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21.  グレムリン まさかこんなにグロイ映画だとは想像してませんでした(どう考えてもファミリー層狙いのクリスマス映画なのに)。ま、こういうファンタジーに難クセ付けるのもどうかとは思いますが、あれだけの騒動を引き起こして死人まで出たのに、主人公の周辺では特に被害もなく、何事もなかったかのようにメデタシメデタシってのもどうなんでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 3点(2008-10-22 21:53:49)

22.  犬神家の一族(1976) 推理サスペンスとしてみた場合、あまりに偶然的な要素が多過ぎて連続殺人として成り立っていないし、犯行時刻のアリバイ検証とか指紋採取などといった基本的なこともあまり徹底されておらず、ちょっと消化不良。そのうえ金田一耕助が割と何もしてない(爆)。すべての殺人が終わった段階で急に真相を語られてもどうやってその結論に至ったのか分からず、つい「ホンマか?」って思ってしまったぐらい。原作未読なので何ともいえませんが、ややイマイチでした。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-10-22 21:49:16)

23.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 戦争によって引き裂かれた男女の物語…のように見えますが、あくまで二人がいったん別れるきっかけが戦争なだけで、お話としてはよくあるモノ。というかその戦争絡みの描写にリアリティがなく(あんな状態でアントニオが生きているわけないだろうとか、あんなに簡単に見つからないだろうとか…)、これで戦争の虚しさだとか残酷さだとかを感じろといわれてもちょっと無理。よって、一面のひまわり畑のインパクトと泣きの音楽以外は特に印象に残らなかったです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-10-22 21:40:57)(良:1票)

24.  8 1/2 順番が逆ですが、「これはフェリーニ版『TAKESHIS'』『監督・ばんざい!』なんだ」と思えばだいたい納得。現実と妄想がだんだんグチャグチャになっていく様子は『TAKESHIS'』、映画監督としての苦悩と狂気が『監督・ばんざい!』をイヤでも彷彿とさせます。ラストの大団円ならぬ大破壊などまさに『監督・ばんざい!』…というか、たけしが『8 1/2』をやっただけというか。なかなかこういう映画にはお目にかかれないので観ておいてよかったとは思いますが、分かりにくいのに変わりはなく、手放しで面白いと思えるような作品ではなかったです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-10-22 21:36:16)

25.  地下水道 地下「水道」なんて言えば聞こえがいいですが、実際のところはヘドロと汚物にまみれながら彷徨い歩く出口のない迷路。この汚らしさが異常なまでにリアルで、この「汚さ」だけでもこの映画は一見の価値とさえ思えるぐらいです(これに比べたら『第三の男』の地下水道はキレイ過ぎる!)。『世代』『灰とダイヤモンド』と同様、抵抗運動に関わる人々の悲哀という面においても勿論素晴らしい作品ですが、閉ざされた空間の中で徐々に追い詰められ狂っていく人間を描いたサイコホラーとしても十分堪能できました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-09-25 14:24:42)

26.  世代 ずっと前に観た『灰とダイヤモンド』に連なるレジスタンス映画の一発目ということで初めて観ましたが、コレもなかなか強烈な作品。ラストの素晴らしさもさることながら、一見するとごく普通の一般市民に見えるあの人やこの人までもが実は抵抗組織の一員だったという事実が非常に衝撃的でした。国家の正規軍ではなく地下組織として他国と戦う(これが一般的な戦争映画との根本的な差異)ということがどういうことか、ほんの少しだけですが垣間見えたような気がします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-25 14:17:35)

27.  地下室のメロディー 泥棒映画としてみた場合、計画の壮大さの割には肝心の金庫破りがちょっと安易だったり、そして何といってもラストのプール(このシーン、主人公二人の台詞が一切ないのがまたいい)がちょっとあり得ないぐらいにお粗末に思えます。あのオチをやりたいがための強引な展開だとは思いますが、もうちょっと自然にあそこまで持っていってほしかった。でもジャン・ギャバンとアラン・ドロンの存在感が抜群なので退屈はしなかったです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-09-15 09:55:26)

