても、現実には遠く及ばない。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-15 15:58:47)

332.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 ラストシーンのさらに後、離れ離れになった二人はこれから先、どんな思いで生きたのだろうかと考えてしまう。かつての伴侶への愛情と、現在の伴侶、息子や娘への愛情。どれも本当の気持ちだからこそ、胸の中でせめぎあう複雑な葛藤に折り合いをつけていかなければならないのだ。数奇な運命に翻弄されたあげく迎える、どうにもならない結末。いつまでも、深く余韻が残る作品だ。一面に咲き乱れるひまわりの映像は圧巻で、言葉に尽くし難い。大きな傷を受けて、それでもなお太陽に向かって真っ直ぐに立とうとする意志。その強さが、哀しく、同時にたとえようもなく美しい。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-14 13:05:47)

333.  チーム★アメリカ ワールドポリス 序盤はまあこんなものかと思ったけど、物語が進むに連れてお下劣っぷりが加速、後半は爆笑しっぱなしだった。『パールハーバー』のラブソング、質量保存の法則を無視した嘔吐のシーン、残虐に殺されていく実在の俳優たち……素晴らしい。実は普通の下ネタは好きじゃないのだが、ここまでやってくれるともはや褒めるしかない。下品さにおいては究極の領域に達している。クライマックスの名演説の汚さは『キラー・コンドーム』なんか目じゃないぞ![DVD(字幕)] 8点(2005-12-14 08:20:26)

334.  セックス調査団 何この邦題。配給会社が見せかけようとしたほどふざけた映画でもない。性について真面目に考察しようとするが、結局は本能が理性を凌駕していき、あくまでも理性的であろうとする主人公(?)は混迷の中に沈み込んでいく、という内容。考察よりも実践あるのみだと言いたい。 途中で飽きてしまったけれど、ラストの演出は出色のできだと思う。「出口なし」って感じがしてよかった。  しかし、この映画を借りるのは恥ずかしかった。そしてここのレビューに一番乗りなのがさらに恥ずかしかった。セックス調査団の栄えある団員一号が自分。(今現在)唯一の団員が自分。ある意味名誉だよな、と自分を慰めてみる(つまり普通に考えて不名誉)。 早く他の人にもレビュー(入団)してほしい……[映画館(字幕)] 5点(2005-12-13 13:51:10)(笑:4票)

335.  ハモンハモン つまらないんだけど、ある意味ではものすごく面白かった。何度も「えええええ?」と目を疑う展開が待っていた。「は? そこで関係しちゃうの?」という。登場人物の関係を図にしたらマジでとんでもないことになる。貞操観念が動物以下です。本当に欲望のままです。途中ペットの子豚が死んでしまい、哀しみつつも丸焼きにして食べてしまうというシーンがあったけど、あれがこの映画全体を表している。欲求がすべてのモラルを超越する(笑)。いや、モラル以前に、こいつら何も考えてないんじゃないか? 『ソウ』よりも遥かに意外なラストシーンは誰にも想像できないであろう、バカすぎるラブストーリー。自分もぜひスペイン人に生まれたかった。[DVD(字幕)] 5点(2005-12-13 11:10:16)

336.  ストレイト・ストーリー 本作とはまったく趣が違うけど、デヴィッド・リンチって『ロスト・ハイウェイ』といい『マルホランド・ドライブ』といい、「道」を中心に据えている。それらの二作が難解と言われるのは、主人公が辛い人生から逃避して自らの記憶を書き換えているがために、現実と非現実の境界が不明瞭になっていくからだ。  しかし本作はまったくその正反対で、主人公の老人は今まで放置してきた家族の断裂を修正し、人生で失ってきたものを取り返すために行動する。『ロスト・ハイウェイ』や『マルホランド・ドライブ』で印象的だったのは、深夜の真っ暗なハイウェイをヘッドライトがかすかに切り開く映像だ。暗闇を探りながら疾走する真新しい自動車。だけどアルヴィンはたとえ時間をかけてでも、昼間の明るい青空の下を、着実に、穏やかに進んでいく。乗っているのは時速30kmのおんぼろトラクターだ。  最初はリンチが異色作を撮ったのだろうかと思っていたのだが、きっと根にある主題は同じだ。人生の不幸に、どうやって向き合うか。その答えは「最後まで自分でやり遂げたい」という老人の言葉に現れている。優しく時間をかけて傷を癒していく老人のやり方はじれったいように見えて、実はいちばん真っ当な方法なのだろう。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-10 08:04:16)(良:1票)

