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評価順12
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21.  IT/イット〈TVM〉 《ネタバレ》 いわゆる「一人でお風呂に入れなくなる恐怖感」を描いた精神的ホラーとして、映像も美しく期待が持てた。側溝やお風呂の排水溝に対してトラウマができるくらい序盤は優秀。かに道楽の看板の親玉みたいな怪物は、オチとしては考えられるが、ストーリー内に何かしら関連づけるキーワードがあれば、退治しなければいけないのだなという意識で終盤を予測できただろう。唐突すぎるがため拒否反応を起こしてしまう。ストーリーを組み立てる「繋ぎ」が足りなかったのだろう。6点(2004-01-11 18:52:43)

22.  ゴッドファーザー ファミリーに対する無償の愛情と裏切りに対する冷酷な仕打ち。そのファミリーを形成するキャラクターの印象深い個性の描かれ方が秀逸。それぞれの強い個性を十分把握して感情移入でき、ストーリーにのめり込んでいく。ギラギラした頃のアル・パチーノの目で訴えかけるような演技やマーロン・ブランドの余裕ある重鎮ぶりがより一層作品に深みを持たせている。三部作をワンセットで見て、その世界観を楽しみたい映画。10点(2004-01-11 18:33:55)

23.  グラディエーター ラッセル・クロウはビューティフルマインドやインサイダーなどのまったり系よりも、プルーフ・オブ・ライフやこのグラディエーターのようなカッコイイ男、男が惚れる男らしさを演じることで光る役者だと感じた。強く逞しくなければ生きられなかった時代の、文句なしにカッコイイ男の生き様。必見。9点(2004-01-11 18:07:49)

24.  史上最大の作戦 色がない分、バッジや言葉で確認しないとどちらの側に属する人物なのかわからず、内容を理解しにくい。実戦に出るまでが相当長く、おそらく人物像を描くための時間なのだと思われるが、実戦のなかでは全くと言っていいほど覚えていない(汗)。モノクロ、欧米人、カタカナ名称。日本人には覚えにくい(笑)。どうしてもオマハビーチのシーンはプライベートライアンと比較してしまうのだが、こちらの作品はモノクロでも演出は負けていない。むしろプライベートライアンでは生々しい演出を使っている分、ずるい、というか負け。何でもかんでも完璧な映像として頭に入ってくる現代の映画とは違い、シーンごとに想像力を働かせる必要がある。全体的な雰囲気は、思わず口ずさむうかれた音楽からしても、勝利をともに勝ち取ったアメリカ・イギリス・フランスのための映画。人はたくさん死ぬが、かなりポジティブな描かれ方で、個人をクローズアップした演出はなされない。ドキュメンタリーを楽しい演出で見ているような感覚。この時代の作品としては優秀なのかな...。6点(2004-01-11 05:14:38)

25.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 ゲットーでの生活、ナチスの体質、ユダヤ人迫害を、本人達も不甲斐ないまま受け入れざるを得ない極限を描写した良作。ナチス将校の前で弾くピアノの切ないまでの力強さが、主人公の生に対する執着と戦争の悲惨さを物語る。8点(2004-01-08 03:33:35)

26.  七人の侍 うかつに評価できない、超ナイーブ作品。この作品に影響を受けた監督、役者、作品は数知れずなワケで、それ以前をほとんど見ていないが為、率直な感評価でいくと、作品・ストーリーに7点、久蔵に1点、時代描画に1点。菊千代は狙ったキャラとしか思えないので±0。面白い頃の日本映画ってのはこんな作品がたくさんあったのだろうか、と思える一品。9点(2004-01-08 03:26:34)

27.  稲村ジェーン 作品自体は1点未満だが、初めて出来た彼女と見に行った映画。その夏と共に終わったこの恋愛、映画を見た後で一緒に買い、別れ際に返されたサントラに9点。CDのジャケットに別れの手紙が挟んであった。今でも「希望の轍」を聴くと、あの夏、あの子を思い出す。大好きだった...。超個人的思い入れ点数につき、失礼。9点(2004-01-08 03:15:54)(良:7票)

28.  タイタニック(1997) 史実に基づいた映画としては脚色も豊かで感情移入もし易く、ハリウッドならではの超大作。悲しさを誇張する演出はあるものの、メリハリもありストーリー映画として立派に完成している。8点(2004-01-08 03:06:08)

29.  風の谷のナウシカ 初期の宮崎駿作品として、荒々しくも壮大で緻密な世界観が細部にまで描かれた激烈優勝作。優秀じゃなくて優勝。この作品の描くストーリーと世界観を超えるアニメ映画は、無い。10点(2004-01-08 03:00:23)

30.  天空の城ラピュタ 前作との比較はアレだが、ナウシカの域を脱していない。7点(2004-01-08 02:53:13)

31.  ショーシャンクの空に 感動したのかな?と思うとそうではなく、感動とはちょっと違う、爽快感のあるストーリー。純粋な感動ではなく、してやられた感と、かしこいなおまえ感と、かっこいいんじゃねぇの感と、んなわけねぇだろ感が入り交じった、それでいて良かったじゃん感を、モーガン・フリーマン視点で語る良くできた内容。純粋な感動よりも常にココロに引っかかる映画。ホントのホントに最高ではないのだが、なぜかお勧めしたくなってしまう。なんだかんだ言って、10点なのだが。10点(2004-01-08 02:45:42)