28.  郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942) ダメ男とダメ女の意地の張り合いと誤解がどんどん悪い方向へと転がっていく後半はそれなりに楽しいものの、肝心の主人公二人がダメ人間過ぎて面白みに欠けました。とりあえず教訓としては「故障車の真後ろに張り付いて走るな」ということで(?)。[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-09-15 09:47:15)

29.  冒険者たち(1967) 《ネタバレ》 主人公三人組がそれぞれ夢に破れる前半と、後半の宝探しの展開に連続性がなくてまず混乱。船上でのプチバカンスは楽しかったけど、その後二転三転するストーリーにまたまた混乱。あの葬り方も絵としては美しくていいですけど、その後の相続とかのことを考えるとあれはダメじゃないでしょうか? というか犯罪だし。宝探しを持ちかけた連中の存在感も後半ではかなり適当になってしまいちょっと残念。映像の美しさとストーリーの面白さのバランスが最後まで不安定だったように思えました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-09-15 09:38:18)

30.  捜索者 イーサンのポーリーやデビーに対する態度が一貫していないこと(どこで彼らに対する考え方が変わったのか不明)、あまりに自己中心的で傲慢なやり方などに違和感を覚えたことは否めませんが、それを補って余りある圧倒的な映像美にまずは拍手。荒野の茶色と抜けるような青空のコントラストが実に美しく、その間を駆けていく馬の「画」がまた絶妙。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-15 09:32:30)

31.  雨月物語 『蜘蛛巣城』などもそうですが、時代劇にホラーの要素が組合わさると(「怪談」という枠に限定せず)言いようのない独特の不気味さが醸し出され、現代のそれとはまたひと味違う怖さが味わえる気がします。話自体はそれ程面白いとは思えませんでしたが、この「怖さ」を堪能するだけでも一見の価値アリかと。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-15 09:24:44)

32.  北陸代理戦争 あちこちにアラがあることは否めません。なんで松方弘樹はあそこまでやられて死なないんだとか、千葉真一の位置づけが曖昧だとか、色々ツッコミどころはあります。でも本作については、ヤクザ映画では珍しい雪の世界の映像美と、松方弘樹をはじめとする各登場人物のカッコ良さだけでチャラ。特に印象的だったのは信ちゃん。最初はただのトロい少女だと思っていたのに、いつの間にか立派な極道の妻に。どうしても女性陣の存在感が弱く感じられる深作ヤクザ映画において、ピカイチの存在感を醸し出していたように思います。[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-09-15 09:18:02)

33.  仁義の墓場 『スカーフェイス』を彷彿とさせる、孤独なヤク中の基地外映画。それをあの渡哲也が演じているっていうのが凄いです(今のイメージからは想像もつかん)。ただ、あまりにもこの石川力夫が無茶苦茶過ぎて感情移入など出来るはずもなく、後半は不快感すら感じてしまいました。というか、なんで組の人達は石川にあんなに寛大なんでしょうね? 車爆破の時点で即殺されてもおかしくないような…。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-15 09:11:27)

34.  県警対組織暴力 きっと深作欣二は、権力を持った組織というモノがとにかく大嫌いなんでしょう(『バトル・ロワイアル』公開時のインタビューでも散々、国家とか社会に対する不信感をブチまけていたし)。ヤクザを社会悪として描くだけでなく、それと癒着してよろしくやっている地元警察もまた、もうひとつの社会悪として描いている。そしてそれを打破するためにやって来たはずのお偉いさんもまた、場を荒らすだけ荒らしておいてあのオチ。権力を振りかざしてる奴らなんてどいつもこいつも同じ穴のムジナじゃゴルァ~!!っていう監督の絶叫が聞こえてきそうな映画でした。構成の荒さは否めないものの、なかなか面白い作品だと思います。[CS・衛星(邦画)] 9点(2008-09-15 09:02:21)