337.  ガンジー 映画としての出来はともかくとして、ガンジーという人物像に圧倒されてしまう。冒頭で引かれている「このような人物が存在したことを後世に伝えても人は信じないだろう」というアインシュタインの言葉はもっともである。  非暴力・不服従というほとんど非現実的とすら思える手段が力を持ち、やがては英国を退けてしまう過程は圧巻、脱帽だ。おそらくガンジーは、無闇に理想を唱えただけではなく、戦略を練り、十分な勝算を持った上で運動に身を投じていたのではないかと思う。イギリスの第一次大戦への参戦を支持したり、日本の太平洋戦争の会戦を支持したりと、必ずしも絶対の暴力反対を主張していたわけでもない。非暴力という手段が英国人に与える心理的影響もまた計算していたに違いない(そして相手がナチスドイツであれば違う手段を取ったのではないか)。つまりガンジーはずば抜けた知性と、高潔な人格の両方を兼ね備えた稀有な存在だったからこそ、歴史を大きく動かしたのではないか。甘っちょろい理想主義者であると同時に、鋭い知性を兼ね備えた現実主義者でもある。  ガンジーは言う、「私は楽観主義者なんだよ」。そう、この映画を観ると何よりもまず楽観主義者になれる。非暴力・不服従が現在の世界でどれだけ通用するかは定かではないものの、この映画を見るとその可能性を信じたくなる。高潔な精神が、暴力を超越するという、甘ったるい理想を信じたくなるのだ。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-09 09:33:23)(良:1票)

338.  初恋のきた道 どうしよう、わからない…。気持ち悪かったの一言。今回ばかりはおすぎに同意する。途中までは可愛らしいと思っていられたのだが、二人ですごい笑顔を見せながらすれ違うシーンで引いた。このキモカップルをどうしてくれようかと思った。普通に走って馬車に追いつこうとする場面では戦慄。望月峰太郎のストーカーマンガ『座敷女』の、異常なスピードで追いかけてくる女を思い出した。と思ったら案の定転んでお弁当を地面にぶちまけて泣いている。そんなベタなことはさすがにやるまいと思ったのに、マジでやるとは…。  自然の風景や食事の温かみなど、雰囲気的にはいいと思える部分もあったのだけれど、どうしてもこの少女に感情移入することができなかった。たぶんチャン・ツィイーが致命的に好みではないのが敗因だろう。なにしろどこが可愛いのかが理解できない。顔はいいけど、おさげもいや、仕草もいや、笑顔もいや。純情ぶったぶりっ子にしか見えない。なぜ他の方はみんな褒めているのか? 自分の好みがマニアックだとか? いやいやそんなはずは…。 生理的に受けつけなかったので、本作を楽しめる人たちを羨ましく感じる(皮肉ではなく)。[DVD(字幕)] 5点(2005-12-09 09:30:55)(笑:1票) (良:2票)

339.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 桃の薄皮のようにやわらかい感受性で包まれた、ゴムまりのように跳ね回る激しい感情。平和な日々が続いているうちはいいとしても、破裂するのは時間の問題だったろう。半ば結末がわかっているだろうに、なんとか転げ落ちないようにバランスをとろうとするゾルグの姿が痛ましく、苦しい。  ベティの激しさには不思議と崇高さのようなものがある。フランス映画というのは無闇にベッドシーンが多いものというイメージがあるけど、今作でのそれはどうしても必要なものだったと感じた。セックスというといかがわしいイメージがつきまとうのは避けられないが、ある意味ではもっとも「純粋」に愛情を通わせる行為でもある。理性からは遠く、野生動物のように本能的にに愛し合う彼らを表すためには、性描写がどうしても必要だった。逆説的だが、過激な描写でなければ二人の「純愛」は描けなかったと思うのだ。  中心となる物語はシビアなのだが、意外とコミカルなシーンも多く、たびたび噴き出してしまった。コートみたいに壁にかけられてしまう子供とか、バカすぎる新人警備員とか。深刻すぎるとかえって不幸に酔っている空気を感じていやになるが、この映画はユーモアというスパイスを効果的に使っていた。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-08 07:58:39)

340.  シビル・アクション 《ネタバレ》 かなり硬派で、渋いストーリー。つまりは地味なのだが、退屈はしなかったし、個人的にはスリリングだとすら感じた。財政的に追い詰められ、仲間の信頼も失い、老獪な弁護士(この一癖も二癖もあるキャラクターが素晴らしい!)にこてんぱんにやっつけられる主人公。しかし多くの苦難の果てに、巨大な火柱がまるで罪を告発するかのように燃え上がる。公害という立証も難しい隠れた罪の大きさを、目に見えるように効果的に表現したあの場面は、終始鬱屈していたこの映画の空気を吹き飛ばすハイライトである。正義を達成した結果として残ったのは、たった14ドルとラジオのみ。それなのに満足げな笑みを見せるあのラストシーンは、いい。地味だけど、かっこ良すぎる。弁護士を頼むなら彼のような人に頼みたいと思う。一緒に働くのはごめんだが。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-08 07:54:31)

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