32.  トレインスポッティング 音楽が良い。オープニング(走ってるとこ)が良い。時代が良い。テンポが良い。ロバート・カーライルが良い。中だるみもなく、社会問題(階級社会とかお国問題とか麻薬とか)まで取り上げた、がっちり詰め込み映画だが、エンディングがイマイチ...爽やかすぎる。ちなみにイギリスの黒タクシーは、深夜に女性一人でも日本のタクシー並みに安全です。8点(2004-01-08 02:38:36)

33.  ガンジー ドキュメンタリー映画にも見える、ガンジーの半生を描いた秀作。すぐに断食してしまうガンジーの人間性はさておき、インド独立の立役者、ガンジー役のベン・キングスレーは本物そっくり。小さい頃に見た時はホントにドキュメンタリーかと思ったくらい。今見ると、自分の信念を持った偉大な人物なのは間違いないってことは分かるのだが、客観的立場から見たガンジーの描かれ方しかされておらず、やはり客観的に見ることしか出来ない。偉大な人物の半生を、凄い人もいたんだね、と感心する映画でしかない。6点(2004-01-08 02:24:08)

34.  イレイザーヘッド 《ネタバレ》 全編、常にむずがゆい感覚を持たされる映画。夢に出てくる満腹太郎バリの女性、よくこんなキャラが思いつくなってくらいの赤ん坊、おどろおどろしい舞台設定、ゴーゴー鳴っている音、ストーリー性も起承転結もなにもなく突然訪れるエンディング、などなど、ホントむずがゆい。奇人っぷりの原点、ここにあり。7点(2004-01-08 01:09:26)

35.  エレファント・マン 《ネタバレ》 最初に見たのは子どもの時。死んでしまうのが分かっているのに、それを選ぶメリックに思わず泣いた、自分史上初泣きの映画。大人になった今見直してみると、これ、デビッド・リンチは絶対、自分がイジメたい感情に注力して作った映画な気がしてきた。暗に自分のサディスティックさを登場人物に置き換えて、メリックをイジメているのを映像化して楽しんでいる印象。それが実在の人物であり、あまりに感情移入できてしまう設定のため感動作として取り上げられてしまう結果になったのではと思う。イレイザーヘッドを見てしまったから歪んでいるのかな...。7点(2004-01-08 01:02:22)

36.  ソドムの市(1975) 奴隷に感情移入してしまうと、とてつもなく鬱になるので注意。この映画は変態パゾリーニの頭の中にある妄想と「な?変態じゃねぇ?これ?」っていう問いかけに対して「だな~~!!」って、突っ込みながら見る映画。たまたまちょうど良い設定としてファシストを思いついただけな気がする。決して真面目に捉えてはダメ。補足、ホントはジャケットにある電気椅子のシーンがあったんじゃないかと勘ぐってみたりする。6点(2004-01-08 00:51:13)

37.  バック・トゥ・ザ・フューチャー 抜群のシナリオとテンポの良い展開で、最初から最後までドキドキワクワク(死語)でき、見終えた後に爽快になれる。今となってはさすがに時代を感じるが、ハリウッド映画の面白さを存分に伝えてくれた功績は偉大。10点(2004-01-08 00:42:33)

38.  カンパニー・マン 《ネタバレ》 あれだけ引き込ませる序盤の展開に比べ、最後5分で全てを説明しようとするのには無理がある。細かに描かれていた主人公の人間描写も、最後は大味なCGヘリやらヨットやらにかき消され描き切れていない。二人の関係もあと1分だけでも説明づける絵があればグッと良くなったはずなのだが...。超ザンネン。5点(2004-01-07 23:39:55)

39.  バグジー 登場人物の人間描写が甘く感情移入できず、どうしても客観的に見てしまうのだが、この主人公の個性には単純に度肝を抜かれる。ちょっとしたことでブチギレるやっかいな性格は、友達になりたくない度がかなり高い。ともあれ、なぜかこの作品は気に入っていて数回見ているのだが、考えるにオトコの3大ロマン(酒・女・金)を、後先年齢考えず気の向くまま無邪気なまでに手に入れようとするバカさに惹かれて、見てしまうのかもしれない。 7点(2004-01-07 23:28:25)

40.  ラスト サムライ 《ネタバレ》 ハリウッドが作った日本が舞台の映画としては最高レベル。現実的な時代考証を抜きにして言えば、「武士道」たるものを、フォレスト・ウィテカーのゴースト・ドッグより言葉少なによっぽど分かりやすく表現しており、純粋にエンターテインメント作品として見ても、スピード感溢れる殺陣、格好良すぎるヒーロー達、メリハリのあるストーリー展開、すべてにおいて完成度が高く、見ていてゾクゾクする。武士を、日本人を、大きな勘違い無しにここまで格好良く描いた映画を他に知らない。 最後まで感動できるポイントは、上から渡辺謙、トム・クルーズと並ぶスタッフロール。ストーリーと絡めて理解できる配慮。 10点(2004-01-07 23:11:39)《改行有》

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