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3661.  ブロークン・フラワーズ 《ネタバレ》 この(物語的に)楽しそうな設定と主演がビル・マーレイ、これだけでもうOKです。どんな筋書でどんな結論でも、つまらなくなるわけがありません。しかも、最初の1人は案外いい感触だったのが、進むにつれて冷たさ度が増しているのが笑えます。ラストは一瞬あっけにとられましたが、よく噛みしめてみると、いろんなことを後から考えさせるなかなか洒落た締め方ですね。ちょっと残念だったのは、ジュリー・デルピーとジェシカ・ラングの顔つきが、なぜかいつもと全然違っていたこと。[映画館(字幕)] 8点(2006-12-10 03:20:02)

3662.  野獣死すべし(1980/日本) 一つ一つのシーンが無意味に長く、この種の作品に不可欠なスピード感やリズム感を大きく削いでいました。主人公も、反社会性を有する「野獣」というよりは、単に頭のおかしい人でしかないという感じ。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2006-12-09 03:25:20)

3663.  ワイルド・ワイルド・ウエスト 内容的には、あっちこっちに拡散して焦点が定まっておらず、全体の構想が壮大に滑っているのではないかとも思えるのだが、小道具関係の異様なこだわりとか、一つのネタをずるずる引っ張らないテンポのよさによって、そこそこ面白く見られてしまうという困った作品。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-12-08 20:22:25)(良:1票)

3664.  アトランティック・マネー いきなり大金が手に入って、それで周りの人たちとの関係がおかしくなっていく、なんてのは、死ぬほどありがちな設定なわけだし、この作品のように何の工夫もなく流されてしまっては、見所はまったくありません。男優女優陣に格好良さも可愛さもないのも難点。[地上波(字幕)] 3点(2006-12-05 00:20:47)

3665.  バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲 《ネタバレ》 ジョージ・クルーニーが主役だと、仮面やマントをつける前に、裏で戦略と策術を尽くして何とか解決しそうに見えるんだよなあ・・・。せっかく登場したバットガールも、しょぼいアクションをこちょこちょやってただけで、何しに来たの?という感じ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-12-04 00:25:17)

3666.  ALWAYS 三丁目の夕日 それっぽく作ってはあっても、結局は「どうですこんなことあったでしょ?懐かしいでしょ?」系のネタを並べているだけであって、映画的な中身には乏しい。終盤は多少ドラマにはなっているが、そのレベルのものなら70年代くらいまでのテレビドラマには山ほどあった。テレビだの冷蔵庫だの煙草屋だののわざとらしい描写をカットすれば、もう少しマシにはなったと思うが・・・。吉岡秀隆の演技力の低さにもびっくりした。点数は、小雪の意外な存在感に対して。[CS・衛星(邦画)] 2点(2006-12-02 22:27:02)(良:2票)

3667.  リーサル・ウェポン2/炎の約束 マニュアルにあるようなシーンが連続しているだけだし、ところどころのコメディチックなところもかえって逆効果だと思う。パッツィ・ケンジットちゃんの懐かしさに+1点・・・するまでもないか。[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-11-27 01:55:10)

3668.  デッドマン・ウォーキング 《ネタバレ》 死刑囚と贖罪という難しいテーマに正面から切り込んでいった制作者の姿勢は評価したいが、前半は突っ込み不足が明らかで、見ていてイライラした。コミュニケートが困難な相手に対する精神的な救済の第一歩は、まず辛抱強く「聞く」こと、その状況に相手を持って行くこと(「話させる」こと)から始まるはずなのだが、主人公はほとんどそれをしていない。他方、冤罪云々を伺わせる描写が出てくるが、これはテーマでも何でもないミスリードなのだから、かりに入れるとしても、もっと無理筋主張なのがはじめから明らかになる描写をすべきだった。また、遺族宅を訪問して話を聞いてみせるシーンがあるが、死刑囚のために動くべき立場の人間が目的を明示せずにそんなことをすべきではない(結果、当然のように遺族の一方とはトラブルになっている)。などなど、不満点はいろいろあるのですが、ラスト10分の緊張感溢れるシークエンスは非常に優れていたので+1点。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-27 00:28:30)

3669.  トレーニング デイ 「一般人代表」の立場を適切に表現したイーサン君はよく頑張りました。終盤はもっと2人の感情的・人格的対立が表面に噴出すると思っていたので、やや拍子抜け。特に、殴り合い以降の対決のシークエンスが中途半端だと思う。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-26 10:56:40)

3670.  コンタクト 《ネタバレ》 最初に見たときは、やたら序盤がダラダラしているなあという印象だったのですが、改めて見直したらそうでもありませんでした。それよりも、いろいろな場面に力をこめて作っている制作者の気合を感じます。ジョディ・フォスターは、この主人公のようにちょっと考えすぎの感じがする人物を演じさせたら見事にはまりますね。マシュー・マコノヒーの宗教者というのも、意外に役に合っていますし、話に奥行を与える程良いアクセントになっています。[DVD(字幕)] 7点(2006-11-23 01:33:49)

3671.  忘れえぬ想い 《ネタバレ》 婚約者が事故で早逝して、1人残されたヒロインと、それを見守る男が・・・というところまではほかにもよくあるが、そこに婚約者の遺子を絡ませているのが、あるようであまりなくてなかなか新鮮。しかし、何よりもこの作品で強烈に印象的なのは、額に汗して髪を振り乱して必死で生活を成り立たせるセシリア・チャンの姿である。真剣な顔、焦った顔、怒り顔、泣き顔など表情も豊かなのだが、最後の一杯の笑顔には完全にやられました。最初は赤の他人だった2人が、親交、助け合い、好意、葛藤、衝突などを経て、ラストの着地点に至るまでの過程も、丁寧かつ自然に描かれています。また、香港のミニバスの裏事情や日常場面をきちんと絡めているのも、作品に味わいを与えています。[DVD(字幕)] 9点(2006-11-21 23:01:35)