35.  ブレードランナー/ファイナル・カット 《ネタバレ》 映像が脅威的に美しくなったことや細部の微調整を除けばほぼ「ディレクターズ・カット」と同じ内容で、ハッキリと分かる変更箇所はラストの鳩のシーンぐらい(この変更は賛否が分かれそう)。前に見た「ディレクターズ・カット」も十分に楽しめましたが、「14インチブラウン管TV×DVD」と「37インチフルHD液晶×ブルーレイ」ではまさに全くの別物。ソースが変わるだけでここまで違って見えるものかとただただ驚嘆しました。これでようやく私は真の『ブレラン』を体験できたのかもしれません。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2008-08-20 21:40:24)

36.  どら平太 ハッキリ言って「水戸黄門」や「大岡越前」や「暴れん坊将軍」や「遠山の金さん」などで何十回も見たような話。完全なる予定調和で意外性ゼロでした(「脚本:四騎の会」という大看板も虚仮威しに近い)。唯一以外だったのは菅原文太のヘタレ具合ぐらい。結局、役所広司出演の映画はやはり苦手だということを再認識しただけでした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-08-20 21:27:14)

37.  グッドフェローズ 幹部クラス中心の『ゴッドファーザー』とは異なり、末端近くのチンピラを主人公に据えたマフィア物語(こっちはアイルランド系中心なのであっちとは事情が異なるかもしれませんが)。ヘンリーの語りを中心に物語は展開しますが、こいつがどう考えてもデ・ニーロやジョー・ペシと渡り合えるようなやり手には見えないのが残念。実話ベースなだけに勝手にキャラ設定を変えるわけにもいかないのでしょうけど、例えば同じストーリーをデ・ニーロやジョー・ペシの視点で描いていたらまた違ったかもしれません。ま、それでも十分面白い映画でした。特に、意味もなくキレまくるジョー・ペシ最高![DVD(字幕)] 9点(2008-08-20 21:19:56)

38.  東京オリンピック 昨今のダイジェスト番組(北京大会後にも必ず登場することでしょう)とは大きく異なる人間ドキュメンタリー映画。競技の名場面の寄せ集めというよりは、この祭典に挑む各選手の人間模様、さらにはアジア初の祭典に沸きあがる日本の「空気」そのものをフィルムに焼き付けたかのような構成になっております。個人的にはやはりラストのマラソン(給水地点の模様とアベベ独走のシーン)がベスト。ちなみに映画本編から話はそれますが、興味深かったのが隣でこの映画を観ていた両親の反応。44年も前のオリンピックなのに、画面に登場する殆どの選手の名前や種目や順位、ちょっとしたエピソードや癖などを信じられないぐらい正確に記憶しており、選手が登場するたびにその蘊蓄を語り合ってはしゃぎまくり。いかにあのオリンピックが当時の日本国民に多大な影響を与えたのかが少し分かったような気がしました。[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-08-20 21:07:49)

39.  人情紙風船 全編通して全く古さを感じさせない重厚なドラマですが、圧巻はやはりラスト5分。タイトルや冒頭の通夜のばか騒ぎなどからもっとお気楽で心温まる物語を想像していたのに、まさかあんな結末を迎えるとは…。昨今のヘタな自称どんでん返し映画などより遥かに勢いよくひっくり返される衝撃の結末にはただただ悶絶。[DVD(邦画)] 9点(2008-08-20 20:53:06)

40.  純喫茶磯辺 開店直後の小ネタの連続(「おいにいコーヒー」とかビラ配りとか)あたりまでは面白かったんですが、ラストはちょっと強引というか尻切れトンボというかアレというか…。原因は色々とあると思いますけど、やはり最大の要因は本作のジョーカー的存在・麻生久美子演じる素子を作者自身がコントロールしきれなかった事ではないかと。最後の最後まで確信犯的な悪女なのか究極の天然なのかアレなのか分からずじまいだし、あのアパートの生活感のなさも相まってまるで幽霊のようにすら感じます。まさにこの物語を動かすためだけに存在する一種のマクガフィン。決してつまらなくはないとは思うんですが…、まぁアレです。[映画館(邦画)] 6点(2008-08-06 22:58:03)(良:1票)

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