3672.  化身(1986) 一番の弱点は、肝心の黒木瞳の霧子が少しも魅力的に見えないこと。出会いからの序盤の部分は光るものが何もない単なるイモ姉ちゃんだし、逆に変身した後はひどいヘアメイクのせいで台無し。これではいくら惜しげもなく全裸を晒してくれてもそそられません。むしろ、敵役のはずの阿木燿子の方が女性としてはずっと魅力的です。藤竜也の格好良さのないボソボソ(というかブツブツ)台詞も意外なマイナス。 [DVD(邦画)] 5点(2006-11-21 22:50:26)《改行有》

3673.  デイ・アフター・トゥモロー 結局、ディープインパクト+バーティカルリミットのアイディアの使い回しですね・・・。変なスーパーヒーローが出てこないところは好感を持ちましたが、着地部分の工夫のなさにはがっかり、というかびっくり。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2006-11-21 02:57:36)

3674.  ソウ 《ネタバレ》 例のラストは、オチそのものよりも、その撮り方がいいですね。テレコの内容とアダムのリアクションで注意をアダムに引きつけておいて、その向こう側でおぼろげに何かが立ち上がっている。「あれって本当に死体?」と感じると同時に、それに対する認知の入り方という点において、アダムと同化できる仕掛けになっています。そこから鍵の行方だけを一方的に告げて、容赦なく終了。単なる蘇生オチだけではここまで話題にならなかったはずで、全体の伏線へのこだわりを含めて、こういう描写手法へのこだわりを評価したい。[DVD(字幕)] 7点(2006-11-20 03:11:36)(良:1票)

3675.  我が心のオルガン 年上の同僚女教師に憧れて、他方おませな小学生から憧れられる、なんて、いろいろひねれそうで面白そうな設定なのですが、関係の変化に何の工夫もないばかりか、後半の力技、というか滅茶苦茶な、というか考えるのを放棄したようないい加減な収束には唖然。邦題もほとんど中身と関係ありません。[DVD(字幕)] 3点(2006-11-19 01:54:35)

3676.  陽はまた昇る(2002) 《ネタバレ》 硬派な題材に期待したのですが、全然期待外れでした。一番の原因は脚本の稚拙さで、会社で同僚や部下上司がそんな会話しないでしょというやりとりがあまりにも多すぎです。現実に会社勤めの人は多いんだから、そんなアラはすぐばれると分かっているはずなのに、手を抜きすぎですよ。30年前の時代を扱っているからといって、脚本まで30年前の水準にしなくてもいいのに。あと、各シーンがあっさり流れて細切れすぎなのも難点で、仲代幸之助が製品を初めて見る場面とか、夏八木社長が決断する場面とかに至っては、制作者はこの場面の重みをどう考えているのか、嘗めてるんじゃないかと言いたくなるほどです。なので、何で最後に社員が盛り上がるのかも分かりません。相変わらず美しい(ちょっと老けたけどね)真野響子様に3点。[DVD(邦画)] 3点(2006-11-19 00:11:27)

3677.  ボクサー(1997) 投獄前の部分の説明がほとんどないので、前半はどういう人間関係なのかが分かりにくかったが、話が動き出した後半は一気に引き込まれた。デイ=ルイスを相手に回して一歩も引かない演技を見せたエミリー・ワトソンの功績が大きい。[DVD(字幕)] 7点(2006-11-18 11:41:40)

3678.  ポロック 2人だけのアトリエ 何とも退屈な作品でした。彼の人生の説明にすらなっていない単なる会話のやりとりが延々と続いているだけで、何の解釈・表現にもなっていません。どこかに彼の伝記の要約ストーリーみたいなのがあって、それをそのまま順番に脚本に落としただけのような感じです。エド・ハリスも慣れない監督業に頭が行ってしまったのか、演技も本領発揮とは到底言い難い。点数は美術関係の頑張りに対して。[DVD(字幕)] 4点(2006-11-17 01:38:32)

3679.  サイドウェイ 素朴な設定の割に工夫して巧くまとめてある脚本だと思うが、主人公の性格表現があまりにもじめじめしすぎていて、後味はあまりよいとはいえない。相方の人物的な押しも、もう一つ弱い感じ。いろんな体験を経ている割に、中心の2人が最初と最後であまり変わっているように見えないところも問題だと思う。出だしのところでは中年版の「ファンダンゴ」を期待したのですが、あと一歩でしたね。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-16 00:52:30)

3680.  ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 「Ray」との構造的類似も気になるが、実在したC&W歌手の伝記、男女間の長年にわたる関係の描写となると、やはりどうしても「歌え!ロレッタ愛のために」という傑作の先例がちらついてしまう(本作のリースの唱法も、「ロレッタ」のシシー・スペイセクにそっくり)。で、初レコーディング時の感動、ヒット曲が出た喜び、絶頂期の観衆の熱狂度などの表現は、先例には遠く及んでいないわけです。家族関係の描写がしつこい割に、内容的にさして目新しくもないのも難点。ただし、ホアキンとリースのステージパフォーマンスの頑張りには+1点。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-13 03:40:59)

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